【翻訳】闇の隆盛・レビュー　青 part4 (by LSV)

2012年2月10日翻訳コメント (5)

◆　闇の隆盛・レビュー　青
　
　Dark Ascension Set Review Blue
　
　Luis Scott-Vargas, 2012年1月30日
　
　http://www.channelfireball.com/articles/dark-ascension-set-review-blue/
　
　

《救助の手/Saving Grasp》
　構築2.0点
　溺れる者が掴む藁なんて目じゃない構築級。今あるカードだけで色々と応用できる。強力には見えないかもしれないけど、1マナで複数回、強いカードに色々使い道ができるのは素晴らしい。《悪鬼の狩人/Fiend Hunter》と組み合わせれば脳汁だし、《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》とは明らかにシナジってる。最悪でも1マナで除去と1対1交換が取れるから、その使い方でも論外ってほどじゃないだろ？
　
　リミテッド1.5点
　悪用できるんでもない限りメインに入れない。悪い使い方ならまず《悪鬼の狩人/Fiend Hunter》ね。実際《悪鬼の狩人/Fiend Hunter》がある青白なら毎回使っちゃうね。組み合わさったら《暴力的な根本原理/Violent Ultimatum》になるんだもの。それ以外では除去の濃いデッキに対してのサイド用で、そちらの用途で専ら使われそうだ。

《金切り声のスカーブ/Screeching Skaab》
　構築2.0点
　自分のライブラリーを落とすドレッジが本気でスタンダードで使われるなら、《金切り声のスカーブ/Screeching Skaab》が入ってても不思議じゃない。2マナはマナカーブに上手くはまるし、2枚削って墓地に落とすのをカードを1枚引くようなものだとすれば、実際とても強い計算になる。ライブラリーを墓地に落とすドレッジ戦略が十分早くて強力なのかどうかはまだ分からないけど、どちらかというとワンチャンありそうな気がしてきているよ。
　
　リミテッド3.0点
　《歩く死骸/Walking Corpse》が環境的に強いんだから、《金切り声のスカーブ/Screeching Skaab》は歩く死骸よりちょっと、いやかなり強いといえるだろう。積極的に墓地を肥やさないデッキでも多少は墓地シナジーがあるものだから、この効果が全く必要ないってデッキは探すのが難しいんじゃないかな。

《死者の秘密/Secrets of the Dead》
　構築2.0点
　胸が痛むけど、ご褒美ならなんだか分からないカードを1枚引くよりも《ショック/Shock》のが嬉しい。フラッシュバックデッキなら依然《燃え立つ復讐/Burning Vengeance》が中心で、《死者の秘密/Secrets of the Dead》を1，2枚お守りって感じだろうか。この手のデッキを組もうって気にはさせてくれるし、《信仰無き物あさり/Faithless Looting》があるのも悪くない。それでもフラッシュバックでブイブイいわせるなら真っ先に《燃え立つ復讐/Burning Vengeance》を入れよう。
　
　リミテッド2.0点
　俺がフラッシュバックデッキ好きだってのは秘密でも何でもないだろうけど、こいつが出てくれたおかげで夢が死者の仲間入りしないで済みそうだ。さっきも言ったけど《燃え立つ復讐/Burning Vengeance》のが嬉しいとはいえ、小セットだから出やすいし、フラッシュバック中心に組んでみるやる気も出る。

《叫び霊/Shriekgeist》
　構築1.0点
　《金切り声のシルカウ/Screeching Silcaw》とこいつを見るにつけ、「金切り声」ってのは「どうでもいいライブラリー破壊能力」がついてることなの？
　
　リミテッド0.5点
　ああなんてこった、2マナ1/1飛行でデメリット付きか。2枚落とすくらいじゃ相手を助けてるようなもんだよ。なるべく取らないようにしておくのがいいさ。

《魂を捕えるもの/Soul Seizer》
　構築1.0点
　《精神支配/Mind Harness》大好きな俺は《決断の手綱/Volition Reins》も好きだったが、こいつは酷い。遅い、除去に弱い、おまけにクリーチャーでエンチャントにもなるというデメリットしかない。
　
　リミテッド3.5点
　俺の知る限り、初のリミテッドでぶっ壊れじゃない《支配魔法/Control Magic》の仲間だ。それでも悪い部類じゃないけどね。攻撃が通らないといけないし、1ターンこいつを処理する猶予があるから、初手で取って申し分ないけど、優秀な除去より優先して取るほどじゃないね。

《嵐縛りの霊/Stormbound Geist》
　構築1.0点
　親方！空から《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》が！
　
　リミテッド3.0点
　前のめりなアタッカーで戻ってくるとあれば、コントロールでも喜んで使うね。ブロックできない奴らを採用すると心配になるんだけど、こいつのカードパワーはそれでも問題なく使えるくらい高い。

《思考掃き/Thought Scour》
　構築2．5点
　きたきた、エキスパンションの青いカードの中で一番強いやつだ。
　……
　（青ばっかりずるいって文句に対していつでも《思考掃き/Thought Scour》できるように留意しておくこと）
　悪くないカードだよね。実際色々悪いことができそうだ。《思案/Ponder》で見た要らない2枚を削ったり、墓地を肥やして《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》や《ムーアランドの憑依地/Moorland Haunt》の餌を供給したり、フラッシュバック付きのカードを落としたりといったことがやたら軽いコストでできる。それでも狂喜できないのは、青で一番強いのがこの地味な微アドカードだってことで、一番強いこれですら《定業/Preordain》と比肩すべくもないからさ（定業が強すぎたんだけどね）。
　
　リミテッド3.0点
　青入りのデッキでこいつを不採用にするのは、ライブラリーを2枚削っても全くいいことがないデッキになったときくらいで、言い換えると「そんなこと絶対にありえない（つまり抜かない）」。デッキの潤滑油として最高まではいかないけど、ほぼノーコストで掘れるのに文句を言ったりはしないよ。普通はね。

《塔の霊/Tower Geist》
　構築1.0点
　こいつは《エイヴンの魚捕り/Aven Fisher》、《シマクマ/Striped Bears》、《風のドレイク/Wind Drake》という競争の頂点に君臨する存在だ。でも構築では使えないってのは多分もう霊感で察せたんじゃないかな。
　
　リミテッド3.5点
　墓地利用デッキであろうとなかろうと、青いデッキなら入れたい一枚。軽くて2対1交換が楽々取れる。

　
　青のコモンベスト5
　5位　《捕海/Griptide》
　4位　《金切り声のスカーブ/Screeching Skaab》
　3位　《スキフサングの詠唱/Chant of the Skifsang》
　2位　《嵐縛りの霊/Stormbound Geist》
　1位　《ネファリアの海鳶/Nephalia Seakite》
　
　初手に《ネファリアの海鳶/Nephalia Seakite》とか《嵐縛りの霊/Stormbound Geist》を取ってもまずまずなので、白のコモンよりちょっと強めだろうか。《スキフサングの詠唱/Chant of the Skifsang》も良除去だし、全体的に見て青はビートダウン戦略でもドレッジ戦略でも良いカードを手に入れた。柔軟なリミテッド構築ができそうだ。
　
　青の構築カードトップ5
　5位　《死者の秘密/Secrets of the Dead》
　4位　《救助の手/Saving Grasp》
　3位　《金切り声のスカーブ/Screeching Skaab》
　2位　《地下牢の霊/Dungeon Geists》
　1位　《思考掃き/Thought Scour》
　
　多くは語るまい。《思考掃き/Thought Scour》以外はここに挙げたどれもがｷﾀ━(ﾟ∀ﾟ)━!!ってカードじゃない。《地下牢の霊/Dungeon Geists》は好きだけどね。青は未だに乗るしかない、《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》のビッグウェーブに。正直そんなに扱いが悪いとも言えないしね。
　
　明日は黒を見ていくよ！既に黒で一番いいカードは既にレビュー済みだけど……。
　
　
　
　LSV