◆ 闇の隆盛・レビュー アーティファクト・土地 総括
Dark Ascension Set Review Artifacts, Lands and Conclusion
Luis Scott-Vargas, 2012年2月15日
http://www.channelfireball.com/home/dark-ascension-set-review-artifacts-lands-and-conclusion/
改めてレビューをしてみることの良さを噛みしめてるんだけど、スケジュールは変わらないからね。プロツアー前に終えたレビューは十分見合うだけのものがあったと思ってるから、時間を割いたことを後悔はしてないよ。(また)遅くなってごめん。アヴァシンの帰還(Avacyn Restored)ではこんなことにならないようにしたい。
さあレビューだ!
Dark Ascension Set Review Artifacts, Lands and Conclusion
Luis Scott-Vargas, 2012年2月15日
http://www.channelfireball.com/home/dark-ascension-set-review-artifacts-lands-and-conclusion/
改めてレビューをしてみることの良さを噛みしめてるんだけど、スケジュールは変わらないからね。プロツアー前に終えたレビューは十分見合うだけのものがあったと思ってるから、時間を割いたことを後悔はしてないよ。(また)遅くなってごめん。アヴァシンの帰還(Avacyn Restored)ではこんなことにならないようにしたい。
さあレビューだ!
構築
5.0点:フォーマットをまたいでの大活躍。価格も大高騰間違いなし
《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》、《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
4.0点:環境定番のカード。
《マナ漏出/Mana Leak》、《ムーアランドの憑依地/Moorland Haunt》
3.5点:色々なデッキで使えて強いけど、必須とまではいかない。
《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》、《原始のタイタン/Primeval Titan》、《聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft》
3.0点:アーキタイプが合えば。
《はらわた撃ち/Gut Shot》、《鍛えられた鋼/Tempered Steel》
2.5点:定番として使われるデッキもあるけど、必須ではない。
《熟慮/Think Twice》《死の支配の呪い/Curse of Death’s Hold》
2.0点:隙間を埋めてくれるカード。サイドボード要因や、強いけどまだ居場所のないカード。
《天界の粛清/Celestial Purge》(結構2.0点がつくカードは多いけど、2.0点がついたら説明が重要だって考えてくれ)
1.0点:使われることもあるかもしれない。
《空虚自身/One with Nothing》(これすらハウリング・オウル対策に使われたことがある。あまり意味がない気もするけれど)
リミテッド
5.0点:何があろうとも使う。それだけ。
4.5点:他に何が取れてようとも間違いなく使うレベル。
4.0点:それだけのために色を使う価値がある。
3.5点:見たらその色に行こうと思う。
3.0点:その色が使いたくなる。色が合うなら100%使う。
2.5点:このレベルのカードが何枚も取れたら色は確定。色が合うならほぼ間違いなく使う。
2.0点:色が合うなら大体使う。70%くらいの確率で使う。
1.5点:メインには半々くらいの確率でしか入らない。50%で使うかも。
1.0点:これを使うようじゃ酷いデッキだと思わざるを得ない。30%くらい。
0.5点:サイドボードとして使うことを考えなくもない。でも絶対にメインに入れない。10%くらいの可能性で使う。
0点:メインだろうとサイドだろうと、絶対に使わない。
《戦墓の隊長/Diregraf Captain》
構築2.0点
プロツアーが終わってからレビューすることの利点の一つとして、俺たちがテストした結果がどうなったのか話せることがあるな。中には驚くべき結果もあって、《戦墓の隊長/Diregraf Captain》はまさにそんな一枚。考えてもみてくれ、3マナ2/2接死が割に合ってるなんて戦慄する環境だと思わないか。でも他の(強い)ゾンビを強化して、そいつらが死んだときに1点飛ばせるのは実際かなり強い。いつもの顔ぶれ《墓所這い/Gravecrawler》に《ゲラルフの伝書使/Geralf’s Messenger》とご一緒にどうぞ。ほぼ黒単で隊長と《マナ漏出/Mana Leak》のために青を散らすゾンビデッキなんて、ワンチャンありそうだよ。
リミテッド3.5点
単体でも大物と相討ちを取れるし、青黒なら意識しなくても、ゾンビを集めない方が難しいくらいだろう。隊長サイクルはどれもリミテッドで強いけど、こいつも例外じゃない。
《ドラグスコルの隊長/Drogskol Captain》
構築2.5点
対照的にこちらの隊長は《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》デッキで効果的に使えるってことが分かった。プロツアー後にレビューしたおかげだね。テストの段階では俺たちのチームはあまり好きになれなかったけど、それも《聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft》を抜くってことに思い至らなかったからなんだな。トラフトを抜くことで、《未練ある魂/Lingering Souls》と《ドラグスコルの隊長/Drogskol Captain》の競演するデッキができた。隊長の強さには気づいていたけれど、《聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft》はぶっ壊れすぎて使わないなんて考えられなかったんだ。3種全て入れると3マナ域が多すぎになって、それで隊長をリストラしてしまった。プロツアーで証明されたように、ランプ(土地加速)系に弱いとはいえ、強さは十分だった(結果俺たちには有利がついたけどね)。これから先も《ドラグスコルの隊長/Drogskol Captain》は使われると思う。《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》ミラーでは壊れた強さ。メインにしてもサイドにしても、加速系のデッキには他に譲るにしてもね。
リミテッド3.5点
リミテッドで2枚取れることはないだろうけど、絶対に2枚必要というわけですらない。青白飛行はそれだけで既に良いアーキタイプだし、早めにこいつを取ることで向かうべき方向が見える。色シグナルにもなるから、3手目、4手目まで流れるのは見たことがないね。
《ドラグスコルの肉裂き/Drogskol Reaver》
構築1.0点
フィニッシャーとしてはお呼びでない。それも大概のフィニッシャーよりも重い7マナというのを考慮せずにだ(《解放された者、カーン/Karn Liberated》は例外な)。こいつは除去耐性もないし、殴らないと仕事をしないし、そもそもそこまで巨大ですらない。
リミテッド3.0点
相当重いとはいえ、絆魂があるおかげでブロックに回っても2体ブロックできるようなものなのはいいよね。こいつが出るまで堪えてるってことは後手に回ってるだろうから。殴りに回れれば負けるところは想像できない。速やかにゲームを終わらせてくれる、フィニッシャーとしてまさに欲しいタイプだろう(この環境でこういうフィニッシャーが欲しいかどうかってのは議論の余地があるけどね)。
《ファルケンラスの貴種/Falkenrath Aristocrat》
構築2.0点
こいつの評価を下げてる理由は2つあって、スピリットトークンと今使われてる除去の種類が本当に邪魔なんだ。《悲劇的な過ち/Tragic Slip》や《蒸気の絡みつき/Vapor Snag》に全く耐性がないし、環境がスピリットトークンで溢れてるせいで、殴りに行けることがそもそも少ない。単体でのパワーはあるから、赤黒のビートダウンでしばらく使われるだろうけど、オリヴィア2.0にとって時期が悪かったってことだね。
リミテッド3.5点
破壊されない云々の部分を抜きにしても、速攻でかなりのダメージを稼ぎ出す上に、ブロッカーに立たれててもこちらは一番どうでもいいクリーチャーを食えばいい。あまり神話らしくないけどしっかり仕事はするから、ほとんどのコモンの除去なんかよりはずっといいカードだね。
《ヘイヴングルの死者/Havengul Lich》
構築2.5点
《心なき召喚/Heartless Summoning》と一緒に使えば、驚くかなこいつはスタンでコンボデッキを成立させる……のにかなり近いところまで行きそうだ。しばらくスタンダードはコンボデッキとご無沙汰だったね。死者+心なき召喚+《危険なマイア/Perilous Myr》が一番好きだ。《ウラブラスクの僧侶/Priest of Urabrask》?何だいそれは。僧侶がいれば無限マナになるけれど、2色にしておいて1マナで2点ダメージを飛ばす方がいいし、十分だと思う。《ヘイヴングルの死者/Havengul Lich》は単品で強いカードだし、《危険なマイア/Perilous Myr》もそこまで悪いというわけじゃない。ただ《心なき召喚/Heartless Summoning》は使うのがとても難しいカードだ。召喚を引いたときは《ルーン傷の悪魔/Rune-Scarred Demon》や《ファイレクシアの変形者/Phyrexian Metamorph》なんかで鬼のような強さを誇ってほしいし、引かないときでも戦えるようにするバランスを取るのはかなり厳しい。《出産の殻/Birthing Pod》デッキにかなり似てて、プロツアーのトップ8を見てもらえばわかるけど、《出産の殻/Birthing Pod》デッキを持ち込んだのはリューカス・ブロホン(Lukas Blohon)だけだった。そのデッキでも殻は必須というより、引いたら強いおまけ扱いだったんだ。《心なき召喚/Heartless Summoning》がなくても回るデッキを作れれば、死者のインチキくさい強さもついてくるよ。
リミテッド3.5点
ほぼ全ての環境でこいつは4点級だと思うけど、環境が速くて3.5点かもしれない。強いカードだし、ほぼ確実に入れるけれど、あまり好きじゃない青黒という2色を強いられるし、ちょいとばかり遅くもある。つまらないけど超強い神話よりも除去を優先しなきゃならないときもあるだろうね。
《高原の狩りの達人/Huntmaster of the Fells》/《高原の荒廃者/Ravager of the Fells》
構築3.5点
ようやく狼ちゃんが出てきたじゃないの。《高原の狩りの達人/Huntmaster of the Fells》のおかげで、俺たちのチームはプロツアーの1位、2位を取れた。俺たちにとっても初の体験だよ。チャネル製ケッシグが回ったのは《高原の狩りの達人/Huntmaster of the Fells》のおかげと言っても過言ではないね。何せマナ加速するデッキにつきまとう問題のほとんどを解決してくれたんだから。こいつはたったの4マナって軽さだから、加速を十分引きこめないときでもそこそこの段階で唱えられるし、手札に呪文がないときでもかなりの仕事をしてくれる。表面裏面両方が相手にとっては脅威なので、打ち消しを構えるデッキにメインで動くか、裏面の狼男に食い殺されるかを強要していくことになる。土地を伸ばすビッグマナ系のデッキは好きじゃないが、狩り達が加わったおかげでデッキに新しい側面ができて、プロツアーで使うことにしたのもこいつがもたらしたその側面が素敵だったからなんだ。俺たちだけじゃなく、赤緑ビートダウンデッキも《高原の狩りの達人/Huntmaster of the Fells》を使ってたね。これもうなずける選択だ。この先数ヶ月のスタンダードでよく目にすることになるだろう。モダンのデッキに1,2枚入れてみるのも論外というわけじゃないと思ってる。
リミテッド4.5点
リミテッドで必要な全てを一枚でこなしてくれる。馬鹿げた強さの爆弾レアを拾って、周りが全員取ったのを見る上に、赤緑を諦めさせるのは難しいという認識までついてくる。こいつを開けたら即拾え。それを見た上家が赤と緑の優良カードを流すかもしれない。ドラフトがスムーズに進行するよ。
《常なる狼/Immerwolf》
構築1.0点
俺自身はまだ入り浸っていないけど、この子が活躍する場所があるのはブロック構築だと思ってる。《ドラグスコルの隊長/Drogskol Captain》や《戦墓の隊長/Diregraf Captain》と違って、狼は常に新しい仲間が増えるというわけじゃないからだ。《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run》は、名前がデッキについてるだけだしね。強い狼男がいればこいつも注目するところだけど、今いる奴らはどれも一長一短だからなー。
リミテッド3.5点
狼男を裏面に固定する能力が本当に強い。《常なる狼/Immerwolf》は、他の狼と狼男を強化して、変身を解けなくするだけでも強いけれど、威嚇までおまけでついてるのは凄い。隊長サイクルを遅めの手順で見たらサインだけど、あまり遅めに取れることはなさそうだ。
《イニストラードの君主、ソリン/Sorin, Lord of Innistrad》
構築2.5点
プロツアー前にあらゆるデッキにソリンを入れて検討してみて、結局使わなかったものの、できることはかなり俺好みだった。初代エルズペス《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》のように、相手の素早いクロックから自分自身を守ることができて、序盤にプレイしても後半にプレイしても強い。ソリンの評価を下げる原因は飛行に弱いことと、ゲームの繋ぎとして働く点で、ゲームを終わらせる役者として強いわけじゃないということだ。使ったのはエスパーコントロールでがほとんどだったけど、トークンデッキや《純鋼の聖騎士/Puresteel Paladin》デッキでもいい仕事をするだろう。耐えて生き延びたいときに一番輝くね。デッキのマナカーブの一番上にソリンが来るようなデッキを作れば、思ったように動いてくれないだろう。もっと上のマナ域へつなげる形で使うのが一番強みが出ると思う。プロツアーでは結局あまり使われなかったけれど、もっとソリンの入ったデッキが開発されるといいね。こいつのカードパワーは本物だ。
リミテッド4.0点
プレインズウォーカーの例にもれず、ソリンはリミテッドで馬鹿げた強さ。絶対に流すな。それだけだ。
コメント
>狩り達
ライフゲイン・頭数・火力・ファッティと表裏4拍子が強いだけに高評価は納得ですね~
>ソリン
何だかんだで初動よりも評価が落ち着いて来ましたが、そろそろ何か悪さをし始める予感・・・!
毎度どうもです!
狩り達は最初地味だなーとしか思わなかったんですが、いい仕事しますね。
新たなるファイレクシアのカードが徐々に評価を上げていったことを考えると、これから先化けることも十分あり得ますね。