◆ 【翻訳】神々の軍勢 リミテッドレビュー 白 (by LSV)
 
 Born of the Gods Limited Review - White
 
 Luis Scott-Vargas, 2014年1月28日
 
 http://www.channelfireball.com/home/born-of-the-gods-limited-review-white/
 
 神々の軍勢だけど、いつものセットレビューとはちょっと違う趣向を試してみたい。心配せずとも、評価の質も面白いジョークもそのままだよ。でも今回、構築とリミテッドの評価は分けてみようと思ってね。こうすれば、プレリリース前にリミテッドのレビューは終えられるし、構築は実際にカードが解禁されるまでの間に書き上げられる。レビューする側としてもストレスが減るから助かるよ。新しいセットが出るのはわくわくするけど、膨大な時間をレビューに使うからさ。1週間じゃなくて2週間に分けてレビューできるのは本当に大きい。そういうことで、評価基準を見たらジョークの旅へいざ行かんってね。
 
 これが評価基準ね。
 
 5.0点:何があろうとも使う。それだけ。
 
 4.5点:他に何が取れてようとも、ほぼ間違いなく使うレベル。
 
 4.0点:それだけのために色を使う価値がある。
 
 3.5点:見たらその色に行こうと思う。
 
 3.0点:その色が使いたくなる。色が合うなら100%使う。
 
 2.5点:このレベルのカードが何枚も取れたら色は確定。色が合うならほぼ間違いなく使う。
 
 2.0点:色が合うなら大体使う。70%くらいの確率で使う。
 
 1.5点:メインには半々くらいの確率でしか入らない。50%で使うかも。
 
 1.0点:これを使うようじゃ酷いデッキだと思わざるを得ない。30%くらい。
 
 0.5点:サイドボードとして使うことを考えなくもない。でも絶対にメインに入れない。10%くらいの可能性で使う。
 
 0点:メインだろうとサイドだろうと、絶対に使わない。
 
《侍祭の報賞/Acolyte’s Reward》
 リミテッド3.5点
 セットに結構な枚数の信心を参照するカードがあるから、信心メカニズムについて今話してしまおう。信心はかなりの振れ幅があるけど、《侍祭の報賞/Acolyte’s Reward》みたいなパーマネントでない呪文だと、低い方の幅にゼロすら含まれるものが出てきた。《アスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodel》の強さの一端は、いつでも最低2点ドレインできたからでもある(インスタント除去がなければね。あまりないことではあるけど)。信心呪文のサイクルの場合、最低ラインの保障はなくて、手札に《侍祭の報賞/Acolyte’s Reward》だけあって完全に腐ってしまうということが、現実的な可能性としてありえる。だから信心呪文の評価は、寄せれば寄せるだけ強くなるどんなメカニズムにも言えることだけれども、条件を満たしたときにどれだけの見返りがあるかによるといっていい。見返りが大きければ、色を寄せたり、引きが噛み合わなくて腐ったりするリスクを犯すだけの価値があるだろう。見返りが普通のカード1枚分程度なら、別の何かをあたったほうがいい。
 
 幸運にも《侍祭の報賞/Acolyte’s Reward》の場合、信心を稼ぐだけの労力に見合った見返りがあるといっていいだろう。こいつは戦闘やダメージ呪文から生物を守ってくれるだけでなく、信心が稼げていれば、ついでに相手のクリーチャーを焼くこともできる。1点であっても中々のものだし、3点以上を反射できたならドしゃくりすることも夢じゃない。
 
 こいつは序盤から賭けに出る価値のあるし、白を決めてから流れてきて拾えたらかなり強力だろう。《アスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodel》とはいかないが、こいつがゲームに及ぼす影響は、ゲームを決めたり何もしなかったりで振れ幅があるものの、セットの信心カード中最高の一枚だろうね。
《アクロスの密集軍/Akroan Phalanx》
 リミテッド3.0点
 起動能力が赤だから、赤白じゃないと強くないって決めてかかりそうだが、間違わないように警戒してカードを読もう。起動能力が使えなくても、こいつは丘巨人以上のスペックだ。能力が起動できたら超強いね。対戦相手からしたらブロックがとてもやりづらくなる。終盤戦になってもかなり強力な能力だから、これのために赤マナを1,2枚仕込みたくなるね、正直。
《アクロスの空護衛/Akroan Skyguard》
 リミテッド2.5点
 英雄的って書いてあるカードは、テーロスで想像以上の暴れっぷりだった。神々の軍勢が入っても大して変わらないだろう。こいつは強化呪文が無くても問答無用で使えるようなカードじゃないが、元から回避能力がある英雄的クリーチャーだから、最も危険な一枚には変わらない。上手く英雄的にまとめられたら、八面六臂の活躍をしてくれるだろう。
《勇気の元型/Archetype of Courage》
 リミテッド3.0点
 先制攻撃が攻めより守りで輝くってのもおかしな話だけど、全軍先制攻撃がつくとなったらかなり危険だ。先制攻撃がついたとしても2/2は相手に3/3がいたら攻撃できないが、相手の3/3もこっちが先制攻撃軍団が待ち構えていたら攻撃できないからね。戦闘中に除去されるのには気をつけなきゃならないけど、除去のない相手からしたら、ブロックもしづらいし、攻撃するのはもっと大変だよ。
《オレスコスの王、ブリマーズ/Brimaz, King of Oreskos》
 リミテッド4.0点
 刮目せよ!環境にこいつより強くて3ターン目に出せるカードがあったら驚くね。しかも3ターン目に出せなくても、別にブリマーズは弱くならない。対戦相手が何とかブリマーズに対処できても、その頃には王の不在を埋め合わせられるくらい、ネコがばら撒かれてることだろう。相手にとって救いなのは、航空戦力で負けていたり、圧倒的に盤面が負けているときに、これだけで勝てるわけではないことだけど、実は構築レビューだともっとたくさん言いたいことがあってだね……。
《日の出から日没/Dawn to Dusk》
 リミテッド1.5点
 サイドボードにいつも持っておきたい一枚。どちらか半分の効果のために使ったんじゃいまひとつだから、メインに入れるカードとしては少し微妙だけど、両方の効果を使えたら、4マナ以上の効果だ。エンチャントは結構環境にあふれているから、自分のデッキに回収したいエンチャントが十分入っていればメインに入れてもやぶさかでないが、そのためにデッキを変えるほどではないね。

コメント

osa
2014年1月30日15:15

翻訳お疲れ様です。

今回はリミテッドと構築を分けてあるんですね。
「翻訳する方も分けてあるほうが少量ずつ更新できて楽だった!」
とかなると良いのですが。

今回もナイス翻訳を楽しませてもらっております。
ご無理のない範囲で、完走目指しましょうノ

Taku
2014年1月31日0:04

> osaさん

コメントどうもでーす!
自分の環境がいつもと違いすぎていて、そのせいで今ひとつ変化を実感できませんが、それでも楽になった気がします。

訳す側としては、LSVのネタ的酷評がリミテッドだと少な目なので、構築もまた違った意味で待ち遠しいですね。
現状のペースだと2倍時間がかかってしまいそうなので、何とかしたいです。

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