◆ 【翻訳】ニクスへの旅 リミテッドレビュー 黒・赤 (by LSV)
 
 Journey into Nyx Limited Review - Black and Red
 
 Luis Scott-Vargas, 2014年4月23日
 
 http://www.channelfireball.com/articles/journey-into-nyx-limited-review-black-and-red/
 
 
 
《アクロスの戦線砕き/Akroan Line Breaker》
 リミテッド2.0点
 前のめりな3マナ域は歓迎だが、もう少し手のかからない奴がいいな。かなりのダメージを叩き込めると思えるんだけど、次々とこいつを対象にとれないと微妙だ。デッキによってはクセがありすぎて扱いかねるだろう。
《天を支える者/Bearer of the Heavens》
 リミテッド1.0点
 フレイバー4.5点
 フレイバーは素晴らしい。だがほとんどのデッキでは入らないだろう。カードが足りなくてこいつを使わざるを得なくても、空が落ちてくるほどの衝撃じゃないだろうが、まあ進んではやらない方がいいよ。
《刃牙の猪/Bladetusk Boar》
 リミテッド3.0点
 刃牙といえばグラップラーが一番面白かったと言うんだが、俺は結構現行のも通用すると思っててね。当然、猪も喜んで採用するさ(もっとも、サイドアウトするのを躊躇わないこと。これこそまさに、相手次第で強弱が揺れるカードだ)。
《眩しい炎/Blinding Flare》
 リミテッド2.0点
 どんなデッキにでも入るとはいかないが、採用したくなるようなデッキ使えば、素晴らしい活躍をしてくれることだろう。殴りデッキでなら嬉しい一枚だが、半端なまま入れたらすぐに後悔するだろう。英雄的を誘発させるために検討するデッキもあるかもしれないから、そこは覚えておこう。
《永遠憤怒のサイクロプス/Cyclops of Eternal Fury》
 リミテッド3.5点
 唱えてすぐに、5点で殴り掛かれるってのは嬉しいね。タフネスが比較的低めなのを補ってくれている。大体1回は殴り得で殴れるし、その後もデカブツを出して大ダメージを与えにいくのを匂わせれば、相手からすればかなりプレイを変えざるを得ない。赤いデッキだと重いカードの数は必要ないが、数少ないうちの1枚として気に入ったよ。
《双子神の指図/Dictate of the Twin Gods》
 リミテッド1.0点
 《倍化の立方体/Doubling Cube》のダメージ版だ。やめとけ。強そうに見えるかもしれないけど、かなりリスクもあるし、そもそもこちらの有利に働くかどうかも分からないカードに大量のマナをつぎ込むのはちょっと。
《大歓楽の幻霊/Eidolon of the Great Revel》
 リミテッド2.5点
 赤赤がほぼ2ターン目に出る前提なら悪くない。出すなら早めに出したい。パーティーを始めるならやはり序盤でないとね。こっちが《ショック/Shock》を2,3回受けてもどうってことない。攻撃に行けないときの性能は酷いものだが、赤が前環境から変わっていないなら、攻撃に行けない時点で負けているだろう。
《炎語りの意志/Flamespeaker’s Will》
 リミテッド1.5点
 《定命の者の強情/Mortal Obstinacy》と比べてなんだいこの格差は。軽くて英雄的を誘発させられるけど、アドバンテージにはつながらないオーラだ(サイドボードとして入れるなら勿論事情が変わるけどね)。
《双角の連続襲撃/Flurry of Horns》
 リミテッド2.5点
 5マナとしては及第点。これより弱いカードはたくさんある。2/3ミノタウロスが量産されまくってて面白いけど、部族としては冷遇気味だよね。ゴブリン並みになろうと頑張ってるみたいだけどさ。
《激憤の泉/Font of Ire》
 リミテッド1.5点
 前のめりな赤いデッキでも、これほど大量のマナをつぎ込んで《溶岩の斧/Lava Axe》ってのは使いたくないな。星座を誘発させられるというささやかなメリットがあるけれど、埋め合わせには足りない。起動するまで場に居座るというのも良くない。相手がライフを大切にし出すじゃないか(溶岩の斧は、手札に置いておくことで警戒されにくいのがいいのにさ)。
《炉生まれのオリアード/Forgeborn Oreads》
 リミテッド3.5点
 他にエンチャントが一枚もなくても、こいつは中々魅力的だ。単体でも《火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu》で、ちょっと手を貸してやれば《戦慄をなす者ヴィザラ/Visara the Dreadful》にもなるってね。まあヴィザラは言い過ぎかもしれないが、リミテッドならいつでも歓迎だ。
《暴食するサイクロプス/Gluttonous Cyclops》
 リミテッド1.5点
 いい人止まり。6マナはそんなに要らないんだよね。マナレシオの割に抜けていくと思う。
《力による操縦/Harness by Force》
 リミテッド3.5点
 デッキは選ぶけれど、《脅しつけ/Threaten》は強い。脅しつけを唱えたら、次に欲しいものって考えたことあるかい?2枚目の《脅しつけ/Threaten》って答えた人は正解だ。実際、脅しつけが2枚あれば、2倍以上の効果が得られる。凄まじい高ダメージを叩きだせるし、相手のブロッカーを全部どかせば、普通ブロックされる、最もパワーの高いクリーチャーがブロックされなくなるからね。こいつはかなりイカれ性能のフィニッシャーだから、十分性能を引き出せるよう、前のめりなデッキをつくるうようにだけ気をつけよう。
《知識と力/Knowledge and Power》
 リミテッド1.5点
 残念ながらこれは《稲妻の裂け目/Lightning Rift》じゃあない。出すのに5マナというのは重すぎだね。貧弱、貧弱ゥ。
《稲妻の髪飾り/Lightning Diadem》
 リミテッド2.0点
 6マナ2/2速攻で、場に出たときに2点ダメージを与えるクリーチャーがいたら、多分採用する。この髪飾りはそれよりもう少し強い。英雄的を誘発させられるし、回避能力と組み合わせることもできるからね。複数はいらないけど、マナカーブの一番上に置いておくには良さそうだ。
《マグマのしぶき/Magma Spray》
 リミテッド3.5点
 追放云々に意味が無くても、このコストパフォーマンスは無視できない。相手次第で《ショック/Shock》は使い出が無かったりするから、温存しすぎて使いどころを失わないようにしたいね。
《モーギスの軍用犬/Mogis’s Warhound》
 リミテッド3.0点
 素出しはちょっと怖いが、授与して使えばデメリットはほとんど気にならない。授与で強化したクリーチャーがいれば、早くに授与をつけられることもあって、殴らない理由がわからないくらいだ。授与が外れたら犬死にするだろうけど、それでも強いカードだよ。
《悲しげなミノタウルス/Pensive Minotaur》
 リミテッド1.5点
 出、出~完全下位互換生物刷奴~。
《予言の炎語り/Prophetic Flamespeaker》
 リミテッド4.0点
 覚えておいて欲しいことがあるんだが、この高評価は、こいつを十分サポートできるデッキを組むという前提でつけてるからね。最小限のサポートでも驚嘆すべき仕事をしてくれるだろうけれど、輝くためには支援が必要だ。必要なのはパワーを上げるカード。それに《液態化/Aqueous Form》なんてあれば、特に嬉しいね。
《稲妻の謎/Riddle of Lightning》
 リミテッド3.0点
 謎かけを一つ。4マナの呪文を積めば相手の3/3を倒せるが、4マナの呪文はショボいから下に送りたい。そんなことがどれほどあるだろうか?答えは「そんなことはまず起きない」だ。2007年のプロツアーサンディエゴで、俺とポール・チェオン(Paul Cheon)は、スペルを下に送ったなあ(俺が主張したんだけどね。双頭巨人戦だったから)。《稲妻の謎/Riddle of Lightning》は、自制心を働かせられるならいいカードだよ。ちょっとばかり重すぎるきらいはあるけどね。
《奔放なる遊戯/Rollick of Abandon》
 リミテッド3.0点
 赤に小型クリーチャーが結構いるのは残念だが、ミノタウロスが殺戮兵器になる。それに悪くとも《紅蓮地獄/Pyroclasm》だからね。こいつを拾ったら、ドラフト中意識しておくようにしよう。とはいえこれだけのためにデッキを歪めるのはやめた方がいい(使われてもどうってことないデッキも多いからね)。
《群衆の決起/Rouse the Mob》
 リミテッド2.5点
 奮励のついてるコモンのフィニッシャー格は確かに多い。だから奮励がついているというだけで急いで取る必要は薄い。無理せずとも、一枚くらい拾えるだろう。しかし、奮励がついているカードって強そうに見えるから、ついつい取りたくなってしまうんだよなあ。山が入っているときは、これが入れたくなるように前のめっていこう。
《サテュロスの重装歩兵/Satyr Hoplite》
 リミテッド3.0点
 乗りこめー!ピックが成功した赤いデッキなら何枚でも欲しいことだろう。でも赤ければ無条件で入れたいカードというわけでもないと思う。強い場面でとことん強いから3点をつけてるけど、以前のレビューで英雄的カードを過小評価してた反動で、今度は過大評価かもしれない。
《印章持ちのスキンク/Sigiled Skink》
 リミテッド2.5点
 2マナ2/1をとにかくたくさん入れたいなら、こいつは印象に残る方だろう。盤面を作りつつ、タダで占術できるのは嬉しいオマケだ。
《トラクシーズの落とし子/Spawn of Thraxes》
 リミテッド4.0点
 夜のニュースです。巨大なドラゴンが現れて、火を噴きました。
《モーギスの悪意/Spite of Mogis》
 リミテッド1.5点
 それほど苦労しなくても2点くらいは飛ばせるんじゃない。大きな見返りのないカードを中心にドラフトするのは、危険だと思う。これで3/3や5/5を倒せることもあるだろうけれど、手札の中で腐ってるときの方が多いだろう。強く使えるデッキでなら手が付けられない強さだと思うけど、そんなことはまず起こらないだろうね。
《落星/Starfall》
 リミテッド3.0点
 5マナで稲妻だとしても使うし、たまに《とげの稲妻/Barbed Lightning》となるともなれば嬉しいボーナスだ。《稲妻の謎/Riddle of Lightning》みたいに、あまり重くても困るけど、前のめりなデッキにもマナカーブの一番上に1,2枚くらい重いところがあっていいものさ。
《双つ身の炎/Twinflame》
 リミテッド2.0点
 ぶっ壊れな場面を作ることもできるだろうけれど、普通の赤いデッキに入れても凄いことになるとは思わない。同じクリーチャーを3回コピーできないのに、マナをつぎ込んでどうしろと?普通にいれて普通に使えるだろうけど、フィニッシャーとして毎回安定して頼れるわけじゃない。特にこの環境では、コピーされないオーラや+1/+1カウンターのせいで強くなってることがほとんどだからね。
《燎原の火のケルベロス/Wildfire Cerberus》
 リミテッド3.0点
 この怪物化はいいね。でも《石殴りの巨人/Stoneshock Giant》の劣化だし、サイズも小型だ。毎回《石殴りの巨人/Stoneshock Giant》が手に入るわけじゃないから、居場所が無いわけじゃないけど、誘発能力は《炎の波/Flame Wave》と比肩しうる性能ではないよ

 
 赤のコモントップ3
 3.《落星/Starfall》
 2.《サテュロスの重装歩兵/Satyr Hoplite》
 1.《マグマのしぶき/Magma Spray》
 
 上位3枚だが、どれも接戦だ。《サテュロスの重装歩兵/Satyr Hoplite》が、ツボに嵌ったときの強さは一番だが、ドラフトの序盤では《マグマのしぶき/Magma Spray》を優先したい。《落星/Starfall》は複数枚あっても弱い上、マナカーブ的に溢れてしまいそうだ。赤は攻撃の色って前提になるけど、色々な道具が手に入った。全体として、赤は戦力になるカードの少ない色だから、今回新たに入ったカードが層の薄さを埋めてくれるといいね。
 
 最後に緑で〆だ。緑が終わったら構築の評価をするよ!
 
 
 
 LSV

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