◆ 【翻訳】チャネル・ファイアーボール チーム・パンテオンの使った青白コントロール
#TeamCFBP – U/W Control
By Andrew Cuneo 2014年8月4日
http://www.channelfireball.com/articles/teamcfbp-uw-control/
ダブリンのプロツアー・テーロス以来、スタンダードの環境はほとんど変わっていないというのに、デッキテストをするなんて不思議な話だ。基本セット2015のカードもまた、環境に大きく影響しそうなものはなかった。環境が変わらないのなら、ダブリン以来ずっと使い続けているデッキでいく決心もつくというもの。そう、青白コントロールだ。デッキリストはこちら。
コントロールに慣れていない読者のために解説すると、これは典型的なコントロールデッキだ。デッキのあらゆるカードが、生き残ることに徹するようになっている。ゲームが長引けば長引くほどこちらが有利になっていって、最終的に相手は何もできなくなって、こちらがゲームに勝利する。こんな戦略が上手くいく主な理由は《スフィンクスの啓示/Sphinx’s Revelation》のおかげだ。啓示は単体でとにかく強すぎる。啓示が通るとまた、引いてくるあらゆるカードがゲームを膠着させるのにいい仕事をするんだ。
個々のカードについて
《急かし/Quicken》:少数入れておくと幸せになれるカード。《至高の評決/Supreme Verdict》と組み合わさると壊滅的な一撃をお見舞いすることができる。でも枚数を増やそうとは思わない。増やしてもサイクリングするのが主になってしまうし、序盤はサイクリングするのに使えるマナも限りがあるからね。
《不死の霊薬/Elixir of Immortality》:コントロールデッキにおいて、決着をつけるのに最適な手段。軽いし、気の抜けないゲームにも勝てるので、《霊異種/AEtherling》より優れている。
《アゾリウスの魔除け/Azorius Charm》:素晴らしいカードで、実に柔軟性に富んでいる。青白コンを使っているときに最もありがちな間違いなのが、ドローを進めるのでなくて相手のクリーチャーをライブラリーの一番上に戻すことだ。私ならクリーチャーを戻すモードを使うのは、手札に十分土地があって、4ターン目から6ターン目くらいまで、満足のいくマナの使い道があるときだけかな。中盤にうまい手がないのなら、グダらせるよりドローを進める方がよほど良い。
《今わの際/Last Breath》:単なる譲歩の産物。《変わり谷/Mutavault》がスタンダードの名役者すぎるので。
《予言/Divination》:あらゆるコントロールデッキが使うカードではないが、デッキの中で最も重要なカードの一つだと思う。デッキテストの段階では同じ役割で《ジェイスの創意/Jace’s Ingenuity》を試したんだけど、ガッカリだったよ。3マナで土地や至高の評決を求めてデッキを掘れるというのは、デッキに安定性をもたらしてくれる。
《拘留の宝球/Detention Sphere》:《突然の衰微/Abrupt Decay》の人気次第で、浮き沈みのあるカード。《次元の浄化/Planar Cleansing》も拘留の宝球の枠で試してみたんだが、この2枚のカードパワーの差は圧倒的だった。《突然の衰微/Abrupt Decay》のないマッチアップにおいて、拘留の宝球はあまりに強すぎる。たまに裏目があるとしても採用するに足るよ。
《思考を築く者、ジェイス/Jace, Architect of Thought》:3枚しか入っていないのは奇妙に思えるかもしれないが、ジェイスのマイナス2してカードを引くモードはあまり効率が良くないので、複数枚引きたくないんだ。デッキの中でも使うのが難しいカードの一つで、色々な状況でどうすべきなのか、細かに説明するにはちょっと紙面が足りないけど、2つばかり方針を紹介したい。まず、マイナス2の能力で必要なカードを探しにいく場合、ジェイスがすぐに落ちるのを恐れないこと。ジェイスを攻撃させることを強制させてゲームを長引かせつつ、カードを引くというのはデッキの基本戦略だ。もう一つは、マイナス8の能力はゲームに勝つ手段としてきちんと機能するということ。こちらが優勢だがゲームを終わらせる手段がないとういときは、ジェイスの奥義を狙ってみよう。
サイドボード
《テューンの大天使/Archangel of Thune》:使うの初めて。青単信心や赤系のデッキに入れるつもりだ。
《否認/Negate》:私の考えでは、マジックのカードとして最も美しく優雅にデザインされたものの一つだ。否認を使わずに《払拭/Dispel》を使う人は、縛りプレイでもしているのかと思ってしまうよ。何せ否認は、プレインズウォーカーへの強烈な解答となるんだから。コントロール、バーン、黒系のデッキ、緑のプレインズウォーカーデッキなどにサイドインするよ。サイドボードの中でも最も便利なカードだ。
《記憶の熟達者、ジェイス/Jace, Memory Adept》:こちらのジェイスもまた、個人的に大好きなカード。勝ち手段であり、カードを引くこともできる。テストプレイをしていて、マイナス0のライブラリー破壊の能力をペンで塗り潰そうか、なんて冗談を言ったことがあったが、マイナス0はそのくらいまず使わない能力だった。このカードの一番いい使い方は、プラス1を連打して忠誠度を7までもっていくことだ。7まで忠誠度がたまったら、カードを20枚引くか、相手をライブラリーアウトさせるか決めよう。コントロール相手や黒系のデッキ相手に入れる。
《神討ち/Deicide》:コントロールで必要以上に使われているカードだと思う。あまりに対象が限られ過ぎているのではなかろうか。黒系のデッキからすると《強迫/Duress》でこちらの手札を覗いた後、ケアして立ち回るのが簡単すぎるので、一枚だけに抑えてある。青単信心や黒単信心相手にサイドインする。
《真髄の針/Pithing Needle》:プレインズウォーカーには素晴らしい解答となるが、他に相手はイマイチ。サイドからプレインズウォーカーや霊異種を入れてくる、緑のプレインズウォーカーデッキや青単信心に対して入れる。黒相手に針を入れるのは好きになれない。あまりに多くのカードに対して中途半端な解答でしかないからだ。《死者の神、エレボス/Erebos, God of the Dead》にとっては、3つの能力のうち1つを封じられるだけだし、《群れネズミ/Pack Rat》は変わり谷のおかげで元気だし、変わり谷は変わらずマナを供給してしまう。
《反論/Gainsay》:使い方は明らか。ミラーマッチで打消しの増量を図ったり、青単信心相手に解消と交換して質の向上を狙う。
《ジェイスの創意/Jace’s Ingenuity》:テストプレイでも長いこと2枚目の《神討ち/Deicide》だったが、神討ちは黒単信心相手に2枚引いたときの弱すぎるのでこちらになった。サイドボード後の黒単信心を倒すには、追加でカードを引くのが鍵だ。他のコントロールデッキ相手にもいい。コントロールミラーではインスタントのドローが偉すぎるからね。
《漸増爆弾/Ratchet Bomb》:これも私のお気に入りだ。解答としては遅すぎるので悪評もあるが、覚えておいてほしいのは、漸増爆弾はマナアドバンテージにつながるということ。序盤押されていて、鍵となるターンに盤面を固定して支配する、そんなコントロールの織り出すパターンと実によく噛み合っているんだ。ほとんど用途は軽いクリーチャーデッキ相手だが、《霧裂きのハイドラ/Mistcutter Hydra》にも効果的だ。それに、トーナメントでは予期しないものを相手にすることが良くあるけど、そんな手合いに対しての潜在的な解答でもある
《今わの際/Last Breath》:これもまたわかりやすいサイドボード。小型のクリーチャーデッキに対して効果は抜群だ。サイドボード後の青単信心に対してもとても重要だ。相手がサイドボードから投入してきた打消し呪文にしてやられないよう、盤面であまり押されるわけにはいかないからね。
《鬼斬の聖騎士/Fiendslayer Paladin》:目を見張るようなカードではないが、1マナ2マナのクリーチャーで押してくるデッキを黙らせるのに効果的だ。
#TeamCFBP – U/W Control
By Andrew Cuneo 2014年8月4日
http://www.channelfireball.com/articles/teamcfbp-uw-control/
ダブリンのプロツアー・テーロス以来、スタンダードの環境はほとんど変わっていないというのに、デッキテストをするなんて不思議な話だ。基本セット2015のカードもまた、環境に大きく影響しそうなものはなかった。環境が変わらないのなら、ダブリン以来ずっと使い続けているデッキでいく決心もつくというもの。そう、青白コントロールだ。デッキリストはこちら。
土地
7:《島/Island》
6:《平地/Plains》
4:《啓蒙の神殿/Temple of Enlightenment》
3:《アゾリウスのギルド門/Azorius Guildgate》
4:《神聖なる泉/Hallowed Fountain》
2:《変わり谷/Mutavault》
呪文
1:《急かし/Quicken》
1:《不死の霊薬/Elixir of Immortality》
2:《中略/Syncopate》
4:《アゾリウスの魔除け/Azorius Charm》
1:《今わの際/Last Breath》
4:《解消/Dissolve》
4:《予言/Divination》
3:《思考を築く者、ジェイス/Jace, Architect of Thought》
2:《太陽の勇者、エルズペス/Elspeth, Sun’s Champion》
4:《スフィンクスの啓示/Sphinx’s Revelation》
4:《至高の評決/Supreme Verdict》
4:《拘留の宝球/Detention Sphere》
サイドボード
1:《テューンの大天使/Archangel of Thune》
2:《否認/Negate》
1:《記憶の熟達者、ジェイス/Jace, Memory Adept》
1:《神討ち/Deicide》
1:《真髄の針/Pithing Needle》
2:《反論/Gainsay》
2:《漸増爆弾/Ratchet Bomb》
2:《今わの際/Last Breath》
2:《鬼斬の聖騎士/Fiendslayer Paladin》
1:《ジェイスの創意/Jace’s Ingenuity》
コントロールに慣れていない読者のために解説すると、これは典型的なコントロールデッキだ。デッキのあらゆるカードが、生き残ることに徹するようになっている。ゲームが長引けば長引くほどこちらが有利になっていって、最終的に相手は何もできなくなって、こちらがゲームに勝利する。こんな戦略が上手くいく主な理由は《スフィンクスの啓示/Sphinx’s Revelation》のおかげだ。啓示は単体でとにかく強すぎる。啓示が通るとまた、引いてくるあらゆるカードがゲームを膠着させるのにいい仕事をするんだ。
個々のカードについて
《急かし/Quicken》:少数入れておくと幸せになれるカード。《至高の評決/Supreme Verdict》と組み合わさると壊滅的な一撃をお見舞いすることができる。でも枚数を増やそうとは思わない。増やしてもサイクリングするのが主になってしまうし、序盤はサイクリングするのに使えるマナも限りがあるからね。
《不死の霊薬/Elixir of Immortality》:コントロールデッキにおいて、決着をつけるのに最適な手段。軽いし、気の抜けないゲームにも勝てるので、《霊異種/AEtherling》より優れている。
《アゾリウスの魔除け/Azorius Charm》:素晴らしいカードで、実に柔軟性に富んでいる。青白コンを使っているときに最もありがちな間違いなのが、ドローを進めるのでなくて相手のクリーチャーをライブラリーの一番上に戻すことだ。私ならクリーチャーを戻すモードを使うのは、手札に十分土地があって、4ターン目から6ターン目くらいまで、満足のいくマナの使い道があるときだけかな。中盤にうまい手がないのなら、グダらせるよりドローを進める方がよほど良い。
《今わの際/Last Breath》:単なる譲歩の産物。《変わり谷/Mutavault》がスタンダードの名役者すぎるので。
《予言/Divination》:あらゆるコントロールデッキが使うカードではないが、デッキの中で最も重要なカードの一つだと思う。デッキテストの段階では同じ役割で《ジェイスの創意/Jace’s Ingenuity》を試したんだけど、ガッカリだったよ。3マナで土地や至高の評決を求めてデッキを掘れるというのは、デッキに安定性をもたらしてくれる。
《拘留の宝球/Detention Sphere》:《突然の衰微/Abrupt Decay》の人気次第で、浮き沈みのあるカード。《次元の浄化/Planar Cleansing》も拘留の宝球の枠で試してみたんだが、この2枚のカードパワーの差は圧倒的だった。《突然の衰微/Abrupt Decay》のないマッチアップにおいて、拘留の宝球はあまりに強すぎる。たまに裏目があるとしても採用するに足るよ。
《思考を築く者、ジェイス/Jace, Architect of Thought》:3枚しか入っていないのは奇妙に思えるかもしれないが、ジェイスのマイナス2してカードを引くモードはあまり効率が良くないので、複数枚引きたくないんだ。デッキの中でも使うのが難しいカードの一つで、色々な状況でどうすべきなのか、細かに説明するにはちょっと紙面が足りないけど、2つばかり方針を紹介したい。まず、マイナス2の能力で必要なカードを探しにいく場合、ジェイスがすぐに落ちるのを恐れないこと。ジェイスを攻撃させることを強制させてゲームを長引かせつつ、カードを引くというのはデッキの基本戦略だ。もう一つは、マイナス8の能力はゲームに勝つ手段としてきちんと機能するということ。こちらが優勢だがゲームを終わらせる手段がないとういときは、ジェイスの奥義を狙ってみよう。
サイドボード
《テューンの大天使/Archangel of Thune》:使うの初めて。青単信心や赤系のデッキに入れるつもりだ。
《否認/Negate》:私の考えでは、マジックのカードとして最も美しく優雅にデザインされたものの一つだ。否認を使わずに《払拭/Dispel》を使う人は、縛りプレイでもしているのかと思ってしまうよ。何せ否認は、プレインズウォーカーへの強烈な解答となるんだから。コントロール、バーン、黒系のデッキ、緑のプレインズウォーカーデッキなどにサイドインするよ。サイドボードの中でも最も便利なカードだ。
《記憶の熟達者、ジェイス/Jace, Memory Adept》:こちらのジェイスもまた、個人的に大好きなカード。勝ち手段であり、カードを引くこともできる。テストプレイをしていて、マイナス0のライブラリー破壊の能力をペンで塗り潰そうか、なんて冗談を言ったことがあったが、マイナス0はそのくらいまず使わない能力だった。このカードの一番いい使い方は、プラス1を連打して忠誠度を7までもっていくことだ。7まで忠誠度がたまったら、カードを20枚引くか、相手をライブラリーアウトさせるか決めよう。コントロール相手や黒系のデッキ相手に入れる。
《神討ち/Deicide》:コントロールで必要以上に使われているカードだと思う。あまりに対象が限られ過ぎているのではなかろうか。黒系のデッキからすると《強迫/Duress》でこちらの手札を覗いた後、ケアして立ち回るのが簡単すぎるので、一枚だけに抑えてある。青単信心や黒単信心相手にサイドインする。
《真髄の針/Pithing Needle》:プレインズウォーカーには素晴らしい解答となるが、他に相手はイマイチ。サイドからプレインズウォーカーや霊異種を入れてくる、緑のプレインズウォーカーデッキや青単信心に対して入れる。黒相手に針を入れるのは好きになれない。あまりに多くのカードに対して中途半端な解答でしかないからだ。《死者の神、エレボス/Erebos, God of the Dead》にとっては、3つの能力のうち1つを封じられるだけだし、《群れネズミ/Pack Rat》は変わり谷のおかげで元気だし、変わり谷は変わらずマナを供給してしまう。
《反論/Gainsay》:使い方は明らか。ミラーマッチで打消しの増量を図ったり、青単信心相手に解消と交換して質の向上を狙う。
《ジェイスの創意/Jace’s Ingenuity》:テストプレイでも長いこと2枚目の《神討ち/Deicide》だったが、神討ちは黒単信心相手に2枚引いたときの弱すぎるのでこちらになった。サイドボード後の黒単信心を倒すには、追加でカードを引くのが鍵だ。他のコントロールデッキ相手にもいい。コントロールミラーではインスタントのドローが偉すぎるからね。
《漸増爆弾/Ratchet Bomb》:これも私のお気に入りだ。解答としては遅すぎるので悪評もあるが、覚えておいてほしいのは、漸増爆弾はマナアドバンテージにつながるということ。序盤押されていて、鍵となるターンに盤面を固定して支配する、そんなコントロールの織り出すパターンと実によく噛み合っているんだ。ほとんど用途は軽いクリーチャーデッキ相手だが、《霧裂きのハイドラ/Mistcutter Hydra》にも効果的だ。それに、トーナメントでは予期しないものを相手にすることが良くあるけど、そんな手合いに対しての潜在的な解答でもある
《今わの際/Last Breath》:これもまたわかりやすいサイドボード。小型のクリーチャーデッキに対して効果は抜群だ。サイドボード後の青単信心に対してもとても重要だ。相手がサイドボードから投入してきた打消し呪文にしてやられないよう、盤面であまり押されるわけにはいかないからね。
《鬼斬の聖騎士/Fiendslayer Paladin》:目を見張るようなカードではないが、1マナ2マナのクリーチャーで押してくるデッキを黙らせるのに効果的だ。
コメント
>ひ
そこは確かに。読者としてはそうなるとますます嬉しいですね。
元締めktkr
連携取れたら実にいいと思うんですが、リアルのつながりなどが無いと難しいですよねー。
仕事やプライベートの都合などもあるし……。
とはいえ常に視点として持っておきたい。