◆ 【翻訳】運命再編 リミテッドレビュー 赤 (by LSV)
 
 Fate Reforged Limited Set Review - Red
 
 Luis Scott-Vargas, 2015年1月14日
 
 http://www.channelfireball.com/home/fate-reforged-limited-set-review-red/
 
 赤といえば、真っ先に調べるのは《ゴブリンすべり/Goblinslide》との相性だよな!今回はいったい何枚がゴブリンすべりを誘発させられるだろうか。次に《ゴブリンすべり/Goblinslide》無しの強さを検討していくよ。面白くはないかもしれないけど、レビューだしね。黒に続いて、赤もまた疾駆のある色だ。疾駆付きの赤いクリーチャーは大好きだ。火力も優良どころから、ちょっと使わない方がいいようなものまであるから、早速見ていこう。
《死に微笑むもの、アリーシャ/Alesha, Who Smiles at Death》
 リミテッド3.5点
 最速でも5ターン目、現実的には6~7ターン目まではそうブロックされないんだから、そりゃさぞかし笑いが止まらないことだろう。それだけでもかなりのダメージを取れる。能力を計算に入れなくてもこれだけの強さだよ。能力は残念ながら、どんなデッキでも釣り上げる対象がたくさんいるわけではないし、攻撃状態で出てきても即死するだけだろうから、そんなに評価が変わるわけではないんだけどね。《マルドゥの頭蓋狩り/Mardu Skullhunter》など強襲クリーチャーとの相性がいいから、強襲って書いてあるカードが数枚拾えれば、思わず口元が緩むこと請け合いだ(少なくとも、おもむろに墓地を確認したりとか色々ね)。
《電弧連鎖/Arcbond》
 リミテッド3.5点
 あまりに評価するのが難しいもので、奥の手として、最近身体を鍛えてるらしいヒューイ(William "Huey" Jensen)に助言を仰ぐことにした。ヒューイ曰く、まあ強いんじゃないの?とのこと。俺もそう思う。クリーチャーとプレイヤー全部に5点ダメージをばら撒けるだなんて。ここぞというタイミングで使えば、3点をばらまくのでも十分強力だろう。
 
 強いか弱い分かりにくいのは、これを使うタイミングがどのくらいあるか、今一つ見えてこないのが一因だと思う。引き金を引くのはこちらというのが強みだ。俺とヒューイがこれを評価してるのもそこだね。対象にするのはどのクリーチャーでもいいから、とにかくクリーチャーにダメージが与えられる瞬間であれば、状況は問わない。引き起こされる大惨事は使う側だけに見えているから、上手く相手をハメてやればいい。巻き添えで死にそうなクリーチャーは出さないで持っておくとか、巨大クリーチャーをブロックして大ダメージをばら撒くとか、小粒なクリーチャーで特攻して一掃したいとか色々ね。
 
 強さにムラのあるカードではあるし、思った通りの使い方をするには仕込みも必要だけど、見返りは十分にある。リミテッドで見たら是非使って練習しておくべきだと思うよ。そもそもレアは使う機会が滅多にないし、この手のカードは使い方に習熟すればするほど、使いどころが見えてくるはずだ。
《龍火浴びせ/Bathe in Dragonfire》
 リミテッド3.0点
 《炎の斬りつけ/Flame Slash》に並ぶ4点火力。悪くない。
《沸血の処罰者/Bloodfire Enforcers》
 リミテッド1.5点
 《峡谷に潜むもの/Canyon Lurkers》にはときめかないって言ったけど、覚えてるかな?こいつは工夫を凝らさないと劣化《峡谷に潜むもの/Canyon Lurkers》だ。でも赤いデッキでこいつを使おうと頑張っても、おそらく他のプレイヤーは張り合ってこないだろう。5/2先制攻撃・トランプルになったらかなり強いから、インスタントとソーサリーがそれぞれ4~5枚ずつ入っていれば化けるかもね。
《戦線突破/Break Through the Line》
 リミテッド1.0点
 採用するかどうか検討以前の問題として、パワー2のクリーチャーが山ほど必要だ。ブロック不能にするためだけに赤マナを払うってのは気に食わない。ブロック不能に速攻がついても大差ないと思う。でもドラフトを山ほどやれば、中には1回くらい赤いデッキで勝ちを拾ってくれるかもしれない。だから点数もそれなりにしてある。普段は0.0点でも、稀に色々と条件が噛み合った場合だけ4.0点級の働きをしてくれるカードだから、堂々の1点だ(純正2色のデッキで、これを使って走らせることのできるクリーチャーが8体以上いるような場合かな)。
《巻き添え被害/Collateral Damage》
 リミテッド1.0点
 使ってはみるつもりだけど、多分お勧めできない。クリーチャーを生贄にする必要がある割に、そこまでマナコストが割安になってるわけでもないしね。《反逆の行動/Act of Treason》が複数枚あるときだけ、単なる火力からコンボパーツに昇格するから採用してもいい。飛行を撃ち落とす手段が他になくて、サイドボードから入れる分にもありだとは思うけど、特別嬉しくはないね。適当に入れたらこちらばかり被害が拡大するぞ。
《反抗するオーガ/Defiant Ogre》
 リミテッド1.5点
 サイクルの他の連中と見比べるにつけ、どうもこいつは既に「デッキに入れる人に反抗」するモードで選択完了しているようだ。6マナ4/6は大したことがないし、破壊したいアーティファクトもパッと見まわしてそう見当たらない。サイドボード要員としては使えるし、22~23枚目のカードとして入れる分にはいいが、所詮その程度だ。
《龍怒/Dragonrage》
 リミテッド1.5点
 攻撃クリーチャーは+1/+0の修正を受けるとほぼ同義だけど、修正を振り分けられるのは中々興味深い。残った赤マナも注ぎ込むことができるものの、《ラッパの一吹き/Trumpet Blast》のようなダメージを稼ぐ呪文として見るとイマイチだと思う。どちらかというと、攻撃クリーチャーが確実に相討ちを取れるようにする呪文と思った方がいいだろう。5~6点相手に追加ダメージを入れたりもできるだろうし、そういう意味ではコンバットトリック兼本体火力とみなすこともできるね。
 
 この手のカードを入れるようなデッキは全力で攻めたいから、ラッパと比べると見劣りするが、それでも横に広げられれば十分労力に見合った効果の得られるカードだ。先制攻撃付きのクリーチャーをかき集めればちょっとだけ強くなることも覚えておいていいだろう。
《激情の発動/Fierce Invocation》
 リミテッド1.5点
 5マナ4/4は平均より少し劣るし、予示でクリーチャーがめくれる可能性を含めても評価が大きく変わるとは思えない。5マナ域として採用できなくはないものの、この手の有象無象はドラフトで早く押さえたいカードじゃない。果敢を誘発できるのはいいけれど、果敢デッキだと予示先がクリーチャーでないこともあるから、結局のところ一長一短だ。
《炎駆の乗り手/Flamerush Rider》
 リミテッド2.5点
 疾駆で走らせたら戦闘の計算を大きく狂わせられるだろう。コピーしたいクリーチャーがあるなら、普通に唱えるよりも疾駆した方が良いと思う。戦場に出たとき何か能力を誘発させるクリーチャーをコピーできれば、さぞかしいい夢が見れるだろう。でも何か、適当に4/4でもコピーするだけでかなりのダメージを叩きだす。蹂躙されたと感じるときは、大体こういうカードが絡んでるものだ。
 
 もちろん、カードにオーバーキルな性能を求めるのは筋違いだけど、疾駆がついているおかげでかなり面白い一枚に仕上がっている。特に下準備無しでも7~8点くらいのダメージは平気でもぎ取っていくから、局面をひっくり返すにも十分だ。
 
 強さはコピーを出すことに依存しているから、クリーチャー密度の低いデッキでは強さが色褪せてしまう。デッキによっては入らないこともあると思うよ。
《炎跡のフェニックス/Flamewake Phoenix》
 リミテッド3.5点
 相手限定の《硫黄の渦/Sulfuric Vortex》を置くようなもの。毎ターン2点のクロックを刻む上、除去でも止まらない。リミテッドとて攻撃的に出るデッキばかりではないものの、カードパワーは折り紙つきだから、早い段階で見たら取って殴りを意識しよう。死んだときのために、パワー4のクリーチャーを少しは入れておくのを忘れずにね(楽しいことがしたければ、生贄用の弾丸として使ってもいいね)。
《味方からの誤射/Friendly Fire》
 リミテッド 人間力
 シャハール(Shahar Shenhar)が使ったら、世界選手権3連覇も夢じゃない。自信のない人にはお勧めできない。俺もちょっと、運がいいかといわれるとちょっと。7点ダメージを与えつつ5マナのクリーチャーを倒せることもあれば、変異を対象にしても空振りに終わることもあるだろう。普通、リミテッドで手札に関する情報はほとんど出ないから、まあ博打だ。終盤まで我慢したり、バウンスすることで確率を少し上げられるものの、手札に土地を温存されるだけで効果的に撃退される。用心深いプレイヤーほど大体土地を握ってるんだよな。

コメント

もちょ。
2015年1月29日16:40

いつも読ませてもらっています。

そういうお仕事の方は、特別なケア(ブルーライトカットやサプリメントなど)をされているのですかね?
私にもわかりませんが…

楽しみにしていますが、体調を崩されては悲しいので、マイペースな更新頻度で良いのではないでしょうか。

Taku
2015年1月30日1:05

> もちょ。さん

いつも読みに来ていただいてありがとうございます。

そんなに虚弱体質ではないのですが、現代のお仕事はPCを使わないわけにはいきませんし、どのくらいなら大丈夫かとか、どんなケアをすればいいとかは知っておきたいところです。

今年はコンスタントな更新を目指します!
これからも是非、読みに来ていただければ嬉しいです。

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