◆ 【翻訳】タルキール龍紀伝 リミテッドレビュー 赤 (by LSV)
 
 Dragons of Tarkir Limited Set Review - Red
 
 Luis Scott-Vargas, 2015年3月19日
 
 http://www.channelfireball.com/articles/dragons-of-tarkir-limited-set-review-red/
 
 
《溶岩の地割れ/Magmatic Chasm》
 リミテッド1.5点
 《憤激/Lose Calm》と同じく、殴るデッキならトドメに使えるだろう。1枚なら、除去でなくブロッカーを手厚くしている相手とかに、劇的な効果を発揮することもある。1枚持っておきたいね。
《カル・シスマのビヒモス/Qal Sisma Behemoth》
 リミテッド3.0点
 2マナはかなり足枷になるから、5~6ターン目までかなり鈍重で動きづらいだろう。でも動き出せさえすればとても強い。2マナ域を厚く取っているなら、2ターン目クリーチャー、3ターン目こいつ、4ターン目2マナクリーチャーを出しつつこいつでアタックして、相手をすり潰すことが出来るだろう。これほどのサイズがあるなら、ちょっとくらい手間がかかってもいい。ブロックに立たせるには色々不安なので、使うなら殴れるデッキにしよう。
《引き裂く流弾/Rending Volley》
 リミテッド0.5点
 はいはいサイドボードサイドボード。他の例に漏れず、色さえ合えば相当強いよ。
《焙り焼き/Roast》
 リミテッド3.5点
 ソーサリーではあるけど、あまりに軽くて使い勝手がいいから、大抵のコモンやアンコモン(それにレアも)より上に診ていい。たったの2マナで巨大クリーチャーを始末できるのは、赤としては貴重だから、そういった意味でも強力だ。
《剣歯虎の先導隊/Sabertooth Outrider》
 リミテッド2.0点
 2マナと相討ちしてしまう4マナクリーチャーは好きになれないが、色々工夫すると使い勝手がよくなる。圧倒を達成できるまで、殴るのを控えるのが真っ先に思いつくかな。それでも及第点だけど、それしかプランにないと、今一つ強くはない。だからできれば、圧倒を達成する前からコンバットトリックや除去と組み合わせて使いたい。《火をつける怒り/Kindled Fury》や《毒塗り/Coat with Venom》は特に相性がいいだろう。守るデッキで使うなら、拘らずさっさと相討ちしてしまうのも手だ。
《サルカンの怒り/Sarkhan’s Rage》
 リミテッド3.0点
 5マナと2ダメージと引き換えに確定除去というのは痛いものの、まあ除去は除去だ。本体にも飛ぶのが大きいから、まず入るカードと思って差し支えない。ドラゴンをコントロールしてればそりゃいいに決まってるけど、ドラゴンがいないものとして評価してるよ。ドラゴンはいたらラッキーくらいに思っておこう。あと、撃ったら引き分けになることも多そう。これのせいで引き分けることもそれなりにありそうだ。
《サルカンの凱旋/Sarkhan’s Triumph》
 リミテッド1.0点
 ドラゴンが最低2匹はいないと使えないし、3マナも使って探すからには相当強い奴を引っ張らないと元が取れない。龍王やレアがいればいいかもしれないけれど、そいつらが手札に来た場合でも遜色ない第2候補が欲しい。空振りになったら大惨事だし。
《絶叫郷の喧嘩屋/Screamreach Brawler》
 リミテッド1.5点
 2マナ2/2と比べて、3マナ2/3はちょっとね。攻めるにも守るにもパッとしない。
《大地の断裂/Seismic Rupture》
 リミテッド3.0点
 環境的にどんな立ち位置に落ち着くかは、プレイしてみないと分からない。とはいえカードパワーは高いからきっと強いんじゃないかな。タフネス2程度のクリーチャーが中心の環境なら一掃できる。反対に、2体以上流すのが難しいようなら、自軍も巻き添えをくらうし使い勝手はよくない。上手く扱えるデッキが多くない可能性もあるから、注意しておきたいね。《死の激情/Death Frenzy》は運命再編が入っても強かった。ドラフトだと3分の2のカードが新しいエキスパンションに置き換わったわけだけど、前の環境の死の激情から推測すると、いけるんじゃないかな。
《疾走する戦暴者/Sprinting Warbrute》
 リミテッド3.0点
 5/4クリーチャーの使い道といえば、まあ毎ターン攻撃することだよな。素出ししてもいいし、疾駆してもあまりにデカい。しかも欠点はほとんど気にならない。重さに見合った強さのあるイケメンだ。素出ししたターンはブロックにも回れるから、必ずしも前のめりなデッキでなくても採用できるだろう。
《嵐の岩山の精霊/Stormcrag Elemental》
 リミテッド3.0点
 重たい5/5トランプル、あるいは3マナ2/2で、後半6/6トランプルになれる。変異の本質ってのはこういうクリーチャーだよ。レア並みの爆発力こそないものの、重さと柔軟性の釣り合いが取れていて素晴らしい。
《嵐翼ドラゴン/Stormwing Dragon》
 リミテッド2.5点
 絆魂や呪禁と比べると先制攻撃は一段劣る感じか。
《山頂をうろつくもの/Summit Prowler》
 リミテッド3.0点
 タルキール覇王譚のときのレビューを出して終わりにしようかと思ったけど、今回は2色環境だから前環境より使いやすくなったと思う。赤の濃さに比例して、ピック優先度も挙げていきたい。コモンのマナレシオとしてはトップクラス。何と今回は背景のイラストにドラゴンもいるぞ!
《尾の切りつけ/Tail Slash》
 リミテッド3.0点
 一方的にボコれる格闘は最高だな!依然2:1交換を取られる可能性はあるものの、パワー4以上のクリーチャーがある程度いれば、申し分のない除去だろう。
《雷破の執政/Thunderbreak Regent》
 リミテッド4.0点
 4マナ4/4飛行で、更にドラゴンが対象にされたら《稲妻/Lightning Bolt》を相手にぶち込むオマケ付きだって?1000枚くれ。
《苦しめる声/Tormenting Voice》
 リミテッド3.0点
 デッキのマナカーブが完璧でないのなら、入れておいた方が苦しまなくて済むと思う。たったの2マナとカード1枚で、カードを2枚も引けるんだ。赤いデッキなら大体、土地事故の保険として持っておいて嬉しいはずさ。それにほら、イラストにドラゴンもいるし。
《双雷弾/Twin Bolt》
 リミテッド3.0点
 安定して2:1交換が狙えないのなら、2マナ3点火力の方がいいけどね。コモンとしてはかなり強い。大概の3点評価のカードより上、3.5点よりは下といった評価かな。
《破壊行為/Vandalize》
 リミテッド0.5点
 重たい土地・アーティファクト破壊とかお呼びでないんだよなぁ。でも相手にどうしても許せないアーティファクトがあるならサイドインしてもいい。特にこれは、相手の土地が詰まったら土地を叩き割ってやれるしね。
《火山の猛進/Volcanic Rush》
 リミテッド1.5点
 今回の赤には、重たいけどゲームを終わらせるカードが多いね。トドメになるカードが多いということは、ドラフトのピック中、トドメになるカードのことはあまり優先せず、前提条件になるクリーチャーをかき集めていれば、何かしらは取れるということでもある。自分のデッキに最も合ったトドメを用意すればいいだろう。トランプルが付く分、トークン戦略と組み合わせると《ラッパの一吹き/Trumpet Blast》よりも光るものがあるね。
《火山の幻視/Volcanic Vision》
 リミテッド3.5点
 《享楽者の宝物庫/Hedonist’s Trove》の評価はやりすぎたかもしれんが、7マナとか好きなんでね。《強化された知覚/Enhanced Awareness》を戻すとか夢見てるんだけど、3マナくらいのカードを戻すだけでも大打撃になるだろう。《火山の幻視/Volcanic Vision》が取れたら、必ず4, 5マナの呪文を入れるようにしたい。戻す目的の呪文を惜しまず使って生き延びて、火山の幻視を唱えれば、相手の盤面は壊滅。そしてこちらはドローだ。
《戦いをもたらすもの/Warbringer》
 リミテッド2.5点
 単体で《アリーシャの先兵/Alesha’s Vanguard》相当だけど、先兵は別に懐かしむようなカードじゃなかった。疾駆クリーチャーがこいつ以外に3体くらい入ると途端に迫力を増す。疾駆持ちを集めるのはそう大変じゃないと思う。こいつがいれば疾駆クリーチャーを同じターンに次々出すのは難しくないし、それに《ゴブリンの踵裂き/Goblin Heelcutter》が混じっていようものなら、ゲーム終了は目前だ。
《鐘突きのズルゴ/Zurgo Bellstriker》
 リミテッド3.0点
 唱えるときには是非、鐘の音の真似をして送り出そう。戦いのゴング……じゃなくて鐘だ。高性能な1マナクリーチャーは勿論リミテッドでも強いが、1マナと2マナの差は構築と比べると大きくない。どっちかというとズルゴは構築向けだと思うね。高速~中速くらいのデッキなら喜んで使いたいが、それでも除去より優先するほどじゃない。7ターン目とかに引いてもあんまパッとしないしね。

 
 赤のコモントップ5
 5.《サルカンの怒り/Sarkhan’s Rage》
 4.《アタルカのイフリート/Atarka Efreet》
 3.《尾の切りつけ/Tail Slash》
 2.《山頂をうろつくもの/Summit Prowler》
 1.《双雷弾/Twin Bolt》
 
 今回の赤は本気だ。上位5位に入らなくても強いコモンが複数ある。上位といっても5枚はどれも僅差だから、ピック方針と取れたカード次第で前後することが普通にあると思う。2パック目に《火山の猛進/Volcanic Rush》みたいなカードを、デッキの方向性に合わせて優先することも出てくると思う。赤だから攻め重視に見えるけど、コントロールもきっといけるんじゃないかって思ってるよ。
 
 
 
 LSV

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