◆ 【翻訳】チャネル・ファイアーボール チーム・パンテオンの使ったダークジェスカイ
 
 Team Pantheon Deck Tech – Dark Jeskai
 
 By Kai Budde 2015年10月18日
 
 http://www.channelfireball.com/articles/team-pantheon-deck-tech-dark-jeskai/
 
 戦乱のゼンディカーのフルスポイラーが公開されてから、チーム・パンテオンはテストにぼちぼち着手したものの、いつも通り不精を決め込んで、リリース直後の週末のトーナメント結果を待つことにした。ブライアン・デマーズ(Brian DeMars)が《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》コンボで人を血祭りにあげてたのには驚かされた。クネオ(Andrew Cuneo)が《満月の呼び声/Call of the Full Moon》を入れたりしていて、《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》の力は本物だった。4マナか5マナで全体除去を唱えた後、《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》・《強大化/Become Immense》・《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》と撃ち込むと、4マナで18点のダメージ。突然の死が訪れるんだ。そこまででなくても、《タイタンの力/Titan’s Strength》と《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》でも12点のダメージになる。ゲームを畳みかけるには十分だろう。速槍でなくても速攻がついてて代わりになるクリーチャーはたくさんいるから、コンボ要素を集めるのはそこまで困難でない。コントロールの組み方は大分変わってくるだろう。
 
 次に解くべき課題としては、スタンダードのマナ基盤が大きく変わったことだ。占術ランドが落ちて、フェッチランド・バトルランドが新顔として加わった。まったく、フェッチランドがいかにダメなメカニズムか、原稿用紙いっぱいに書き付けるのをこらえるのに苦労した。かいつまんで言えば、私は相手のデッキを何度もシャッフルすることなくマジックがプレイしたい。誰も彼もがデッキに12枚フェッチランドを入れているというのは最悪だ。モダンのために再録しなくてはいけなかったというのは理解できるが、なんでフェッチランドでサーチできる2色土地を入れなければならなかったのかは理解に苦しむ。
 
 フェッチランドからサーチできる2色土地の影響は凄まじく大きい。アンタップインのためには基本土地を2枚コントロールしていないといけない制約が設定されているものの、どっちみち1・2ターン目にフェッチランドから持ってこれるので些細なことだろう。数週間前のSCGオープンで、ケント・ケッター(Kent Ketter)が使っていたデッキのマナベースを見てみると。
 
 《平地/Plains》《沼/Swamp》《島/Island》《山/Mountain》《森/Forest》を1枚ずつ。
 バトルランドを1枚ずつ(今のところ友好色しか出てない)。
 フェッチランドを5種3枚ずつ
 →以上で土地25枚也。完成。

 
 後は《カマキリの乗り手/Mantis Rider》、《包囲サイ/Siege Rhino》、《白日の下に/Bring to Light》などにその他強いカードを詰め込んで一丁上がりだ。このマナベースでは3ターン目《カマキリの乗り手/Mantis Rider》、4ターン目《包囲サイ/Siege Rhino》と動くのは難しいはずなので、このまま採用しようとは思わないものの、フェッチランドとバトルランドがどんなに強力かはわかってもらえると思う。
 
 有効2色を使うのであれば、それぞれの色の基本土地を5枚ずつ。バトルランドを3~4枚に、フェッチランドを10~12枚採用することで、3ターン目にはどの色のフェッチランドでも、バトルランドをアンタップインすることができるだろう。4マナのカードなら、(1)(赤)(赤)(赤)と(1)(黒)(黒)(黒)といった、トリプルシンボルの共存すら十分可能だろう。土地を24枚入れるとすると、上のマナベースで各色は20枚ずつある計算だ。
 
 とはいえこの計算が当てはまるのは友好色に限定される。黒緑といった対抗色のデッキの場合、例えば《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》を使って《燃えがらの林間地/Cinder Glade》を持ってきたりすることは可能なので決して悪くはないのだが、友好色には遠く及ばない。となれば次には、これほど強固なマナ基盤を使って何をするか、というのが問題になる。スタンダードに存在する他のセットと比べると、戦乱のゼンディカーのカードパワーは低い。《放浪する森林/Woodland Wanderer》は強力だが、《包囲サイ/Siege Rhino》に迫るほどではない。我々はまず《はじける破滅/Crackling Doom》や《白日の下に/Bring to Light》をタッチしたりして、何通りかアブザンを試してみた。環境の柱は2つ:
 
 ・ブロッカーをも乗り越えて、4~5ターンの間に相手を葬り去る赤系デッキ
 ・2ターン目に《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy》を出してくるデッキ
 
 アブザンは除去として《究極の価格/Ultimate Price》や《絹包み/Silkwrap》を使えるものの、上のデッキに対する除去としては心もとなく感じられた。ところでドローは好きかい?単体でカードを回転させつつドロー呪文をフラッシュバックするプレインズウォーカーはどう?我々がジェイスを使う側に回るのは自然な成り行きだった。前回のプロツアーで、フィンケル(Jon Finkel)、シャハール(Shahar Shenhar)、ルービン(Ben Rubin)、それに私(Kai Budde)の使ったジェスカイは、戦績こそ今一つものだったものの、今回は結構、必要な要件を満たしていた。赤の除去を採用することで、ビートダウンの猛攻を防ぎつつ相手のジェイスを除去できて、かつこちらもジェイスと《時を越えた探索/Dig Through Time》を使うことができるのだ。

コメント

leaze
2015年10月20日0:37

この記事の翻訳はマジでありがたやー
後半もお待ちしてます!

Taku
2015年10月20日22:28

> leazeさん

楽しみにしていただいて嬉しいです!
コメントもらえると疲れが癒えます。

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