【翻訳】フランクに考えよう 戦乱のゼンディカー、ピック順位表 前編
2015年11月2日 翻訳 コメント (3)◆ 【翻訳】フランクに考えよう 戦乱のゼンディカー、ピック順位表
A Pick Order List for Battle for Zendikar
By Frank Karsten 2015年10月27日
http://www.channelfireball.com/articles/a-pick-order-list-for-battle-for-zendikar/
プロツアーも遠い記憶になりつつある今こそ、戦乱のゼンディカーリミテッドについて語るべきタイミングだろう。私のピック順位表を公開しようと思う。1パック目の1ピック目という前提で、ピックの優先度で上から下まで並べたものだ。
ピック順位表では、多色のカードや特定の色の組み合わせでのみ輝くようなカードは、少し評価を落としてある。初手でこういった曲者のカードをとってしまうと、ドラフト中に柔軟性を欠くことになりかねない。反対に、無色のカードや複数のアーキタイプで使えるカードは、選択肢を狭めなくて済むので高めに見てある。一般的な考え方として、あまり早くから色を決めつけてしまうと、空いている色を見逃したり、上家と全く同じ色をとってしまったりしかねない。
最後に付け加える点として、施行した中では青赤、青黒、赤黒が最も勝率の高い組み合わせだった。なのでグリクシス(青黒赤)カラーのカードは少しだけ高めに評価している。緑や白のデッキは、青・黒・赤と比べるとパンチ力に欠けることが多かった。
この表は初手の優先順位をつけたものだが、これだけでは戦乱のゼンディカーのリミテッドで必要不可欠な要素が入っていない。つまり、シナジーに満ちた、ゲームプランのあるデッキを作ることの重要性は汲み取れていない。このシナジーこそ、他のドラフト環境と戦乱のゼンディカーとの差異に他ならない。例えばマジック・オリジンでは、ブースターから一番強いカードを取り続けることでドラフトに勝つこともできた。マナカーブに注意したりする必要はあったものの、そこまでデッキの生み出すシナジーが強力ではなかったのだ。しかし戦乱のゼンディカーは違う。ここ最近のセットでは一番、カード同士の組み合わせを考え、最もゲームプランに合致したものを選択する必要がある。シナジーを考えるための助けとして、2色の組み合わせ10通りそれぞれでデッキを作る際、最も有用なコモン・アンコモンを集めてみた。記事の後半部分を見てみてほしい。
とはいえ、まずはピック優先順位表を見るとしよう。読みやすさのため、あとコメントのため、いくつかの塊に分けてあるけれど、一つの表として続いていると思ってくれて構わない。
ここにあげたカードは、あらゆるコモン・アンコモンを差し置いて初手で取る。
金銭的価値はピック基準に含めていないので、Expeditionは除いてある。ここでの基準はゲーム中カードの持つ価値だけに限定している。まあ現実的には、プロツアーのようなプレミア・イベント以外のドラフトでExpeditionが出たら、何を差し置いてもとる。そうだろ?色安定にも貢献するし!
《とどろく雷鳴/Rolling Thunder》は、本体に撃ちこんでゲームを終わらせることができる。これだけでも十分に強力だが、状況次第では盤面を薙ぎ払ってしまうこともできるので、トップアンコモンといっていいだろう。
雷鳴の後ろに続くレア、《放浪する森林/Woodland Wanderer》、《ムラーサの緑守り/Greenwarden of Murasa》、《不毛の地の絞殺者/Wasteland Strangler》、《アクームの火の鳥/Akoum Firebird》、《荒廃を招くもの/Blight Herder》、《破滅の伝導者/Conduit of Ruin》といった面々は、どれも《とどろく雷鳴/Rolling Thunder》に負けず劣らず強力だ。今は雷鳴より下にしているものの、初手で雷鳴を差し置いてとったとしても何ら問題ないと思う。特に荒廃を招くものと破滅の伝導者は無色で、色選択を保留できるので魅力的だ。一つ覚えておくこととして、伝導者の能力は嚥下を前にするとうまく機能しない。占術にもいえることだけど、嚥下との相性は気を付けよう。
《空中生成エルドラージ/Eldrazi Skyspawner》がコモン中最強だ。マナレシオが素晴らしく、3マナでパワー2の飛行というだけで採用には十分だが、欠色であることと、お供のエルドラージ・末裔の力添えもあってトップに君臨している。《掴み掛かる水流/Clutch of Currents》も、《ゴブリンの踵裂き/Goblin Heelcutter》に似た強烈な一撃をお見舞いするが、それでも最高の欠色カードのが優れていると思う。
既にお気づきかもしれないが、トップコモンは全てグリクシス(青黒赤)カラーだ。上でも触れたが、今回の環境では欠色デッキこそドラフト最強だと考えている。なので可能であれば、ちょっとくらいの差には目を瞑って、赤、青、黒のどれかから入りたい。例えば《停滞の罠/Stasis Snare》や《血統の観察者/Brood Monitor》は素晴らしいカードだが、色的な理由でカード本来の強さより少し優先順位は下にしてある。
ここから下は、まず同盟者でぶっ飛んだ強さのが少々(緑か白をやると大体同盟者はどこかに入る)。それから普通に強いレアだ。ただ、ここから下のレアは、強力ではあるものの、多色だとか、ちょっと悠長だとか、色拘束が厳しいとか、状況を選ぶとか、何かしらの制限がつく。
A Pick Order List for Battle for Zendikar
By Frank Karsten 2015年10月27日
http://www.channelfireball.com/articles/a-pick-order-list-for-battle-for-zendikar/
プロツアーも遠い記憶になりつつある今こそ、戦乱のゼンディカーリミテッドについて語るべきタイミングだろう。私のピック順位表を公開しようと思う。1パック目の1ピック目という前提で、ピックの優先度で上から下まで並べたものだ。
ピック順位表では、多色のカードや特定の色の組み合わせでのみ輝くようなカードは、少し評価を落としてある。初手でこういった曲者のカードをとってしまうと、ドラフト中に柔軟性を欠くことになりかねない。反対に、無色のカードや複数のアーキタイプで使えるカードは、選択肢を狭めなくて済むので高めに見てある。一般的な考え方として、あまり早くから色を決めつけてしまうと、空いている色を見逃したり、上家と全く同じ色をとってしまったりしかねない。
最後に付け加える点として、施行した中では青赤、青黒、赤黒が最も勝率の高い組み合わせだった。なのでグリクシス(青黒赤)カラーのカードは少しだけ高めに評価している。緑や白のデッキは、青・黒・赤と比べるとパンチ力に欠けることが多かった。
この表は初手の優先順位をつけたものだが、これだけでは戦乱のゼンディカーのリミテッドで必要不可欠な要素が入っていない。つまり、シナジーに満ちた、ゲームプランのあるデッキを作ることの重要性は汲み取れていない。このシナジーこそ、他のドラフト環境と戦乱のゼンディカーとの差異に他ならない。例えばマジック・オリジンでは、ブースターから一番強いカードを取り続けることでドラフトに勝つこともできた。マナカーブに注意したりする必要はあったものの、そこまでデッキの生み出すシナジーが強力ではなかったのだ。しかし戦乱のゼンディカーは違う。ここ最近のセットでは一番、カード同士の組み合わせを考え、最もゲームプランに合致したものを選択する必要がある。シナジーを考えるための助けとして、2色の組み合わせ10通りそれぞれでデッキを作る際、最も有用なコモン・アンコモンを集めてみた。記事の後半部分を見てみてほしい。
とはいえ、まずはピック優先順位表を見るとしよう。読みやすさのため、あとコメントのため、いくつかの塊に分けてあるけれど、一つの表として続いていると思ってくれて構わない。
最強格のレア・神話レア
《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar》
《隔離の場/Quarantine Field》
《次元の激高/Planar Outburst》
《マラキールの解放者、ドラーナ/Drana, Liberator of Malakir》
《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス/Ob Nixilis Reignited》
《タジームの守護者/Guardian of Tazeem》
《忘却蒔き/Oblivion Sower》
《希望を溺れさせるもの/Drowner of Hope》
《破滅の道/Ruinous Path》
《果てしなきもの/Endless One》
ここにあげたカードは、あらゆるコモン・アンコモンを差し置いて初手で取る。
金銭的価値はピック基準に含めていないので、Expeditionは除いてある。ここでの基準はゲーム中カードの持つ価値だけに限定している。まあ現実的には、プロツアーのようなプレミア・イベント以外のドラフトでExpeditionが出たら、何を差し置いてもとる。そうだろ?色安定にも貢献するし!
トップアンコモンと強レア
《とどろく雷鳴/Rolling Thunder》
《荒廃を招くもの/Blight Herder》
《破滅の伝導者/Conduit of Ruin》
《放浪する森林/Woodland Wanderer》
《ムラーサの緑守り/Greenwarden of Murasa》
《不毛の地の絞殺者/Wasteland Strangler》
《アクームの火の鳥/Akoum Firebird》
《荒廃の一掴み/Grip of Desolation》
《不快な集合体/Vile Aggregate》
《竜使いののけ者/Dragonmaster Outcast》
《怒りの座、オムナス/Omnath, Locus of Rage》
《不死のビヒモス/Deathless Behemoth》
《とどろく雷鳴/Rolling Thunder》は、本体に撃ちこんでゲームを終わらせることができる。これだけでも十分に強力だが、状況次第では盤面を薙ぎ払ってしまうこともできるので、トップアンコモンといっていいだろう。
雷鳴の後ろに続くレア、《放浪する森林/Woodland Wanderer》、《ムラーサの緑守り/Greenwarden of Murasa》、《不毛の地の絞殺者/Wasteland Strangler》、《アクームの火の鳥/Akoum Firebird》、《荒廃を招くもの/Blight Herder》、《破滅の伝導者/Conduit of Ruin》といった面々は、どれも《とどろく雷鳴/Rolling Thunder》に負けず劣らず強力だ。今は雷鳴より下にしているものの、初手で雷鳴を差し置いてとったとしても何ら問題ないと思う。特に荒廃を招くものと破滅の伝導者は無色で、色選択を保留できるので魅力的だ。一つ覚えておくこととして、伝導者の能力は嚥下を前にするとうまく機能しない。占術にもいえることだけど、嚥下との相性は気を付けよう。
トップコモンや中堅レア・アンコモン
《空中生成エルドラージ/Eldrazi Skyspawner》
《完全無視/Complete Disregard》
《虚空の接触/Touch of the Void》
《停滞の罠/Stasis Snare》
《下生えの勇者/Undergrowth Champion》
《掴み掛かる水流/Clutch of Currents》
《ウギンの洞察力/Ugin’s Insight》
《血統の観察者/Brood Monitor》
《連射する暴君/Barrage Tyrant》
《ランタンの斥候/Lantern Scout》
《巡礼者の目/Pilgrim’s Eye》
《粗暴な排除/Brutal Expulsion》
《深水の大喰らい/Fathom Feeder》
《沿岸の発見/Coastal Discovery》
《淀みの種父/Sire of Stagnation》
《ハリマーの潮呼び/Halimar Tidecaller》
《棘撃ちドローン/Nettle Drone》
《破滅を導くもの/Ruination Guide》
《息詰まる忌まわしきもの/Smothering Abomination》
《多勢/Outnumber》
《水底の潜入者/Benthic Infiltrator》
《風乗りの巡回兵/Windrider Patrol》
《コジレックの歩哨/Kozilek’s Sentinel》
《陰惨な殺戮/Gruesome Slaughter》
《タジュールの戦呼び/Tajuru Warcaller》
《泥這い/Sludge Crawler》
《塵の中を忍び寄るもの/Dust Stalker》
《アクームのヘルカイト/Akoum Hellkite》
《うねる撃ちこみ/Serpentine Spike》
《空中生成エルドラージ/Eldrazi Skyspawner》がコモン中最強だ。マナレシオが素晴らしく、3マナでパワー2の飛行というだけで採用には十分だが、欠色であることと、お供のエルドラージ・末裔の力添えもあってトップに君臨している。《掴み掛かる水流/Clutch of Currents》も、《ゴブリンの踵裂き/Goblin Heelcutter》に似た強烈な一撃をお見舞いするが、それでも最高の欠色カードのが優れていると思う。
既にお気づきかもしれないが、トップコモンは全てグリクシス(青黒赤)カラーだ。上でも触れたが、今回の環境では欠色デッキこそドラフト最強だと考えている。なので可能であれば、ちょっとくらいの差には目を瞑って、赤、青、黒のどれかから入りたい。例えば《停滞の罠/Stasis Snare》や《血統の観察者/Brood Monitor》は素晴らしいカードだが、色的な理由でカード本来の強さより少し優先順位は下にしてある。
ここから下は、まず同盟者でぶっ飛んだ強さのが少々(緑か白をやると大体同盟者はどこかに入る)。それから普通に強いレアだ。ただ、ここから下のレアは、強力ではあるものの、多色だとか、ちょっと悠長だとか、色拘束が厳しいとか、状況を選ぶとか、何かしらの制限がつく。
コメント
戦乱のゼンディカーに颯爽と現れた続唱という鬼畜メカニズム!!
いやぁ、今回カードの名前覚えづらく感じるんですよ。ご指摘ありがとうございます。
> Hotmilkさん
泥這いより評価の低いキオーラさんなら中編・後編で出てきます!
私の記事の分け方がよくなかったなぁ。