【翻訳】フランクに考えよう 戦乱のゼンディカー、ピック順位表 中編
2015年11月3日 翻訳◆ 【翻訳】フランクに考えよう 戦乱のゼンディカー、ピック順位表
A Pick Order List for Battle for Zendikar
By Frank Karsten 2015年10月27日
http://www.channelfireball.com/articles/a-pick-order-list-for-battle-for-zendikar/
(翻訳記事前編はこちら)
http://misdirection.diarynote.jp/201511022351165822/
ここで挙げた中には、グリクシスカラーではないもののセット内で有数の強さを誇るカードが入っている。特に多色、ビッグマナ系、同盟者などのカードが目を引くが、どれも初手で取ってしまって構わないカードだ。
《フェリダーの君主/Felidar Sovereign》だが、前のゼンディカーでは爆弾レアだったものの、今回戦乱のゼンディカーではまあまあくらいだと思う。何せ敵のエルドラージが巨大すぎるのだ。この環境では、マナ加速して巨大なエルドラージにつなげるのがしっかり戦略として機能する。だからこそ《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger》や《ニッサの復興/Nissa’s Renewal》が早い段階でピックするなりえるのだ。とはいえビッグマナ戦略を成立させるには特定のカードが必要だし、どのみち6マナ以上のデカブツは限られた数しか採用できないのだから、最強コモンやアンコモンより順位を上にはしなかった。そんなピック順位表だと不遇な巨大クリーチャーも、然るべきデッキで使えば最強コモンなぞ差し置いて大暴れすることは十分にありえる。
この前のカテゴリーは《進化する未開地/Evolving Wilds》で〆ていたけれど、未開地がどれだけ偉いかちょっと語りたい。2色ならデッキに入れるのすら嫌だというプレイヤーも多いが、私は未開地がとれたなら絶対にデッキに入れる。色マナの割合が9:8のマナ基盤を9:9に、あるいは9:9のマナ基盤を10:9にするのは、安定要素として非常に大きい。タップインが嫌なのはわかるが、入れる価値は十分にある。前環境のデッキが《砂草原の城塞/Sandsteppe Citadel》を喜んで入れてたことを思い出そう。
ドラフトで組んだデッキに、《停滞の罠/Stasis Snare》のようなダブルシンボルのあるときは、できれば11~12枚の色マナ源を確保したい。そこまでのマナ基盤を築けることは稀だが、近づけるよう努力すれば色事故やマリガンを減らして、結果的に勝率を上げることができる。例えば《石の怒り/Stonefury》や《噛み付きナーリッド/Snapping Gnarlid》より《進化する未開地/Evolving Wilds》を優先してとれば、デッキに入る強いカードが一枚減るかもしれないが、石の怒りやナーリッドより少し質が落ちる程度のカードを確保するのはそんな難しいことではないのだ。土地以外のカードの差と、基本土地と未開地を入れ替えることで生まれる差を比較すると、私の考えでは未開地の生み出す差の方が大きい。このことは1パック目の1ピック目であることを考えると、色を保留できる意味でも未開地は大きい。それにこの環境では、未開地をプレイすると嬉しいおまけとして上陸を2回できる。
マナの話も出たことだしついでだが、この環境は基本土地18枚で組むべきだと考えている(上陸、覚醒、ビッグマナとか、使い道には困らない)。が、後手のときはたまに17枚にすることもある。アンコモンの荒廃した土地サイクルは使って嬉しいものの、色マナを確保したいので土地ではなく呪文扱いでデッキに入れるようにしている。青緑+何色かで収斂をやる場合と、白緑+何色かで同盟者をやる場合以外、2色が環境の基本だ。ただし収斂と同盟者をやる場合は、補助色を探しに行くために《肥沃な茂み/Fertile Thicket》が役立ってくれるだろう。土地が必要ないときでも、《肥沃な茂み/Fertile Thicket》の能力は必ず誘発させよう。ライブラリーの底にどのカードが眠っているかの情報を把握することができるし、相手からするとこちらに土地が必要かそうでないか、情報を与えないことにもつながる。
それとマナカーブについて少々。戦乱のゼンディカーのリミテッドで、4マナは混みがちだ。ほぼ全ての色のコモンに、3枚の4マナカードがあるので、ドラフト後半で4マナはたくさんとれる。4マナばかり5枚も6枚も集めてあっぷあっぷしたいのでもなければ、序盤から4マナに手を出す必要はない。分析的な話をすれば、白はコモンの3マナが少ないので、《影の滑空者/Shadow Glider》と《マキンディの巡回兵/Makindi Patrol》を少しだけ高めに見たい。同様に、《淘汰ドローン/Culling Drone》は欠色・嚥下絡みのデッキで、唯一の黒のコモン2マナクリーチャーなので、2/2回避能力なしで殴る環境でないとはいっても、マナカーブを整える目的で高めに見てある。
A Pick Order List for Battle for Zendikar
By Frank Karsten 2015年10月27日
http://www.channelfireball.com/articles/a-pick-order-list-for-battle-for-zendikar/
(翻訳記事前編はこちら)
http://misdirection.diarynote.jp/201511022351165822/
優秀な多色カード、ビッグマナ用、同盟者用のカード
《影響力の行使/Exert Influence》
《光輝の炎/Radiant Flames》
《血統の解体者/Brood Butcher》
《古参の戦導者/Veteran Warleader》
《乱動を刻む者、ノヤン・ダール/Noyan Dar, Roil Shaper》
《獣呼びの学者/Beastcaller Savant》
《ゴーマ・ファーダの英雄/Hero of Goma Fada》
《エメリアへの撤退/Retreat to Emeria》
《炎まといの報復者/Firemane Avenger》
《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger》
《物静かな使用人/Serene Steward》
《ギデオンの叱責/Gideon’s Reproach》
《深海の主、キオーラ/Kiora, Master of the Depths》
《真っ逆さま/Sheer Drop》
《ドラーナの使者/Drana’s Emissary》
《面晶体の記録庫/Hedron Archive》
《彼方より/From Beyond》
《ニッサの復興/Nissa’s Renewal》
《ウラモグの失却させるもの/Ulamog’s Nullifier》
《バーラ・ゲドを滅ぼすもの/Bane of Bala Ged》
《乱動の噴出/Roil Spout》
《毅然たる刃の達人/Resolute Blademaster》
《軍団を破壊するもの/Breaker of Armies》
《コジレックの伝令/Herald of Kozilek》
《威圧ドローン/Dominator Drone》
《フェリダーの君主/Felidar Sovereign》
《エメリアの番人/Emeria Shepherd》
《オラン=リーフのハイドラ/Oran-Rief Hydra》
《墓所からの行進/March from the Tomb》
《マラキールの使い魔/Malakir Familiar》
《捕らわれの宿主/Carrier Thrall》
《ヴァラクートの捕食者/Valakut Predator》
《コーの刃振り/Kor Bladewhirl》
《乱脈な気孔/Shambling Vent》
《殺戮の先陣/Forerunner of Slaughter》
《伐採地の滝/Lumbering Falls》
《コーの絡め捕り/Kor Entanglers》
《待ち伏せ隊長、ムンダ/Munda, Ambush Leader》
《天使の隊長/Angelic Captain》
《地下墓地の選別者/Catacomb Sifter》
《林の喧騒者/Grove Rumbler》
《空乗りのエルフ/Skyrider Elf》
《林番のドルイド/Grovetender Druids》
《進化する未開地/Evolving Wilds》
ここで挙げた中には、グリクシスカラーではないもののセット内で有数の強さを誇るカードが入っている。特に多色、ビッグマナ系、同盟者などのカードが目を引くが、どれも初手で取ってしまって構わないカードだ。
《フェリダーの君主/Felidar Sovereign》だが、前のゼンディカーでは爆弾レアだったものの、今回戦乱のゼンディカーではまあまあくらいだと思う。何せ敵のエルドラージが巨大すぎるのだ。この環境では、マナ加速して巨大なエルドラージにつなげるのがしっかり戦略として機能する。だからこそ《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger》や《ニッサの復興/Nissa’s Renewal》が早い段階でピックするなりえるのだ。とはいえビッグマナ戦略を成立させるには特定のカードが必要だし、どのみち6マナ以上のデカブツは限られた数しか採用できないのだから、最強コモンやアンコモンより順位を上にはしなかった。そんなピック順位表だと不遇な巨大クリーチャーも、然るべきデッキで使えば最強コモンなぞ差し置いて大暴れすることは十分にありえる。
使えるが進化する未開地より優先はしないカードたち
《石の怒り/Stonefury》
《噛み付きナーリッド/Snapping Gnarlid》
《ウラモグの回収者/Ulamog’s Reclaimer》
《破滅の昇華者/Ruin Processor》
《カラストリアの癒し手/Kalastria Healer》
《ウラモグの強奪者/Ulamog’s Despoiler》
《コジレックの媒介者/Kozilek’s Channeler》
《回生の天使/Angel of Renewal》
《統一戦線/Unified Front》
《骨の粉砕/Bone Splinters》
《マキンディの滑り駆け/Makindi Sliderunner》
《オラン=リーフの発動者/Oran-Rief Invoker》
《窪み渓谷/Sunken Hollow》
《燻る湿地/Smoldering Marsh》
《燃えがらの林間地/Cinder Glade》
《大草原の川/Prairie Stream》
《梢の眺望/Canopy Vista》
《板金鎧の破壊屋/Plated Crusher》
《敵対/Turn Against》
《風への散乱/Scatter to the Winds》
《精神背信/Transgress the Mind》
《淘汰ドローン/Culling Drone》
《悪魔の掌握/Demon’s Grasp》
《霧の侵入者/Mist Intruder》
《生命湧きのドルイド/Lifespring Druid》
《タジュールの重鎮/Tajuru Stalwart》
《グール・ドラズの監視者/Guul Draz Overseer》
《コーの懲罰者/Kor Castigator》
《影の滑空者/Shadow Glider》
《氷の猛進/Rush of Ice》
《目なしの見張り/Eyeless Watcher》
《霞の徘徊者/Murk Strider》
《培養ドローン/Incubator Drone》
《血の絆の吸血鬼/Bloodbond Vampire》
《エムラクールの名残/Vestige of Emrakul》
《くすぶる尖塔/Smoldering Spires》
《大自然の注入/Infuse with the Elements》
《腐敗のシャンブラー/Rot Shambler》
《乱動の報復/Roil’s Retribution》
《大食の虚身/Voracious Null》
《ズーラポートの殺し屋/Zulaport Cutthroat》
《末裔の呼び出し/Call the Scions》
《荒廃の双子/Desolation Twin》
《カラストリアの夜警/Kalastria Nightwatch》
《砂岩の橋/Sandstone Bridge》
《ヴァラクートの発動者/Valakut Invoker》
《湧き上がる瘴気/Rising Miasma》
《アクームの石覚まし/Akoum Stonewaker》
《肥沃な茂み/Fertile Thicket》
《マキンディの巡回兵/Makindi Patrol》
《グリフィンの急使/Courier Griffin》
《取り囲む地割れ/Encircling Fissure》
《二人戦術/Tandem Tactics》
《石術師の焦点/Lithomancer’s Focus》
《繁殖苗床/Spawning Bed》
《荒廃した瀑布/Blighted Cataract》
《荒廃した湿原/Blighted Fen》
《荒廃した森林/Blighted Woodland》
《波翼の精霊/Wave-Wing Elemental》
《精神を掻き寄せるもの/Mind Raker》
《手酷い失敗/Horribly Awry》
《大物潰し/Smite the Monstrous》
《ハヤバイ/Skitterskin》
《輝く光波/Brilliant Spectrum》
《幽霊の歩哨/Ghostly Sentinel》
この前のカテゴリーは《進化する未開地/Evolving Wilds》で〆ていたけれど、未開地がどれだけ偉いかちょっと語りたい。2色ならデッキに入れるのすら嫌だというプレイヤーも多いが、私は未開地がとれたなら絶対にデッキに入れる。色マナの割合が9:8のマナ基盤を9:9に、あるいは9:9のマナ基盤を10:9にするのは、安定要素として非常に大きい。タップインが嫌なのはわかるが、入れる価値は十分にある。前環境のデッキが《砂草原の城塞/Sandsteppe Citadel》を喜んで入れてたことを思い出そう。
ドラフトで組んだデッキに、《停滞の罠/Stasis Snare》のようなダブルシンボルのあるときは、できれば11~12枚の色マナ源を確保したい。そこまでのマナ基盤を築けることは稀だが、近づけるよう努力すれば色事故やマリガンを減らして、結果的に勝率を上げることができる。例えば《石の怒り/Stonefury》や《噛み付きナーリッド/Snapping Gnarlid》より《進化する未開地/Evolving Wilds》を優先してとれば、デッキに入る強いカードが一枚減るかもしれないが、石の怒りやナーリッドより少し質が落ちる程度のカードを確保するのはそんな難しいことではないのだ。土地以外のカードの差と、基本土地と未開地を入れ替えることで生まれる差を比較すると、私の考えでは未開地の生み出す差の方が大きい。このことは1パック目の1ピック目であることを考えると、色を保留できる意味でも未開地は大きい。それにこの環境では、未開地をプレイすると嬉しいおまけとして上陸を2回できる。
マナの話も出たことだしついでだが、この環境は基本土地18枚で組むべきだと考えている(上陸、覚醒、ビッグマナとか、使い道には困らない)。が、後手のときはたまに17枚にすることもある。アンコモンの荒廃した土地サイクルは使って嬉しいものの、色マナを確保したいので土地ではなく呪文扱いでデッキに入れるようにしている。青緑+何色かで収斂をやる場合と、白緑+何色かで同盟者をやる場合以外、2色が環境の基本だ。ただし収斂と同盟者をやる場合は、補助色を探しに行くために《肥沃な茂み/Fertile Thicket》が役立ってくれるだろう。土地が必要ないときでも、《肥沃な茂み/Fertile Thicket》の能力は必ず誘発させよう。ライブラリーの底にどのカードが眠っているかの情報を把握することができるし、相手からするとこちらに土地が必要かそうでないか、情報を与えないことにもつながる。
それとマナカーブについて少々。戦乱のゼンディカーのリミテッドで、4マナは混みがちだ。ほぼ全ての色のコモンに、3枚の4マナカードがあるので、ドラフト後半で4マナはたくさんとれる。4マナばかり5枚も6枚も集めてあっぷあっぷしたいのでもなければ、序盤から4マナに手を出す必要はない。分析的な話をすれば、白はコモンの3マナが少ないので、《影の滑空者/Shadow Glider》と《マキンディの巡回兵/Makindi Patrol》を少しだけ高めに見たい。同様に、《淘汰ドローン/Culling Drone》は欠色・嚥下絡みのデッキで、唯一の黒のコモン2マナクリーチャーなので、2/2回避能力なしで殴る環境でないとはいっても、マナカーブを整える目的で高めに見てある。
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