◆ 【翻訳】イニストラードを覆う影 リミテッドレビュー 白 (by LSV)
Shadows over Innistrad Limited Set Review – White
Luis Scott-Vargas, 2016年3月28日
http://www.channelfireball.com/articles/shadows-over-innistrad-limited-set-review-white/
ついにイニストラードを覆う影の全貌が明らかになった!というわけで、一枚一枚のカードを見ていくよ。まずはリミテッドからだ。始まる前に少しだけコメントさせてくれ。
カードの点数そのものより、レビューの内容を見てほしい。点数はざっと概観する手段としては便利だけど、一枚一枚なぜその点数をつけたのか、分析部分の方が重要だし、表面的な評価に囚われることなく考えられると思う(使用に制約のあるカードとかね)。
調査(手がかり)、昂揚、部族シナジーなど、メカニズムの中には実際に使ってみないと評価の難しいものもある。各メカニズムに関連したカードがどの程度の強さなのか、推測になってしまうができるだけ頑張るつもりだよ。例えば《霧の侵入者/Mist Intruder》とか、嚥下がどの程度うまく機能するかで全く評価の変わるカードは、うまく機能する前提で評価することにした。なのでセットのメカニズムはどれも十分デッキになる前提の評価として見てほしい。環境解明が進んだら、後で再訪してみたいね。いい味を出してるカードには、忘れずフレイバー評価もつけていくぞ。フレイバードラフト的エラッタもどんどん出していきたい。
Shadows over Innistrad Limited Set Review – White
Luis Scott-Vargas, 2016年3月28日
http://www.channelfireball.com/articles/shadows-over-innistrad-limited-set-review-white/
ついにイニストラードを覆う影の全貌が明らかになった!というわけで、一枚一枚のカードを見ていくよ。まずはリミテッドからだ。始まる前に少しだけコメントさせてくれ。
カードの点数そのものより、レビューの内容を見てほしい。点数はざっと概観する手段としては便利だけど、一枚一枚なぜその点数をつけたのか、分析部分の方が重要だし、表面的な評価に囚われることなく考えられると思う(使用に制約のあるカードとかね)。
調査(手がかり)、昂揚、部族シナジーなど、メカニズムの中には実際に使ってみないと評価の難しいものもある。各メカニズムに関連したカードがどの程度の強さなのか、推測になってしまうができるだけ頑張るつもりだよ。例えば《霧の侵入者/Mist Intruder》とか、嚥下がどの程度うまく機能するかで全く評価の変わるカードは、うまく機能する前提で評価することにした。なのでセットのメカニズムはどれも十分デッキになる前提の評価として見てほしい。環境解明が進んだら、後で再訪してみたいね。いい味を出してるカードには、忘れずフレイバー評価もつけていくぞ。フレイバードラフト的エラッタもどんどん出していきたい。
評価基準
リミテッド殿堂入り:《群れネズミ/Pack Rat》《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》
5.0点 強すぎる神いわゆるゴッド。 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar》《隔離の場/Quarantine Field》《保護者、リンヴァーラ/Linvala, the Preserver》
4.5点 素晴らしい爆弾レアだが、対処できなくはない。 《破滅の道/Ruinous Path》《マラキールの解放者、ドラーナ/Drana, Liberator of Malakir》《タジームの守護者/Guardian of Tazeem》
4.0点 優秀なレアや、それに比肩し得るアンコモン。 《ヴァラクートの暴君/Tyrant of Valakut》《乱動の噴出/Roil Spout》《ニッサの裁き/Nissa’s Judgment》
3.5点 トップコモンや強力なアンコモン。 《忘却の一撃/Oblivion Strike》《孤立領域/Isolation Zone》《空中生成エルドラージ/Eldrazi Skyspawner》
3.0点 ほぼデッキに入る良カード。 《水底の潜入者/Benthic Infiltrator》《虚空の接触/Touch of the Void》《忍び寄りドローン/Stalking Drone》
2.5点 まず抜けることのないカード。 《探検の猛禽/Expedition Raptor》《マキンディの飛空士/Makindi Aeronaut》《ジュワー島の報復者/Jwar Isle Avenger》
2.0点 数合わせでデッキに入る。でもたまに抜けるカード。 《コジレックの組み換え/Kozilek’s Translator》《霞の徘徊者/Murk Strider》《コーの鎌使い/Kor Scythemaster》
1.5点 頭数の水増し。入るかどうかは半々くらい。 《アーファの守護者/Affa Protector》《末裔の呼び出し/Call the Scions》《淘汰ドローン/Culling Drone》
1.0点 数合わせとしても役不足。ほぼ入らない。 《回収ドローン/Salvage Drone》《膨れ鞘/Blisterpod》《まばゆい反射/Dazzling Reflection》
0.5点 ギリギリデッキに入るかどうかなカード。もしくはサイドボード用カード。 《間欠泉の忍び寄り/Geyserfield Stalker》《自然のままに/Natural State》《破壊的陥没孔/Consuming Sinkhole》
0.0点 役立たず。 《面晶体の連結/Hedron Alignment》《ゲートウォッチ招致/Call the Gatewatch》
《永遠の見守り/Always Watching》
リミテッド4.5点
白得意のトークン戦略と噛み合わないテキストだけど、相当ぶっ飛んでる性能だ。トークンも強化されたら更に酷いことになってたね。サイズが強化されるだけでなく、強くなった自軍が攻守両方を同時にこなせるようになる。トークンより普通のクリーチャーを気持ち優先するとか、多少は考えてやっていいと思うけど、強くない場面が想像できない。
《救出の天使/Angel of Deliverance》
リミテッド2.5点
環境の速さが分からないと、こういうカードの強さを見極めるのは難しい。パッと見た印象では、8マナを気軽に採用できるほどゆっくりな環境ではなさそうだから、何か工夫をして8マナまで伸ばすことを前提に評価する事になる。守備的な布陣とマナ加速を組み合わせることになると思うけど、頑張って唱えるところまでもっていけば、後は殺戮マシーンになってくれることだろう。8マナダブルシンボルくらい揃える頃には、多分昂揚もきっと達成できているんじゃないかな。これから毎日クリーチャーを破壊しよう!プレイヤーや戦闘限定でなく、どんなダメージが入ったときでも誘発するって書いてあるから間違わないようにね。
《天使の粛清/Angelic Purge》
リミテッド3.0点
序盤~中盤にかけては、白の優秀なトークン生成を頼りに撃つことになるのかな。で、終盤は土地を生贄にすればいい。結構優秀な除去な気がする。欠点は何も考えず枚数を集めていいカードじゃないってところか。安定して使いこなせるよう、デッキを組んでやりたい。一番重くても4マナ程度の前のめりなデッキで使えば、追加コストも苦にならないはず。あたかもシンプルな確定除去のように使えるだろう。青白や白緑なら、豊富に手に入る手掛かりを生贄にすればいい分使いやすそうだ。
とにかく効果は垂涎モノなので、デメリットを何とかするよう、考えて立ち回ろう。先輩にあたる《骨の粉砕/Bone Splinters》っぽいところからも察せる通り、取り扱いに気を付けるべきカードだ。骨の粉砕は、デッキによっては入れたくないレベルだったり、超強力除去だったりしたのを思い出してほしい。クリーチャーの代わりに土地も生贄にできるようになったのは、骨の粉砕にはない強みだと思うから、とりあえず今の段階では中々の除去と見ているよ。
《薬剤師の霊/Apothecary Geist》
リミテッド2.5点
他にスピリットが全く入っていないデッキでもまあ採用できる性能。スピリットだらけのデッキなら最高だ。間を取って、前ブロックでよく働いてくれた《グリフィンの急使/Courier Griffin》より少し弱いくらいの評価だろうか。
《大天使アヴァシン/Archangel Avacyn》//《浄化の天使、アヴァシン/Avacyn, the Purifier》
リミテッド5.0点
フレイバー部門優勝(ストーリーを読まなくても、この裏表だけで伝わる物語性が素晴らしい)
あまりに冒涜的なアヴァシンの強さを見てしまったプレイヤーの皆さんはSANチェックです。考えてほしい。まず裏側なんてなくてもぶっ壊れた強さだし、破壊不能云々のテキストがなくてもまだまだ驚嘆に値する。警戒だってなくて平気だ。それに瞬速と飛行を取り上げて、ようやく人並みの強さに落ち着く。今、一体どれだけの能力を剥ぎ取ったか数えてみたかな?さて、この4/4バニラと化したアヴァシンに今度は能力をぺたぺた貼り付けてみよう。戦わなくちゃ、現実と。
アヴァシンが来た、見た、勝った。破壊不能の戦闘で蹂躙した上、4/4飛行警戒のクリーチャーが残る。アヴァシンが来るのを察して攻撃しなかったとしても、ターン終了時に颯爽と舞い降りて殴りかかられるのを防ぐことはできない。アヴァシン本人を無視しようとしても、取り巻きが1体死んだだけで更に強化されてしまう。無料で《火炎崩れ/Flamebreak》がついてきて、しかも都合のいいことに、本人とコントローラーは巻き込まれない。さすが白様完璧で幸福です。まあいかにアヴァシンが壊れてるとか、いちいち説明されなくても見れば分かると思うんだけど、壊れっぷりを語るのもたまにはいいんじゃない?
《アヴァシン教の宣教師/Avacynian Missionaries》//《月皇の審問官/Lunarch Inquisitors》
リミテッド2.5 // 3.0点
装備がなきゃ布教のできないただの《丘巨人/Hill Giant》止まりで、使えなくはないものの凡庸な性能だ。でも装備があれば、4/4の《放逐する僧侶/Banisher Priest》に変貌する、その様はまさにスペインの異端審問官。変身後の性能が中々素晴らしいので、変身のため、そこそこ程度の性能でも装備を入れるのも悪くないと思うよ(特に宣教師が2枚以上取れたら真剣に検討しよう)。
《月銀の拘束/Bound by Moonsilver》
リミテッド4.0点
2番目の能力がなくても、3マナの《平和な心/Pacifism》として3.5点くらいの強さはある。後からエンチャント先を変えられるのは、実に強力かつ柔軟。各所で引っ張りだこになるだろう。ただ起動型能力は止まらないので、そこは気を付けよう。
《往時の主教/Bygone Bishop》
リミテッド3.5点
まず3マナ2/3飛行の時点でかなり強い。手がかりの方はちょっと未知数だけど、無理なく使えて実に嬉しいと思う。まあ後半慌ただしくなってくると、手がかりより盤面が気がかりになると思う。とにかく単純に手がかりが2倍手に入れば2倍強いとか、言い切ることはできないが、《天使の粛清/Angelic Purge》用の餌を供給してくれるし、優秀なドローエンジンだと思って良さそうだ。
いやぁ、それにしても何回手がかりって言ったかな。
《聖戦士の相棒/Cathar’s Companion》
リミテッド2.0点
スピリットトークンやら何やらがばら撒かれる環境では、AIBOくらいの性能を発揮するのが関の山じゃなかろうか。自衛用の能力を内蔵してるから、前のめりなデッキで破壊不能を付けれる分には申し分のない働きをしそうだ。インスタント多めにしないと頼りなく思うかもしれないけど、マナと一緒に立たせておいて、抑止力として使うのも悪くない。
《司祭の祈り/Chaplain’s Blessing》
リミテッド0.5点
一瞬チャピン(Patrick Chapin)の祈りに見えたけど、グリクシスでもないしカードを引くというテキストもなかったからそんなはずはなかった。頭のイカれたビートダウンに直面したら、お祈りメール的に使ってやってもいいかもね。
《不屈の聖戦士/Dauntless Cathar》
リミテッド3.0点
後半1/1飛行として再利用できる3/2クリーチャーが優秀でないはずがない。3/1バニラとかより、こういう戦死を遂げた後も役に立つ戦士を採用していきたい。特に何をするでもなく2:1交換できるのは素晴らしい。
《石の宣告/Declaration in Stone》
リミテッド3.5点
確定除去なら、相手にカードを進呈するだけの価値がある。構築じゃそうはいかないかもしれないけどね。リミテッドの速度的に、手がかりはいずれドローに変換されてしまうだろうけど、前のめりに組んでドローの隙を与えないようにすると、最大限強みを引き出せるというもの。トークンデッキに対しては効果的だし、たまに複数体を石にしてしまうことができるのも非常にいい感じだ。
《罪人への急襲/Descend upon the Sinful》
リミテッド4.5点
フランス語版3.0点
6マナでただの全体除去程度だと、あんまり食指が動かない。それでも強いけどね。一方、6マナで場を流した後に4/4飛行が残るなら、セット内でも屈指の強カードに化けるから、昂揚が達成できるよう頑張ろう。無理せず2回に1回達成できるくらいの確率でも、十分価値があるよ。
フランス語版はカード名で、Pécheurs(罪人)となるべきところが、Pêcheurs(漁師)になってるんだ。イニストラードにそんな漁師が多いとは思えないし、とばっちりで漁師が急襲されて罪人が野放しになるんじゃ、点数が下がっても仕方ないよな!
《悪魔の棲家の狐/Devilthorn Fox》
リミテッド2.0点
頭でっかちのタフ1はあまり好みじゃないんだが、軽いからとれば大概デッキに入るだろう。タフネス1を咎められるようなカードを見たら、あまり不安がらずサイドアウトしてしまおう。
《ドラグスコルの騎兵/Drogskol Cavalry》
リミテッド3.5点
出して即除去されずにターンが帰ってきたら、騎兵の名に恥じない暴れっぷりを見せてくれることだろう。8マナあれば毎ターントークンを2体出せて、ライフ4点までついてくる。ダメージレースにはとてもならないんじゃないかな。平然と7マナのカードを入れていい環境ではないと思うけど、フラッシュバック的な効果や手がかりを見るに、あまり土地を切り詰める環境には見えないから、然るべきデッキで使えば4.0点級の活躍をすると思う。
コメント
完走を見守っております!
いつもコメントありがとうございます!
ここ2回ほど中座しているので、今回は頑張るつもりです!
勝手ながらリンクさせていただきました。
頑張ってください!!!
早くも監視者さんの記事から大量のアクセスが!
激励ありがとうございます!
今回は頑張りますよー。