ghostingとsnipingについて
2016年1月4日 MtG◆ 対比してウェブスラングを解説しているサイトもあった!
やはり記事にまとめると、反応ももらえますし自分の勉強になります。
とはいえ、日常が始まると更新するためにはムダのない動きが要求される……セットレビューをこなすためにも、ベストな呼吸を見つけたい。
コメントへのお返事が滞ってしまいますが、せっかくなので明日あたりに少し調べ物したいところ……。
やはり記事にまとめると、反応ももらえますし自分の勉強になります。
とはいえ、日常が始まると更新するためにはムダのない動きが要求される……セットレビューをこなすためにも、ベストな呼吸を見つけたい。
コメントへのお返事が滞ってしまいますが、せっかくなので明日あたりに少し調べ物したいところ……。
MTGで学ぶ英語表現:ghosting
2016年1月3日 MtG コメント (2)◆ 教科書にないッ!ってやつだ
ghosting
意味:ストリーミング中のプレイヤーが対戦相手のとき、放送チャンネルへ行って相手の手札を盗み見ること
ghostといえばマジックでもおなじみ、《幽霊議員オブゼダート/Obzedat, Ghost Council》や《オルゾヴァの幽霊議員/Ghost Council of Orzhova》などでおなじみのアレですね。オルゾフの象徴(?)の一つでもあります。
古くはghostingといえばテレビ画面上に多重像(ghost)が現れる現象を指していて、辞書にもこの意味が記載されているのですが、ghostには「幽霊のように付きまとうこと」といった意味合いがあり、どうもこの憑依的な意味が転じて、音も温度もなく放送に現れて手札を覗くことに使われているようです。
(憑依もオルゾフに関連する!イメージ形成凄い!)
ちなみにFPS界隈では、死んで排除されたプレイヤーが、敵の居場所など有利になる情報をチャットで味方に教えることなんだとか。でもこれはzombie chatとも呼ばれたりするので、マジックとはちょっと意味合いが違うかな?
他にも最近では「人付き合いに疲れ、きちんと話し合いをせずにカップルの片方が急に連絡を絶ち、関係がフェイドアウトするのを待つ。そんな自己完結型の終わり方」のこともghostingと呼ぶようです。
http://www.mylohas.net/2015/09/048891ghosting.html
(こちらのリンク先は英語)http://www.nytimes.com/2015/06/26/fashion/exes-explain-ghosting-the-ultimate-silent-treatment.html?ref=fashion&target=comments&_r=1#commentsContainer
ghosting
意味:ストリーミング中のプレイヤーが対戦相手のとき、放送チャンネルへ行って相手の手札を盗み見ること
ghostといえばマジックでもおなじみ、《幽霊議員オブゼダート/Obzedat, Ghost Council》や《オルゾヴァの幽霊議員/Ghost Council of Orzhova》などでおなじみのアレですね。オルゾフの象徴(?)の一つでもあります。
古くはghostingといえばテレビ画面上に多重像(ghost)が現れる現象を指していて、辞書にもこの意味が記載されているのですが、ghostには「幽霊のように付きまとうこと」といった意味合いがあり、どうもこの憑依的な意味が転じて、音も温度もなく放送に現れて手札を覗くことに使われているようです。
(憑依もオルゾフに関連する!イメージ形成凄い!)
ちなみにFPS界隈では、死んで排除されたプレイヤーが、敵の居場所など有利になる情報をチャットで味方に教えることなんだとか。でもこれはzombie chatとも呼ばれたりするので、マジックとはちょっと意味合いが違うかな?
他にも最近では「人付き合いに疲れ、きちんと話し合いをせずにカップルの片方が急に連絡を絶ち、関係がフェイドアウトするのを待つ。そんな自己完結型の終わり方」のこともghostingと呼ぶようです。
http://www.mylohas.net/2015/09/048891ghosting.html
(こちらのリンク先は英語)http://www.nytimes.com/2015/06/26/fashion/exes-explain-ghosting-the-ultimate-silent-treatment.html?ref=fashion&target=comments&_r=1#commentsContainer
◆ 大体テンプレ通り。
大晦日記事で訳した新リンヴァーラは、「保護者」だったようです。
……普通だな!
《タジュールの保護者/Tajuru Preserver》が先にいたこともあり、先例に倣った感じでしょうか。
↑も出自はゼンディカー(エルドラージ覚醒だけど)ですしね。
preserveという単語自体は、保存するという意味合いで目にすることが多いのですが、まあ確かに、エルドラージの脅威から次元を守っていることを考えたら保護者なのかも?
ファンタジーでは、Diablo 2で出てきたpreserved dead(ミイラみたいなやつ)の名前が妙に印象に残っています。全然関係ないけどそういえば、PVもDiablo 2を最高のゲームの一つとして挙げていましたっけ。
のんびり更新してきます。
大晦日記事で訳した新リンヴァーラは、「保護者」だったようです。
……普通だな!
《タジュールの保護者/Tajuru Preserver》が先にいたこともあり、先例に倣った感じでしょうか。
↑も出自はゼンディカー(エルドラージ覚醒だけど)ですしね。
preserveという単語自体は、保存するという意味合いで目にすることが多いのですが、まあ確かに、エルドラージの脅威から次元を守っていることを考えたら保護者なのかも?
ファンタジーでは、Diablo 2で出てきたpreserved dead(ミイラみたいなやつ)の名前が妙に印象に残っています。全然関係ないけどそういえば、PVもDiablo 2を最高のゲームの一つとして挙げていましたっけ。
のんびり更新してきます。
◆ 【翻訳】ゲートウォッチの誓いより独占カードプレビュー 《保護者、リンヴァーラ/Linvala, the Preserver》 by LSV
Oath of the Gatewatch Preview – Linvala, the Preserver
By Luis Scott-Vargas 2015年12月30日
http://www.channelfireball.com/articles/oath-of-the-gatewatch-preview-linvala-the-preserver/
《静寂の守り手、リンヴァーラ/Linvala, Keeper of Silence》にはお世話になったもんだ。モダンの《出産の殻/Birthing Pod》デッキミラーでは勝負を分けるカードだったし、スタンダードで白緑系のデッキに勢いがあったときにも顔を出していた。
そんなリンヴァーラが帰ってきたぜ。このプレビュー記事まで、静寂にしてなきゃいけなかったけどもう終わり。これが新リンヴァーラだ!
《保護者、リンヴァーラ/Linvala, the Preserver》
姿形と能力が変わっても、相変わらず超強力で、クリーチャーデッキ寄りのデッキに対して強烈な強さを発揮しそうだ。ライフを守るのにも、盤面を固めるにも素晴らしい仕事をしてくれる。クリーチャーによる猛攻を生き延びるには両方とも必要な要素だね。
もう少し詳しく見てみるとしようか。
6マナ5/5飛行だけだとちょっと物足りないが、勿論テキスト欄はそんな大人しいもんじゃない。両方の能力が誘発したら、静寂も消し飛ぶ爆発力だ。たった1マナ増えただけで、飛行が付いた上さらにサイズも上がった《スラーグ牙/Thragtusk》とか呆れた強さだし、しかもトークンまで飛んでいるときた。伝説のクリーチャーではあるけれど、両方が確実に誘発するようなら多くのデッキで引っ張りだこになるだろう。
誘発条件まで含めて考えると、強さはどの程度のものだろうか?
誘発には条件があるものの、両方とも本当に必要なとき、きちんと誘発してくれそうなのは嬉しいところ。特にライフゲインは期待できるだろう。安全圏か押している状況だと、ライフゲインは大して意味がない。ライフ回復が重要なのは押されているときだからね。フェッチランドがちょっと曲者で、起動せず残しておくことで、インスタントタイミングのライフ調整ができてしまう。フェッチランドのせいでガッカリさせられる人も少なくないんじゃないかな。なので隙がないとは言えないが、それでも「必要な場合はライフ回復できる」と読み替えてほぼ差支えないと思う。
もう一つの3/3天使を連れてくる能力だけど、こちらはどんな状況でも誘発してほしいものの、ライフほど誘発は期待できないと思う。計算上最低、相手の場にクリーチャーが2体はいなきゃいけないわけだが、相手のデッキによっては永遠にクリーチャーが並ばないことだってあるからね。でもライフゲインとは違って、相手の場にクリーチャーがいなくても、3/3天使のお供は欲しい。エスパーみたいなクリーチャーを並べないデッキに対しては、相手の盤面がどうであれ、プレッシャーをかけることが重要だ。総じてお供を連れてくる能力は強力なものの、誘発させる条件はライフゲインより厳しいってことだね。
誘発能力は誘発したりしなかったりするとして考えても、驚異的なカードではある。6マナのカードとして相応以上の働きが期待できるし、たとえかなり劣勢に回っていたとしても、単体でゲームに勝利できる可能性すらある。特に面白いと思うのは、リンヴァーラが環境にあるという理由で、ゲーム展開が変わってきそうなこと。強さを考えると結構採用されそうだが、誘発型能力は条件付きだから、条件を満たさないように立ち回るだけの価値がある。
色々考えてみた。
対戦相手がリンヴァーラを使っている、もしくは白系のコントロールとかで入っていそうな気配がしたら、相手のライフを敢えて削らず、こちらのライフ総量と同じにしておくか検討してみたい。たとえばこちらのライフが14で、次ターン相手に《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》か何かで14点ダメージを与えられるとしたら、相手のライフを13点にせず、14点までのダメージに留めておくというのはどうだろう。最終的にはリンヴァーラでライフゲインされてしまうようなゲームだとしても、今唱えても嬉しくないという理由で1ターン唱えるのを遅らせることができれば、相手にかなりのマナ損失をさせた計算になる。
必要以上にクリーチャーを展開しないようにしたい。出しても大した意味がなさそうヤツなら特に気をつけよう。相手にクリーチャーが1体いて、こちらは2体コントロールしているとき、エルフ程度なら1ターン、手札に置いておいてもいいだろう。6マナもあればリンヴァーラ本人は出てきてしまうけど、3/3をタダで進呈する必要はどこにもないからね。
逆にこっちがリンヴァーラを使う場合には、盤面やライフを細かく調整して、うまいことアドバンテージを稼ぎたい。でもあまり露骨にやらないようにね。4/4をチャンプブロックできる局面で、敢えて3/3をチャンプしてライフを減らしにいったりすると、リンヴァーラが手札にあると教えているようなもの。察知されてしまったら、リンヴァーラをケアして動かれてしまう可能性がある。だが一方で、実際にはリンヴァーラがないのに、さも手札に持ってるような顔をして相手をハメることもできる。上手くいったら超絶技巧うまぶりブラフとして認められること間違いなし!
リンヴァーラは本当に素晴らしい。マジックで愛してやまない全ての要素が詰まっている。俺は劣勢な中、流れを変えるカードが好きだ。もっともこれは、俺がライフや盤面で押されることの多いデッキを使うことが多いせいもあるけどね。それに、強力だけど単純じゃない、面白い挙動をするというのもいい。環境に新たな謎解き的プレイングをもたらすというのもたまらない。環境に存在するという理由で、素敵なブラフを仕掛けたり、普通ではありえないようなプレイングができるというのも最高だ。たとえ、こんなことを書いている俺が自分で使うことはなかったとしてもね。
Oath of the Gatewatch Preview – Linvala, the Preserver
By Luis Scott-Vargas 2015年12月30日
http://www.channelfireball.com/articles/oath-of-the-gatewatch-preview-linvala-the-preserver/
《静寂の守り手、リンヴァーラ/Linvala, Keeper of Silence》にはお世話になったもんだ。モダンの《出産の殻/Birthing Pod》デッキミラーでは勝負を分けるカードだったし、スタンダードで白緑系のデッキに勢いがあったときにも顔を出していた。
そんなリンヴァーラが帰ってきたぜ。このプレビュー記事まで、静寂にしてなきゃいけなかったけどもう終わり。これが新リンヴァーラだ!
《保護者、リンヴァーラ/Linvala, the Preserver》
姿形と能力が変わっても、相変わらず超強力で、クリーチャーデッキ寄りのデッキに対して強烈な強さを発揮しそうだ。ライフを守るのにも、盤面を固めるにも素晴らしい仕事をしてくれる。クリーチャーによる猛攻を生き延びるには両方とも必要な要素だね。
もう少し詳しく見てみるとしようか。
6マナ5/5飛行だけだとちょっと物足りないが、勿論テキスト欄はそんな大人しいもんじゃない。両方の能力が誘発したら、静寂も消し飛ぶ爆発力だ。たった1マナ増えただけで、飛行が付いた上さらにサイズも上がった《スラーグ牙/Thragtusk》とか呆れた強さだし、しかもトークンまで飛んでいるときた。伝説のクリーチャーではあるけれど、両方が確実に誘発するようなら多くのデッキで引っ張りだこになるだろう。
誘発条件まで含めて考えると、強さはどの程度のものだろうか?
誘発には条件があるものの、両方とも本当に必要なとき、きちんと誘発してくれそうなのは嬉しいところ。特にライフゲインは期待できるだろう。安全圏か押している状況だと、ライフゲインは大して意味がない。ライフ回復が重要なのは押されているときだからね。フェッチランドがちょっと曲者で、起動せず残しておくことで、インスタントタイミングのライフ調整ができてしまう。フェッチランドのせいでガッカリさせられる人も少なくないんじゃないかな。なので隙がないとは言えないが、それでも「必要な場合はライフ回復できる」と読み替えてほぼ差支えないと思う。
もう一つの3/3天使を連れてくる能力だけど、こちらはどんな状況でも誘発してほしいものの、ライフほど誘発は期待できないと思う。計算上最低、相手の場にクリーチャーが2体はいなきゃいけないわけだが、相手のデッキによっては永遠にクリーチャーが並ばないことだってあるからね。でもライフゲインとは違って、相手の場にクリーチャーがいなくても、3/3天使のお供は欲しい。エスパーみたいなクリーチャーを並べないデッキに対しては、相手の盤面がどうであれ、プレッシャーをかけることが重要だ。総じてお供を連れてくる能力は強力なものの、誘発させる条件はライフゲインより厳しいってことだね。
誘発能力は誘発したりしなかったりするとして考えても、驚異的なカードではある。6マナのカードとして相応以上の働きが期待できるし、たとえかなり劣勢に回っていたとしても、単体でゲームに勝利できる可能性すらある。特に面白いと思うのは、リンヴァーラが環境にあるという理由で、ゲーム展開が変わってきそうなこと。強さを考えると結構採用されそうだが、誘発型能力は条件付きだから、条件を満たさないように立ち回るだけの価値がある。
色々考えてみた。
対戦相手がリンヴァーラを使っている、もしくは白系のコントロールとかで入っていそうな気配がしたら、相手のライフを敢えて削らず、こちらのライフ総量と同じにしておくか検討してみたい。たとえばこちらのライフが14で、次ターン相手に《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》か何かで14点ダメージを与えられるとしたら、相手のライフを13点にせず、14点までのダメージに留めておくというのはどうだろう。最終的にはリンヴァーラでライフゲインされてしまうようなゲームだとしても、今唱えても嬉しくないという理由で1ターン唱えるのを遅らせることができれば、相手にかなりのマナ損失をさせた計算になる。
必要以上にクリーチャーを展開しないようにしたい。出しても大した意味がなさそうヤツなら特に気をつけよう。相手にクリーチャーが1体いて、こちらは2体コントロールしているとき、エルフ程度なら1ターン、手札に置いておいてもいいだろう。6マナもあればリンヴァーラ本人は出てきてしまうけど、3/3をタダで進呈する必要はどこにもないからね。
逆にこっちがリンヴァーラを使う場合には、盤面やライフを細かく調整して、うまいことアドバンテージを稼ぎたい。でもあまり露骨にやらないようにね。4/4をチャンプブロックできる局面で、敢えて3/3をチャンプしてライフを減らしにいったりすると、リンヴァーラが手札にあると教えているようなもの。察知されてしまったら、リンヴァーラをケアして動かれてしまう可能性がある。だが一方で、実際にはリンヴァーラがないのに、さも手札に持ってるような顔をして相手をハメることもできる。上手くいったら超絶技巧うまぶりブラフとして認められること間違いなし!
リンヴァーラは本当に素晴らしい。マジックで愛してやまない全ての要素が詰まっている。俺は劣勢な中、流れを変えるカードが好きだ。もっともこれは、俺がライフや盤面で押されることの多いデッキを使うことが多いせいもあるけどね。それに、強力だけど単純じゃない、面白い挙動をするというのもいい。環境に新たな謎解き的プレイングをもたらすというのもたまらない。環境に存在するという理由で、素敵なブラフを仕掛けたり、普通ではありえないようなプレイングができるというのも最高だ。たとえ、こんなことを書いている俺が自分で使うことはなかったとしてもね。
一日の視神経キャパシティ
2015年11月22日 日常 コメント (3)◆ 翻訳モチベーションはあるのだけれど。
現代人の宿命っぽく、仕事やら何やらをPCでこなすことが多いのですが、目を酷使すると呑酸のような症状が現れます(感じるだけで本当に起こるわけではない)。
同僚曰く、「自律神経にきてるんじゃない?」とのこと。
同じ目を使うのでも、本を読んだり紙を眺めるのなら平気なんですが……。
とりあえずLSVのリミテッド再レビューは訳したいなあ。
現代人の宿命っぽく、仕事やら何やらをPCでこなすことが多いのですが、目を酷使すると呑酸のような症状が現れます(感じるだけで本当に起こるわけではない)。
同僚曰く、「自律神経にきてるんじゃない?」とのこと。
同じ目を使うのでも、本を読んだり紙を眺めるのなら平気なんですが……。
とりあえずLSVのリミテッド再レビューは訳したいなあ。
第6の基本地形……だと……
2015年11月19日 MtG◆ 急に止まったりもするけれど、私は元気です。
海外の監視者様が更新を停止されてしまうとのこと(DN更新は続けられるらしいです!)。
http://mtgoversears.diarynote.jp/
http://mtgoversears.com/
広く海外記事をまとめたり、信じられないような早さで長文翻訳をされていて、だらけていた私も、幾度となく随分を心に活をいただいたものでした。
地道に更新を続けるだけでも結構リソースを消費するのに、有意義な記事を長期間に渡り、組織に属さずに続けてこられたのは本当に凄い。
お疲れさまでした!
私は今後も今くらいのペースで続けて、復帰をお待ちしたいと思います。
胸を張って翻訳の同志とお呼びできる程度には頑張っていきたいですね。
不言実行
"Speak little. Do much."
海外の監視者様が更新を停止されてしまうとのこと(DN更新は続けられるらしいです!)。
http://mtgoversears.diarynote.jp/
http://mtgoversears.com/
広く海外記事をまとめたり、信じられないような早さで長文翻訳をされていて、だらけていた私も、幾度となく随分を心に活をいただいたものでした。
地道に更新を続けるだけでも結構リソースを消費するのに、有意義な記事を長期間に渡り、組織に属さずに続けてこられたのは本当に凄い。
お疲れさまでした!
私は今後も今くらいのペースで続けて、復帰をお待ちしたいと思います。
胸を張って翻訳の同志とお呼びできる程度には頑張っていきたいですね。
不言実行
"Speak little. Do much."
【翻訳】フランクに考えよう 戦乱のゼンディカー、ピック順位表 後編
2015年11月5日 翻訳 コメント (4)◆ 【翻訳】フランクに考えよう 戦乱のゼンディカー、ピック順位表
A Pick Order List for Battle for Zendikar
By Frank Karsten 2015年10月27日
http://www.channelfireball.com/articles/a-pick-order-list-for-battle-for-zendikar/
ここに挙げたカードはパッとしないことが多いので、20~23枚目など、数合わせで入るカードだ。初手で取るとは到底思えないので、並べてはあるものの、大体の順だと思ってほしい。
どんなカードにも活躍の場はあるもので、この連中も何かしらの目的でデッキに入れたことはある。それでも入れずに済むのなら、ここのカードはメインに入れたくはない。
各色の組み合わせごとのトップコモン・アンコモン
上のピック順位表は、ドラフト中ずっとこれに従ってピックしていれば間違いないというものではない。一度特定のアーキタイプに参入することを決めたのなら、それは即ち明確なゲームプランと、戦略を可能にするカードを集めなくてはならない。となれば優先順位は相当変わってくる。各アーキタイプを組む上で指針となるよう、それぞれ重要となるコモン・アンコモントップ12をまとめてみた。これを見れば各アーキタイプがどんなゲーム展開を狙っているかヒントになると思う。12枚取り上げた中でもまた、大まかな順位付けをしたけれど、マナカーブ、シナジーの大きさ、クリーチャーの頭数など、様々な要素を絡めて変化するものなので、やはり考えて取らなければならないことは押さえておこう。
以上、戦乱のゼンディカードラフトに関して、私の考えをまとめてみた。参考になったなら幸いだ。これからリミテッドのトーナメントに出場する方、この場を借りてご武運をお祈りするよ!私自身といえば、来週末グランプリ・リヨンにテキストカバレッジを書くレポーターとして参加するつもりだ。ヨーロッパの強豪が、この環境を立ち向かうのかまとめたいと思う。カードや戦略部分で私の評価が誤っていると思った人は、是非下のコメント欄で教えてくれ!
A Pick Order List for Battle for Zendikar
By Frank Karsten 2015年10月27日
http://www.channelfireball.com/articles/a-pick-order-list-for-battle-for-zendikar/
数合わせで戦力にするカード
《雲マンタ/Cloud Manta》
《鈍化する脈動/Dampening Pulse》
《呪文萎れ/Spell Shrivel》
《領地のベイロス/Territorial Baloth》
《虚空の選別者/Void Winnower》
《音無く飛ぶもの/Silent Skimmer》
《謎めいた巡行者/Cryptic Cruiser》
《荒廃した山峡/Blighted Gorge》
《板岩の槌/Slab Hammer》
《波に漂うもの/Tide Drifter》
《塵の予言者/Oracle of Dust》
《珊瑚兜の案内人/Coralhelm Guide》
《溶鉄の生育場/Molten Nursery》
《苦い真理/Painful Truths》
《タイタンの存在/Titan’s Presence》
《ハグラの名射手/Hagra Sharpshooter》
《城砦化した塁壁/Fortified Rampart》
《水の帳の分離/Part the Waterveil》
《同盟者の宿営地/Ally Encampment》
《エルドラージの壊滅させるもの/Eldrazi Devastator》
《巻き締め付け/Tightening Coils》
《異常な攻撃性/Unnatural Aggression》
《虚空の従者/Void Attendant》
《穴掘り土百足/Tunneling Geopede》
《乱動魔道士の計略/Roilmage’s Trick》
《髑髏砕きの補充兵/Shatterskull Recruit》
《地割れの案内人/Chasm Guide》
《面晶体の掘削者、ザダ/Zada, Hedron Grinder》
《逆境/Adverse Conditions》
《オンドゥの勇者/Ondu Champion》
《ムラーサのレインジャー/Murasa Ranger》
《大カマキリ/Giant Mantis》
《確実な一撃/Sure Strike》
《血統絶やしのワーム/Broodhunter Wurm》
《ヴィーアシーノの軸尾/Viashino Shanktail》
《予期/Anticipate》
《成長のうねり/Swell of Growth》
《膨れ鞘/Blisterpod》
《昇華者の突撃/Processor Assault》
《タジュールの獣使い/Tajuru Beastmaster》
《探検隊の特使/Expedition Envoy》
《存在の一掃/Scour from Existence》
《オンドゥの蜂起/Ondu Rising》
《大群の殺到/Swarm Surge》
《岩屋の衛生兵/Stone Haven Medic》
《絶壁の見張り/Cliffside Lookout》
《フェリダーの仔/Felidar Cub》
《果敢な血王/Defiant Bloodlord》
《自然の繋がり/Natural Connection》
《ぬかるみの敵意/Mire’s Malice》
《墓の出産/Grave Birthing》
《祭壇の刈り取り/Altar’s Reap》
《荒廃した草原/Blighted Steppe》
《天空の滝/Skyline Cascade》
《亡骸のぬかるみ/Mortuary Mire》
ここに挙げたカードはパッとしないことが多いので、20~23枚目など、数合わせで入るカードだ。初手で取るとは到底思えないので、並べてはあるものの、大体の順だと思ってほしい。
メインデッキには入れない
《連結面晶体構造/Aligned Hedron Network》
《オンドゥの大角/Ondu Greathorn》
《吸血の儀式/Vampiric Rites》
《カザンドゥへの撤退/Retreat to Kazandu》
《間欠泉の忍び寄り/Geyserfield Stalker》
《命知らずの群勢/Reckless Cohort》
《ニルカーナの暗殺者/Nirkana Assassin》
《未開地の捜索/Seek the Wilds》
《ヴァラクートへの撤退/Retreat to Valakut》
《面晶体の刃/Hedron Blade》
《鼓舞する突撃/Inspired Charge》
《回収ドローン/Salvage Drone》
《大地の武装/Earthen Arms》
《プリズム結界/Prism Array》
《鎌豹/Scythe Leopard》
《珊瑚兜への撤退/Retreat to Coralhelm》
《ジャディの横枝/Jaddi Offshoot》
《ゴブリンの戦化粧/Goblin War Paint》
《従順な復活/Dutiful Return》
《突き抜けの矢/Pathway Arrows》
《帆凧の斥候/Kitesail Scout》
《ウギンの聖域/Sanctum of Ugin》
《払拭/Dispel》
《溶岩足の略奪者/Lavastep Raider》
《白日の下に/Bring to Light》
《森の占術/Sylvan Scrying》
《見捨てられた神々の神殿/Shrine of the Forsaken Gods》
《回収蔦/Reclaiming Vines》
《火山の隆起/Volcanic Upheaval》
《塵への回帰/Consign to Dust》
どんなカードにも活躍の場はあるもので、この連中も何かしらの目的でデッキに入れたことはある。それでも入れずに済むのなら、ここのカードはメインに入れたくはない。
各色の組み合わせごとのトップコモン・アンコモン
上のピック順位表は、ドラフト中ずっとこれに従ってピックしていれば間違いないというものではない。一度特定のアーキタイプに参入することを決めたのなら、それは即ち明確なゲームプランと、戦略を可能にするカードを集めなくてはならない。となれば優先順位は相当変わってくる。各アーキタイプを組む上で指針となるよう、それぞれ重要となるコモン・アンコモントップ12をまとめてみた。これを見れば各アーキタイプがどんなゲーム展開を狙っているかヒントになると思う。12枚取り上げた中でもまた、大まかな順位付けをしたけれど、マナカーブ、シナジーの大きさ、クリーチャーの頭数など、様々な要素を絡めて変化するものなので、やはり考えて取らなければならないことは押さえておこう。
緑黒生贄
《血統の観察者/Brood Monitor》
《荒廃の一掴み/Grip of Desolation》
《地下墓地の選別者/Catacomb Sifter》
《完全無視/Complete Disregard》
《骨の粉砕/Bone Splinters》
《腐敗のシャンブラー/Rot Shambler》
《目なしの見張り/Eyeless Watcher》
《捕らわれの宿主/Carrier Thrall》
《不死のビヒモス/Deathless Behemoth》
《タジュールの戦呼び/Tajuru Warcaller》
《バーラ・ゲドを滅ぼすもの/Bane of Bala Ged》
《大食の虚身/Voracious Null》
赤白同盟者
《とどろく雷鳴/Rolling Thunder》
《停滞の罠/Stasis Snare》
《毅然たる刃の達人/Resolute Blademaster》
《虚空の接触/Touch of the Void》
《炎套の魔道士/Firemantle Mage》
《多勢/Outnumber》
《ギデオンの叱責/Gideon’s Reproach》
《エメリアへの撤退/Retreat to Emeria》
《コーの刃振り/Kor Bladewhirl》
《コーの懲罰者/Kor Castigator》
《コーの絡め捕り/Kor Entanglers》
《マキンディの滑り駆け/Makindi Sliderunner》
青黒嚥下
《荒廃の一掴み/Grip of Desolation》
《空中生成エルドラージ/Eldrazi Skyspawner》
《完全無視/Complete Disregard》
《ウラモグの失却させるもの/Ulamog’s Nullifier》
《沿岸の発見/Coastal Discovery》
《ウラモグの回収者/Ulamog’s Reclaimer》
《水底の潜入者/Benthic Infiltrator》
《ハリマーの潮呼び/Halimar Tidecaller》
《巡礼者の目/Pilgrim’s Eye》
《掴み掛かる水流/Clutch of Currents》
《破滅を導くもの/Ruination Guide》
《破滅の昇華者/Ruin Processor》
白緑同盟者
《停滞の罠/Stasis Snare》
《タジュールの戦呼び/Tajuru Warcaller》
《エメリアへの撤退/Retreat to Emeria》
《統一戦線/Unified Front》
《林番のドルイド/Grovetender Druids》
《コーの絡め捕り/Kor Entanglers》
《コーの刃振り/Kor Bladewhirl》
《ギデオンの叱責/Gideon’s Reproach》
《血統の観察者/Brood Monitor》
《回生の天使/Angel of Renewal》
《巡礼者の目/Pilgrim’s Eye》
《タジュールの重鎮/Tajuru Stalwart》
赤黒欠色
《とどろく雷鳴/Rolling Thunder》
《荒廃の一掴み/Grip of Desolation》
《不快な集合体/Vile Aggregate》
《完全無視/Complete Disregard》
《虚空の接触/Touch of the Void》
《棘撃ちドローン/Nettle Drone》
《多勢/Outnumber》
《殺戮の先陣/Forerunner of Slaughter》
《コジレックの歩哨/Kozilek’s Sentinel》
《泥這い/Sludge Crawler》
《威圧ドローン/Dominator Drone》
《石の怒り/Stonefury》
青緑収斂
《空乗りのエルフ/Skyrider Elf》
《空中生成エルドラージ/Eldrazi Skyspawner》
《掴み掛かる水流/Clutch of Currents》
《血統の観察者/Brood Monitor》
《沿岸の発見/Coastal Discovery》
《巡礼者の目/Pilgrim’s Eye》
《風乗りの巡回兵/Windrider Patrol》
《タジュールの戦呼び/Tajuru Warcaller》
《不死のビヒモス/Deathless Behemoth》
《タジュールの重鎮/Tajuru Stalwart》
《生命湧きのドルイド/Lifespring Druid》
《輝く光波/Brilliant Spectrum》
白黒ライフゲイン
《荒廃の一掴み/Grip of Desolation》
《停滞の罠/Stasis Snare》
《ドラーナの使者/Drana’s Emissary》
《物静かな使用人/Serene Steward》
《カラストリアの癒し手/Kalastria Healer》
《完全無視/Complete Disregard》
《エメリアへの撤退/Retreat to Emeria》
《血の絆の吸血鬼/Bloodbond Vampire》
《ギデオンの叱責/Gideon’s Reproach》
《マラキールの使い魔/Malakir Familiar》
《回生の天使/Angel of Renewal》
《コーの刃振り/Kor Bladewhirl》
赤緑上陸
《とどろく雷鳴/Rolling Thunder》
《林の喧騒者/Grove Rumbler》
《虚空の接触/Touch of the Void》
《ヴァラクートの捕食者/Valakut Predator》
《マキンディの滑り駆け/Makindi Sliderunner》
《噛み付きナーリッド/Snapping Gnarlid》
《血統の観察者/Brood Monitor》
《タジュールの戦呼び/Tajuru Warcaller》
《進化する未開地/Evolving Wilds》
《オラン=リーフの発動者/Oran-Rief Invoker》
《荒廃した森林/Blighted Woodland》
《板岩の槌/Slab Hammer》
青白飛行
《停滞の罠/Stasis Snare》
《乱動の噴出/Roil Spout》
《空中生成エルドラージ/Eldrazi Skyspawner》
《掴み掛かる水流/Clutch of Currents》
《沿岸の発見/Coastal Discovery》
《ハリマーの潮呼び/Halimar Tidecaller》
《真っ逆さま/Sheer Drop》
《風乗りの巡回兵/Windrider Patrol》
《巡礼者の目/Pilgrim’s Eye》
《ギデオンの叱責/Gideon’s Reproach》
《影の滑空者/Shadow Glider》
《城砦化した塁壁/Fortified Rampart》
青赤欠色
《とどろく雷鳴/Rolling Thunder》
《不快な集合体/Vile Aggregate》
《空中生成エルドラージ/Eldrazi Skyspawner》
《虚空の接触/Touch of the Void》
《コジレックの伝令/Herald of Kozilek》
《掴み掛かる水流/Clutch of Currents》
《棘撃ちドローン/Nettle Drone》
《破滅を導くもの/Ruination Guide》
《多勢/Outnumber》
《コジレックの歩哨/Kozilek’s Sentinel》
《沿岸の発見/Coastal Discovery》
《不死のビヒモス/Deathless Behemoth》
以上、戦乱のゼンディカードラフトに関して、私の考えをまとめてみた。参考になったなら幸いだ。これからリミテッドのトーナメントに出場する方、この場を借りてご武運をお祈りするよ!私自身といえば、来週末グランプリ・リヨンにテキストカバレッジを書くレポーターとして参加するつもりだ。ヨーロッパの強豪が、この環境を立ち向かうのかまとめたいと思う。カードや戦略部分で私の評価が誤っていると思った人は、是非下のコメント欄で教えてくれ!
【翻訳】フランクに考えよう 戦乱のゼンディカー、ピック順位表 中編
2015年11月3日 翻訳◆ 【翻訳】フランクに考えよう 戦乱のゼンディカー、ピック順位表
A Pick Order List for Battle for Zendikar
By Frank Karsten 2015年10月27日
http://www.channelfireball.com/articles/a-pick-order-list-for-battle-for-zendikar/
(翻訳記事前編はこちら)
http://misdirection.diarynote.jp/201511022351165822/
ここで挙げた中には、グリクシスカラーではないもののセット内で有数の強さを誇るカードが入っている。特に多色、ビッグマナ系、同盟者などのカードが目を引くが、どれも初手で取ってしまって構わないカードだ。
《フェリダーの君主/Felidar Sovereign》だが、前のゼンディカーでは爆弾レアだったものの、今回戦乱のゼンディカーではまあまあくらいだと思う。何せ敵のエルドラージが巨大すぎるのだ。この環境では、マナ加速して巨大なエルドラージにつなげるのがしっかり戦略として機能する。だからこそ《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger》や《ニッサの復興/Nissa’s Renewal》が早い段階でピックするなりえるのだ。とはいえビッグマナ戦略を成立させるには特定のカードが必要だし、どのみち6マナ以上のデカブツは限られた数しか採用できないのだから、最強コモンやアンコモンより順位を上にはしなかった。そんなピック順位表だと不遇な巨大クリーチャーも、然るべきデッキで使えば最強コモンなぞ差し置いて大暴れすることは十分にありえる。
この前のカテゴリーは《進化する未開地/Evolving Wilds》で〆ていたけれど、未開地がどれだけ偉いかちょっと語りたい。2色ならデッキに入れるのすら嫌だというプレイヤーも多いが、私は未開地がとれたなら絶対にデッキに入れる。色マナの割合が9:8のマナ基盤を9:9に、あるいは9:9のマナ基盤を10:9にするのは、安定要素として非常に大きい。タップインが嫌なのはわかるが、入れる価値は十分にある。前環境のデッキが《砂草原の城塞/Sandsteppe Citadel》を喜んで入れてたことを思い出そう。
ドラフトで組んだデッキに、《停滞の罠/Stasis Snare》のようなダブルシンボルのあるときは、できれば11~12枚の色マナ源を確保したい。そこまでのマナ基盤を築けることは稀だが、近づけるよう努力すれば色事故やマリガンを減らして、結果的に勝率を上げることができる。例えば《石の怒り/Stonefury》や《噛み付きナーリッド/Snapping Gnarlid》より《進化する未開地/Evolving Wilds》を優先してとれば、デッキに入る強いカードが一枚減るかもしれないが、石の怒りやナーリッドより少し質が落ちる程度のカードを確保するのはそんな難しいことではないのだ。土地以外のカードの差と、基本土地と未開地を入れ替えることで生まれる差を比較すると、私の考えでは未開地の生み出す差の方が大きい。このことは1パック目の1ピック目であることを考えると、色を保留できる意味でも未開地は大きい。それにこの環境では、未開地をプレイすると嬉しいおまけとして上陸を2回できる。
マナの話も出たことだしついでだが、この環境は基本土地18枚で組むべきだと考えている(上陸、覚醒、ビッグマナとか、使い道には困らない)。が、後手のときはたまに17枚にすることもある。アンコモンの荒廃した土地サイクルは使って嬉しいものの、色マナを確保したいので土地ではなく呪文扱いでデッキに入れるようにしている。青緑+何色かで収斂をやる場合と、白緑+何色かで同盟者をやる場合以外、2色が環境の基本だ。ただし収斂と同盟者をやる場合は、補助色を探しに行くために《肥沃な茂み/Fertile Thicket》が役立ってくれるだろう。土地が必要ないときでも、《肥沃な茂み/Fertile Thicket》の能力は必ず誘発させよう。ライブラリーの底にどのカードが眠っているかの情報を把握することができるし、相手からするとこちらに土地が必要かそうでないか、情報を与えないことにもつながる。
それとマナカーブについて少々。戦乱のゼンディカーのリミテッドで、4マナは混みがちだ。ほぼ全ての色のコモンに、3枚の4マナカードがあるので、ドラフト後半で4マナはたくさんとれる。4マナばかり5枚も6枚も集めてあっぷあっぷしたいのでもなければ、序盤から4マナに手を出す必要はない。分析的な話をすれば、白はコモンの3マナが少ないので、《影の滑空者/Shadow Glider》と《マキンディの巡回兵/Makindi Patrol》を少しだけ高めに見たい。同様に、《淘汰ドローン/Culling Drone》は欠色・嚥下絡みのデッキで、唯一の黒のコモン2マナクリーチャーなので、2/2回避能力なしで殴る環境でないとはいっても、マナカーブを整える目的で高めに見てある。
A Pick Order List for Battle for Zendikar
By Frank Karsten 2015年10月27日
http://www.channelfireball.com/articles/a-pick-order-list-for-battle-for-zendikar/
(翻訳記事前編はこちら)
http://misdirection.diarynote.jp/201511022351165822/
優秀な多色カード、ビッグマナ用、同盟者用のカード
《影響力の行使/Exert Influence》
《光輝の炎/Radiant Flames》
《血統の解体者/Brood Butcher》
《古参の戦導者/Veteran Warleader》
《乱動を刻む者、ノヤン・ダール/Noyan Dar, Roil Shaper》
《獣呼びの学者/Beastcaller Savant》
《ゴーマ・ファーダの英雄/Hero of Goma Fada》
《エメリアへの撤退/Retreat to Emeria》
《炎まといの報復者/Firemane Avenger》
《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger》
《物静かな使用人/Serene Steward》
《ギデオンの叱責/Gideon’s Reproach》
《深海の主、キオーラ/Kiora, Master of the Depths》
《真っ逆さま/Sheer Drop》
《ドラーナの使者/Drana’s Emissary》
《面晶体の記録庫/Hedron Archive》
《彼方より/From Beyond》
《ニッサの復興/Nissa’s Renewal》
《ウラモグの失却させるもの/Ulamog’s Nullifier》
《バーラ・ゲドを滅ぼすもの/Bane of Bala Ged》
《乱動の噴出/Roil Spout》
《毅然たる刃の達人/Resolute Blademaster》
《軍団を破壊するもの/Breaker of Armies》
《コジレックの伝令/Herald of Kozilek》
《威圧ドローン/Dominator Drone》
《フェリダーの君主/Felidar Sovereign》
《エメリアの番人/Emeria Shepherd》
《オラン=リーフのハイドラ/Oran-Rief Hydra》
《墓所からの行進/March from the Tomb》
《マラキールの使い魔/Malakir Familiar》
《捕らわれの宿主/Carrier Thrall》
《ヴァラクートの捕食者/Valakut Predator》
《コーの刃振り/Kor Bladewhirl》
《乱脈な気孔/Shambling Vent》
《殺戮の先陣/Forerunner of Slaughter》
《伐採地の滝/Lumbering Falls》
《コーの絡め捕り/Kor Entanglers》
《待ち伏せ隊長、ムンダ/Munda, Ambush Leader》
《天使の隊長/Angelic Captain》
《地下墓地の選別者/Catacomb Sifter》
《林の喧騒者/Grove Rumbler》
《空乗りのエルフ/Skyrider Elf》
《林番のドルイド/Grovetender Druids》
《進化する未開地/Evolving Wilds》
ここで挙げた中には、グリクシスカラーではないもののセット内で有数の強さを誇るカードが入っている。特に多色、ビッグマナ系、同盟者などのカードが目を引くが、どれも初手で取ってしまって構わないカードだ。
《フェリダーの君主/Felidar Sovereign》だが、前のゼンディカーでは爆弾レアだったものの、今回戦乱のゼンディカーではまあまあくらいだと思う。何せ敵のエルドラージが巨大すぎるのだ。この環境では、マナ加速して巨大なエルドラージにつなげるのがしっかり戦略として機能する。だからこそ《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger》や《ニッサの復興/Nissa’s Renewal》が早い段階でピックするなりえるのだ。とはいえビッグマナ戦略を成立させるには特定のカードが必要だし、どのみち6マナ以上のデカブツは限られた数しか採用できないのだから、最強コモンやアンコモンより順位を上にはしなかった。そんなピック順位表だと不遇な巨大クリーチャーも、然るべきデッキで使えば最強コモンなぞ差し置いて大暴れすることは十分にありえる。
使えるが進化する未開地より優先はしないカードたち
《石の怒り/Stonefury》
《噛み付きナーリッド/Snapping Gnarlid》
《ウラモグの回収者/Ulamog’s Reclaimer》
《破滅の昇華者/Ruin Processor》
《カラストリアの癒し手/Kalastria Healer》
《ウラモグの強奪者/Ulamog’s Despoiler》
《コジレックの媒介者/Kozilek’s Channeler》
《回生の天使/Angel of Renewal》
《統一戦線/Unified Front》
《骨の粉砕/Bone Splinters》
《マキンディの滑り駆け/Makindi Sliderunner》
《オラン=リーフの発動者/Oran-Rief Invoker》
《窪み渓谷/Sunken Hollow》
《燻る湿地/Smoldering Marsh》
《燃えがらの林間地/Cinder Glade》
《大草原の川/Prairie Stream》
《梢の眺望/Canopy Vista》
《板金鎧の破壊屋/Plated Crusher》
《敵対/Turn Against》
《風への散乱/Scatter to the Winds》
《精神背信/Transgress the Mind》
《淘汰ドローン/Culling Drone》
《悪魔の掌握/Demon’s Grasp》
《霧の侵入者/Mist Intruder》
《生命湧きのドルイド/Lifespring Druid》
《タジュールの重鎮/Tajuru Stalwart》
《グール・ドラズの監視者/Guul Draz Overseer》
《コーの懲罰者/Kor Castigator》
《影の滑空者/Shadow Glider》
《氷の猛進/Rush of Ice》
《目なしの見張り/Eyeless Watcher》
《霞の徘徊者/Murk Strider》
《培養ドローン/Incubator Drone》
《血の絆の吸血鬼/Bloodbond Vampire》
《エムラクールの名残/Vestige of Emrakul》
《くすぶる尖塔/Smoldering Spires》
《大自然の注入/Infuse with the Elements》
《腐敗のシャンブラー/Rot Shambler》
《乱動の報復/Roil’s Retribution》
《大食の虚身/Voracious Null》
《ズーラポートの殺し屋/Zulaport Cutthroat》
《末裔の呼び出し/Call the Scions》
《荒廃の双子/Desolation Twin》
《カラストリアの夜警/Kalastria Nightwatch》
《砂岩の橋/Sandstone Bridge》
《ヴァラクートの発動者/Valakut Invoker》
《湧き上がる瘴気/Rising Miasma》
《アクームの石覚まし/Akoum Stonewaker》
《肥沃な茂み/Fertile Thicket》
《マキンディの巡回兵/Makindi Patrol》
《グリフィンの急使/Courier Griffin》
《取り囲む地割れ/Encircling Fissure》
《二人戦術/Tandem Tactics》
《石術師の焦点/Lithomancer’s Focus》
《繁殖苗床/Spawning Bed》
《荒廃した瀑布/Blighted Cataract》
《荒廃した湿原/Blighted Fen》
《荒廃した森林/Blighted Woodland》
《波翼の精霊/Wave-Wing Elemental》
《精神を掻き寄せるもの/Mind Raker》
《手酷い失敗/Horribly Awry》
《大物潰し/Smite the Monstrous》
《ハヤバイ/Skitterskin》
《輝く光波/Brilliant Spectrum》
《幽霊の歩哨/Ghostly Sentinel》
この前のカテゴリーは《進化する未開地/Evolving Wilds》で〆ていたけれど、未開地がどれだけ偉いかちょっと語りたい。2色ならデッキに入れるのすら嫌だというプレイヤーも多いが、私は未開地がとれたなら絶対にデッキに入れる。色マナの割合が9:8のマナ基盤を9:9に、あるいは9:9のマナ基盤を10:9にするのは、安定要素として非常に大きい。タップインが嫌なのはわかるが、入れる価値は十分にある。前環境のデッキが《砂草原の城塞/Sandsteppe Citadel》を喜んで入れてたことを思い出そう。
ドラフトで組んだデッキに、《停滞の罠/Stasis Snare》のようなダブルシンボルのあるときは、できれば11~12枚の色マナ源を確保したい。そこまでのマナ基盤を築けることは稀だが、近づけるよう努力すれば色事故やマリガンを減らして、結果的に勝率を上げることができる。例えば《石の怒り/Stonefury》や《噛み付きナーリッド/Snapping Gnarlid》より《進化する未開地/Evolving Wilds》を優先してとれば、デッキに入る強いカードが一枚減るかもしれないが、石の怒りやナーリッドより少し質が落ちる程度のカードを確保するのはそんな難しいことではないのだ。土地以外のカードの差と、基本土地と未開地を入れ替えることで生まれる差を比較すると、私の考えでは未開地の生み出す差の方が大きい。このことは1パック目の1ピック目であることを考えると、色を保留できる意味でも未開地は大きい。それにこの環境では、未開地をプレイすると嬉しいおまけとして上陸を2回できる。
マナの話も出たことだしついでだが、この環境は基本土地18枚で組むべきだと考えている(上陸、覚醒、ビッグマナとか、使い道には困らない)。が、後手のときはたまに17枚にすることもある。アンコモンの荒廃した土地サイクルは使って嬉しいものの、色マナを確保したいので土地ではなく呪文扱いでデッキに入れるようにしている。青緑+何色かで収斂をやる場合と、白緑+何色かで同盟者をやる場合以外、2色が環境の基本だ。ただし収斂と同盟者をやる場合は、補助色を探しに行くために《肥沃な茂み/Fertile Thicket》が役立ってくれるだろう。土地が必要ないときでも、《肥沃な茂み/Fertile Thicket》の能力は必ず誘発させよう。ライブラリーの底にどのカードが眠っているかの情報を把握することができるし、相手からするとこちらに土地が必要かそうでないか、情報を与えないことにもつながる。
それとマナカーブについて少々。戦乱のゼンディカーのリミテッドで、4マナは混みがちだ。ほぼ全ての色のコモンに、3枚の4マナカードがあるので、ドラフト後半で4マナはたくさんとれる。4マナばかり5枚も6枚も集めてあっぷあっぷしたいのでもなければ、序盤から4マナに手を出す必要はない。分析的な話をすれば、白はコモンの3マナが少ないので、《影の滑空者/Shadow Glider》と《マキンディの巡回兵/Makindi Patrol》を少しだけ高めに見たい。同様に、《淘汰ドローン/Culling Drone》は欠色・嚥下絡みのデッキで、唯一の黒のコモン2マナクリーチャーなので、2/2回避能力なしで殴る環境でないとはいっても、マナカーブを整える目的で高めに見てある。
【翻訳】フランクに考えよう 戦乱のゼンディカー、ピック順位表 前編
2015年11月2日 翻訳 コメント (3)◆ 【翻訳】フランクに考えよう 戦乱のゼンディカー、ピック順位表
A Pick Order List for Battle for Zendikar
By Frank Karsten 2015年10月27日
http://www.channelfireball.com/articles/a-pick-order-list-for-battle-for-zendikar/
プロツアーも遠い記憶になりつつある今こそ、戦乱のゼンディカーリミテッドについて語るべきタイミングだろう。私のピック順位表を公開しようと思う。1パック目の1ピック目という前提で、ピックの優先度で上から下まで並べたものだ。
ピック順位表では、多色のカードや特定の色の組み合わせでのみ輝くようなカードは、少し評価を落としてある。初手でこういった曲者のカードをとってしまうと、ドラフト中に柔軟性を欠くことになりかねない。反対に、無色のカードや複数のアーキタイプで使えるカードは、選択肢を狭めなくて済むので高めに見てある。一般的な考え方として、あまり早くから色を決めつけてしまうと、空いている色を見逃したり、上家と全く同じ色をとってしまったりしかねない。
最後に付け加える点として、施行した中では青赤、青黒、赤黒が最も勝率の高い組み合わせだった。なのでグリクシス(青黒赤)カラーのカードは少しだけ高めに評価している。緑や白のデッキは、青・黒・赤と比べるとパンチ力に欠けることが多かった。
この表は初手の優先順位をつけたものだが、これだけでは戦乱のゼンディカーのリミテッドで必要不可欠な要素が入っていない。つまり、シナジーに満ちた、ゲームプランのあるデッキを作ることの重要性は汲み取れていない。このシナジーこそ、他のドラフト環境と戦乱のゼンディカーとの差異に他ならない。例えばマジック・オリジンでは、ブースターから一番強いカードを取り続けることでドラフトに勝つこともできた。マナカーブに注意したりする必要はあったものの、そこまでデッキの生み出すシナジーが強力ではなかったのだ。しかし戦乱のゼンディカーは違う。ここ最近のセットでは一番、カード同士の組み合わせを考え、最もゲームプランに合致したものを選択する必要がある。シナジーを考えるための助けとして、2色の組み合わせ10通りそれぞれでデッキを作る際、最も有用なコモン・アンコモンを集めてみた。記事の後半部分を見てみてほしい。
とはいえ、まずはピック優先順位表を見るとしよう。読みやすさのため、あとコメントのため、いくつかの塊に分けてあるけれど、一つの表として続いていると思ってくれて構わない。
ここにあげたカードは、あらゆるコモン・アンコモンを差し置いて初手で取る。
金銭的価値はピック基準に含めていないので、Expeditionは除いてある。ここでの基準はゲーム中カードの持つ価値だけに限定している。まあ現実的には、プロツアーのようなプレミア・イベント以外のドラフトでExpeditionが出たら、何を差し置いてもとる。そうだろ?色安定にも貢献するし!
《とどろく雷鳴/Rolling Thunder》は、本体に撃ちこんでゲームを終わらせることができる。これだけでも十分に強力だが、状況次第では盤面を薙ぎ払ってしまうこともできるので、トップアンコモンといっていいだろう。
雷鳴の後ろに続くレア、《放浪する森林/Woodland Wanderer》、《ムラーサの緑守り/Greenwarden of Murasa》、《不毛の地の絞殺者/Wasteland Strangler》、《アクームの火の鳥/Akoum Firebird》、《荒廃を招くもの/Blight Herder》、《破滅の伝導者/Conduit of Ruin》といった面々は、どれも《とどろく雷鳴/Rolling Thunder》に負けず劣らず強力だ。今は雷鳴より下にしているものの、初手で雷鳴を差し置いてとったとしても何ら問題ないと思う。特に荒廃を招くものと破滅の伝導者は無色で、色選択を保留できるので魅力的だ。一つ覚えておくこととして、伝導者の能力は嚥下を前にするとうまく機能しない。占術にもいえることだけど、嚥下との相性は気を付けよう。
《空中生成エルドラージ/Eldrazi Skyspawner》がコモン中最強だ。マナレシオが素晴らしく、3マナでパワー2の飛行というだけで採用には十分だが、欠色であることと、お供のエルドラージ・末裔の力添えもあってトップに君臨している。《掴み掛かる水流/Clutch of Currents》も、《ゴブリンの踵裂き/Goblin Heelcutter》に似た強烈な一撃をお見舞いするが、それでも最高の欠色カードのが優れていると思う。
既にお気づきかもしれないが、トップコモンは全てグリクシス(青黒赤)カラーだ。上でも触れたが、今回の環境では欠色デッキこそドラフト最強だと考えている。なので可能であれば、ちょっとくらいの差には目を瞑って、赤、青、黒のどれかから入りたい。例えば《停滞の罠/Stasis Snare》や《血統の観察者/Brood Monitor》は素晴らしいカードだが、色的な理由でカード本来の強さより少し優先順位は下にしてある。
ここから下は、まず同盟者でぶっ飛んだ強さのが少々(緑か白をやると大体同盟者はどこかに入る)。それから普通に強いレアだ。ただ、ここから下のレアは、強力ではあるものの、多色だとか、ちょっと悠長だとか、色拘束が厳しいとか、状況を選ぶとか、何かしらの制限がつく。
A Pick Order List for Battle for Zendikar
By Frank Karsten 2015年10月27日
http://www.channelfireball.com/articles/a-pick-order-list-for-battle-for-zendikar/
プロツアーも遠い記憶になりつつある今こそ、戦乱のゼンディカーリミテッドについて語るべきタイミングだろう。私のピック順位表を公開しようと思う。1パック目の1ピック目という前提で、ピックの優先度で上から下まで並べたものだ。
ピック順位表では、多色のカードや特定の色の組み合わせでのみ輝くようなカードは、少し評価を落としてある。初手でこういった曲者のカードをとってしまうと、ドラフト中に柔軟性を欠くことになりかねない。反対に、無色のカードや複数のアーキタイプで使えるカードは、選択肢を狭めなくて済むので高めに見てある。一般的な考え方として、あまり早くから色を決めつけてしまうと、空いている色を見逃したり、上家と全く同じ色をとってしまったりしかねない。
最後に付け加える点として、施行した中では青赤、青黒、赤黒が最も勝率の高い組み合わせだった。なのでグリクシス(青黒赤)カラーのカードは少しだけ高めに評価している。緑や白のデッキは、青・黒・赤と比べるとパンチ力に欠けることが多かった。
この表は初手の優先順位をつけたものだが、これだけでは戦乱のゼンディカーのリミテッドで必要不可欠な要素が入っていない。つまり、シナジーに満ちた、ゲームプランのあるデッキを作ることの重要性は汲み取れていない。このシナジーこそ、他のドラフト環境と戦乱のゼンディカーとの差異に他ならない。例えばマジック・オリジンでは、ブースターから一番強いカードを取り続けることでドラフトに勝つこともできた。マナカーブに注意したりする必要はあったものの、そこまでデッキの生み出すシナジーが強力ではなかったのだ。しかし戦乱のゼンディカーは違う。ここ最近のセットでは一番、カード同士の組み合わせを考え、最もゲームプランに合致したものを選択する必要がある。シナジーを考えるための助けとして、2色の組み合わせ10通りそれぞれでデッキを作る際、最も有用なコモン・アンコモンを集めてみた。記事の後半部分を見てみてほしい。
とはいえ、まずはピック優先順位表を見るとしよう。読みやすさのため、あとコメントのため、いくつかの塊に分けてあるけれど、一つの表として続いていると思ってくれて構わない。
最強格のレア・神話レア
《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar》
《隔離の場/Quarantine Field》
《次元の激高/Planar Outburst》
《マラキールの解放者、ドラーナ/Drana, Liberator of Malakir》
《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス/Ob Nixilis Reignited》
《タジームの守護者/Guardian of Tazeem》
《忘却蒔き/Oblivion Sower》
《希望を溺れさせるもの/Drowner of Hope》
《破滅の道/Ruinous Path》
《果てしなきもの/Endless One》
ここにあげたカードは、あらゆるコモン・アンコモンを差し置いて初手で取る。
金銭的価値はピック基準に含めていないので、Expeditionは除いてある。ここでの基準はゲーム中カードの持つ価値だけに限定している。まあ現実的には、プロツアーのようなプレミア・イベント以外のドラフトでExpeditionが出たら、何を差し置いてもとる。そうだろ?色安定にも貢献するし!
トップアンコモンと強レア
《とどろく雷鳴/Rolling Thunder》
《荒廃を招くもの/Blight Herder》
《破滅の伝導者/Conduit of Ruin》
《放浪する森林/Woodland Wanderer》
《ムラーサの緑守り/Greenwarden of Murasa》
《不毛の地の絞殺者/Wasteland Strangler》
《アクームの火の鳥/Akoum Firebird》
《荒廃の一掴み/Grip of Desolation》
《不快な集合体/Vile Aggregate》
《竜使いののけ者/Dragonmaster Outcast》
《怒りの座、オムナス/Omnath, Locus of Rage》
《不死のビヒモス/Deathless Behemoth》
《とどろく雷鳴/Rolling Thunder》は、本体に撃ちこんでゲームを終わらせることができる。これだけでも十分に強力だが、状況次第では盤面を薙ぎ払ってしまうこともできるので、トップアンコモンといっていいだろう。
雷鳴の後ろに続くレア、《放浪する森林/Woodland Wanderer》、《ムラーサの緑守り/Greenwarden of Murasa》、《不毛の地の絞殺者/Wasteland Strangler》、《アクームの火の鳥/Akoum Firebird》、《荒廃を招くもの/Blight Herder》、《破滅の伝導者/Conduit of Ruin》といった面々は、どれも《とどろく雷鳴/Rolling Thunder》に負けず劣らず強力だ。今は雷鳴より下にしているものの、初手で雷鳴を差し置いてとったとしても何ら問題ないと思う。特に荒廃を招くものと破滅の伝導者は無色で、色選択を保留できるので魅力的だ。一つ覚えておくこととして、伝導者の能力は嚥下を前にするとうまく機能しない。占術にもいえることだけど、嚥下との相性は気を付けよう。
トップコモンや中堅レア・アンコモン
《空中生成エルドラージ/Eldrazi Skyspawner》
《完全無視/Complete Disregard》
《虚空の接触/Touch of the Void》
《停滞の罠/Stasis Snare》
《下生えの勇者/Undergrowth Champion》
《掴み掛かる水流/Clutch of Currents》
《ウギンの洞察力/Ugin’s Insight》
《血統の観察者/Brood Monitor》
《連射する暴君/Barrage Tyrant》
《ランタンの斥候/Lantern Scout》
《巡礼者の目/Pilgrim’s Eye》
《粗暴な排除/Brutal Expulsion》
《深水の大喰らい/Fathom Feeder》
《沿岸の発見/Coastal Discovery》
《淀みの種父/Sire of Stagnation》
《ハリマーの潮呼び/Halimar Tidecaller》
《棘撃ちドローン/Nettle Drone》
《破滅を導くもの/Ruination Guide》
《息詰まる忌まわしきもの/Smothering Abomination》
《多勢/Outnumber》
《水底の潜入者/Benthic Infiltrator》
《風乗りの巡回兵/Windrider Patrol》
《コジレックの歩哨/Kozilek’s Sentinel》
《陰惨な殺戮/Gruesome Slaughter》
《タジュールの戦呼び/Tajuru Warcaller》
《泥這い/Sludge Crawler》
《塵の中を忍び寄るもの/Dust Stalker》
《アクームのヘルカイト/Akoum Hellkite》
《うねる撃ちこみ/Serpentine Spike》
《空中生成エルドラージ/Eldrazi Skyspawner》がコモン中最強だ。マナレシオが素晴らしく、3マナでパワー2の飛行というだけで採用には十分だが、欠色であることと、お供のエルドラージ・末裔の力添えもあってトップに君臨している。《掴み掛かる水流/Clutch of Currents》も、《ゴブリンの踵裂き/Goblin Heelcutter》に似た強烈な一撃をお見舞いするが、それでも最高の欠色カードのが優れていると思う。
既にお気づきかもしれないが、トップコモンは全てグリクシス(青黒赤)カラーだ。上でも触れたが、今回の環境では欠色デッキこそドラフト最強だと考えている。なので可能であれば、ちょっとくらいの差には目を瞑って、赤、青、黒のどれかから入りたい。例えば《停滞の罠/Stasis Snare》や《血統の観察者/Brood Monitor》は素晴らしいカードだが、色的な理由でカード本来の強さより少し優先順位は下にしてある。
ここから下は、まず同盟者でぶっ飛んだ強さのが少々(緑か白をやると大体同盟者はどこかに入る)。それから普通に強いレアだ。ただ、ここから下のレアは、強力ではあるものの、多色だとか、ちょっと悠長だとか、色拘束が厳しいとか、状況を選ぶとか、何かしらの制限がつく。
◆ 兵は拙速を聞くも、いまだ巧の久しきを賭ざるなり
待望のFrank Karstenリミテッド記事がアップされたのに、余力のない日にアップされてしまったとは歯がゆい。
A Pick Order List for Battle for Zendikar
http://www.channelfireball.com/articles/a-pick-order-list-for-battle-for-zendikar/
毎回、このシリーズに関しては超スピード()で仕上げるのですが、今回は1~2日かかりそうです。
どのみち字数制限に引っかかるので前後編でいこう。
あと、訳したいものとしてはプロツアーのデッキシリーズ。
Atarka Red Deck Guide
http://www.channelfireball.com/articles/atarka-red-deck-guide/
Team Pantheon Deck Tech – Standard Mage-Ring Esper
http://www.channelfireball.com/articles/team-pantheon-deck-tech-standard-mage-ring-esper/
TeamCFB Deck Guide – Standard Jeskai Prowess
http://www.channelfireball.com/articles/teamcfb-deck-guide-standard-jeskai-prowess/
UB Aristocrats Deck Guide
http://www.channelfireball.com/articles/ub-aristocrats-deck-guide/
スタンダードはメタゲームの移り変わりが早いから、情報もいい加減、酸化しきってる感がないでもないですが、やっぱりプロツアーなので色褪せない部分もあるんじゃないか……と思う。
あと
Jeskai Ascendancy Combo
http://www.channelfireball.com/articles/jeskai-ascendancy-combo/
愛すべきトラヴィス・ウー(通称トラウー)ですが、「プロツアーに出るならこれで出た」ってお話なので飛ばしてしまいました。
でも動画を見る限り結構面白い動きをしてたので、時間と余力があるならやりたい。でも多分、手つかずでウィッシュリストの彼方へ……
(動画はこちら)
http://www.channelfireball.com/videos/channel-twoo-jeskai-ascendancy-combo/
What’s the Play? Battle for Zendikar Draft
http://www.channelfireball.com/articles/whats-the-play-battle-for-zendikar-draft/
LSVのWhat’s the Play?シリーズですが、これはいつも海外の監視者さんがやるのでここではいいかな?
「何か忘れてるんじゃないだろうか?」
そう、リミテッドレビューだよ。リミテッドレビュー。
一か月以上も経った、プレリ前のリミテッド記事を訳すことに意味はあるのか?
という問いはありますが、忘れてません!
こればかりは残り一か月の間にはやりましょう……執念で!ここらで完走しておかないと完走しにくくなりますしね。
これが本当のヤク中って奴だな!
待望のFrank Karstenリミテッド記事がアップされたのに、余力のない日にアップされてしまったとは歯がゆい。
A Pick Order List for Battle for Zendikar
http://www.channelfireball.com/articles/a-pick-order-list-for-battle-for-zendikar/
毎回、このシリーズに関しては超スピード()で仕上げるのですが、今回は1~2日かかりそうです。
どのみち字数制限に引っかかるので前後編でいこう。
あと、訳したいものとしてはプロツアーのデッキシリーズ。
Atarka Red Deck Guide
http://www.channelfireball.com/articles/atarka-red-deck-guide/
Team Pantheon Deck Tech – Standard Mage-Ring Esper
http://www.channelfireball.com/articles/team-pantheon-deck-tech-standard-mage-ring-esper/
TeamCFB Deck Guide – Standard Jeskai Prowess
http://www.channelfireball.com/articles/teamcfb-deck-guide-standard-jeskai-prowess/
UB Aristocrats Deck Guide
http://www.channelfireball.com/articles/ub-aristocrats-deck-guide/
スタンダードはメタゲームの移り変わりが早いから、情報もいい加減、酸化しきってる感がないでもないですが、やっぱりプロツアーなので色褪せない部分もあるんじゃないか……と思う。
あと
Jeskai Ascendancy Combo
http://www.channelfireball.com/articles/jeskai-ascendancy-combo/
愛すべきトラヴィス・ウー(通称トラウー)ですが、「プロツアーに出るならこれで出た」ってお話なので飛ばしてしまいました。
でも動画を見る限り結構面白い動きをしてたので、時間と余力があるならやりたい。でも多分、手つかずでウィッシュリストの彼方へ……
(動画はこちら)
http://www.channelfireball.com/videos/channel-twoo-jeskai-ascendancy-combo/
What’s the Play? Battle for Zendikar Draft
http://www.channelfireball.com/articles/whats-the-play-battle-for-zendikar-draft/
LSVのWhat’s the Play?シリーズですが、これはいつも海外の監視者さんがやるのでここではいいかな?
「何か忘れてるんじゃないだろうか?」
そう、リミテッドレビューだよ。リミテッドレビュー。
一か月以上も経った、プレリ前のリミテッド記事を訳すことに意味はあるのか?
という問いはありますが、忘れてません!
こればかりは残り一か月の間にはやりましょう……執念で!ここらで完走しておかないと完走しにくくなりますしね。
これが本当のヤク中って奴だな!
【翻訳】チーム・パンテオン製デッキの手引き 黒緑アリストクラッツ 後編
2015年10月27日 翻訳緑黒アリストクラッツ
土地
3:《ラノワールの荒原/Llanowar Wastes》
1:《汚染された三角州/Polluted Delta》
1:《ジャングルのうろ穴/Jungle Hollow》
4:《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
1:《燃えがらの林間地/Cinder Glade》
4:《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
1:《燻る湿地/Smoldering Marsh》
2:《ならず者の道/Rogue’s Passage》
5:《沼/Swamp》
3:《森/Forest》
クリーチャー
4:《ズーラポートの殺し屋/Zulaport Cutthroat》
4:《地下墓地の選別者/Catacomb Sifter》
3:《不気味な腸卜師/Grim Haruspex》
4:《搭載歩行機械/Hangarback Walker》
4:《捕らわれの宿主/Carrier Thrall》
4:《息詰まる忌まわしきもの/Smothering Abomination》
4:《ナントゥーコの鞘虫/Nantuko Husk》
呪文
1:《進化の飛躍/Evolutionary Leap》
4:《集合した中隊/Collected Company》
2:《残忍な切断/Murderous Cut》
1:《強迫/Duress》
サイドボード
3:《光輝の炎/Radiant Flames》
4:《前哨地の包囲/Outpost Siege》
4:《引き裂く流弾/Rending Volley》
1:《焙り焼き/Roast》
3:《強迫/Duress》
3マナ以下が19枚で《集合した中隊/Collected Company》を運用するのはきわどいが、大事なところはほとんど残せたと思う。
2枚の《残忍な切断/Murderous Cut》は、アタルカレッドの激闘コンボを止めるため。それに《先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremost》を出されたとき絶望しないため。残忍な切断は単純に強く、フェッチランドが9枚あって、他に探査呪文がないなら入れ得感すらある。
少数なら《膨れ鞘/Blisterpod》も悪くなかったのだが、結局抜くことにした。サイドボードに取りたいカードが溢れてしまって、メインに《強迫/Duress》と《進化の飛躍/Evolutionary Leap》を入れる枠が必要だったのだ。
《引き裂く流弾/Rending Volley》はほとんど対ジェスカイ用で、アナフェンザ相手にも《焙り焼き/Roast》と一緒に2枚投入することにしている。
《光輝の炎/Radiant Flames》は赤単相手に鍵となるサイドで、対ジェスカイでも相手の構築次第で入ってくる。
《前哨地の包囲/Outpost Siege》はジェスカイとコントロールを相手にするとき用。それにミラーマッチにもいい。ミラーでは盤面次第で龍のモードが輝く。インスタントで《ズーラポートの殺し屋/Zulaport Cutthroat》に1点を当てられるとか、理論的には超強力だ。
《強迫/Duress》は厳密に検証したわけではないものの、ジェスカイとコントロールに対して何とかワンチャン作れないか、望みを託してみた。アタルカレッドがサイドボード後も強化呪文を残していると睨んだら、サイド後数枚お守りに入れておいてもいいと思う。
これを書いている今、プロツアー戦乱のゼンディカーの成績は4-4。そのうち構築部門の成績は2-3だった。超接戦を惜しいところで逃がしたり、回りがよくなかったり、見た目の数字より好感触だった。2日目もデッキの力を思いきり開放してやりたい。それに、たとえ内部に欠陥を抱えるデッキだとしても、調整したくって楽しみにしているくらいだ。ちょうどもうちょっと真剣にマジックをやろうと思ったところなので、もしかしたらTwitchで私を見かけるかも。プロツアー後、マジックオンラインの放送とかしようと思っているので、そのときはよろしく!
黄色い帽子のガブリエル・ナシフ
【翻訳】チーム・パンテオン製デッキの手引き 黒緑アリストクラッツ 前編
2015年10月26日 翻訳 コメント (3)◆ 【翻訳】チーム・パンテオン製デッキの手引き 黒緑アリストクラッツ
Team Pantheon Deck Tech – BG Aristocrats
Gabriel Nassif 2015年10月20日
http://www.channelfireball.com/articles/team-pantheon-deck-tech-bg-aristocrats/
今回、チーム・パンテオンとはプロツアー当日の月曜まで合流しなかった。もっとも私も構築はプレイしていたし、メタゲームも大体は掴んでいたつもりだ。
パンテオン製のジェスカイブラックの出来には満足していたものの、プロツアー本番ではステファン・スローン(Stephen Sloan)の黒緑アリストクラッツでいってみることにした。出だしは好調で、まずアタルカレッドに勝ち、続いて緑白大変異相手に3ゲームほど連勝したものの、その後失速して4-4という結果に終わった。
http://sales.starcitygames.com/deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=92651
元のデッキから自分なりにいじろうとはしたものの、はっきりと差を実感できるようになるまでは時間がかかった。しかし《息詰まる忌まわしきもの/Smothering Abomination》を入れたとき、歯車が噛み合うのを感じた。《不気味な腸卜師/Grim Haruspex》はどのマッチでも大活躍というわけにはいかない。しかし緑白相手には本当に輝くので、集合した中隊を撃つときは毎回めくれてほしい一枚だった。息詰まる忌まわしきものは、中隊の5~8枚目のように機能した。《勇敢な姿勢/Valorous Stance》も《絹包み/Silkwrap》といった、使い勝手のいいクリーチャー除去が通用しないのが実にいい。
《異端の癒し手、リリアナ/Liliana, Heretical Healer》は期待したほど活躍しなかったし、《肉袋の匪賊/Fleshbag Marauder》はジェスカイ相手、しかも相手が《搭載歩行機械/Hangarback Walker》を出してこないとき限定でしか役に立たなかったので抜くことにした。
私の調整としては後、フェッチランドを足して色の安定向上を図ったのと、サイドボードで赤いカードをとれるようにマナ基盤を少しいじった。ささやかながらデッキ圧縮効果もあって、中隊でクリーチャーカードをめくる確率を上げている。少なからず3マナ以下のクリーチャーを削ったので、ささやかな確率だとしても上げておきたかったのだ。必死だった。
ただマジックオンラインを含めて何度か回してみて、手ごたえを確実に感じつつも、不運なことに時間切れになってしまった。プロツアーの最終日にアリストクラッツの仕上げを手伝ってくれるよう、応援を頼むことはできなかった。ジェスカイとの相性が悪く、こちらも壊れというほどは強くないと思ったので、私もあまりごり押しするのはやめることにした。
木曜の時間はほとんどマジックオンラインでアリストクラッツを回すことに使った。総合的に見れば戦績はかなり良かったものの、ジェスカイと《先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremost》入りのアブザンには全敗した。ただ全敗といっても、ジェスカイ相手は大体接戦だったし、プロツアー本番でアナフェンザ満載のデッキは少ないだろうと予想していた。
地雷、もといローグ系デッキには全勝だったし、赤系のデッキにも同様に勝てたが、それでもやはり、ジェスカイブラックと黒緑アリストクラッツのどちらを使うか決めかねていた。アリストクラッツなら赤系デッキや白緑には有利と感じていたのと、十分時間が取れなかった以上、ジェスカイのミラーマッチはできれば避けたかったのが決め手だった。リード・デューク(Reid Duke)のエスパーコントロールはかなり気に入ったものの、コントロールを時間内に収まるよう操れるかは自信がなかった。
金曜の朝、登録したデッキはこちら:
Team Pantheon Deck Tech – BG Aristocrats
Gabriel Nassif 2015年10月20日
http://www.channelfireball.com/articles/team-pantheon-deck-tech-bg-aristocrats/
今回、チーム・パンテオンとはプロツアー当日の月曜まで合流しなかった。もっとも私も構築はプレイしていたし、メタゲームも大体は掴んでいたつもりだ。
パンテオン製のジェスカイブラックの出来には満足していたものの、プロツアー本番ではステファン・スローン(Stephen Sloan)の黒緑アリストクラッツでいってみることにした。出だしは好調で、まずアタルカレッドに勝ち、続いて緑白大変異相手に3ゲームほど連勝したものの、その後失速して4-4という結果に終わった。
http://sales.starcitygames.com/deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=92651
元のデッキから自分なりにいじろうとはしたものの、はっきりと差を実感できるようになるまでは時間がかかった。しかし《息詰まる忌まわしきもの/Smothering Abomination》を入れたとき、歯車が噛み合うのを感じた。《不気味な腸卜師/Grim Haruspex》はどのマッチでも大活躍というわけにはいかない。しかし緑白相手には本当に輝くので、集合した中隊を撃つときは毎回めくれてほしい一枚だった。息詰まる忌まわしきものは、中隊の5~8枚目のように機能した。《勇敢な姿勢/Valorous Stance》も《絹包み/Silkwrap》といった、使い勝手のいいクリーチャー除去が通用しないのが実にいい。
《異端の癒し手、リリアナ/Liliana, Heretical Healer》は期待したほど活躍しなかったし、《肉袋の匪賊/Fleshbag Marauder》はジェスカイ相手、しかも相手が《搭載歩行機械/Hangarback Walker》を出してこないとき限定でしか役に立たなかったので抜くことにした。
私の調整としては後、フェッチランドを足して色の安定向上を図ったのと、サイドボードで赤いカードをとれるようにマナ基盤を少しいじった。ささやかながらデッキ圧縮効果もあって、中隊でクリーチャーカードをめくる確率を上げている。少なからず3マナ以下のクリーチャーを削ったので、ささやかな確率だとしても上げておきたかったのだ。必死だった。
ただマジックオンラインを含めて何度か回してみて、手ごたえを確実に感じつつも、不運なことに時間切れになってしまった。プロツアーの最終日にアリストクラッツの仕上げを手伝ってくれるよう、応援を頼むことはできなかった。ジェスカイとの相性が悪く、こちらも壊れというほどは強くないと思ったので、私もあまりごり押しするのはやめることにした。
木曜の時間はほとんどマジックオンラインでアリストクラッツを回すことに使った。総合的に見れば戦績はかなり良かったものの、ジェスカイと《先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremost》入りのアブザンには全敗した。ただ全敗といっても、ジェスカイ相手は大体接戦だったし、プロツアー本番でアナフェンザ満載のデッキは少ないだろうと予想していた。
地雷、もといローグ系デッキには全勝だったし、赤系のデッキにも同様に勝てたが、それでもやはり、ジェスカイブラックと黒緑アリストクラッツのどちらを使うか決めかねていた。アリストクラッツなら赤系デッキや白緑には有利と感じていたのと、十分時間が取れなかった以上、ジェスカイのミラーマッチはできれば避けたかったのが決め手だった。リード・デューク(Reid Duke)のエスパーコントロールはかなり気に入ったものの、コントロールを時間内に収まるよう操れるかは自信がなかった。
金曜の朝、登録したデッキはこちら:
緑黒アリストクラッツ
土地
3:《ラノワールの荒原/Llanowar Wastes》
1:《汚染された三角州/Polluted Delta》
1:《ジャングルのうろ穴/Jungle Hollow》
4:《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
1:《燃えがらの林間地/Cinder Glade》
4:《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
1:《燻る湿地/Smoldering Marsh》
2:《ならず者の道/Rogue’s Passage》
5:《沼/Swamp》
3:《森/Forest》
クリーチャー
4:《ズーラポートの殺し屋/Zulaport Cutthroat》
4:《地下墓地の選別者/Catacomb Sifter》
3:《不気味な腸卜師/Grim Haruspex》
4:《搭載歩行機械/Hangarback Walker》
4:《捕らわれの宿主/Carrier Thrall》
4:《息詰まる忌まわしきもの/Smothering Abomination》
4:《ナントゥーコの鞘虫/Nantuko Husk》
呪文
1:《進化の飛躍/Evolutionary Leap》
4:《集合した中隊/Collected Company》
2:《残忍な切断/Murderous Cut》
1:《強迫/Duress》
サイドボード
3:《光輝の炎/Radiant Flames》
4:《前哨地の包囲/Outpost Siege》
4:《引き裂く流弾/Rending Volley》
1:《焙り焼き/Roast》
3:《強迫/Duress》
【翻訳】チャネル・ファイアーボール製デッキの手引き エスパードラゴン
2015年10月24日 翻訳 コメント (2)◆ 【翻訳】チャネル・ファイアーボール製デッキの手引き エスパードラゴン
TeamCFB Deck Guide – Standard Esper Dragons
By Paul Cheon 2015年10月19日
http://www.channelfireball.com/articles/teamcfb-deck-guide-standard-esper-dragons/
エスパードラゴンくらい、バトルランドが入ったことで恩恵を受けたデッキはそうないだろう。エスパードラゴンはカードパワーこそ他を寄せ付けなかったが、色マナ確保に頭を悩ますデッキでもあった。《汚染された三角州/Polluted Delta》と《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》の両方が、青・白・黒の2色土地をサーチできるようになったことで、マナ基盤は大きく向上し、《龍王オジュタイ/Dragonlord Ojutai》以外の白い呪文すら採用が可能になったと。戦乱のゼンディカーでエスパードラゴンというデッキがどれほど躍進を遂げるか、私は期待に胸を膨らませていたものだが、やはり期待は裏切られなかった。
ゲームプラン
序盤を打ち消しと除去でしのいで、呪禁つきのドラゴン(《龍王オジュタイ/Dragonlord Ojutai》と《漂う死、シルムガル/Silumgar, the Drifting Death》)でゲームを終わらせる。
ゲームプランがスムーズに進められるよう、ドラゴンを参照する向上カードで軽いものを採用した。《シルムガルの嘲笑/Silumgar’s Scorn》は、ドラゴンさえ手札にあれば信じられないほど強力だ。《対抗呪文/Counterspell》が刷られてから幾星霜、シルムガルの嘲笑は歴代亜種の中でも、かなり初代対抗呪文に近いレベルといえるだろう。どんなヤバいものでも2マナで対処可能な嘲笑があるからこそ、このデッキを使いたいと思わされる。《忌呪の発動/Foul-Tongue Invocation》もまた実に強力で、4点ゲインは終盤まで生き延びるのに大いに役立ってくれる。
エスパードラゴンは特に、序盤から攻めてこない中速のミッドレンジ系デッキに強い。緑系のミッドレンジは、こちらの終盤の動きを指をくわえてみているしかないだろう:
トーナメントに出場するなら、自分が真っ先に候補として考えるのはエスパーだ。ただ最近、《はじける破滅/Crackling Doom》がとられるようになったので、かつてかなり有利だったジェスカイとの相性差は大分縮まってしまった。
ジェスカイや白緑大変異が多いなら、エスパードラゴンは選択肢として正解といえるだろう。以前だと、何度も戻ってくる《死霧の猛禽/Deathmist Raptor》を相手にしなければならない、大変異系のデッキは骨だったが、《完全無視/Complete Disregard》と《完全なる終わり/Utter End》をとれるエスパーにとって、相性は改善したと思う。
火力をしっかりとってくる純正ジェスカイも、終盤の本体火力を《忌呪の発動/Foul-Tongue Invocation》や打ち消し呪文で妨害できる上、一度着地した《龍王オジュタイ/Dragonlord Ojutai》を対処する手段があまりないこともあり、相性はかなり良かった。ただそんな好相性もジェスカイ・ブラックの流行ででガラリと変わった。アンタップ状態のオジュタイに対して触る手段の少なかったジェスカイが、《はじける破滅/Crackling Doom》という対抗策をタッチで採用してくるのだ。
そして永遠の宿敵との相性はさらに悪化してしまった。アタルカレッドはあまりに速く、ダメージ的にエスパーは歯が立たない。以前は《胆汁病/Bile Blight》に《悲哀まみれ/Drown in Sorrow》と、アタルカレッドに対して刺さるカードをこちらも用意できたが、それももう過去の話だ。けど何から何まで悪くなったわけじゃない。白マナが出しやすくなったもので、《アラシンの僧侶/Arashin Cleric》や《正義のうねり/Surge of Righteousness》といったカードをサイドから入れられる。サイド後なら希望があるかも。
サイドボード
TeamCFB Deck Guide – Standard Esper Dragons
By Paul Cheon 2015年10月19日
http://www.channelfireball.com/articles/teamcfb-deck-guide-standard-esper-dragons/
エスパードラゴンくらい、バトルランドが入ったことで恩恵を受けたデッキはそうないだろう。エスパードラゴンはカードパワーこそ他を寄せ付けなかったが、色マナ確保に頭を悩ますデッキでもあった。《汚染された三角州/Polluted Delta》と《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》の両方が、青・白・黒の2色土地をサーチできるようになったことで、マナ基盤は大きく向上し、《龍王オジュタイ/Dragonlord Ojutai》以外の白い呪文すら採用が可能になったと。戦乱のゼンディカーでエスパードラゴンというデッキがどれほど躍進を遂げるか、私は期待に胸を膨らませていたものだが、やはり期待は裏切られなかった。
エスパードラゴン
土地
4:《汚染された三角州/Polluted Delta》
4:《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
2:《進化する未開地/Evolving Wilds》
1:《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
4:《窪み渓谷/Sunken Hollow》
3:《大草原の川/Prairie Stream》
2:《精霊龍の安息地/Haven of the Spirit Dragon》
4:《島/Island》
2:《沼/Swamp》
1:《平地/Plains》
クリーチャー
4:《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy》//《束縛なきテレパス、ジェイス/Jace, Telepath Unbound》
4:《龍王オジュタイ/Dragonlord Ojutai》
1:《漂う死、シルムガル/Silumgar, the Drifting Death》
呪文
1:《払拭/Dispel》
4:《シルムガルの嘲笑/Silumgar’s Scorn》
1:《魂裂き/Reave Soul》
1:《究極の価格/Ultimate Price》
1:《手酷い失敗/Horribly Awry》
2:《完全無視/Complete Disregard》
3:《忌呪の発動/Foul-Tongue Invocation》
1:《風への散乱/Scatter to the Winds》
2:《完全なる終わり/Utter End》
1:《衰滅/Languish》
1:《オジュタイの命令/Ojutai’s Command》
1:《命運の核心/Crux of Fate》
1:《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》
4:《時を越えた探索/Dig Through Time》
サイドボード
2:《強迫/Duress》
1:《層雲の踊り手/Stratus Dancer》
1:《否認/Negate》
1:《衰滅/Languish》
3:《アラシンの僧侶/Arashin Cleric》
3:《正義のうねり/Surge of Righteousness》
1:《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang》
2:《龍王の大権/Dragonlord’s Prerogative》
1:《龍王シルムガル/Dragonlord Silumgar》
ゲームプラン
序盤を打ち消しと除去でしのいで、呪禁つきのドラゴン(《龍王オジュタイ/Dragonlord Ojutai》と《漂う死、シルムガル/Silumgar, the Drifting Death》)でゲームを終わらせる。
ゲームプランがスムーズに進められるよう、ドラゴンを参照する向上カードで軽いものを採用した。《シルムガルの嘲笑/Silumgar’s Scorn》は、ドラゴンさえ手札にあれば信じられないほど強力だ。《対抗呪文/Counterspell》が刷られてから幾星霜、シルムガルの嘲笑は歴代亜種の中でも、かなり初代対抗呪文に近いレベルといえるだろう。どんなヤバいものでも2マナで対処可能な嘲笑があるからこそ、このデッキを使いたいと思わされる。《忌呪の発動/Foul-Tongue Invocation》もまた実に強力で、4点ゲインは終盤まで生き延びるのに大いに役立ってくれる。
エスパードラゴンは特に、序盤から攻めてこない中速のミッドレンジ系デッキに強い。緑系のミッドレンジは、こちらの終盤の動きを指をくわえてみているしかないだろう:
1.《龍王オジュタイ/Dragonlord Ojutai》を出す。
2.打ち消しを構えながらオジュタイで殴る。
3.アド・ソ・ノモノ
トーナメントに出場するなら、自分が真っ先に候補として考えるのはエスパーだ。ただ最近、《はじける破滅/Crackling Doom》がとられるようになったので、かつてかなり有利だったジェスカイとの相性差は大分縮まってしまった。
有利なマッチアップ
アブザンコントロール
アブザン大変異
白緑大変異
ジェスカイ(純正青白赤)
不利なマッチアップ
アタルカレッド
赤緑上陸
とにかく4ターン目までに全力で殺しにくるデッキ全て
ジェスカイや白緑大変異が多いなら、エスパードラゴンは選択肢として正解といえるだろう。以前だと、何度も戻ってくる《死霧の猛禽/Deathmist Raptor》を相手にしなければならない、大変異系のデッキは骨だったが、《完全無視/Complete Disregard》と《完全なる終わり/Utter End》をとれるエスパーにとって、相性は改善したと思う。
火力をしっかりとってくる純正ジェスカイも、終盤の本体火力を《忌呪の発動/Foul-Tongue Invocation》や打ち消し呪文で妨害できる上、一度着地した《龍王オジュタイ/Dragonlord Ojutai》を対処する手段があまりないこともあり、相性はかなり良かった。ただそんな好相性もジェスカイ・ブラックの流行ででガラリと変わった。アンタップ状態のオジュタイに対して触る手段の少なかったジェスカイが、《はじける破滅/Crackling Doom》という対抗策をタッチで採用してくるのだ。
そして永遠の宿敵との相性はさらに悪化してしまった。アタルカレッドはあまりに速く、ダメージ的にエスパーは歯が立たない。以前は《胆汁病/Bile Blight》に《悲哀まみれ/Drown in Sorrow》と、アタルカレッドに対して刺さるカードをこちらも用意できたが、それももう過去の話だ。けど何から何まで悪くなったわけじゃない。白マナが出しやすくなったもので、《アラシンの僧侶/Arashin Cleric》や《正義のうねり/Surge of Righteousness》といったカードをサイドから入れられる。サイド後なら希望があるかも。
サイドボード
アタルカレッド
IN
2:《強迫/Duress》
1:《否認/Negate》
1:《衰滅/Languish》
3:《アラシンの僧侶/Arashin Cleric》
3:《成長のうねり/Swell of Growth》
1:《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang》
OUT
4:《シルムガルの嘲笑/Silumgar’s Scorn》
2:《完全無視/Complete Disregard》
1:《風への散乱/Scatter to the Winds》
2:《完全なる終わり/Utter End》
1:《命運の核心/Crux of Fate》
1:《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》
シルムガルの嘲笑は活躍しそうに見えるが、白のカードをサイドインすると、要求されるマナシンボル的にかなり苦しい。序盤に白をサーチしなければならない以上、2ターン目に青青を揃えることが困難になってしまう。打ち消しを構えるより、フルタップしながら動くタップアウトコントロールとして振舞った方がうまくいくと思う。
《前哨地の包囲/Outpost Siege》を張られた場合に備えて《完全なる終わり/Utter End》を残しておいた方がいいかも。でもまあ、そこまであれこれ思い悩むより、先手後手を決めるダイスにお供え物をしたり、相手が事故るよう祈った方がマシだろう。。
ジェスカイブラック
IN
2:《強迫/Duress》
1:《否認/Negate》
2:《龍王の大権/Dragonlord’s Prerogative》
OUT
1:《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》
1:《命運の核心/Crux of Fate》
1:《衰滅/Languish》
1:《風への散乱/Scatter to the Winds》
1:《時を越えた探索/Dig Through Time》
ジェスカイにもたくさんの型があるので、最後の判断はその都度自分ですること。《搭載歩行機械/Hangarback Walker》がいるなら、《忌呪の発動/Foul-Tongue Invocation》は外した方がいいだろう。歩行機械がいないなら、全除去はちょっと遅いし使いにくい。ジェスカイ側も《時を越えた探索/Dig Through Time》に対抗するために打ち消しを3~4枚入れてくるけれど、こちらの《龍王の大権/Dragonlord’s Prerogative》は打ち消されないドローとして大活躍間違いなし。
ミラーマッチ
IN
2:《強迫/Duress》
1:《否認/Negate》
2:《龍王の大権/Dragonlord’s Prerogative》
1:《層雲の踊り手/Stratus Dancer》
1:《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang》
OUT
1:《命運の核心/Crux of Fate》
1:《衰滅/Languish》
1:《完全無視/Complete Disregard》
1:《手酷い失敗/Horribly Awry》
1:《究極の価格/Ultimate Price》
1:《魂裂き/Reave Soul》
重くても多用途な除去を選んで残したい。《完全なる終わり/Utter End》と《忌呪の発動/Foul-Tongue Invocation》はどちらもジェイスやドラゴンを始末できる。後手のゲームでは、ジェイスを倒す手段を一枚余分に残しておくのもいい。
白緑大変異
IN
1:《衰滅/Languish》
1:《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang》
1:《龍王シルムガル/Dragonlord Silumgar》
OUT
1:《払拭/Dispel》
2:《忌呪の発動/Foul-Tongue Invocation》
払拭も忌呪の発動も全く要らない。相手のデッキにインスタントはほとんど入っていないし、発動は搭載歩行機械に邪魔される。《龍王シルムガル/Dragonlord Silumgar》で《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar》をパクッて紋章にしてやろう。これを書いてる時点ではまだやったことないけど、早くギデオンを相手にキメて実績解除したいね!
前編はこちら
http://misdirection.diarynote.jp/201510212233223714/
弱点
間違いなく刺激的なデッキではあるものの、かなり大きな欠点も存在する。まず《先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremost》を出されるとほぼ詰んでしまう。デッキのカードの大半が墓地絡みのカードなので、どうしようもない。メインデッキでは《シディシの信者/Sidisi’s Faithful》だけが回答だ。アブザンにとって、除去を構えて濫用能力を妨害するのは容易いので、そうなったらほぼ無防備だ。ただ、緑白系のデッキがアナフェンザのために色を足すとは考えにくい。少なくとも私はそう信じているし、そうであってほしい。
打ち消し呪文もまた、潜り抜けるのは至難の業だ。《集合した中隊/Collected Company》も《先祖の結集/Rally the Ancestors》も、デッキの核でありながら《払拭/Dispel》で消されてしまう。プレッシャーをかけてこない相手の払拭なら、手札を整え一転攻勢を狙うこともできるだろう。しかし《カマキリの乗り手/Mantis Rider》に殴られながらとなると、たやすいことではない。
サイドボード
既に気づいたかもしれないが、サイドボーディングで多くのカードを入れ替えることはしない。コンボデッキはごちゃごちゃと不純物を混ぜない方がいい。コンボデッキの持ち味を希釈してしまうのは大問題だ。集合した中隊を使うデッキなのでことさら気を付けたい。メインには27枚のクリーチャーカードが入っているが、中隊の運用的には23枚までなら何とか使い物になると感じた。23を割るようなら、それはデッキの強みをかなり失うことになると覚悟した方がいい。
http://misdirection.diarynote.jp/201510212233223714/
弱点
間違いなく刺激的なデッキではあるものの、かなり大きな欠点も存在する。まず《先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremost》を出されるとほぼ詰んでしまう。デッキのカードの大半が墓地絡みのカードなので、どうしようもない。メインデッキでは《シディシの信者/Sidisi’s Faithful》だけが回答だ。アブザンにとって、除去を構えて濫用能力を妨害するのは容易いので、そうなったらほぼ無防備だ。ただ、緑白系のデッキがアナフェンザのために色を足すとは考えにくい。少なくとも私はそう信じているし、そうであってほしい。
打ち消し呪文もまた、潜り抜けるのは至難の業だ。《集合した中隊/Collected Company》も《先祖の結集/Rally the Ancestors》も、デッキの核でありながら《払拭/Dispel》で消されてしまう。プレッシャーをかけてこない相手の払拭なら、手札を整え一転攻勢を狙うこともできるだろう。しかし《カマキリの乗り手/Mantis Rider》に殴られながらとなると、たやすいことではない。
サイドボード
ジェスカイ
IN
2:《払拭/Dispel》
2:《残忍な切断/Murderous Cut》
OUT
4:《シディシの信者/Sidisi’s Faithful》
メインデッキ同士なら、相性はかなりこちら有利といっていい。《カマキリの乗り手/Mantis Rider》でプレッシャーをかけてこれはするものの、打ち消しはそれほどとられていないのが普通だ。サイドから打ち消しを投入されるとかなり厳しくなる。こちらも《払拭/Dispel》をとって対抗できるが、カマキリの乗り手のかけてくるプレッシャーへの対抗策も欲しい。
アタルカレッド
IN
4:《ジャディの横枝/Jaddi Offshoot》
3:《残忍な切断/Murderous Cut》
OUT
3:《不気味な腸卜師/Grim Haruspex》
4:《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy》//《束縛なきテレパス、ジェイス/Jace, Telepath Unbound》
赤相手なら盤面をガチガチに固めてやれるのでは?と思うかもしれないが、《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》を使って一撃必殺をかましてくるデッキが多い。なので実はメインの相性は良くない。大体激闘が悪い。《ジャディの横枝/Jaddi Offshoot》で時間を稼ぎ、コンバットトリックは残忍な切断で止めよう。
エスパー
IN
4:《払拭/Dispel》
3:《肉袋の匪賊/Fleshbag Marauder》
OUT
4:《シディシの信者/Sidisi’s Faithful》
3:《エルフの幻想家/Elvish Visionary》
エスパーは打ち消し山盛りだけど、早めにクロックをかけてくるわけでもなければ、こちらのクリーチャーに対して鉄壁の防衛線を引いているというわけでもない。《地下墓地の選別者/Catacomb Sifter》や他の有象無象を駆使してフルタップさたところに、《先祖の結集/Rally the Ancestors》や《集合した中隊/Collected Company》をお見舞いしてやろう。サイドボード後にはより小型なクリーチャーが出てくるだろうけど、《肉袋の匪賊/Fleshbag Marauder》でうまいこといなしてやろう。
緑白系
IN
3:《残忍な切断/Murderous Cut》
OUT
3:《エルフの幻想家/Elvish Visionary》
相手がアナフェンザを使っているかどうかが全て。アナフェンザ不在なら、盤面を固めて結集のための時間を稼ぐのは造作もないこと。アナフェンザが出てきてしまったら、除去なりバウンスなりをしてから一気に動くことになるけれど、かなり無理してる感は否めない。
既に気づいたかもしれないが、サイドボーディングで多くのカードを入れ替えることはしない。コンボデッキはごちゃごちゃと不純物を混ぜない方がいい。コンボデッキの持ち味を希釈してしまうのは大問題だ。集合した中隊を使うデッキなのでことさら気を付けたい。メインには27枚のクリーチャーカードが入っているが、中隊の運用的には23枚までなら何とか使い物になると感じた。23を割るようなら、それはデッキの強みをかなり失うことになると覚悟した方がいい。
◆ 【翻訳】スタンダードデッキの手引き 4色《先祖の結集/Rally the Ancestors》
Standard Deck Guide – 4-Color Rally
By Matt Nass 2015年10月19日
http://www.channelfireball.com/articles/standard-deck-guide-4-color-rally/
プロツアー・戦乱のゼンディカーでは、4色《先祖の結集/Rally the Ancestors》を使う予定だ。まだデッキリストは動かす余地がないところまで詰めてないけど、これを書いている今(プロツアー前日だ)はこんな形だ:
ゲームプラン
このデッキは、ジェイスや《集合した中隊/Collected Company》を使って、盤面に墓地にとクリーチャー(カード)をばら撒く。そして《先祖の結集/Rally the Ancestors》でトドメを刺すデッキだ。前環境の結集デッキと違い、一撃必殺奥義で相手を倒すわけではないが、《ズーラポートの殺し屋/Zulaport Cutthroat》を使って相手のライフを吸い尽くす。《不気味な腸卜師/Grim Haruspex》のドローと《地下墓地の選別者/Catacomb Sifter》の占術で掘れば、1回の先祖の結集から連鎖することだって難しくない。あとたまに、巨大な《ナントゥーコの鞘虫/Nantuko Husk》で殴り切ったりもすることもある。ブロッカーを並べてくる相手だと難しいが、《シディシの信者/Sidisi’s Faithful》で鞘虫を通したりできる。
シディシの信者とかいう名前がさりげなく出てきたけど、おそらくプロツアーでこんなクリーチャーを使おうなんて人はそういないだろう。シディシの信者を入れようというのは、デンヴァーで調整していたときにマイケル・ジェイコブ(Michael Jacob)から出された提案で、実際素晴らしいアイディアだった。《シディシの信者/Sidisi’s Faithful》は軽くて守るに固いクリーチャーで、大きくテンポを稼ぐことができる。不気味な腸卜師がいれば濫用はドローに変換できるし、《エルフの幻想家/Elvish Visionary》を出しなおしたりするのにも使える。集合した中隊との組み合わせも旨い。戦闘中にバウンスで相手を驚かしてやると、してやった感が味わえること請け合いだ。
このデッキを回すのはちょっとややこしいけれど、他のコンボデッキと比べるとそこまででもない。コンボを使ってみたいけれど、操縦が難しそうで気乗りがしないというのなら、入門用にいいかもしれない。
目指すことは3つあって、まず一つは生き延びること。このデッキはあまり速くないので、すべての準備が整うまで十分時間を確保するのが不可欠だ。二つ目に、必要なクリーチャーを見つけること。コンボするには《ナントゥーコの鞘虫/Nantuko Husk》が1番重要で、2番に《ズーラポートの殺し屋/Zulaport Cutthroat》だ。《不気味な腸卜師/Grim Haruspex》は結集を連鎖させるには便利だが、地下墓地の選別者でだって同じ役割は果たせる。最後に一番大事なこととして、先祖の結集を引くこと。このデッキは構成上、結集を唱えずに勝つのは難しい。クリーチャーを揃えたら、占術なりドローなりを繰り返して結集を探そう。唱えて、勝とう。
カード同士の相互作用について
・《先祖の結集/Rally the Ancestors》はジェイスとの相性が若干微妙。というのも先祖の結集は解決すると追放されてしまうので、ジェイスでフラッシュバックすることができあい。幸運なことに、打ち消されたり《強迫/Duress》なんかで抜かれた結集は墓地へ行く。それに追放されてしまうとはいえ、結集が解決したのなら、フラッシュバックせずに大体ゲームに勝ってるんじゃなかろうか。
・《地下墓地の選別者/Catacomb Sifter》は、先祖の結集で戻すとマナを生み出す。土地6枚の時に、先祖の結集を3で唱えた後、《地下墓地の選別者/Catacomb Sifter》の出したエルドラージ・末裔のマナで《ズーラポートの殺し屋/Zulaport Cutthroat》を召喚するのは素敵だ。
Standard Deck Guide – 4-Color Rally
By Matt Nass 2015年10月19日
http://www.channelfireball.com/articles/standard-deck-guide-4-color-rally/
プロツアー・戦乱のゼンディカーでは、4色《先祖の結集/Rally the Ancestors》を使う予定だ。まだデッキリストは動かす余地がないところまで詰めてないけど、これを書いている今(プロツアー前日だ)はこんな形だ:
土地
4:《汚染された三角州/Polluted Delta》
4:《進化する未開地/Evolving Wilds》
4:《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
2:《窪み渓谷/Sunken Hollow》
1:《大草原の川/Prairie Stream》
2:《梢の眺望/Canopy Vista》
1:《沼/Swamp》
1:《島/Island》
1:《平地/Plains》
1:《森/Forest》
クリーチャー
4:《シディシの信者/Sidisi’s Faithful》
4:《エルフの幻想家/Elvish Visionary》
4:《地下墓地の選別者/Catacomb Sifter》
3:《不気味な腸卜師/Grim Haruspex》
4:《ナントゥーコの鞘虫/Nantuko Husk》
4:《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy》//《束縛なきテレパス、ジェイス/Jace, Telepath Unbound》
4:《ズーラポートの殺し屋/Zulaport Cutthroat》
呪文
4:《集合した中隊/Collected Company》
4:《先祖の結集/Rally the Ancestors》
サイドボード
3:《残忍な切断/Murderous Cut》
4:《ジャディの横枝/Jaddi Offshoot》
1:《先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremost》
3:《肉袋の匪賊/Fleshbag Marauder》
4:《払拭/Dispel》
ゲームプラン
このデッキは、ジェイスや《集合した中隊/Collected Company》を使って、盤面に墓地にとクリーチャー(カード)をばら撒く。そして《先祖の結集/Rally the Ancestors》でトドメを刺すデッキだ。前環境の結集デッキと違い、一撃必殺奥義で相手を倒すわけではないが、《ズーラポートの殺し屋/Zulaport Cutthroat》を使って相手のライフを吸い尽くす。《不気味な腸卜師/Grim Haruspex》のドローと《地下墓地の選別者/Catacomb Sifter》の占術で掘れば、1回の先祖の結集から連鎖することだって難しくない。あとたまに、巨大な《ナントゥーコの鞘虫/Nantuko Husk》で殴り切ったりもすることもある。ブロッカーを並べてくる相手だと難しいが、《シディシの信者/Sidisi’s Faithful》で鞘虫を通したりできる。
シディシの信者とかいう名前がさりげなく出てきたけど、おそらくプロツアーでこんなクリーチャーを使おうなんて人はそういないだろう。シディシの信者を入れようというのは、デンヴァーで調整していたときにマイケル・ジェイコブ(Michael Jacob)から出された提案で、実際素晴らしいアイディアだった。《シディシの信者/Sidisi’s Faithful》は軽くて守るに固いクリーチャーで、大きくテンポを稼ぐことができる。不気味な腸卜師がいれば濫用はドローに変換できるし、《エルフの幻想家/Elvish Visionary》を出しなおしたりするのにも使える。集合した中隊との組み合わせも旨い。戦闘中にバウンスで相手を驚かしてやると、してやった感が味わえること請け合いだ。
このデッキを回すのはちょっとややこしいけれど、他のコンボデッキと比べるとそこまででもない。コンボを使ってみたいけれど、操縦が難しそうで気乗りがしないというのなら、入門用にいいかもしれない。
目指すことは3つあって、まず一つは生き延びること。このデッキはあまり速くないので、すべての準備が整うまで十分時間を確保するのが不可欠だ。二つ目に、必要なクリーチャーを見つけること。コンボするには《ナントゥーコの鞘虫/Nantuko Husk》が1番重要で、2番に《ズーラポートの殺し屋/Zulaport Cutthroat》だ。《不気味な腸卜師/Grim Haruspex》は結集を連鎖させるには便利だが、地下墓地の選別者でだって同じ役割は果たせる。最後に一番大事なこととして、先祖の結集を引くこと。このデッキは構成上、結集を唱えずに勝つのは難しい。クリーチャーを揃えたら、占術なりドローなりを繰り返して結集を探そう。唱えて、勝とう。
カード同士の相互作用について
・《先祖の結集/Rally the Ancestors》はジェイスとの相性が若干微妙。というのも先祖の結集は解決すると追放されてしまうので、ジェイスでフラッシュバックすることができあい。幸運なことに、打ち消されたり《強迫/Duress》なんかで抜かれた結集は墓地へ行く。それに追放されてしまうとはいえ、結集が解決したのなら、フラッシュバックせずに大体ゲームに勝ってるんじゃなかろうか。
・《地下墓地の選別者/Catacomb Sifter》は、先祖の結集で戻すとマナを生み出す。土地6枚の時に、先祖の結集を3で唱えた後、《地下墓地の選別者/Catacomb Sifter》の出したエルドラージ・末裔のマナで《ズーラポートの殺し屋/Zulaport Cutthroat》を召喚するのは素敵だ。
【翻訳】チャネル・ファイアーボール チーム・パンテオンの使ったダークジェスカイ 後編
2015年10月20日 翻訳 コメント (6)前編はこちら
http://misdirection.diarynote.jp/201510192341125296/
この新マナ基盤で、たった3色しか使わないのは馬鹿げている。仮に下のようなマナ基盤を採用したとしよう:
《燻る湿地/Smoldering Marsh》は赤黒の土地だが、《汚染された三角州/Polluted Delta》で赤い土地を持ってくるのに必要だ。全体的に強固なジェスカイのマナ基盤といえるが、この時点で既に黒マナソースが9枚もある。さらに《窪み渓谷/Sunken Hollow》を1枚足してやれば14枚になる。新スタンダードで、ぴったり3色だけを使うのは無駄が多い。お分かりいただけただろうか。
ジェスカイに黒でなく緑をタッチすることも考えた。《ドロモカの命令/Dromoka’s Command》と《棲み家の防御者/Den Protector》はどちらも強力だったが、突き詰めると黒をタッチする方が得られるものが大きい。黒をタッチすると、《はじける破滅/Crackling Doom》、《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang》、それに《強迫/Duress》が使えるようになるのだ。
クリーチャー枠はすんなり決まった:
取り立てて革新的なことはない。前回のプロツアーで使ったジェスカイと違って、このデッキは攻めの姿勢でガンガンいくのでなく、どちらかというとコントロールのように振る舞うことが多い。《カマキリの乗り手/Mantis Rider》は使わないと勿体ないほど強力だし、《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang》はフェッチランド、ジェイス、軽い火力などとの相性が抜群だ。
考えなければならないこととして、軽い除去が何枚必要かということと、どの除去を選択するかというのが最初の問題だった。《乱撃斬/Wild Slash》は本体に撃ち込めるし、忠誠度を上げずにフラッシュバックを使った《束縛なきテレパス、ジェイス/Jace, Telepath Unbound》を倒すことができる。しかし一方、《焦熱の衝動/Fiery Impulse》だと魔巧を達成するのが簡単な上、3点のダメージを狙えるのがとても大きい。特に《カマキリの乗り手/Mantis Rider》に対して効果的だ。
合計で5枚採用することにして、内訳は《乱撃斬/Wild Slash》3枚と《焦熱の衝動/Fiery Impulse》2枚に決めた。《はじける破滅/Crackling Doom》はどんなときどんな相手にも大体強いので、4枚以下にする理由がない。悲しいことに、《ジェスカイの魔除け/Jeskai Charm》は割を食うことになってしまった。昔のジェスカイで使う魔除けは格別だったが、《カマキリの乗り手/Mantis Rider》とはじける破滅をしっかり取ると、それ以上3マナの呪文をたくさん入れることは正当化できない。それでもジェイスのフラッシュバック対象として優秀なので、結局魔除けも1枚は採用することにした。全員が全員フェッチランドをガン積みするなら、ライブラリーのトップに戻すモードは確定除去のように使える。特に《死霧の猛禽/Deathmist Raptor》に対して有効だ。
上でこのデッキはコントロールらしく振る舞うと書いたけれど、普通コントロールデッキはプレインズウォーカーやドロー手段を核として構築することが多い。だけどこのデッキはプレインズウォーカーもドローも目立って採用していない。デッキを4色にすることによって、《オジュタイの命令/Ojutai’s Command》と《コラガンの命令/Kolaghan’s Command》を採用することが可能になった。どちらも《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy》や《魂火の大導師/Soulfire Grand Master》との組み合わせが強力だが、《竜使いののけ者/Dragonmaster Outcast》も命令と組んでカチコミをかける戦闘員だ。多色ミラーのマッチは相当数あると踏んでいたが、そういったマッチはリソースの削りあいに終始することが多い。コラガンの命令で相手のジェイスを倒しつつ、こっちのジェイスを回収するのは本当に本当に強力だ。土地が6枚並んだら、後は6枚の命令とジェイスを使って、のけ者を戻し続けるだけ。見た目よりずっとしぶとい奴だよ。
調整中、《払拭/Dispel》がそこそこの数とられることを見越して、《時を越えた探索/Dig Through Time》をやめて《宝船の巡航/Treasure Cruise》にするべきか検討した。しかし、払拭を入れてくるような相手には6枚の命令サイクルが突き刺さるし、命令自体、払拭のいい的なのだから、より強力なカードである探索を使おうという結論になった。また相手の払拭を懸念するのとまったく同じ理由で、こっちも払拭を採用することにした。《時を越えた探索/Dig Through Time》、《強大化/Become Immense》、命令、《勇敢な姿勢/Valorous Stance》、《アブザンの魔除け/Abzan Charm》、《究極の価格/Ultimate Price》と、スタンダードでメジャーなデッキを見回してみて、払拭の対象には事欠かないのが分かるだろうか。黒緑生贄コンボデッキですら、4枚の《集合した中隊/Collected Company》を採用している。払拭があれば、デッキで一番強いカードである中隊を消せるのだ。
そんな経緯を経て、このリストが完成した:
《強迫/Duress》はミラーマッチやコントロールデッキ用。《フェリダーの仔/Felidar Cub》は、サイドボード後、白緑系のデッキが《絹包み/Silkwrap》や《進化の飛躍/Evolutionary Leap》を入れてくることを見越してのサイド。《消去/Erase》とネコとどっちがいいかは微妙なラインだったが、6枚の命令があるならクリーチャーのがいいだろうという結論に落ち着いた。《影響力の行使/Exert Influence》、《宝船の巡航/Treasure Cruise》、追加の《竜使いののけ者/Dragonmaster Outcast》と払拭は、低速なデッキやリソースを削りあうマッチのときに入れる。《アラシンの僧侶/Arashin Cleric》と《光輝の炎/Radiant Flames》は、赤系のデッキを相手取るとき用だが、赤系相手は、メインデッキのままでも結構いけると思う。お客様とまではいかないにしてもね。
《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke》は、アブザンやコントロール全般相手に投入する。《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》は絶対に打ち消さなくてはならない。できれば見たくないカードだ。ウギンの着地を許すな。
チーム内でのメタゲームの予想だが、ジェスカイブラックと白緑が2大勢力で、《アタルカの命令/Atarka’s Command》・《強大化/Become Immense》を擁する赤系デッキがそれに続くと考えた。他にも4色から強いカードだけをあれこれつまめることを考えると、デッキの選択肢として優秀なのはいくらでもある。しかし上の3つが代表選手になると思った。どれも単体で見て強く、また他の2つに対して3すくみのようにならない。つまりメジャーなデッキに突かれるような弱点がなかったのが理由だ。白緑系のデッキはジェイスやカマキリの乗り手、他のシステムクリーチャーを処理するのに、絹包みに頼らなければならないが、プロツアーでは当たり前のように使われるだろう。
赤単系のデッキや白緑に対しては、コントロールデッキとして戦うのでリソースを削ることに心を砕くことになるだろう。大変異は面倒だが、命令、ジェイス、時を越えた探索を駆使すれば十分勝てるマッチアップだ。赤系を相手にするときは、リソースをぶつけ合って相殺して、こちらの強いカードが相手を抑え込めれば良し。赤系といっても、火力は4~6枚の軽い火力と2枚程度の《極上の炎技/Exquisite Firecraft》に留めてくると予想しているので、本体火力を連発されて危機に陥ることはあまりないと読んでいる。代わりに単体除去を構えて、コンボでとどめを刺されないように注意したい。その点我々の作ったダークジェスカイは、《はじける破滅/Crackling Doom》、《ジェスカイの魔除け/Jeskai Charm》、《払拭/Dispel》とコンボに対して劇的にきくカードで武装している。《魂火の大導師/Soulfire Grand Master》を命令で回収するのも素晴らしいし、サイドボード後には《アラシンの僧侶/Arashin Cleric》まで戻すことができる。
チーム・パンテオンの多くがこのリストを使う予定だが、ジェイスを唱えつつ《はじける破滅/Crackling Doom》へ繋げることを考えると、若干マナが安定しないこともある。しかしマナ基盤としては十分だし、デッキは相当強力に仕上がった。しばらくパッとしない戦績が続いていたから、今回は少し上の方に食い込みたい。このデッキなら、やれると思う。
http://misdirection.diarynote.jp/201510192341125296/
この新マナ基盤で、たった3色しか使わないのは馬鹿げている。仮に下のようなマナ基盤を採用したとしよう:
2:《山/Mountain》
2:《島/Island》
2:《平地/Plains》
4:《神秘の僧院/Mystic Monastery》
4:《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
4:《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
4:《汚染された三角州/Polluted Delta》
1:《大草原の川/Prairie Stream》
1:《燻る湿地/Smoldering Marsh》
《燻る湿地/Smoldering Marsh》は赤黒の土地だが、《汚染された三角州/Polluted Delta》で赤い土地を持ってくるのに必要だ。全体的に強固なジェスカイのマナ基盤といえるが、この時点で既に黒マナソースが9枚もある。さらに《窪み渓谷/Sunken Hollow》を1枚足してやれば14枚になる。新スタンダードで、ぴったり3色だけを使うのは無駄が多い。お分かりいただけただろうか。
ジェスカイに黒でなく緑をタッチすることも考えた。《ドロモカの命令/Dromoka’s Command》と《棲み家の防御者/Den Protector》はどちらも強力だったが、突き詰めると黒をタッチする方が得られるものが大きい。黒をタッチすると、《はじける破滅/Crackling Doom》、《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang》、それに《強迫/Duress》が使えるようになるのだ。
クリーチャー枠はすんなり決まった:
4:《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy》//《束縛なきテレパス、ジェイス/Jace, Telepath Unbound》
2:《魂火の大導師/Soulfire Grand Master》
4:《カマキリの乗り手/Mantis Rider》
2:《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang》
1:《龍王シルムガル/Dragonlord Silumgar》
1:《竜使いののけ者/Dragonmaster Outcast》
取り立てて革新的なことはない。前回のプロツアーで使ったジェスカイと違って、このデッキは攻めの姿勢でガンガンいくのでなく、どちらかというとコントロールのように振る舞うことが多い。《カマキリの乗り手/Mantis Rider》は使わないと勿体ないほど強力だし、《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang》はフェッチランド、ジェイス、軽い火力などとの相性が抜群だ。
考えなければならないこととして、軽い除去が何枚必要かということと、どの除去を選択するかというのが最初の問題だった。《乱撃斬/Wild Slash》は本体に撃ち込めるし、忠誠度を上げずにフラッシュバックを使った《束縛なきテレパス、ジェイス/Jace, Telepath Unbound》を倒すことができる。しかし一方、《焦熱の衝動/Fiery Impulse》だと魔巧を達成するのが簡単な上、3点のダメージを狙えるのがとても大きい。特に《カマキリの乗り手/Mantis Rider》に対して効果的だ。
合計で5枚採用することにして、内訳は《乱撃斬/Wild Slash》3枚と《焦熱の衝動/Fiery Impulse》2枚に決めた。《はじける破滅/Crackling Doom》はどんなときどんな相手にも大体強いので、4枚以下にする理由がない。悲しいことに、《ジェスカイの魔除け/Jeskai Charm》は割を食うことになってしまった。昔のジェスカイで使う魔除けは格別だったが、《カマキリの乗り手/Mantis Rider》とはじける破滅をしっかり取ると、それ以上3マナの呪文をたくさん入れることは正当化できない。それでもジェイスのフラッシュバック対象として優秀なので、結局魔除けも1枚は採用することにした。全員が全員フェッチランドをガン積みするなら、ライブラリーのトップに戻すモードは確定除去のように使える。特に《死霧の猛禽/Deathmist Raptor》に対して有効だ。
上でこのデッキはコントロールらしく振る舞うと書いたけれど、普通コントロールデッキはプレインズウォーカーやドロー手段を核として構築することが多い。だけどこのデッキはプレインズウォーカーもドローも目立って採用していない。デッキを4色にすることによって、《オジュタイの命令/Ojutai’s Command》と《コラガンの命令/Kolaghan’s Command》を採用することが可能になった。どちらも《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy》や《魂火の大導師/Soulfire Grand Master》との組み合わせが強力だが、《竜使いののけ者/Dragonmaster Outcast》も命令と組んでカチコミをかける戦闘員だ。多色ミラーのマッチは相当数あると踏んでいたが、そういったマッチはリソースの削りあいに終始することが多い。コラガンの命令で相手のジェイスを倒しつつ、こっちのジェイスを回収するのは本当に本当に強力だ。土地が6枚並んだら、後は6枚の命令とジェイスを使って、のけ者を戻し続けるだけ。見た目よりずっとしぶとい奴だよ。
調整中、《払拭/Dispel》がそこそこの数とられることを見越して、《時を越えた探索/Dig Through Time》をやめて《宝船の巡航/Treasure Cruise》にするべきか検討した。しかし、払拭を入れてくるような相手には6枚の命令サイクルが突き刺さるし、命令自体、払拭のいい的なのだから、より強力なカードである探索を使おうという結論になった。また相手の払拭を懸念するのとまったく同じ理由で、こっちも払拭を採用することにした。《時を越えた探索/Dig Through Time》、《強大化/Become Immense》、命令、《勇敢な姿勢/Valorous Stance》、《アブザンの魔除け/Abzan Charm》、《究極の価格/Ultimate Price》と、スタンダードでメジャーなデッキを見回してみて、払拭の対象には事欠かないのが分かるだろうか。黒緑生贄コンボデッキですら、4枚の《集合した中隊/Collected Company》を採用している。払拭があれば、デッキで一番強いカードである中隊を消せるのだ。
そんな経緯を経て、このリストが完成した:
ダークジェスカイ
土地
4:《神秘の僧院/Mystic Monastery》
4:《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
4:《汚染された三角州/Polluted Delta》
4:《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
1:《平地/Plains》
1:《島/Island》
2:《山/Mountain》
1:《沼/Swamp》
1:《大草原の川/Prairie Stream》
2:《窪み渓谷/Sunken Hollow》
2:《燻る湿地/Smoldering Marsh》
クリーチャー
4:《カマキリの乗り手/Mantis Rider》
2:《魂火の大導師/Soulfire Grand Master》
4:《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy》//《束縛なきテレパス、ジェイス/Jace, Telepath Unbound》
2:《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang》
1:《龍王シルムガル/Dragonlord Silumgar》
1:《竜使いののけ者/Dragonmaster Outcast》
呪文
2:《時を越えた探索/Dig Through Time》
1:《ジェスカイの魔除け/Jeskai Charm》
3:《乱撃斬/Wild Slash》
3:《オジュタイの命令/Ojutai’s Command》
4:《はじける破滅/Crackling Doom》
3:《コラガンの命令/Kolaghan’s Command》
2:《払拭/Dispel》
2:《焦熱の衝動/Fiery Impulse》
サイドボード
2:《強迫/Duress》
1:《フェリダーの仔/Felidar Cub》
1:《宝船の巡航/Treasure Cruise》
3:《アラシンの僧侶/Arashin Cleric》
2:《影響力の行使/Exert Influence》
1:《竜使いののけ者/Dragonmaster Outcast》
3:《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke》
1:《払拭/Dispel》
《強迫/Duress》はミラーマッチやコントロールデッキ用。《フェリダーの仔/Felidar Cub》は、サイドボード後、白緑系のデッキが《絹包み/Silkwrap》や《進化の飛躍/Evolutionary Leap》を入れてくることを見越してのサイド。《消去/Erase》とネコとどっちがいいかは微妙なラインだったが、6枚の命令があるならクリーチャーのがいいだろうという結論に落ち着いた。《影響力の行使/Exert Influence》、《宝船の巡航/Treasure Cruise》、追加の《竜使いののけ者/Dragonmaster Outcast》と払拭は、低速なデッキやリソースを削りあうマッチのときに入れる。《アラシンの僧侶/Arashin Cleric》と《光輝の炎/Radiant Flames》は、赤系のデッキを相手取るとき用だが、赤系相手は、メインデッキのままでも結構いけると思う。お客様とまではいかないにしてもね。
《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke》は、アブザンやコントロール全般相手に投入する。《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》は絶対に打ち消さなくてはならない。できれば見たくないカードだ。ウギンの着地を許すな。
チーム内でのメタゲームの予想だが、ジェスカイブラックと白緑が2大勢力で、《アタルカの命令/Atarka’s Command》・《強大化/Become Immense》を擁する赤系デッキがそれに続くと考えた。他にも4色から強いカードだけをあれこれつまめることを考えると、デッキの選択肢として優秀なのはいくらでもある。しかし上の3つが代表選手になると思った。どれも単体で見て強く、また他の2つに対して3すくみのようにならない。つまりメジャーなデッキに突かれるような弱点がなかったのが理由だ。白緑系のデッキはジェイスやカマキリの乗り手、他のシステムクリーチャーを処理するのに、絹包みに頼らなければならないが、プロツアーでは当たり前のように使われるだろう。
赤単系のデッキや白緑に対しては、コントロールデッキとして戦うのでリソースを削ることに心を砕くことになるだろう。大変異は面倒だが、命令、ジェイス、時を越えた探索を駆使すれば十分勝てるマッチアップだ。赤系を相手にするときは、リソースをぶつけ合って相殺して、こちらの強いカードが相手を抑え込めれば良し。赤系といっても、火力は4~6枚の軽い火力と2枚程度の《極上の炎技/Exquisite Firecraft》に留めてくると予想しているので、本体火力を連発されて危機に陥ることはあまりないと読んでいる。代わりに単体除去を構えて、コンボでとどめを刺されないように注意したい。その点我々の作ったダークジェスカイは、《はじける破滅/Crackling Doom》、《ジェスカイの魔除け/Jeskai Charm》、《払拭/Dispel》とコンボに対して劇的にきくカードで武装している。《魂火の大導師/Soulfire Grand Master》を命令で回収するのも素晴らしいし、サイドボード後には《アラシンの僧侶/Arashin Cleric》まで戻すことができる。
チーム・パンテオンの多くがこのリストを使う予定だが、ジェイスを唱えつつ《はじける破滅/Crackling Doom》へ繋げることを考えると、若干マナが安定しないこともある。しかしマナ基盤としては十分だし、デッキは相当強力に仕上がった。しばらくパッとしない戦績が続いていたから、今回は少し上の方に食い込みたい。このデッキなら、やれると思う。
【翻訳】チャネル・ファイアーボール チーム・パンテオンの使ったダークジェスカイ 前編
2015年10月19日 翻訳 コメント (2)◆ 【翻訳】チャネル・ファイアーボール チーム・パンテオンの使ったダークジェスカイ
Team Pantheon Deck Tech – Dark Jeskai
By Kai Budde 2015年10月18日
http://www.channelfireball.com/articles/team-pantheon-deck-tech-dark-jeskai/
戦乱のゼンディカーのフルスポイラーが公開されてから、チーム・パンテオンはテストにぼちぼち着手したものの、いつも通り不精を決め込んで、リリース直後の週末のトーナメント結果を待つことにした。ブライアン・デマーズ(Brian DeMars)が《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》コンボで人を血祭りにあげてたのには驚かされた。クネオ(Andrew Cuneo)が《満月の呼び声/Call of the Full Moon》を入れたりしていて、《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》の力は本物だった。4マナか5マナで全体除去を唱えた後、《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》・《強大化/Become Immense》・《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》と撃ち込むと、4マナで18点のダメージ。突然の死が訪れるんだ。そこまででなくても、《タイタンの力/Titan’s Strength》と《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》でも12点のダメージになる。ゲームを畳みかけるには十分だろう。速槍でなくても速攻がついてて代わりになるクリーチャーはたくさんいるから、コンボ要素を集めるのはそこまで困難でない。コントロールの組み方は大分変わってくるだろう。
次に解くべき課題としては、スタンダードのマナ基盤が大きく変わったことだ。占術ランドが落ちて、フェッチランド・バトルランドが新顔として加わった。まったく、フェッチランドがいかにダメなメカニズムか、原稿用紙いっぱいに書き付けるのをこらえるのに苦労した。かいつまんで言えば、私は相手のデッキを何度もシャッフルすることなくマジックがプレイしたい。誰も彼もがデッキに12枚フェッチランドを入れているというのは最悪だ。モダンのために再録しなくてはいけなかったというのは理解できるが、なんでフェッチランドでサーチできる2色土地を入れなければならなかったのかは理解に苦しむ。
フェッチランドからサーチできる2色土地の影響は凄まじく大きい。アンタップインのためには基本土地を2枚コントロールしていないといけない制約が設定されているものの、どっちみち1・2ターン目にフェッチランドから持ってこれるので些細なことだろう。数週間前のSCGオープンで、ケント・ケッター(Kent Ketter)が使っていたデッキのマナベースを見てみると。
《平地/Plains》《沼/Swamp》《島/Island》《山/Mountain》《森/Forest》を1枚ずつ。
バトルランドを1枚ずつ(今のところ友好色しか出てない)。
フェッチランドを5種3枚ずつ
→以上で土地25枚也。完成。
後は《カマキリの乗り手/Mantis Rider》、《包囲サイ/Siege Rhino》、《白日の下に/Bring to Light》などにその他強いカードを詰め込んで一丁上がりだ。このマナベースでは3ターン目《カマキリの乗り手/Mantis Rider》、4ターン目《包囲サイ/Siege Rhino》と動くのは難しいはずなので、このまま採用しようとは思わないものの、フェッチランドとバトルランドがどんなに強力かはわかってもらえると思う。
有効2色を使うのであれば、それぞれの色の基本土地を5枚ずつ。バトルランドを3~4枚に、フェッチランドを10~12枚採用することで、3ターン目にはどの色のフェッチランドでも、バトルランドをアンタップインすることができるだろう。4マナのカードなら、(1)(赤)(赤)(赤)と(1)(黒)(黒)(黒)といった、トリプルシンボルの共存すら十分可能だろう。土地を24枚入れるとすると、上のマナベースで各色は20枚ずつある計算だ。
とはいえこの計算が当てはまるのは友好色に限定される。黒緑といった対抗色のデッキの場合、例えば《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》を使って《燃えがらの林間地/Cinder Glade》を持ってきたりすることは可能なので決して悪くはないのだが、友好色には遠く及ばない。となれば次には、これほど強固なマナ基盤を使って何をするか、というのが問題になる。スタンダードに存在する他のセットと比べると、戦乱のゼンディカーのカードパワーは低い。《放浪する森林/Woodland Wanderer》は強力だが、《包囲サイ/Siege Rhino》に迫るほどではない。我々はまず《はじける破滅/Crackling Doom》や《白日の下に/Bring to Light》をタッチしたりして、何通りかアブザンを試してみた。環境の柱は2つ:
・ブロッカーをも乗り越えて、4~5ターンの間に相手を葬り去る赤系デッキ
・2ターン目に《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy》を出してくるデッキ
アブザンは除去として《究極の価格/Ultimate Price》や《絹包み/Silkwrap》を使えるものの、上のデッキに対する除去としては心もとなく感じられた。ところでドローは好きかい?単体でカードを回転させつつドロー呪文をフラッシュバックするプレインズウォーカーはどう?我々がジェイスを使う側に回るのは自然な成り行きだった。前回のプロツアーで、フィンケル(Jon Finkel)、シャハール(Shahar Shenhar)、ルービン(Ben Rubin)、それに私(Kai Budde)の使ったジェスカイは、戦績こそ今一つものだったものの、今回は結構、必要な要件を満たしていた。赤の除去を採用することで、ビートダウンの猛攻を防ぎつつ相手のジェイスを除去できて、かつこちらもジェイスと《時を越えた探索/Dig Through Time》を使うことができるのだ。
Team Pantheon Deck Tech – Dark Jeskai
By Kai Budde 2015年10月18日
http://www.channelfireball.com/articles/team-pantheon-deck-tech-dark-jeskai/
戦乱のゼンディカーのフルスポイラーが公開されてから、チーム・パンテオンはテストにぼちぼち着手したものの、いつも通り不精を決め込んで、リリース直後の週末のトーナメント結果を待つことにした。ブライアン・デマーズ(Brian DeMars)が《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》コンボで人を血祭りにあげてたのには驚かされた。クネオ(Andrew Cuneo)が《満月の呼び声/Call of the Full Moon》を入れたりしていて、《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》の力は本物だった。4マナか5マナで全体除去を唱えた後、《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》・《強大化/Become Immense》・《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》と撃ち込むと、4マナで18点のダメージ。突然の死が訪れるんだ。そこまででなくても、《タイタンの力/Titan’s Strength》と《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》でも12点のダメージになる。ゲームを畳みかけるには十分だろう。速槍でなくても速攻がついてて代わりになるクリーチャーはたくさんいるから、コンボ要素を集めるのはそこまで困難でない。コントロールの組み方は大分変わってくるだろう。
次に解くべき課題としては、スタンダードのマナ基盤が大きく変わったことだ。占術ランドが落ちて、フェッチランド・バトルランドが新顔として加わった。まったく、フェッチランドがいかにダメなメカニズムか、原稿用紙いっぱいに書き付けるのをこらえるのに苦労した。かいつまんで言えば、私は相手のデッキを何度もシャッフルすることなくマジックがプレイしたい。誰も彼もがデッキに12枚フェッチランドを入れているというのは最悪だ。モダンのために再録しなくてはいけなかったというのは理解できるが、なんでフェッチランドでサーチできる2色土地を入れなければならなかったのかは理解に苦しむ。
フェッチランドからサーチできる2色土地の影響は凄まじく大きい。アンタップインのためには基本土地を2枚コントロールしていないといけない制約が設定されているものの、どっちみち1・2ターン目にフェッチランドから持ってこれるので些細なことだろう。数週間前のSCGオープンで、ケント・ケッター(Kent Ketter)が使っていたデッキのマナベースを見てみると。
《平地/Plains》《沼/Swamp》《島/Island》《山/Mountain》《森/Forest》を1枚ずつ。
バトルランドを1枚ずつ(今のところ友好色しか出てない)。
フェッチランドを5種3枚ずつ
→以上で土地25枚也。完成。
後は《カマキリの乗り手/Mantis Rider》、《包囲サイ/Siege Rhino》、《白日の下に/Bring to Light》などにその他強いカードを詰め込んで一丁上がりだ。このマナベースでは3ターン目《カマキリの乗り手/Mantis Rider》、4ターン目《包囲サイ/Siege Rhino》と動くのは難しいはずなので、このまま採用しようとは思わないものの、フェッチランドとバトルランドがどんなに強力かはわかってもらえると思う。
有効2色を使うのであれば、それぞれの色の基本土地を5枚ずつ。バトルランドを3~4枚に、フェッチランドを10~12枚採用することで、3ターン目にはどの色のフェッチランドでも、バトルランドをアンタップインすることができるだろう。4マナのカードなら、(1)(赤)(赤)(赤)と(1)(黒)(黒)(黒)といった、トリプルシンボルの共存すら十分可能だろう。土地を24枚入れるとすると、上のマナベースで各色は20枚ずつある計算だ。
とはいえこの計算が当てはまるのは友好色に限定される。黒緑といった対抗色のデッキの場合、例えば《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》を使って《燃えがらの林間地/Cinder Glade》を持ってきたりすることは可能なので決して悪くはないのだが、友好色には遠く及ばない。となれば次には、これほど強固なマナ基盤を使って何をするか、というのが問題になる。スタンダードに存在する他のセットと比べると、戦乱のゼンディカーのカードパワーは低い。《放浪する森林/Woodland Wanderer》は強力だが、《包囲サイ/Siege Rhino》に迫るほどではない。我々はまず《はじける破滅/Crackling Doom》や《白日の下に/Bring to Light》をタッチしたりして、何通りかアブザンを試してみた。環境の柱は2つ:
・ブロッカーをも乗り越えて、4~5ターンの間に相手を葬り去る赤系デッキ
・2ターン目に《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy》を出してくるデッキ
アブザンは除去として《究極の価格/Ultimate Price》や《絹包み/Silkwrap》を使えるものの、上のデッキに対する除去としては心もとなく感じられた。ところでドローは好きかい?単体でカードを回転させつつドロー呪文をフラッシュバックするプレインズウォーカーはどう?我々がジェイスを使う側に回るのは自然な成り行きだった。前回のプロツアーで、フィンケル(Jon Finkel)、シャハール(Shahar Shenhar)、ルービン(Ben Rubin)、それに私(Kai Budde)の使ったジェスカイは、戦績こそ今一つものだったものの、今回は結構、必要な要件を満たしていた。赤の除去を採用することで、ビートダウンの猛攻を防ぎつつ相手のジェイスを除去できて、かつこちらもジェイスと《時を越えた探索/Dig Through Time》を使うことができるのだ。
【翻訳】チャネル・ファイアーボール製デッキの手引き 赤緑上陸
2015年10月18日 翻訳◆ 【翻訳】チャネル・ファイアーボール製デッキの手引き 赤緑上陸
#TeamCFB Deck Guide – RG Landfall
By Luis Scott-Vargas 2015年10月17日
http://www.channelfireball.com/articles/teamcfb-deck-guide-rg-landfall/
赤緑上陸は、チームで最初に作ったデッキの一つだった。メタゲーム的にはアタルカレッドと同じ位置付けになるものの、アタルカレッドと比べてクリーチャーのサイズが優れていて、瞬間的な爆発力だけでなく、攻め続けることもできる面々を採用しているところが長所だ(代わりに相手への干渉手段が犠牲になってるけど)。そんな上陸デッキのリストはこちら:
ゲームプラン
デカい上陸クリーチャーを展開して、君がッ 死ぬまで 殴るのをやめないッ!相手への干渉は最小限にとどめて、一つのこと……相手を殴り倒すことだけに専念する。でもそのたった一つのことが滅茶苦茶強力なんだ。
《血の渇き/Blood Lust》《Berserk》
1994年から存在したコンボだよ!
使ってみると《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》や《強大化/Become Immense》で終わるゲームが結構多い。別に特別なサポートがなくても、採用しているクリーチャーはどれも十分なサイズだ。しかし上の2つのどちらかを惹くと、途端にダメージ量が跳ね上がる。アタルカレッドになく、赤緑上陸にある強みの一つが、これら2種の強化呪文との抜群の相性だ。
《強大化/Become Immense》《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》
《マキンディの滑り駆け/Makindi Sliderunner》は元からトランプルがあるから、《強大化/Become Immense》のダメージが突き抜けるし、上陸クリーチャーに《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》を合わせれば、ブロッカーがいたとしても5点以上のダメージが入る。
《アタルカの命令/Atarka’s Command》
《ドラゴンの餌/Dragon Fodder》がなくても、《アタルカの命令/Atarka’s Command》は化け物だ。果敢を誘発させつつ全軍を強化し、ライフゲインを防いだりすらできる。たった2マナなのに、しばしばダメージ量は6点以上にすら及ぶ。こちらのデッキがクリーチャー多めなので命令との相性はバッチリだし、相手だってアタルカの命令をちらつかせられたら、戦闘は相当やりにくい。典型的な赤単系デッキよりトークンをばらまく呪文は少ないけど、代わりに非クリーチャー呪文も少ないからね。どちらのデッキで使っても《アタルカの命令/Atarka’s Command》は超強力だ。
《鎌豹/Scythe Leopard》《噛み付きナーリッド/Snapping Gnarlid》《マキンディの滑り駆け/Makindi Sliderunner》
1マナ3/3、2マナ4/4、2マナ4/3トランプル。デッキの代表選手で、デッキ名の由来だ。普通のデッキより火力類が控えめで、安定性が下がるのに上陸を選択する理由は、土地を出し続けられればという条件付きながら、とにかくクリーチャーが強いこと。しかもそのうち2種は《正義のうねり/Surge of Righteousness》に引っかからない。正義のうねりは相当数サイドボードに採用されると思うから、これは大きい。除去を警戒するなら、必要に応じて後々のためにフェッチランドを残しておいたりもできるね。
クリーチャーだけで相手を蹂躙できるというのは実に強力で、マナカーブ通りにクリーチャーを展開すれば、それだけで勝つことが可能だ。ただ土地が置けないと状況は苦しくなる。土地2枚で詰まってしまったりすると、アタルカレッドみたいなデッキと比べてとても苦しい戦いになってしまう。ただマナフラッドに関して、赤単より有利に働くのは利点だろう。普通、赤系のデッキは土地が20~22枚程度に抑えられるのに、24枚も土地を採用しているのは上陸デッキならでは。
《ヴァラクートへの撤退/Retreat to Valakut》
面白いことに、戦乱のゼンディカーの構築レビューで、《ヴァラクートへの撤退/Retreat to Valakut》は完全にスルーしていた。実際使ってみると、クリーチャーをブロック不能にしたりパワーを追加できるのは想像以上に大きく、まさにこのデッキのためにあるようなカードだったね。相手からすると、ブロッカーを立ててもブロック不能にされるし、どうせブロックできないならと攻撃すると、+2/+0修正の乗ったダメージをお見舞いされる、不自由な二択を迫られることになる。しかも1ターンに複数回誘発させることすら可能で、《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》とは抜群の相性。撤退が出た状態では、ゴブリントークンですら危険な存在になる。
マナコストが3マナと少し高めで、単体では何もしないカードなので、2枚くらいに抑えたいカードではあるものの、2枚あるとちょうどいい感じだった。
《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》《ケラル砦の修道院長/Abbot of Keral Keep》《軍族童の突発/Hordeling Outburst》
残りの枠はクリーチャーだ。《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》は普通の赤いデッキより呪文が少ないこのデッキでも、軽く、速攻付きで、突然現れて相手を葬ってくれる。盤面に何もない状態から20点叩き込むことすら十分に可能で、全体除去を撃たれた返しに颯爽と現れて、反撃の狼煙を挙げる役目にぴったり。《ケラル砦の修道院長/Abbot of Keral Keep》と《軍族童の突発/Hordeling Outburst》は継続して攻め続けるためのカードで、特に《ケラル砦の修道院長/Abbot of Keral Keep》の方は、マナフラッドせずに上陸し続けるためのキーカードだ。これ以上土地の枚数を増やすとマナフラッドしてしまうけど、ライブラリートップをめくる能力で疑似的に土地を増やせるのが偉い。
サイドボード
《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》コンボは、サイドボード後のゲームだと使いにくくなるものの、《強迫/Duress》をサイドインすることで、サイド後もコンボ可能なデザインに仕上げてある。メタゲーム次第で、激闘コンボを狙うこと自体が厳しくなる可能性もあるけれど、多少対策されてもここに載せた調整である程度は何とかなるはずだ。
#TeamCFB Deck Guide – RG Landfall
By Luis Scott-Vargas 2015年10月17日
http://www.channelfireball.com/articles/teamcfb-deck-guide-rg-landfall/
赤緑上陸は、チームで最初に作ったデッキの一つだった。メタゲーム的にはアタルカレッドと同じ位置付けになるものの、アタルカレッドと比べてクリーチャーのサイズが優れていて、瞬間的な爆発力だけでなく、攻め続けることもできる面々を採用しているところが長所だ(代わりに相手への干渉手段が犠牲になってるけど)。そんな上陸デッキのリストはこちら:
土地
4:《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
4:《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
4:《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
3:《進化する未開地/Evolving Wilds》
2:《燃えがらの林間地/Cinder Glade》
1:《燻る湿地/Smoldering Marsh》
3:《森/Forest》
3:《山/Mountain》
クリーチャー
4:《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》
4:《鎌豹/Scythe Leopard》
4:《噛み付きナーリッド/Snapping Gnarlid》
4:《マキンディの滑り駆け/Makindi Sliderunner》
4:《ケラル砦の修道院長/Abbot of Keral Keep》
呪文
2:《ヴァラクートへの撤退/Retreat to Valakut》
2:《軍族童の突発/Hordeling Outburst》
4:《強大化/Become Immense》
4:《アタルカの命令/Atarka’s Command》
4:《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》
サイドボード
3:《焙り焼き/Roast》
3:《強迫/Duress》
3:《炎跡のフェニックス/Flamewake Phoenix》
3:《下生えの勇者/Undergrowth Champion》
1:《沸き立つ大地/Boiling Earth》
2:《焦熱の衝動/Fiery Impulse》
ゲームプラン
デカい上陸クリーチャーを展開して、君がッ 死ぬまで 殴るのをやめないッ!相手への干渉は最小限にとどめて、一つのこと……相手を殴り倒すことだけに専念する。でもそのたった一つのことが滅茶苦茶強力なんだ。
《血の渇き/Blood Lust》《Berserk》
1994年から存在したコンボだよ!
使ってみると《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》や《強大化/Become Immense》で終わるゲームが結構多い。別に特別なサポートがなくても、採用しているクリーチャーはどれも十分なサイズだ。しかし上の2つのどちらかを惹くと、途端にダメージ量が跳ね上がる。アタルカレッドになく、赤緑上陸にある強みの一つが、これら2種の強化呪文との抜群の相性だ。
《強大化/Become Immense》《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》
《マキンディの滑り駆け/Makindi Sliderunner》は元からトランプルがあるから、《強大化/Become Immense》のダメージが突き抜けるし、上陸クリーチャーに《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》を合わせれば、ブロッカーがいたとしても5点以上のダメージが入る。
《アタルカの命令/Atarka’s Command》
《ドラゴンの餌/Dragon Fodder》がなくても、《アタルカの命令/Atarka’s Command》は化け物だ。果敢を誘発させつつ全軍を強化し、ライフゲインを防いだりすらできる。たった2マナなのに、しばしばダメージ量は6点以上にすら及ぶ。こちらのデッキがクリーチャー多めなので命令との相性はバッチリだし、相手だってアタルカの命令をちらつかせられたら、戦闘は相当やりにくい。典型的な赤単系デッキよりトークンをばらまく呪文は少ないけど、代わりに非クリーチャー呪文も少ないからね。どちらのデッキで使っても《アタルカの命令/Atarka’s Command》は超強力だ。
《鎌豹/Scythe Leopard》《噛み付きナーリッド/Snapping Gnarlid》《マキンディの滑り駆け/Makindi Sliderunner》
1マナ3/3、2マナ4/4、2マナ4/3トランプル。デッキの代表選手で、デッキ名の由来だ。普通のデッキより火力類が控えめで、安定性が下がるのに上陸を選択する理由は、土地を出し続けられればという条件付きながら、とにかくクリーチャーが強いこと。しかもそのうち2種は《正義のうねり/Surge of Righteousness》に引っかからない。正義のうねりは相当数サイドボードに採用されると思うから、これは大きい。除去を警戒するなら、必要に応じて後々のためにフェッチランドを残しておいたりもできるね。
クリーチャーだけで相手を蹂躙できるというのは実に強力で、マナカーブ通りにクリーチャーを展開すれば、それだけで勝つことが可能だ。ただ土地が置けないと状況は苦しくなる。土地2枚で詰まってしまったりすると、アタルカレッドみたいなデッキと比べてとても苦しい戦いになってしまう。ただマナフラッドに関して、赤単より有利に働くのは利点だろう。普通、赤系のデッキは土地が20~22枚程度に抑えられるのに、24枚も土地を採用しているのは上陸デッキならでは。
《ヴァラクートへの撤退/Retreat to Valakut》
面白いことに、戦乱のゼンディカーの構築レビューで、《ヴァラクートへの撤退/Retreat to Valakut》は完全にスルーしていた。実際使ってみると、クリーチャーをブロック不能にしたりパワーを追加できるのは想像以上に大きく、まさにこのデッキのためにあるようなカードだったね。相手からすると、ブロッカーを立ててもブロック不能にされるし、どうせブロックできないならと攻撃すると、+2/+0修正の乗ったダメージをお見舞いされる、不自由な二択を迫られることになる。しかも1ターンに複数回誘発させることすら可能で、《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》とは抜群の相性。撤退が出た状態では、ゴブリントークンですら危険な存在になる。
マナコストが3マナと少し高めで、単体では何もしないカードなので、2枚くらいに抑えたいカードではあるものの、2枚あるとちょうどいい感じだった。
《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》《ケラル砦の修道院長/Abbot of Keral Keep》《軍族童の突発/Hordeling Outburst》
残りの枠はクリーチャーだ。《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》は普通の赤いデッキより呪文が少ないこのデッキでも、軽く、速攻付きで、突然現れて相手を葬ってくれる。盤面に何もない状態から20点叩き込むことすら十分に可能で、全体除去を撃たれた返しに颯爽と現れて、反撃の狼煙を挙げる役目にぴったり。《ケラル砦の修道院長/Abbot of Keral Keep》と《軍族童の突発/Hordeling Outburst》は継続して攻め続けるためのカードで、特に《ケラル砦の修道院長/Abbot of Keral Keep》の方は、マナフラッドせずに上陸し続けるためのキーカードだ。これ以上土地の枚数を増やすとマナフラッドしてしまうけど、ライブラリートップをめくる能力で疑似的に土地を増やせるのが偉い。
サイドボード
《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》コンボは、サイドボード後のゲームだと使いにくくなるものの、《強迫/Duress》をサイドインすることで、サイド後もコンボ可能なデザインに仕上げてある。メタゲーム次第で、激闘コンボを狙うこと自体が厳しくなる可能性もあるけれど、多少対策されてもここに載せた調整である程度は何とかなるはずだ。
白緑大変異
IN
3:《焙り焼き/Roast》
OUT
2:《軍族童の突発/Hordeling Outburst》
1:《ヴァラクートへの撤退/Retreat to Valakut》
エスパードラゴン
IN
3:《強迫/Duress》
3:《炎跡のフェニックス/Flamewake Phoenix》
OUT
2:《強大化/Become Immense》
4:《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》
ジェスカイ
IN
3:《強迫/Duress》
OUT
2:《ヴァラクートへの撤退/Retreat to Valakut》
1:《アタルカの命令/Atarka’s Command》
アタルカレッド
IN
3:《下生えの勇者/Undergrowth Champion》
2:《焦熱の衝動/Fiery Impulse》
1:《沸き立つ大地/Boiling Earth》
OUT
2:《ヴァラクートへの撤退/Retreat to Valakut》
4:《アタルカの命令/Atarka’s Command》