◆ 【翻訳】戦乱のゼンディカー リミテッドレビュー 白 (by LSV)
Battle for Zendikar Limited Set Review – White
Luis Scott-Vargas, 2015年9月21日
http://www.channelfireball.com/articles/battle-for-zendikar-limited-set-review-white/
《群れネズミ/Pack Rat》と《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》は、リミテッド凶悪カード殿堂入りだ。なので点数表の例には違うカードをつけることにしたよ。
レビューの前にちょっとだけ。満点の5点に関して、多少甘めに5点をつけるけど理解してほしい。厳格に候補を審査して絶対に5点をつけない、なんてやり方がリミテッドレビューに役立つとは思えないからね。確かに《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》や《群れネズミ/Pack Rat》は別格の強さだったけれど、《城塞の包囲/Citadel Siege》や《龍王アタルカ/Dragonlord Atarka》だって、5点の面々に名を連ねていいだけのカードだ。だから他のレビューより満点のカードが多くなるかもしれない。それでもセット中最強なら5点、というようにはつけないけどね。セットの中で最強でも、5点には及ばないなんてこともあるよ。
Battle for Zendikar Limited Set Review – White
Luis Scott-Vargas, 2015年9月21日
http://www.channelfireball.com/articles/battle-for-zendikar-limited-set-review-white/
《群れネズミ/Pack Rat》と《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》は、リミテッド凶悪カード殿堂入りだ。なので点数表の例には違うカードをつけることにしたよ。
5.0点 強すぎる神いわゆるゴッド。《城塞の包囲/Citadel Siege》、《風番いのロック/Wingmate Roc》、《龍王アタルカ/Dragonlord Atarka》
4.5点 素晴らしい爆弾レアだが、対処できなくはない。《悲劇的な傲慢/Tragic Arrogance》、《つむじ風のならず者/Whirler Rogue》、《氷瀑の執政/Icefall Regent》、《搭載歩行機械/Hangarback Walker》
4.0点 優秀なレアや、それに比肩し得るアンコモン。《ケラル砦の修道院長/Abbot of Keral Keep》、《ジェスの盗人/Jhessian Thief》、《究極の価格/Ultimate Price》
3.5点 最強コモンや優良アンコモン。《分離主義者の虚空魔道士/Separatist Voidmage》、《焦熱の衝動/Fiery Impulse》、《勇壮な対決/Epic Confrontation》
3.0点 ほぼデッキに入る良カード。《死橋のシャーマン/Deadbridge Shaman》、《空荒らしの巨人/Skyraker Giant》、《狩漁者/Watercourser》
2.5点 まず抜けることのないカード。《骨読み/Read the Bones》、《シルムガルの解体者/Silumgar Butcher》、《龍傷負いの熊/Dragon-Scarred Bear》
2.0点 数合わせでデッキに入る。でもたまに抜けるカード。《投げナイフ/Throwing Knife》、《チャンドラの憤怒/Chandra’s Fury》、《巧みな機動/Artful Maneuver》
1.5点 頭数の水増し。入るかどうかは半々くらい。《巨森を喰らうもの/Vastwood Gorger》、《飛空士志願者/Aspiring Aeronaut》、《暴れ玉石/Cobblebrute》
1.0点 数合わせとしても役不足。ほぼ入らない。《茨弓の射手/Thornbow Archer》、《深海の恐怖/Deep-Sea Terror》、《アクロスの看守/Akroan Jailer》
0.5点 ギリギリデッキに入るかどうかなカード。もしくはサイドボード用カード。《汚損破/Vandalblast》、《蔦の罠/Vine Snare》、《集い/Congregate》
0.0点 役立たず。《陶酔/Fascination》、《無限の抹消/Infinite Obliteration》
レビューの前にちょっとだけ。満点の5点に関して、多少甘めに5点をつけるけど理解してほしい。厳格に候補を審査して絶対に5点をつけない、なんてやり方がリミテッドレビューに役立つとは思えないからね。確かに《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》や《群れネズミ/Pack Rat》は別格の強さだったけれど、《城塞の包囲/Citadel Siege》や《龍王アタルカ/Dragonlord Atarka》だって、5点の面々に名を連ねていいだけのカードだ。だから他のレビューより満点のカードが多くなるかもしれない。それでもセット中最強なら5点、というようにはつけないけどね。セットの中で最強でも、5点には及ばないなんてこともあるよ。
《回生の天使/Angel of Renewal》
リミテッド3.5点
最近は高速環境が多かったけれど、依然6マナ4/4飛行はリミテッドで強力だ。回生の天使のいいところは、最低1点のライフゲインが保証されているところ。大体は3~4点くらい見込めるんじゃないかと思うけど、活躍するだけの時間を自分で稼いでくれそう。重たいカードの弱さとして、バウンスや除去に弱いことが挙げられると思う。ライフ回復はとても頼もしい。こいつがバウンスされたからといって、ゲーム展開上圧倒的不利になるわけではないし、除去を喰らってもライフがあればすぐ窮地に陥ることはないだろう。それにデッキによっては6点以上とか回復できるかもしれない。ビートダウン相手のフィニッシャーとして適任だろう。あとこっちのデッキがエルドラージ・末裔がわらわらするようなら、タッチで使っても悪くないと思うよ。
《天使の贈り物/Angelic Gift》
リミテッド2.0点
名前の割に贈り物の中身は大したことないみたいだけど、軽い気持ちで受け取れるね。仲の良い同僚に贈るプレゼントみたいな。軽いデッキに喜んで入れたい一枚だけど、あまり早くから貼っていけるようでなければ抜けると思う。本体に通したいクリーチャーがいれば価値は上がるけど、白には多くないんだよね。相手のクリーチャーに貼ってサイクリングもできるけど、できれば遠慮しておきたい。
《絶壁の見張り/Cliffside Lookout》
リミテッド1.5点
1マナ1/1とか目を見張りかねない弱さだと思うけど、能力は中々だ。クリーチャーがぎっしり詰まったような、前のめりなデッキだと活躍できると思うけど、そんな肉の多いデッキでももっと良いフィニッシャーがいそうな気がする。良い点として、他のプレイヤーもそんなに急いで取らないだろうから、横に並べて攻めるデッキになったときに備えて、1,2枚労せずに取れるだろう。この手の専用デッキでだけ非常に強力なカードは、実力以上に評価してしまいがち。個人的にはこういうカード、歓迎したい。使うべきときとそうでないときをはっきり理解することで報われるって嬉しいよね。
《グリフィンの急使/Courier Griffin》
リミテッド3.0点
嬉しいサイズ、場に出たときの能力、攻めても守ってもいい、求心力のあるイケメンだ。
《エメリアの番人/Emeria Shepherd》
リミテッド3.5点
番人の強さだけど、環境がどのくらい早いかがカギになると思う。おっと、こいつだけじゃなく他の6マナ以上のカード評価もね。超高速環境なら、いかに強力でも6マナ生物の評価は下げることになるだろう。実際のところ番人は強力だし、コントロールデッキの核になるくらいの力はある。しかしどうもエルドラージ覚醒のときほどゆっくりな環境ではなさそうなのが気になってね。前回ゼンディカーでは、上陸クリーチャーによる猛攻であっさりゲームが終わることが多かったし、マナ加速も《草茂る胸壁/Overgrown Battlement》や《コジレックの捕食者/Kozilek’s Predator》に並ぶようなのはいなかった。優秀なマナ加速が多かったのも、エルドラージ覚醒で8マナ以上がぽんぽん唱えられた理由の一つだね。エルドラージ覚醒と普通のリミテッド環境の速さには随分差があるから、前ほど遅く見えなくても重いカードを堪能することはできるかもしれない。
パッと見た印象だと、普通の環境よりは重たいクリーチャーを出すためのカードが多いように見える。エメリアの番人みたいなカードは、専用デッキを組んでこそ強い。組むためのパーツはちらほらある模様だ。2マナから始まる強襲デッキを無視してかかれるとか、7マナ以上のカードを何も考えずに入れていいとか、そういうことじゃない。単に、前2つのセットと見比べてみて、重たいところを出すためのカードが多いってことだね。
番人だけど、こいつは8マナの呪文として扱った方がいい。唱えてすぐ平地を出せばとっても幸せ。平地でなくても上陸できればアドバンテージになる。対処できなければ速やかにゲームが終わる類のカードだし、出してすぐに上陸を使えるまで耐えられれば、まず損はしないよ。
《取り囲む地割れ/Encircling Fissure》
リミテッド3.0点
純粋にコンバットトリックとして評価すると、最初の5~6ターンの間に3マナ使ってやることとしては、せいぜい許してもいいかな、くらいのものだろう。しかし終盤になったら凄いぜ。単体でも奇襲のチャンスだけど、場合によっては戦局をひっくり返すことすら可能だろう。簡単に2,3人は地割れに引きずり込める。ただ露骨だと相手にケアされるし、用心深く攻めてくる相手には効果が薄い。特に環境理解が進んだ後は警戒されるだろうね。
《探検隊の特使/Expedition Envoy》
リミテッド2.5点
口を酸っぱくしていつも言ってるけど、1マナクリーチャーは過大評価されがちだ。2マナがぎっしり詰まったデッキでもない限り、こいつは1ターン目に出そうが2ターン目に出そうが大差ない。構築では1ターン目からマナカーブに沿った展開できるから、1マナが真価を発揮するのは構築だ。色々言ったけど、2/1が欲しいデッキで使うなら申し分なし。白ければ何も考えず入るようなカードではないよ。
《フェリダーの仔/Felidar Cub》
リミテッド2.5点
2マナ2/2な上にメリット能力持ち。模範的な良クリーチャーだね。オリジンのときと比べてそこまでオーラは多くなさそうだから、取ったら無条件で投入できるというわけにはいかなそうだけど、アンコモンのエンチャントには、こいつをぶつけたくなるような顔ぶれが結構あるぞ。
《フェリダーの君主/Felidar Sovereign》
リミテッド4.0点
君子は豹変すというが、確かにこいつは猫科のビーストだ。テキストのうち下の行はフレーバーテキストみたいなものだとしても、そんなことは歯牙にもかけぬ強さ。除去がなければダメージレースをするのは不可能に近いし、壁として立ちはだかることだろう。典型的な6マナの爆弾レアだが、こいつを平然と超える生物のいるセットだと、ちょっぴり見劣りすることがあるかもしれない。フェリダーの君主のいいところとしては、マナ加速するデッキでなくても無理なく唱えられるってのは長所だね。ドラフト序盤で見かけたらとにかくすぐ確保したい。
《城砦化した塁壁/Fortified Rampart》
リミテッド1.5点
ブロッカーに関してはマニアなことを自負する俺だが、ブロック専門とはいえちょっとでいいからパワーはついててほしかった。確かにこいつは地上クリーチャーを止めてくれるけど、パワー0だと1体ブロックできても、横に並んだ連中への抑止力にはならないね。守るデッキで2マナが必要になったら、相応の働きはするだろうけれど、期待を上回るような堅牢さとかはないと思う。
【翻訳】フランクに考えよう マジック・オリジン、ピック順位表 後編
2015年8月13日 翻訳 コメント (5)またDNの字数制限に引っかかったので、前編より
http://misdirection.diarynote.jp/201508130011437909/
元記事
http://www.channelfireball.com/articles/a-pick-order-list-for-magic-origins/
「まあまあのカード」と「数合わせ」の間に、はっきりとした線引きはないものの、ここに挙げたカードはどれも、採用しないでデッキが組めるなら入れたくない、くらいのカードだ。とはいえどんなものにも例外はあるもので、例えば《ゴブリンの栄光追い/Goblin Glory Chaser》と《満月の呼び声/Call of the Full Moon》を詰め込んだ殺意全開のデッキみたいなものが組めることもある。それでもまあ、とにかくデッキから抜けることの多いカード。
全体的に、マジック・オリジンは戦力としてあてにできるカードの少ない環境なので、取るものが何もないパックに出くわすことが多い。結果的として、ドラフト中に色を変えるのはかなりの危険行為となる。途中で色を変えた場合、カードが十分集まらなくなることも多い。
《暴れ玉石/Cobblebrute》、《ニッサの巡礼/Nissa’s Pilgrimage》、《眠りへの誘い/Send to Sleep》はMOのデータでは驚異の採用率を誇った3枚だが、どれも別段強くないので、入れなくて済むなら入れない方がいい。
ここに挙げたカードを初手で取るのは何かが間違っている。ああ、でも《アルハマレットの書庫/Alhammarret’s Archive》だけは、アンドリュー・クネオ(Andrew Cuneo)の青赤《スフィンクスの後見/Sphinx’s Tutelage》デッキを組むという名目でどうしても取りたければどうぞ。ちょうどグランプリ・サンディエゴをマイケル・メイジャース(Michael Majors)がライブラリーアウトで制したみたいだし。
マジック・オリジンのドラフトは楽しいけれど、今週末はスタンダードの時間だ。ロンドンに飛んで、マリーン・リバート(Marijn Lybaert)とマテイ・ザトルカイ(Matej Zatlkaj)と解説をするものでね。青赤《スフィンクスの後見/Sphinx’s Tutelage》の2連覇なるか、とても楽しみにしているよ。
http://misdirection.diarynote.jp/201508130011437909/
元記事
http://www.channelfireball.com/articles/a-pick-order-list-for-magic-origins/
数合わせのカード
《チャンドラの憤怒/Chandra’s Fury》
《節くれ根の罠師/Gnarlroot Trapper》
《骨を灰に/Bone to Ash》
《層雲歩み/Stratus Walk》
《名誉ある教主/Honored Hierarch》
《古参兵の予備武装/Veteran’s Sidearm》
《空への斉射/Aerial Volley》
《重歩兵/Heavy Infantry》
《魂の略奪者/Despoiler of Souls》
《キテオンの戦術/Kytheon’s Tactics》
《巨森を喰らうもの/Vastwood Gorger》
《マラキールの選刃/Malakir Cullblade》
《狂暴な吸血者/Rabid Bloodsucker》
《森の伝書使/Sylvan Messenger》
《死の円舞曲/Macabre Waltz》
《ゴブリンの栄光追い/Goblin Glory Chaser》
《黄泉からの帰還者/Revenant》
《意思の激突/Clash of Wills》
《悪魔の契約/Demonic Pact》
《蛙変化/Turn to Frog》
《火山の彷徨/Volcanic Rambler》
《過去の過ち/Shadows of the Past》
《アンデッドの召使い/Undead Servant》
《否認/Negate》
《アクロスの看守/Akroan Jailer》
《ゼンディカーの乱動/Zendikar’s Roil》
《悟った苦行者/Enlightened Ascetic》
《満月の呼び声/Call of the Full Moon》
《メレティスの守護者/Guardians of Meletis》
《進化の飛躍/Evolutionary Leap》
《エイヴンの戦僧侶/Aven Battle Priest》
《苛性イモムシ/Caustic Caterpillar》
《闇の試み/Dark Dabbling》
《茨弓の射手/Thornbow Archer》
《冥府の傷跡/Infernal Scarring》
《工匠の天啓/Artificer’s Epiphany》
《スフィンクスの後見/Sphinx’s Tutelage》
《ニヴィックスの障壁/Nivix Barrier》
《死の国の重み/Weight of the Underworld》
《オーラ術師/Auramancer》
《深海の恐怖/Deep-Sea Terror》
《マグマの洞察力/Magmatic Insight》
《結束した構築物/Bonded Construct》
《隕石/Meteorite》
《群れの結集/Gather the Pack》
《闇の誓願/Dark Petition》
《地下墓地のナメクジ/Catacomb Slug》
《喧嘩屋の板金鎧/Brawler’s Plate》
《水撃/Hydrolash》
《計算された放逐/Calculated Dismissal》
《夜の罠/Nightsnare》
《フェアリーの悪党/Faerie Miscreant》
《暴れ玉石/Cobblebrute》
《ニッサの巡礼/Nissa’s Pilgrimage》
《眠りへの誘い/Send to Sleep》
「まあまあのカード」と「数合わせ」の間に、はっきりとした線引きはないものの、ここに挙げたカードはどれも、採用しないでデッキが組めるなら入れたくない、くらいのカードだ。とはいえどんなものにも例外はあるもので、例えば《ゴブリンの栄光追い/Goblin Glory Chaser》と《満月の呼び声/Call of the Full Moon》を詰め込んだ殺意全開のデッキみたいなものが組めることもある。それでもまあ、とにかくデッキから抜けることの多いカード。
全体的に、マジック・オリジンは戦力としてあてにできるカードの少ない環境なので、取るものが何もないパックに出くわすことが多い。結果的として、ドラフト中に色を変えるのはかなりの危険行為となる。途中で色を変えた場合、カードが十分集まらなくなることも多い。
《暴れ玉石/Cobblebrute》、《ニッサの巡礼/Nissa’s Pilgrimage》、《眠りへの誘い/Send to Sleep》はMOのデータでは驚異の採用率を誇った3枚だが、どれも別段強くないので、入れなくて済むなら入れない方がいい。
弱いカード
《粉々/Smash to Smithereens》
《炎影の妖術/Flameshadow Conjuring》
《苛まれし思考/Tormented Thoughts》
《鋤引きの雄牛/Yoked Ox》
《ふいごトカゲ/Bellows Lizard》
《ギラプールの霊気格子/Ghirapur AEther Grid》
《伝染性渇血症/Infectious Bloodlust》
《アクロスでの武勇/Valor in Akros》
《精霊の絆/Elemental Bond》
《治癒の手/Healing Hands》
《蜘蛛の網のマントル/Mantle of Webs》
《戦の角笛/War Horn》
《神聖なる月光/Hallowed Moonlight》
《神々の兜/Helm of the Gods》
《空位の玉座の印章/Sigil of the Empty Throne》
《ゴブリンの群衆追い/Goblin Piledriver》
《紅蓮術師のゴーグル/Pyromancer’s Goggles》
《護法の宝珠/Orbs of Warding》
《殺人の捜査/Murder Investigation》
《変位の波/Displacement Wave》
《ツキノテブクロの浸潤/Touch of Moonglove》
《精神的反論/Psychic Rebuttal》
《ジェイムデー秘本/Jayemdae Tome》
《破砕/Demolish》
《テレパスの才能/Talent of the Telepath》
《精霊信者の覚醒/Animist’s Awakening》
《蔦の罠/Vine Snare》
《大オーロラ/The Great Aurora》
《ニクスの星原/Starfield of Nyx》
《戦慄水/Dreadwaters》
《アルハマレットの書庫/Alhammarret’s Archive》
《魔道士輪の魔力網/Mage-Ring Network》
《一日のやり直し/Day’s Undoing》
《回収/Reclaim》
《穢れた療法/Tainted Remedy》
《ジェイスの聖域/Jace’s Sanctum》
《無限の抹消/Infinite Obliteration》
《プリズムの指輪/Prism Ring》
ここに挙げたカードを初手で取るのは何かが間違っている。ああ、でも《アルハマレットの書庫/Alhammarret’s Archive》だけは、アンドリュー・クネオ(Andrew Cuneo)の青赤《スフィンクスの後見/Sphinx’s Tutelage》デッキを組むという名目でどうしても取りたければどうぞ。ちょうどグランプリ・サンディエゴをマイケル・メイジャース(Michael Majors)がライブラリーアウトで制したみたいだし。
マジック・オリジンのドラフトは楽しいけれど、今週末はスタンダードの時間だ。ロンドンに飛んで、マリーン・リバート(Marijn Lybaert)とマテイ・ザトルカイ(Matej Zatlkaj)と解説をするものでね。青赤《スフィンクスの後見/Sphinx’s Tutelage》の2連覇なるか、とても楽しみにしているよ。
【翻訳】フランクに考えよう マジック・オリジン、ピック順位表 前編
2015年8月12日 翻訳 コメント (2)◆【翻訳】フランクに考えよう マジック・オリジン、ピック順位表
A Pick Order List for Magic Origins
By Frank Karsten 2015年8月11日
http://www.channelfireball.com/articles/a-pick-order-list-for-magic-origins/
マジック・オリジンのドラフトピック順位表にようこそ!
プロツアーに向けての練習だけど、今回は仕事の都合で「チェコの森ドラフト合宿」に参加できなかった。なので環境に慣れるため、まずはマジック・オンライン(MO)でドラフトの数をこなして、バンクーバー入りしてから意見を交わすことにした。プロツアーではリミテッド部門が5-1で、17位に入れたことを考えると、練習としては悪くなかっただろうか。
自分の経験からいえば、マジック・オリジンの環境は攻め中心の、テンポ中心環境だと思う。ロール(Rolle)の提供してくれたデータでもやはりそうだった。ちなみにロールのデータというのは、MO上のマジック・オリジンリミテッドのゲーム58000をプログラムに集計させたものだったのだが、ゲームが決着するまでにかかるターン平均は9.1ターン、1ゲーム目の先手を取ったプレイヤーの勝率が51.1%だった。この数字を見る限り、環境はかなり高速といえるだろう。そう、タルキール龍紀伝よりずっと速い。
高名クリーチャーのせいで高速環境になっている部分が大きい。2ターン目《トーパの自由刃/Topan Freeblade》が出てきて止められない場合、速やかにゲームが終わってしまう。そういうわけで、勝率は2ターン目にクリーチャーを展開できるかどうかでぐっと変わってくる。2ターン目にクリーチャーを用意できれば勝率はぐっと上がると言っていいだろう。2マナ域を4~5枚用意したい。いつもの事ではあるけれど、同じ2マナなら終盤になっても役立つ奴がいいね。
それとマリガンしてしまうと厳しくなる。MOだと30.2%のゲームでマリガンが選択されていたけれど、1回マリガンすると勝率が37.3%まで落ち込んでしまっていた(先手なら34.5%、後手なら40.3%の勝率)。2回マリガンして初期手札が5枚になる確率は、MOのデータでは5.6%だったが、そうなると勝率は23.9%まで落ち込んでしまう(先手なら20.0%、後手なら28.4%の勝率)。
MO上だと、ドラフトで最も好まれていたのは白だったものの、勝率が最も高い色は白でなかった。最高勝率の栄誉に輝いたのは赤。下にロールのプログラムが集めてきた58000件のデータをまとめたので見てみてくれ(全色の勝率が50%を越えているのは、ゲーム開始後即投了とか、インターネット接続が切れて「無色」扱いのプレイヤーが発生するせいだと思う)。
私のチームメイトの結論もまた、赤が最強というものだった。合宿でのドラフト16回でも、赤が最も勝率が良かったとのこと。緑もまた、戦力としてあてにできるカードが多く、中々悪くない。青は貧弱なカードが多く弱カラーに見えるものの、それでもサポートカラーとしては全然戦える。特に卓2人までの場合はそれが顕著だ。白は強いものの、最近は少々希望者が溢れている模様。黒の数字はパッとしないものの、実は白とさえ組まなければ上の数字ほど悪くない。
マジック・オリジンは2色環境で、勝率が最も良い組み合わせは赤黒だった(MOの勝率54.2%)。そして勝率最低は白黒(MOの勝率49.1%)。チームのドラフト仲間もやはり、全く同じ結論にたどり着いていた。
生データから読み取れたのはこのくらいだ。というわけでようやくピック順位表に移ろう!下の表では、マジック・オリジンのカード全てを上から下に、1パック目1ピック目にピックするカードとして見た場合の、優先順位の順に並べてある。あくまでゲーム中の強さの順であって、金銭的価値は考慮していないことは気を付けて。多色のカードは初手から2色決めないと使えないので、本来の強さより少し順位は低めに設定されているのと、どんなデッキでも使える無色のカードは心持ち上に設定してある。読みやすくするのと、コメントをつけるためにいくつかのグループに分類しているけれど、別にリストはつなげて一つの物として見てもらって差し支えない。
あと覚えておいて欲しいけれど、ドラフト中ずっと何も考えず表に従ってピックするのはやめよう。ドラフトには整ったマナカーブとゲームプランというものが必要で、それまでピックしたカードによって何を優先すべきかは全く異なってくる。この表はあくまで、1パック目の初手を考える際のものだと思ってほしい。
(訳注:DNの仕様でテキストになっています。リストを参照するのみであれば、ChannelFireball掲載の元記事にカード画像があるので、そちらがお勧めです http://www.channelfireball.com/articles/a-pick-order-list-for-magic-origins/ )
紙のドラフトであれば、上に挙げたカードはどんなコモン・アンコモンより優先してピックする。強レアを挙げたものの、総じて数は少ないし、ほとんどは対処可能だ。セット全体のカードパワーは非常にバランスがとれているといっていいだろう。
両面のプレインズウォーカーたちは、どれも本来の強さ、比肩し得る強アンコモンたちより少し上にしてある。これはドラフト中のサインまで含めての評価だ。紙のドラフトだと、両面カードが出るとその情報は共有されるから、ピックすることで特定の色主張が可能になる。《永遠警備の歩哨/Sentinel of the Eternal Watch》が《アクロスの英雄、キテオン/Kytheon, Hero of Akros》よりカードとして強かったとしても、キテオンという白のサインを流しつつアンコモンを取ると事態がこじれかねない。おそらく左は、キテオンを取って2パック目白を枯らしてくるだろう。私ならむしろ、キテオンを取ること下家に白を諦めさせる方に賭けたい。一方MOでは両面カードのことが分からないので、永遠警備の歩哨をとるかもしれない。
《カラデシュの火、チャンドラ/Chandra, Fire of Kaladesh》が、反転させづらくて一番使いにくいものの、赤は最強カラーなのでやれるものなら是非やりたい。なので序盤は、少しくらい他の色より弱くても、赤いカードに色補正をかけることにしている。この順位表でも、ちょっと赤いカード贔屓がちらほらあるので留意してほしい。
ここに名を連ねるアンコモンはどれも強力無比だが、カード単体で見れば《つむじ風のならず者/Whirler Rogue》が最強だろう。ただ青は一番扱いにくい色だし、ならず者はダブルシンボルでもあるから、この順位表では白の6マナクリーチャーを一位にすることにした。環境的に青より白の方が戦力になるカードは多いから、歩哨の方がデッキに入る可能性が高いと踏んでの評価だ。
ここに名を挙げたレアや神話レアは、ただ強と言うにはちょっとクセのある連中だ。たとえば《徴税の大天使/Archangel of Tithes》は凄まじい強さだが、白白白のトリプルシンボルは少々マナベース的に制約がかかりすぎるので、ならず者の方が良いのではないかと思う。
上でも触れたように、赤いカードは色的な理由で上にきているものもあるが、《焦熱の衝動/Fiery Impulse》に関しては、赤でない色だったとしても最強コモンの座は譲らなかったろう。赤の3マナ域はどれも強力なものの、複数種類存在するので、3マナばかり膨れ上がらないよう気を付けてピックしないと、3マナ域ばかり6枚とか、過剰な数が集まってしまいかねない。《地底の斥候/Subterranean Scout》が比較的上に来ているのは、私が唯一積極的に採用したいと思う赤い2マナ域だったため。《魔道士輪の暴漢/Mage-Ring Bully》も《ドラゴンの餌/Dragon Fodder》も微妙だった。
《葉光らせ/Leaf Gilder》と《閉所恐怖症/Claustrophobia》は、どちらも他環境ならもっと高評価されるべきカードだが、マジック・オリジンの環境を加味しての順位で低くなっている。緑には《エルフの幻想家/Elvish Visionary》、《葉光らせ/Leaf Gilder》、《森林群れの狼/Timberpack Wolf》と優秀な2マナ域が3種類もあるので、葉光らせを少しだけ低めにみても、マナカーブが十分整うことが多い。青はコモンやアンコモンに強いカードが少ないので、島の枚数を絞ったサポートカラーになりやすい。その場合、《閉所恐怖症/Claustrophobia》が唱えづらくなるので、それを見越して少し下げた。
それと最後に、強いながらリスキーなカードについて。
・《魂の貯蔵者、コソフェッド/Kothophed, Soul Hoarder》は6/6飛行で他にテキストがない方が多分強かった。能力が強制なので死にかねない。
・《強欲なドラゴン/Avaricious Dragon》は終盤引くと協力なものの、4ターン目に出すとあっさり自滅できる。6マナクリーチャー、そう、能力のついた《黄金造りの歩哨/Gold-Forged Sentinel》ぐらいに考えておくとちょうどいい。
・《飛行機械の諜報網/Thopter Spy Network》はデッキ次第でぶっ壊れにも紙屑にもなり得る。結構デッキを寄せないといけないので、アーティファクトや飛行機械トークンを出す手段が最低5枚はないと使わないことにしている。
・7マナのレア連中は、どれも単体でゲームに勝利できるカードばかりだが、7マナに届かせるのは環境柄結構大変。なので個人的には、強コモンやアンコモンをさしおいては取らないようにしている。
多色のアンコモンの評価は大体このくらい。赤の強い奴らが上位で、確かに強力なカードではあるものの、初手から2色決めることを考えての評価だ。
ここにある2色のカードを見ると、その色の組み合わせをやる際に、優先して取っていいカードが分かるようになっている。たとえば赤黒なら、《猛火のヘルハウンド/Blazing Hellhound》とシナジーを形成する《反逆の行動/Act of Treason》は他の組み合わせで使うより強い。同様に、《蘇りしケンタウルス/Returned Centaur》は《取り憑かれたスカーブ/Possessed Skaab》のある青黒で使うといい感じだし、《飛空士志願者/Aspiring Aeronaut》は《雷鳴のワイヴァーン/Thunderclap Wyvern》のある青白で使いたい。といった具合だ。その色でどんな戦略が有効かざっと理解するのに最適。
土地は無色で色を決めなくていいので、比較的高評価になっている。《ならず者の道/Rogue’s Passage》は、ダブルシンボルの無いデッキで使うならかなり強いし、マナ基盤の安定のために《進化する未開地/Evolving Wilds》も1~2枚入れられるとかなり心強い。
《意志を砕く者/Willbreaker》は結構面白くて、《秘儀術師の掌握/Grasp of the Hieromancer》、《アクロスの看守/Akroan Jailer》、《錬金術師の薬瓶/Alchemist’s Vial》、《眼腐りの暗殺者/Eyeblight Assassin》、《イェヴァの腕力魔道士/Yeva’s Forcemage》といった好相性な相方が存在するものの、そのどれもが単体で強いと言い切れるカードでないし、コンボ要素のない《意志を砕く者/Willbreaker》は使用に堪えない。ベンチを温めてることが多いとしても、ここら辺のカードとの比較でピックしておく分にはいいかもね。
ここら辺までが、デッキには入れるものの初手では取りたくないカード。
いくつかコメントをば。
・この環境の《骨読み/Read the Bones》はあまり好きになれない。勿論デッキに入れられる強さではあるものの、3マナとライフ2点を支払って盤面に何も影響しないカードを使うというのは、テンポ環境において自殺行為にすらなり得る。
・《荒廃唱え/Blightcaster》と《血に呪われた騎士/Blood-Cursed Knight》が低めなのは、白黒が罠っぽい組み合わせだから。この2枚はエンチャントに依存することになるものの、そもそもエンチャントの数が少ないし、事が都合よく運んだとしても、それだけで圧倒できるようなシナジーではない。更にそもそも上手く回ってくれないことも多く、できれば白黒は避けた方がいいと思う。
・2色合っているなら、ペインランドはかなり優先して取りたい。安定したマナ基盤は大切。だけど2色のカードみたいなものなので、初手的には低評価。
・《臨海の護衛/Maritime Guard》など、見ていてかなり悲しくなってくるが、この環境では1度ならずデッキに入れた。とにかく2マナが大切なので。
・《ヴリンの翼馬/Vryn Wingmare》は強そうに見えるものの、飛行機械トークンがそこかしこにいる関係で、タフネス1の飛行が活躍するのは難しい。
DNの字数制限に引っかかったので分割します。
後編
http://misdirection.diarynote.jp/201508130012592448/
A Pick Order List for Magic Origins
By Frank Karsten 2015年8月11日
http://www.channelfireball.com/articles/a-pick-order-list-for-magic-origins/
マジック・オリジンのドラフトピック順位表にようこそ!
プロツアーに向けての練習だけど、今回は仕事の都合で「チェコの森ドラフト合宿」に参加できなかった。なので環境に慣れるため、まずはマジック・オンライン(MO)でドラフトの数をこなして、バンクーバー入りしてから意見を交わすことにした。プロツアーではリミテッド部門が5-1で、17位に入れたことを考えると、練習としては悪くなかっただろうか。
自分の経験からいえば、マジック・オリジンの環境は攻め中心の、テンポ中心環境だと思う。ロール(Rolle)の提供してくれたデータでもやはりそうだった。ちなみにロールのデータというのは、MO上のマジック・オリジンリミテッドのゲーム58000をプログラムに集計させたものだったのだが、ゲームが決着するまでにかかるターン平均は9.1ターン、1ゲーム目の先手を取ったプレイヤーの勝率が51.1%だった。この数字を見る限り、環境はかなり高速といえるだろう。そう、タルキール龍紀伝よりずっと速い。
高名クリーチャーのせいで高速環境になっている部分が大きい。2ターン目《トーパの自由刃/Topan Freeblade》が出てきて止められない場合、速やかにゲームが終わってしまう。そういうわけで、勝率は2ターン目にクリーチャーを展開できるかどうかでぐっと変わってくる。2ターン目にクリーチャーを用意できれば勝率はぐっと上がると言っていいだろう。2マナ域を4~5枚用意したい。いつもの事ではあるけれど、同じ2マナなら終盤になっても役立つ奴がいいね。
それとマリガンしてしまうと厳しくなる。MOだと30.2%のゲームでマリガンが選択されていたけれど、1回マリガンすると勝率が37.3%まで落ち込んでしまっていた(先手なら34.5%、後手なら40.3%の勝率)。2回マリガンして初期手札が5枚になる確率は、MOのデータでは5.6%だったが、そうなると勝率は23.9%まで落ち込んでしまう(先手なら20.0%、後手なら28.4%の勝率)。
MO上だと、ドラフトで最も好まれていたのは白だったものの、勝率が最も高い色は白でなかった。最高勝率の栄誉に輝いたのは赤。下にロールのプログラムが集めてきた58000件のデータをまとめたので見てみてくれ(全色の勝率が50%を越えているのは、ゲーム開始後即投了とか、インターネット接続が切れて「無色」扱いのプレイヤーが発生するせいだと思う)。
色 デッキがその色になる確率 勝率
赤 42.7% 51.4%
緑 39.3% 50.7%
青 35.7% 50.6%
白 43.5% 50.2%
黒 38.8% 50.1%
私のチームメイトの結論もまた、赤が最強というものだった。合宿でのドラフト16回でも、赤が最も勝率が良かったとのこと。緑もまた、戦力としてあてにできるカードが多く、中々悪くない。青は貧弱なカードが多く弱カラーに見えるものの、それでもサポートカラーとしては全然戦える。特に卓2人までの場合はそれが顕著だ。白は強いものの、最近は少々希望者が溢れている模様。黒の数字はパッとしないものの、実は白とさえ組まなければ上の数字ほど悪くない。
マジック・オリジンは2色環境で、勝率が最も良い組み合わせは赤黒だった(MOの勝率54.2%)。そして勝率最低は白黒(MOの勝率49.1%)。チームのドラフト仲間もやはり、全く同じ結論にたどり着いていた。
生データから読み取れたのはこのくらいだ。というわけでようやくピック順位表に移ろう!下の表では、マジック・オリジンのカード全てを上から下に、1パック目1ピック目にピックするカードとして見た場合の、優先順位の順に並べてある。あくまでゲーム中の強さの順であって、金銭的価値は考慮していないことは気を付けて。多色のカードは初手から2色決めないと使えないので、本来の強さより少し順位は低めに設定されているのと、どんなデッキでも使える無色のカードは心持ち上に設定してある。読みやすくするのと、コメントをつけるためにいくつかのグループに分類しているけれど、別にリストはつなげて一つの物として見てもらって差し支えない。
あと覚えておいて欲しいけれど、ドラフト中ずっと何も考えず表に従ってピックするのはやめよう。ドラフトには整ったマナカーブとゲームプランというものが必要で、それまでピックしたカードによって何を優先すべきかは全く異なってくる。この表はあくまで、1パック目の初手を考える際のものだと思ってほしい。
(訳注:DNの仕様でテキストになっています。リストを参照するのみであれば、ChannelFireball掲載の元記事にカード画像があるので、そちらがお勧めです http://www.channelfireball.com/articles/a-pick-order-list-for-magic-origins/ )
最強格のレア
《搭載歩行機械/Hangarback Walker》
《ピア・ナラーとキラン・ナラー/Pia and Kiran Nalaar》
《光り葉の選別者/Gilt-Leaf Winnower》
《マナ喰らいのハイドラ/Managorger Hydra》
《チャンドラの灯の目覚め/Chandra’s Ignition》
《血の儀式の司祭/Priest of the Blood Rite》
《キテオンの不正規軍/Kytheon’s Irregulars》
《悲劇的な傲慢/Tragic Arrogance》
《衰滅/Languish》
《辺境地の巨人/Outland Colossus》
《巨森の予見者、ニッサ/Nissa, Vastwood Seer》《精霊信者の賢人、ニッサ/Nissa, Sage Animist》
《異端の癒し手、リリアナ/Liliana, Heretical Healer》《反抗する屍術師、リリアナ/Liliana, Defiant Necromancer》
《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy》《束縛なきテレパス、ジェイス/Jace, Telepath Unbound》
《アクロスの英雄、キテオン/Kytheon, Hero of Akros》《歴戦の戦士、ギデオン/Gideon, Battle-Forged》
《カラデシュの火、チャンドラ/Chandra, Fire of Kaladesh》《燃え盛る炎、チャンドラ/Chandra, Roaring Flame》
紙のドラフトであれば、上に挙げたカードはどんなコモン・アンコモンより優先してピックする。強レアを挙げたものの、総じて数は少ないし、ほとんどは対処可能だ。セット全体のカードパワーは非常にバランスがとれているといっていいだろう。
両面のプレインズウォーカーたちは、どれも本来の強さ、比肩し得る強アンコモンたちより少し上にしてある。これはドラフト中のサインまで含めての評価だ。紙のドラフトだと、両面カードが出るとその情報は共有されるから、ピックすることで特定の色主張が可能になる。《永遠警備の歩哨/Sentinel of the Eternal Watch》が《アクロスの英雄、キテオン/Kytheon, Hero of Akros》よりカードとして強かったとしても、キテオンという白のサインを流しつつアンコモンを取ると事態がこじれかねない。おそらく左は、キテオンを取って2パック目白を枯らしてくるだろう。私ならむしろ、キテオンを取ること下家に白を諦めさせる方に賭けたい。一方MOでは両面カードのことが分からないので、永遠警備の歩哨をとるかもしれない。
《カラデシュの火、チャンドラ/Chandra, Fire of Kaladesh》が、反転させづらくて一番使いにくいものの、赤は最強カラーなのでやれるものなら是非やりたい。なので序盤は、少しくらい他の色より弱くても、赤いカードに色補正をかけることにしている。この順位表でも、ちょっと赤いカード贔屓がちらほらあるので留意してほしい。
強アンコモン
《永遠警備の歩哨/Sentinel of the Eternal Watch》
《つむじ風のならず者/Whirler Rogue》
《牢獄の管理人、ヒクサス/Hixus, Prison Warden》
《徴税の大天使/Archangel of Tithes》
《地底街のトロール/Undercity Troll》
《騎士の勇気/Knightly Valor》
《極上の炎技/Exquisite Firecraft》
《燃えさし口のヘリオン/Embermaw Hellion》
《地震の精霊/Seismic Elemental》
ここに名を連ねるアンコモンはどれも強力無比だが、カード単体で見れば《つむじ風のならず者/Whirler Rogue》が最強だろう。ただ青は一番扱いにくい色だし、ならず者はダブルシンボルでもあるから、この順位表では白の6マナクリーチャーを一位にすることにした。環境的に青より白の方が戦力になるカードは多いから、歩哨の方がデッキに入る可能性が高いと踏んでの評価だ。
ここに名を挙げたレアや神話レアは、ただ強と言うにはちょっとクセのある連中だ。たとえば《徴税の大天使/Archangel of Tithes》は凄まじい強さだが、白白白のトリプルシンボルは少々マナベース的に制約がかかりすぎるので、ならず者の方が良いのではないかと思う。
優良コモン
《焦熱の衝動/Fiery Impulse》
《領事補佐官/Consul’s Lieutenant》
《魂の貯蔵者、コソフェッド/Kothophed, Soul Hoarder》
《勇者の守護神/Patron of the Valiant》
《残虐無道の猛火/Ravaging Blaze》
《光り葉の将帥、ドゥイネン/Dwynen, Gilt-Leaf Daen》
《森林の怒声吠え/Woodland Bellower》
《魂刃のジン/Soulblade Djinn》
《魂裂き/Reave Soul》
《トーパの自由刃/Topan Freeblade》
《稲妻の投槍/Lightning Javelin》
《秘宝の探求者/Relic Seeker》
《ケラル砦の修道院長/Abbot of Keral Keep》
《残酷な蘇生/Cruel Revival》
《塔の霊/Tower Geist》
《抑制する縛め/Suppression Bonds》
《勇者の選定師/Anointer of Champions》
《空網蜘蛛/Skysnare Spider》
《墓刃の匪賊/Graveblade Marauder》
《戦乱の神託者/War Oracle》
《飛行機械技師/Thopter Engineer》
《ジェスの盗人/Jhessian Thief》
《葉光らせ/Leaf Gilder》
《野性の本能/Wild Instincts》
《ギラプールの歯車造り/Ghirapur Gearcrafter》
《ヴァレロンの管理人/Valeron Wardens》
《分離主義者の虚空魔道士/Separatist Voidmage》
《魔道士輪の対応者/Mage-Ring Responder》
《議事会の自然主義者/Conclave Naturalists》
《ソンバーワルドの頭目/Somberwald Alpha》
《潮流の先駆け/Harbinger of the Tides》
《閉所恐怖症/Claustrophobia》
《ドゥイネンの精鋭/Dwynen’s Elite》
《飛行機械の諜報網/Thopter Spy Network》
《高位調停者、アルハマレット/Alhammarret, High Arbiter》
《族霊導きの鹿羚羊/Totem-Guide Hartebeest》
《確固たるエイヴン/Stalwart Aven》
《祝福された霊魂/Blessed Spirits》
《不浄な飢え/Unholy Hunger》
《業火の侍祭/Acolyte of the Inferno》
《迅速な報い/Swift Reckoning》
《ボガートの粗暴者/Boggart Brute》
《印章持ちのヒトデ/Sigiled Starfish》
《アクロスの兵長/Akroan Sergeant》
《強欲なドラゴン/Avaricious Dragon》
《空荒らしの巨人/Skyraker Giant》
《ギデオンの密集軍/Gideon’s Phalanx》
《よろめくグール/Shambling Ghoul》
《ジョラーガの祈祷/Joraga Invocation》
《地底の斥候/Subterranean Scout》
《焦熱の結末/Fiery Conclusion》
《ナントゥーコの鞘虫/Nantuko Husk》
上でも触れたように、赤いカードは色的な理由で上にきているものもあるが、《焦熱の衝動/Fiery Impulse》に関しては、赤でない色だったとしても最強コモンの座は譲らなかったろう。赤の3マナ域はどれも強力なものの、複数種類存在するので、3マナばかり膨れ上がらないよう気を付けてピックしないと、3マナ域ばかり6枚とか、過剰な数が集まってしまいかねない。《地底の斥候/Subterranean Scout》が比較的上に来ているのは、私が唯一積極的に採用したいと思う赤い2マナ域だったため。《魔道士輪の暴漢/Mage-Ring Bully》も《ドラゴンの餌/Dragon Fodder》も微妙だった。
《葉光らせ/Leaf Gilder》と《閉所恐怖症/Claustrophobia》は、どちらも他環境ならもっと高評価されるべきカードだが、マジック・オリジンの環境を加味しての順位で低くなっている。緑には《エルフの幻想家/Elvish Visionary》、《葉光らせ/Leaf Gilder》、《森林群れの狼/Timberpack Wolf》と優秀な2マナ域が3種類もあるので、葉光らせを少しだけ低めにみても、マナカーブが十分整うことが多い。青はコモンやアンコモンに強いカードが少ないので、島の枚数を絞ったサポートカラーになりやすい。その場合、《閉所恐怖症/Claustrophobia》が唱えづらくなるので、それを見越して少し下げた。
それと最後に、強いながらリスキーなカードについて。
・《魂の貯蔵者、コソフェッド/Kothophed, Soul Hoarder》は6/6飛行で他にテキストがない方が多分強かった。能力が強制なので死にかねない。
・《強欲なドラゴン/Avaricious Dragon》は終盤引くと協力なものの、4ターン目に出すとあっさり自滅できる。6マナクリーチャー、そう、能力のついた《黄金造りの歩哨/Gold-Forged Sentinel》ぐらいに考えておくとちょうどいい。
・《飛行機械の諜報網/Thopter Spy Network》はデッキ次第でぶっ壊れにも紙屑にもなり得る。結構デッキを寄せないといけないので、アーティファクトや飛行機械トークンを出す手段が最低5枚はないと使わないことにしている。
・7マナのレア連中は、どれも単体でゲームに勝利できるカードばかりだが、7マナに届かせるのは環境柄結構大変。なので個人的には、強コモンやアンコモンをさしおいては取らないようにしている。
多色アンコモン・他
《猛火のヘルハウンド/Blazing Hellhound》
《ゼンディカーの具現/Zendikar Incarnate》
《イロアスの勇者/Iroas’s Champion》
《ならず者の道/Rogue’s Passage》
《鋳造所の隊長/Chief of the Foundry》
《白蘭の騎士/Knight of the White Orchid》
《ロウクスのやっかいもの/Rhox Maulers》
《大群の力/Might of the Masses》
《包み込む霧/Enshrouding Mist》
《剛力化/Titanic Growth》
《進化する未開地/Evolving Wilds》
《精霊信者の剣/Sword of the Animist》
《投げナイフ/Throwing Knife》
《森林群れの狼/Timberpack Wolf》
《前線の僧侶/Cleric of the Forward Order》
《霊気への抑留/Anchor to the AEther》
《輪の信奉者/Disciple of the Ring》
《瘡蓋族の狂戦士/Scab-Clan Berserker》
《ファリカの信奉者/Pharika’s Disciple》
《エルフの幻想家/Elvish Visionary》
《異臭のインプ/Fetid Imp》
《ラノワールの共感者/Llanowar Empath》
《天界のほとばしり/Celestial Flare》
《死橋のシャーマン/Deadbridge Shaman》
《意志を砕く者/Willbreaker》
《跳ねる混成体/Bounding Krasis》
《雷鳴のワイヴァーン/Thunderclap Wyvern》
《取り憑かれたスカーブ/Possessed Skaab》
《城塞の主/Citadel Castellan》
《隠棲した工匠/Reclusive Artificer》
《群れのシャーマン/Shaman of the Pack》
多色のアンコモンの評価は大体このくらい。赤の強い奴らが上位で、確かに強力なカードではあるものの、初手から2色決めることを考えての評価だ。
ここにある2色のカードを見ると、その色の組み合わせをやる際に、優先して取っていいカードが分かるようになっている。たとえば赤黒なら、《猛火のヘルハウンド/Blazing Hellhound》とシナジーを形成する《反逆の行動/Act of Treason》は他の組み合わせで使うより強い。同様に、《蘇りしケンタウルス/Returned Centaur》は《取り憑かれたスカーブ/Possessed Skaab》のある青黒で使うといい感じだし、《飛空士志願者/Aspiring Aeronaut》は《雷鳴のワイヴァーン/Thunderclap Wyvern》のある青白で使いたい。といった具合だ。その色でどんな戦略が有効かざっと理解するのに最適。
土地は無色で色を決めなくていいので、比較的高評価になっている。《ならず者の道/Rogue’s Passage》は、ダブルシンボルの無いデッキで使うならかなり強いし、マナ基盤の安定のために《進化する未開地/Evolving Wilds》も1~2枚入れられるとかなり心強い。
《意志を砕く者/Willbreaker》は結構面白くて、《秘儀術師の掌握/Grasp of the Hieromancer》、《アクロスの看守/Akroan Jailer》、《錬金術師の薬瓶/Alchemist’s Vial》、《眼腐りの暗殺者/Eyeblight Assassin》、《イェヴァの腕力魔道士/Yeva’s Forcemage》といった好相性な相方が存在するものの、そのどれもが単体で強いと言い切れるカードでないし、コンボ要素のない《意志を砕く者/Willbreaker》は使用に堪えない。ベンチを温めてることが多いとしても、ここら辺のカードとの比較でピックしておく分にはいいかもね。
デッキに入る、まあまあのカード
《アンプリンの戦術家/Ampryn Tactician》
《眼腐りの暗殺者/Eyeblight Assassin》
《タイタンの力/Titan’s Strength》
《力強い跳躍/Mighty Leap》
《ガイアの復讐者/Gaea’s Revenge》
《反逆の行動/Act of Treason》
《血による聖別/Consecrated by Blood》
《狩漁者/Watercourser》
《肉袋の匪賊/Fleshbag Marauder》
《眼腐りの虐殺/Eyeblight Massacre》
《破衝車/Ramroller》
《ルーンの苦役者/Runed Servitor》
《黄金造りの歩哨/Gold-Forged Sentinel》
《秘儀術師の掌握/Grasp of the Hieromancer》
《心酔させる勝者/Enthralling Victor》
《イェヴァの腕力魔道士/Yeva’s Forcemage》
《スカーブの大巨人/Skaab Goliath》
《護輪のフクロウ/Ringwarden Owl》
《突進するグリフィン/Charging Griffin》
《飛空士志願者/Aspiring Aeronaut》
《溶鉄の渦/Molten Vortex》
《金切り声のスカーブ/Screeching Skaab》
《巡礼者の道の騎士/Knight of the Pilgrim’s Road》
《果樹園の霊魂/Orchard Spirit》
《骨読み/Read the Bones》
《錬金術師の薬瓶/Alchemist’s Vial》
《炎魔の精霊/Firefiend Elemental》
《トゲイノシシ/Prickleboar》
《屑肌のドレイク/Scrapskin Drake》
《領事の鋳造所/Foundry of the Consuls》
《エレボスのタイタン/Erebos’s Titan》
《ニッサの天啓/Nissa’s Revelation》
《臨海の護衛/Maritime Guard》
《荒廃唱え/Blightcaster》
《血に呪われた騎士/Blood-Cursed Knight》
《万神殿の伝令/Herald of the Pantheon》
《ドラゴンの餌/Dragon Fodder》
《魔道士輪の暴漢/Mage-Ring Bully》
《聖なる鋳造所/Sacred Foundry》
《ヤヴィマヤの沿岸/Yavimaya Coast》
《シヴの浅瀬/Shivan Reef》
《ラノワールの荒原/Llanowar Wastes》
《コイロスの洞窟/Caves of Koilos》
《屍術的召喚/Necromantic Summons》
《分散/Disperse》
《ミジウムの干渉者/Mizzium Meddler》
《絡み爪のイトグモ/Hitchclaw Recluse》
《天使の墳墓/Angel’s Tomb》
《武勇の印章/Sigil of Valor》
《隠れ潜む自動機械/Lurking Automaton》
《ヴリンの翼馬/Vryn Wingmare》
《蘇りしケンタウルス/Returned Centaur》
ここら辺までが、デッキには入れるものの初手では取りたくないカード。
いくつかコメントをば。
・この環境の《骨読み/Read the Bones》はあまり好きになれない。勿論デッキに入れられる強さではあるものの、3マナとライフ2点を支払って盤面に何も影響しないカードを使うというのは、テンポ環境において自殺行為にすらなり得る。
・《荒廃唱え/Blightcaster》と《血に呪われた騎士/Blood-Cursed Knight》が低めなのは、白黒が罠っぽい組み合わせだから。この2枚はエンチャントに依存することになるものの、そもそもエンチャントの数が少ないし、事が都合よく運んだとしても、それだけで圧倒できるようなシナジーではない。更にそもそも上手く回ってくれないことも多く、できれば白黒は避けた方がいいと思う。
・2色合っているなら、ペインランドはかなり優先して取りたい。安定したマナ基盤は大切。だけど2色のカードみたいなものなので、初手的には低評価。
・《臨海の護衛/Maritime Guard》など、見ていてかなり悲しくなってくるが、この環境では1度ならずデッキに入れた。とにかく2マナが大切なので。
・《ヴリンの翼馬/Vryn Wingmare》は強そうに見えるものの、飛行機械トークンがそこかしこにいる関係で、タフネス1の飛行が活躍するのは難しい。
DNの字数制限に引っかかったので分割します。
後編
http://misdirection.diarynote.jp/201508130012592448/
◆ 【翻訳】マジック・オリジン リミテッドレビュー 黒 (by LSV)
Magic Origins Limited Set Review – Black
Luis Scott-Vargas, 2015年7月8日
http://www.channelfireball.com/articles/magic-origins-limited-set-review-black/
Magic Origins Limited Set Review – Black
Luis Scott-Vargas, 2015年7月8日
http://www.channelfireball.com/articles/magic-origins-limited-set-review-black/
《荒廃唱え/Blightcaster》
リミテッド2.0点
3マナの標準体型より1マナ重くなった程度だから、1回でもマイナス修正を誘発できたら十分元は取れる計算だ。《抑制する縛め/Suppression Bonds》、《閉所恐怖症/Claustrophobia》、《層雲歩み/Stratus Walk》、究極コンボの《伝染性渇血症/Infectious Bloodlust》あたりと組み合わせれば、もうそれだけでデッキになりそう。結構使いでがありそうだから、1パック目なら早めに取ってみていいと思う。
《地下墓地のナメクジ/Catacomb Slug》
リミテッド1.0点
朽ちてないのに《朽ちゆくマストドン/Rotting Mastodon》より柔らかいじゃないか。がっかりだよ。
《血による聖別/Consecrated by Blood》
リミテッド2.0点
オーラは気をつけろと言いすぎて声が枯れてきたけど、こいつはオーラ特有の脆さを考えても十分使えるかもしれない。3/3あたりにつければとても巨大なクロックになるし、きっついとはいえ再生も可能になる。クリーチャー2体は中々差し出せないものの、選択肢があること自体が強力だ。ビートダウンデッキなら、中々のフィニッシャーになりそうだ。ミッドレンジ系のデッキでも使えるかも?
《残酷な蘇生/Cruel Revival》
リミテッド3.5点
ゾンビはコモンに5種類、アンコモンに2種類いるから、結構2:1交換を狙っていけそうだ。それにそもそも、5マナのインスタント確定除去というだけで使う価値がある。オンスロート時代に引き続き大活躍間違いなしだね。
《闇の試み/Dark Dabbling》
リミテッド2.0点
頭の悪そうな名前だけど、効果はいたって真面目だった。積極的にデッキに入れたくなるようなカードじゃないものの、《水撃/Hydrolash》みたいに1:2交換以上を狙えるのがワクワクする。重すぎず使えて大変よろしいけど、水撃と比べると大活躍するシーンは言うほど多くなさそうな気もする(だから2点をつけたんだけどさ)。魔巧達成が不安定だとちょっと弱く思えるかもしれないが、複数に再生をつけたいシーンってそう多くないし多少はね?
《闇の誓願/Dark Petition》
リミテッド1.5点
リミテッドじゃ、まず5マナも支払ってサーチしたいカードのあるデッキは多くない。でも割と安定して魔巧を達成できて、かつ3.5点以上つけてもいいようなカードが2,3枚あれば、考えてみてもいいかもしれない。この手のカードにつきものだけど、構築の活躍が目覚ましかったりして、ついつい過大評価してしまいがちだから気を付けよう。
《死橋のシャーマン/Deadbridge Shaman》
リミテッド3.0点
マル・デ・アド。確かに相手の手札が空なことだってあるとは思うけど、大体は1:2交換を取れると思う。スルーし続けるには厳しいパワーと、戦闘になったらほぼ確実に死ぬタフネスがくっついてるのがイカす。
《悪魔の契約/Demonic Pact》
リミテッド デッキに入っている《分散/Disperse》1枚につき1.0点
フレイバー5.0点
点数付けに限界を感じる一枚。契約破棄できる手段がなければまず採用できない。しかし踏み倒せるなら素晴らしいまでのパワーカードだ。ただし、強引に3ターンでゲームを決めるってプランは、手札破壊のモードが目的に全く合わないので厳しいと思う。契約をバウンスしたり処理する手段が3枚以上あればかなり良い感じだ。とにかく相当なアドバンテージを稼いでくれるし、トドメに使っても、あるいは負けそうなときの最後の手段として、処理手段を引くようお祈りしながら使ったっていい。
【翻訳】マジック・オリジン リミテッドレビュー 青 (by LSV) 加速
2015年8月4日 翻訳◆ 【翻訳】マジック・オリジン リミテッドレビュー 青 (by LSV)
Magic Origins Limited Set Review – Blue
Luis Scott-Vargas, 2015年7月7日
http://www.channelfireball.com/articles/magic-origins-limited-set-review-blue/
青のコモントップ5
5.《層雲歩み/Stratus Walk》
4.《飛空士志願者/Aspiring Aeronaut》
3.《護輪のフクロウ/Ringwarden Owl》
2.《分離主義者の虚空魔道士/Separatist Voidmage》
1.《閉所恐怖症/Claustrophobia》
中々悪くはなさそう。優良除去、バウンス、優秀な飛行クリーチャーと、青で欲しいところは一通りそろってる。強アンコモンや打ち消しもあるし、十分期待できそうだ。
LSV
Magic Origins Limited Set Review – Blue
Luis Scott-Vargas, 2015年7月7日
http://www.channelfireball.com/articles/magic-origins-limited-set-review-blue/
《ジェイスの聖域/Jace’s Sanctum》
リミテッド1.5点
これでもかとばかりに呪文を詰め込んだデッキに入れて、占術で更に掘っていくデッキが作れたら最高だと思うけれど、そうそう容易にはできないんだろうな。十分ドローと除去があれば、デッキを回すエンジンにはなれると思う。でも使えることは折り紙つきってほどでもないから気を付けて。
《ジェスの盗人/Jhessian Thief》
リミテッド3.5点
奴は大変なものを盗んでいきました。ライブラリーのカードです。軽くてズルくて相手を困らせる奴だ。たとえ果敢がなくても十分だったけど、止められるのが宿命のカササギにとって、果敢は戦闘を突破するのにピッタリな能力だ。必死の形相で止めてくる相手を翻弄するべく、相棒になる呪文を積極的に取っていきたい。呪文はソーサリーだって構わない。戦闘前に唱えてから殴っても、チャンプブロックを強いられるか、カードを引かれることになるか、違いは見えてるかそうでないかの違いだけだからさ。どんなデッキに入れても大暴れできるわけではないけれど、早めに取ったら上手く活躍できるようデッキを組みたてるのは難しくないと思う。
《臨海の護衛/Maritime Guard》
リミテッド1.0点
《解呪/Disenchant》と同じくらいメイン採用していいと思ってる(入れるとは言っていない)。
《ミジウムの干渉者/Mizzium Meddler》
リミテッド3.0点
この能力にしてこのサイズ、妙な取り合わせだが、1/4瞬速で他に何もテキストが書いてなくても使っちゃうね。大体は飛んできた除去を滑らせてることが多いと思うけど、たまに《巨大化/Giant Growth》やオーラを奪って酷いことをできそうだ。いずれにせよ、これだけ軽くて柔軟なカードが使えないはずないよね。
《否認/Negate》
リミテッド2.0点
ドラフトでも1枚はメインに入れていいと思い始めた。シールドなら絶対に1枚は入れたい。白、黒、赤と、除去は4マナ以上かかる重たい連中ばかりだから、構えていれば多い日も安心。サイドから投入するカードとして見ても実に心強いから、ドラフトでも毎回2枚くらい取りたい衝動に駆られてる。
《ニヴィックスの障壁/Nivix Barrier》
リミテッド1.5点
パワーへのマイナス修正祭りかな?《水撃/Hydrolash》と比べると、単体で奇襲を仕掛けられるわけじゃないし見劣りする。大体、出たターンだけ2体の敵を止められて、その後は1体ずつブロックするとかそんな程度だろう。守るデッキにとってはいいけれど、そこまで盤面をひっくり返す力があるわけでもないし、前のめりなデッキには不要だしこんなものでしょう。
《精神的反論/Psychic Rebuttal》
リミテッド0.5点
サイドボード要員の中でも相当状況を選ぶカードだね。《夜の罠/Nightsnare》を跳ね返せるのは面白いけど、大体そういう悪巧みは妄想で終わるんだよね。使うなら構築でどうぞ。
《護輪のフクロウ/Ringwarden Owl》
リミテッド3.0点
《蓮道のジン/Lotus Path Djinn》と比べるとちょっとだけ見劣りするけれど、全然強い。3/3としてブロックに回っても、殴って4~5点ダメージを狙いに行っても、5マナの飛行クリーチャーの仕事としては十分及第点だ。呪文多めの構成で、1,2枚入れる分には申し分ないと思う。
《屑肌のドレイク/Scrapskin Drake》
リミテッド2.0点
相手を殴ることにかけてはやる気勢だし、他のゾンビ連中と比べてときたまブロックにも参加できる。攻めに強く守りに脆い、第一印象通りの奴だと思うよ。
《金切り声のスカーブ/Screeching Skaab》
リミテッド1.5点
ペロッこれは魔巧!2マナ2/1が必要ならって感じ?
《眠りへの誘い/Send to Sleep》
リミテッド1.0点
1マナ払うから確実な《霜のブレス/Frost Breath》を使わせてくれよ……ま、ないものねだりしても仕方ない。魔巧無しではあまりに貧弱なのに、魔巧を確実に達成できるデッキではクリーチャーが足りない。呪文10枚くらいのテンポデッキが組めることもたまにはあるかもしれないけれど、そうでなければ誘いには乗らない方がいい。
《分離主義者の虚空魔道士/Separatist Voidmage》
リミテッド3.0点
《大クラゲ/Man-o’-War》を筆頭に過去の面々と比べると重く感じるかもしれないし、最近のカードと比較してすらパッとしないかも。それでもまあ妥当な範囲だし、色が合えばまず使うだろう。もう1マナ重くていいから《エイヴンの偵察員/Aven Surveyor》を使わせてくれと思うかもしれないけれど、ぐっと押さえて優先的に取ろう。どちらかというと前のめりなデッキの方が効果を最大限に活かせるだろうけれど、コントロールでも間違いなく採用されるカードだ。
《印章持ちのヒトデ/Sigiled Starfish》
リミテッド3.0点
テーロスブロックのドラフトでも、コントロールやミッドレンジなら一枚は欲しいという人で溢れていた。今回も人気ぶりは変わらないと思う。殴るデッキでは要らないけれど、ヒトデを捨ててまで攻めに出るかどうかは、最初の数ターンくらいかけてゆっくり考えて結論を出したい。
《スカーブの大巨人/Skaab Goliath》
リミテッド2.0点
墓地を利用するカードは、1枚だけ入れると競合せず使えて大変よろしい。このあたりは探査で皆実感したことだと思う。大巨人の場合、要求はきっちりクリーチャーカード2枚だから、使うならデッキに14枚はクリーチャーが欲しいところ。それにルーターと《金切り声のスカーブ/Screeching Skaab》みたいなカードがいると尚良しといったところだろう。とにかく唱えることさえできればデカい強い。
《魂刃のジン/Soulblade Djinn》
リミテッド4.0点
個人的に、どうせこの名前はまたレアのジンなんだから、4点つけて次へ行ってもいいかなって。何とカードを読んでから再評価してもやっぱり4点だった。名前に違わず、単体で強い飛行クリーチャーだし、あらゆる呪文が全体強化にもつながる。こいつが生きていれば、そうたくさんの呪文は不要だ。もちろんあって悪いわけじゃないけどね。
《スフィンクスの後見/Sphinx’s Tutelage》
リミテッド1.5点
《戦慄水/Dreadwaters》をかき集めれば、スフィンクスの貢献ライブラリーアウトデッキの可能性が微レ存……?こいつの貢献でどのくらいライブラリーアウトがモノになるかはともかく、ゆっくりしたデッキに対して突きつけるには悪くない。ルーター能力の方も悪くないとはいえ、それだけをあてにして採用できるほどじゃない。やはりライブラリー破壊が狙えてナンボだろう。
《層雲歩み/Stratus Walk》
リミテッド3.0点
前環境では英雄的と一緒に収録されていたから、結構早めに手を出していいカードだった。英雄的と比べて、高名は層雲歩みに即飛びつきたくなるほどではないにせよ、取る理由としては十分。それに単体で見ても、層雲歩みはそう悪いカードじゃない。クリーチャーの枚数が多くなければ抜くこともあると思うけれど、普通に使える。カードを消費せずに飛行をつけたり、ブロックの計算を狂わせたりできるのは中々いい。
《テレパスの才能/Talent of the Telepath》
リミテッド0.5点
リミテッドのデッキに何枚呪文が入っているというのか。そしてその数少ない呪文の一体いくつが状況を問わず役立つのか……と考えれば、特別な才能などなくてもメインに入れるカードじゃないことは分かるね。サイドから投入することだってそうあるとは思えない。でもまあ、確実に魔巧するようなデッキを使っていて、対戦相手のデッキに強力な呪文がいくつも仕込まれてるようなときにはいい仕事をしそうだ。ああそうそう、ライブラリーも削れるからマニアはどうぞ。
《飛行機械の諜報網/Thopter Spy Network》
リミテッド1.0点か3.5点か
ブレの激しいカードだけど、その分見返りも大きい。1回誘発させられればずっとトークンを生み続けられることだろう。トークンを生成し続けられればその効果は凄まじいものがある。早めに取って専用デッキを組みたいね。仮にうまくいかなかったとしても、6枚以上誘発させられるようなら絶対に入れるよ(もっと少なくてもあるいは何とかなるかもしれないし)。
《塔の霊/Tower Geist》
リミテッド3.5点
2/2飛行でカードを引けるとか最高すぎる。イニストラードブロックのリミテッドに引き続きお世話になりそう。
《蛙変化/Turn to Frog》
リミテッド2.0点
コンバットトリックとしては、つかえる方だよね。前に収録されてたときと同じ。デカいクリーチャーでも対処できるのは嬉しいところ。守ってるときに使う場合、除去ケアで複数ブロックするようにしよう(とはいえ打ち消されたら酷いことになるからそこはまた気を付けて)。
《狩漁者/Watercourser》
リミテッド2.5点
同じ狩猟者って名前のついた3マナクリーチャーでも、構築で使われる奴とリミテッド用のがいるんだなって。格差社会の縮図を見る気分だ。ちなみにリミテッドでは、重すぎず中々のサイズと柔軟性を持ち合わせてるからまず使うだろう。
《つむじ風のならず者/Whirler Rogue》
リミテッド4.0点
4マナで1/1飛行2体を出すだけでも既に採用できるレベル。それにすぐ起動できる、戦線突破能力付きの2/2がついてくるだなんて素敵すぎない?強アンコモンここにあり、って感じだね。
《意志を砕く者/Willbreaker》
リミテッド点
除去やバウンス以外で対象を取る手段がいくつもあるなら、名前負けしないような強さを発揮できそう。特に繰り返し使える、《勇者の選定師/Anointer of Champions》や《アクロスの看守/Akroan Jailer》、あるいは運が良ければ《つむじ風のならず者/Whirler Rogue》とタッグを組めたら最高だ。やり方次第で夢の超人タッグも組めるけど、単体だとクソザコナメクジだから気を付けて。
青のコモントップ5
5.《層雲歩み/Stratus Walk》
4.《飛空士志願者/Aspiring Aeronaut》
3.《護輪のフクロウ/Ringwarden Owl》
2.《分離主義者の虚空魔道士/Separatist Voidmage》
1.《閉所恐怖症/Claustrophobia》
中々悪くはなさそう。優良除去、バウンス、優秀な飛行クリーチャーと、青で欲しいところは一通りそろってる。強アンコモンや打ち消しもあるし、十分期待できそうだ。
LSV
《潮流の先駆け/Harbinger of the Tides》
リミテッド3.5点
普通《大クラゲ/Man-o’-War》が活躍するような、ガンガン押してる場面だとバウンスできないのが面白いね。それでもこの能力は超優良。ダメージレースならどんなときでも素晴らしい活躍をするし、おまけに守勢に回っているときも強い。瞬速で出てこれる選択肢で色々と奇襲的に使うことが出来るし、5ターン目こいつでクリーチャーをバウンスしつつ3マナクリーチャーを盤面に追加、とかしたらバカげた強さだと思うよ。
《水撃/Hydrolash》
リミテッド3.0点
過去の似たようなカードにダマされないようにしよう。こいつは立派な、一枚分の仕事をするカードだ。《目潰しのしぶき/Blinding Spray》のように重くもなければ、《恐慌盲/Hysterical Blindness》のようにカード1枚を消費するわけでもない。マナコストと効果のバランスがしっかりとれている。3/3を同サイズで討ち取ったりして、割と楽に元は回収できると思うし、もっと大惨事を引き起こせることだってあると思う。簡単に1:2交換、あるいはもっと上を狙えて、3マナでサイクリングとして使うこともできるのはかなり強いと思うよ。
《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy》《束縛なきテレパス、ジェイス/Jace, Telepath Unbound》
リミテッド3.0点
面白いことに、リミテッドだとジェイスは裏返らない方が強いかもしれない。2マナ0/2のルーターは相当強い。序盤に出れたらそれなりの間ルーターとして使えるね。裏返ると……?
プレインズウォーカーになったジェイスの強さは、デッキにどのくらい呪文が入っているか、数次第ってところかな。プラス能力は身を守るにはいいけれど、超強力というわけでもない。再利用したくなるような呪文が6~7枚は欲しいところだ。表でルーターして、プレインズウォーカーになって即除去を撃てたら強い強い。この使い方なら、即除去されても1:1交換だし、ルーターで少し手札の質も良くなってちょっと幸せかな。ジェイスは表で十分に強い上、どんなデッキでも呪文が皆無ってことはないだろうし使うんだけど、最低限を保証しつつ、もっと優れた性能を発揮できる可能性もあるってのは素敵だね。
【翻訳】マジック・オリジン リミテッドレビュー 青 (by LSV) part 2
2015年7月27日 翻訳http://www.channelfireball.com/articles/magic-origins-limited-set-review-blue/
《閉所恐怖症/Claustrophobia》
リミテッド3.5点
《抑制する縛め/Suppression Bonds》よりも1マナ軽いのはかなり大きい。戦闘中にエンチャントが剥がれてもタップはされたままだから、奇襲的に2:1を取られる心配がないというのも重要だ。優良除去の鑑。唯一の欠点は青のダブルシンボルを要求されるところだけど、2色環境ならそこまで問題にはならないよね。
《一日のやり直し/Day’s Undoing》
リミテッド0.0点
レビューの点数は太っ腹につける俺でも、どうやり直したらいいものやらさっぱり分からない。《分散/Disperse》を入れまくってみるといっても、ちょっと狙い過ぎだろう。ターンを終了しなきゃならないのもかなり厳しい。終盤だと手札を補充した対戦相手に好き勝手されて、手が付けられなくなりそう。1マナクリーチャーを大量に詰め込んで、展開してから撃つとか?でもやり直しを引けなかったらどうする?
《深海の恐怖/Deep-Sea Terror》
リミテッド2.5点
条件付きでしか真価を発揮できない青のデカブツ、今回は何と、スレッショルドが再登場だ!スレッショルド達成は十分可能だし、ブロッカーかつ終盤のフィニッシャーとして、青いデッキなら採用していいだろう。一枚あればいいかな。デッキに一枚あると中々深みが出ると思う。
《輪の信奉者/Disciple of the Ring》
リミテッド4.0点
ちょっとばかり使うのに工夫は必要だけど、能力が使えるようになったら大暴れできる。墓地に2枚ばかり呪文が落ちてれば、相手にとってはこの上なくやりづらいだろう。いつでも《呪文貫き/Spell Pierce》できて、タップやアンタップもできるせいで、圧倒的にサイズで上回ってない限り迂闊に攻め込めないし、こいつ自身をうまく受け止めることもできない。早めにとれたなら呪文を多めにして活用したい。終盤になってから取っても、デッキに5~7枚程度呪文が入っていれば十分強いだろう。
《分散/Disperse》
リミテッド2.5点
遅い環境であればあるほど、バウンスの価値は薄れるけれど、見た感じ中々早そうだから心配しなくて良さそう。高名クリーチャーを通常状態に戻したり、《閉所恐怖症/Claustrophobia》や《抑制する縛め/Suppression Bonds》を貼られたクリーチャーを元に戻せるから、一枚は入れておきたい。
《変位の波/Displacement Wave》
リミテッド1.0点
確かにこれが役立つようなマッチもあると思うけれど、単純に考えて、ソーサリー速度で全部をバウンスしても別に嬉しくない。絶対に相手より重いクリーチャーをコントロールしているという自信があればいいけど、自信がないならかなり裏目に出ることもありそう。相手の方が先に展開し直せるというのが実にうまくない。何か悪いことが出来ない限り入れたくないね。
《戦慄水/Dreadwaters》
リミテッド1.0点
基本セットにはよくあるライブラリー破壊だ。ちなみにこいつは、超絶ヘボいカードの多いことで有名なアヴァシンの帰還出身だが、そのアヴァシンの帰還ですら戦慄する弱さだった。今回目を見張るような変貌を遂げているとは思えない。試してみたいカードではあるけれど、お察し。
《フェアリーの悪党/Faerie Miscreant》
リミテッド1.5点
カードが引けるのはいいんだけど、1匹目は1マナ1/1飛行として出さなきゃならんとか……大丈夫か?しかも2枚引いてカードが引ける確率と、1枚しか手札に来なかったときのことを合わせて考えないといけない。とはいえ1/1飛行は数がいれば中々だから、4枚以上いれば強いかもしれない。単体で弱いから回りやすいだろうし、6枚とか集めて轢き殺してくるデッキに当たるのが楽しみだよ。
◆ 【翻訳】マジック・オリジン リミテッドレビュー 青 (by LSV)
Magic Origins Limited Set Review – Blue
Luis Scott-Vargas, 2015年7月7日
http://www.channelfireball.com/articles/magic-origins-limited-set-review-blue/
Magic Origins Limited Set Review – Blue
Luis Scott-Vargas, 2015年7月7日
http://www.channelfireball.com/articles/magic-origins-limited-set-review-blue/
《高位調停者、アルハマレット/Alhammarret, High Arbiter》
リミテッド4.0点
この能力とサイズなら、重たいマナコストも納得だ。相手に除去をそもそも撃たせないことで身を守れる上、相手に除去がなければ、見えた中でとりあえずヤバいものを指定すればいい。アルハマレットが降臨して、相手の手札が空なら、能力がどうなろうとも5/5飛行を手札なしで対処しなければならない。俺はここまで完璧でなくても7マナが好きだけど、調停の場で改めて問われてもやっぱり高い評価に落ち着くだろう。
《霊気への抑留/Anchor to the AEther》
リミテッド3.0点
例によって、俺はこの手の効果が大好きだ。よく見てくれ。カードを消費することもなしに、マナコスト的に3マナより多少重い奴を戻しつつ、占術までできるんだ。超強力で何枚あってもいいと思う。特に高名クリーチャーがそこかしこにいる環境で、こいつは高名状態を解除できるからね。
《工匠の天啓/Artificer’s Epiphany》
リミテッド1.5点
《予言/Divination》の点数を下げるつもりは全くない。ただ、《目録/Catalog》と《予言/Divination》は別物だよな。アーティファクトがなくて、3マナも払って《目録/Catalog》の効果は、カード1枚使ってやることじゃない。アーティファクトを仕込んだデッキや、魔巧を達成しておきたいコントロールデッキでは使えるけど、拾って嬉しいカードというほどでもないと思う。
《飛空士志願者/Aspiring Aeronaut》
リミテッド3.0点
1/2飛行に1/1飛行がくっついてくるのは中々。2つに分かれて出てくるので除去に強く、アーティファクトシナジーやバウンス耐性もある。特に守勢に役立つだろうね。特にアーティファクトを使わなくても採用したいな。
《骨を灰に/Bone to Ash》
リミテッド1.5点
中盤に4マナ立てたまま動くのはかなり動きが制限される。特にケアして動かれると辛い。とはいえ1:2交換の取れるカードだし、《否定/Contradict》は随分過小評価されていたから、今度こそ使ってあげたい。終盤になるととても強いカードだから、インスタントタイミングでマナを使うカードを擁するコントロールが組めたら、カードアドバンテージを制する鍵になりそうだ。ゲームによっては大活躍だろうから、サイドボードから投入して最高にハイになろう。
《計算された放逐/Calculated Dismissal》
リミテッド2.0点
初手にあったら、3~6ターン目くらいまで、することのないターン構えるのにおあつらえ向き。後半に使うと3マナ支払われてしまうことも多くなると思うけど、その分、占術2がつくことも多くなると思う。占術2は結構な価値があるから、腐ってしまうリスクも呑んで使いたい。序盤は確実に、終盤もたまには機能する上、占術もできるとくれば、普通に使っていいカードだと思うんだよね。この手のカードにはありがちだけど、枚数があっても強くないので、取りすぎないようにしよう。
《意思の激突/Clash of Wills》
リミテッド3.0点
除去として見るとトップクラスではないかもしれないけれど、ここまで柔軟ならいつでも採用できる。序盤は2マナの打ち消しとして使えて、《計算された放逐/Calculated Dismissal》と違って終盤でも腐ることがない。終盤打ち消すためには7マナくらい立ててなきゃならないかもしれないけど、序盤に軽く、終盤も腐らないカードは青いデッキとしても歓迎だろう。
【翻訳】マジック・オリジン リミテッドレビュー 白 (by LSV) part 5
2015年7月16日 翻訳《抑制する縛め/Suppression Bonds》
リミテッド3.0点
4マナは結構重たいけど、それでも大体何でもやれる確定除去だ。まあ満足いくくらいの性能はあるかな。
《迅速な報い/Swift Reckoning》
リミテッド3.5点
魔巧がなくても、名前に恥じないくらいの強さはあるよ。殴ってきた奴なら何でも除去できるし、軽くていい。魔巧を達成したら、殴られる前に除去もできてしまう一級の除去に生まれ変わるしね。ここまで見てきて、全てをかなぐり捨てて魔巧を達成したくなるようなカードには未だお目にかかってないけれど、それにしても魔巧を達成したこいつは強い。大概のデッキは、終盤魔巧を達成する程度には呪文が入っているだろうからダメージを抑える使い方ができるし、序盤は多少殴られる余裕があるので隙が生じにくい。
《トーパの自由刃/Topan Freeblade》
リミテッド3.0点
基本的にどんなデッキに入れても強い。普通あまり2マナ域を厚くしないコントロールですら採用したくなる、こういう2マナクリーチャーはホント好き。2マナ2/2バニラの性能が標準的な中で、強力な能力がいくつもついてるとか凄いよね。
《族霊導きの鹿羚羊/Totem-Guide Hartebeest》
リミテッド2.0点
名前は漢字とかかなり苦しい感じだけど、カード1枚分のアドを稼いでくれる。オーラが2枚あれば入れていいかな。5マナ2/5で、除去がくっついてるようなものだし(《抑制する縛め/Suppression Bonds》を持ってきたりね)。でもしかで採用するカードじゃないぞ。
《悲劇的な傲慢/Tragic Arrogance》
リミテッド4.0点
こちらに最強のクリーチャーを残しつつ、相手には最弱のクリーチャーを押し付けるとか、かなり酷いカードに見える。欠点らしい欠点といえば、相手が横に広げて展開してこないときくらいか。そのくらいあまり気にならないね。
《アクロスでの武勇/Valor in Akros》
リミテッド1.5点
効果自体は強力そのものなんだけど、間違いなく過剰評価される一枚だと思う。盤面にクリーチャーを追加し続けられるなら、攻撃を通すのにもってこいだ。でも単体で何もしない呪文を1ターン丸々使って唱えて、その後が続かないというのは典型的な負け筋でもある。クリーチャー密度がメチャクチャ濃いなら使えるけど、それだけ生物を詰め込んで尚、強さにはムラがありそう。
《ヴリンの翼馬/Vryn Wingmare》
リミテッド3.0点
この手の能力は、こちらのデッキをクリーチャー中心にしておけば多少有利に働くだろうか。まあ3マナ2/1飛行の時点で普通に使える。青白で呪文だらけのデッキのときは抜けそうだけど、そうでなければまあ期待外れに終わることはないんじゃないかな。
《戦乱の神託者/War Oracle》
リミテッド3.5点
アックザーン!高名してなくても強いし、高名になったら更に手が付けられなくなる。白のアンコモンの中でも別格だと思うので、白をやってるなら絶対取ろう。
《鋤引きの雄牛/Yoked Ox》
リミテッド1.0点
スキヤキの雄牛?(難聴)
白のコモントップ5
5.《天界のほとばしり/Celestial Flare》
4.《巡礼者の道の騎士/Knight of the Pilgrim’s Road》
3.《トーパの自由刃/Topan Freeblade》
2.《抑制する縛め/Suppression Bonds》
1.《確固たるエイヴン/Stalwart Aven》
白の優良コモンはどれも強力、かつベスト5はどれも本当に接戦だ。特に一番上の2枚の順位は、往々にして飛行クリーチャーから取ると思うけど、しょっちゅう入れ替わることと思う。高名クリーチャー3体はどれも軽くて前のめりで、高名がついてるからといって重くなっていないのが高評価。すんなり採用できるし、高名クリーチャーがいるとコンバットトリックも強さがぐんと増す。いつも通り、白は攻める色っぽいね。基本的には、白をやる場合は前のめりにいった方が良さそうだ。
《力強い跳躍/Mighty Leap》
リミテッド1.5点
普通のデッキでは低空飛行、前のめりなデッキではほんの少し力強いとかそんな感じ。こいつは《キテオンの戦術/Kytheon’s Tactics》と違って、強いデッキではとことん強く、要らないデッキでは1.0点みたいな極端にふれない、常に1.5点くらいのカードなんだと思う。使うこともあるだろうけど、想像を飛び越えるような力強さではないと思うよ。
《殺人の捜査/Murder Investigation》
リミテッド1.0点
ペロッこれは青酸カリ!相手のデッキが地上クリーチャーだらけで除去なしのデッキならサイドボードから投入するかもしれないけど……そんな状況がどれだけあるのかって話だね。
《勇者の守護神/Patron of the Valiant》
リミテッド3.5点
5マナ4/4飛行な上に、ほんのちょっとだとしてもメリット能力付きのクリーチャーとか弱いはずがない。狂った速さの環境では別にしてもね。カウンターを増やしてくれる云々はどっちかというと本体のオマケなんで、頑張って集めようとは思わない。でもこいつがいようといまいと、高名持ちのクリーチャーは使うよね。それならカウンターがどうなろうと裏目には出ないし。
《秘宝の探求者/Relic Seeker》
リミテッド3.0点
2マナ2/2で高名持ちという時点で、装備品が影も形もないデッキでも採用するし、環境には結構装備品があるな。こいつがいれば《喧嘩屋の板金鎧/Brawler’s Plate》みたいな使いにくい奴でも入れていいし、《投げナイフ/Throwing Knife》や《精霊信者の剣/Sword of the Animist》でもあったら大歓喜。しかも数を集めなくても探してこれる可能性があるから、装備品集めに躍起にならなくてもいいとかたまらないな。
《永遠警備の歩哨/Sentinel of the Eternal Watch》
リミテッド4.0点
こんなのに警備されてちゃとてもじゃないが攻め込めない。一番強い奴を即座に寝かせる上、4/6というサイズも相まって地上では支配的だろう。シールドのプールにいてくれたら大活躍を保証するよ。
《空位の玉座の印章/Sigil of the Empty Throne》
リミテッド1.5点(もしくはドキドキしながら3点)
神のごとき活躍をするか、単なる紙クズに終始するか。デッキ次第過ぎて点数付け無理すぎる。他のエンチャントの顔ぶれを見るに、初手で手を出したくはないものの、エンチャントを3枚ほど確保してある状態の2パック目で見かけたりしたら話は別。7~8枚、デッキに入れてもいいと思えるエンチャントがあれば、だんだん強そうにすら思えてくる。元を取るには天使を2体くらい出したいところだから、《オーラ術師/Auramancer》あたりが相方に良さそう。とはいえこいつが役に立つかどうかは、ドラフトしてみてセットの印象を固めてからにしたいところ。こういうカードのある環境って好きだな。
《確固たるエイヴン/Stalwart Aven》
リミテッド3.0点
コモンで2/4飛行とか強いな(1/3とか猫被ってるのに騙されるな!)。白の強コモンとして確固たる地位を築くんじゃないかと思うよ。高名を容易に狙えないこともあるだろうけれど、出てから最初の2ターンばかり、2/4としてブロックできない能力とでも思っておこう。それでも3マナとしては素晴らしい性能だ。
《ニクスの星原/Starfield of Nyx》
リミテッド0.0点
《空位の玉座の印章/Sigil of the Empty Throne》は、狙って組むのは難しいものの、専用デッキを組んで上手く回ったときは強力無比といってよかった。こちらはより一層厳しい構築を要求され、しかも成功しても大した見返りがない。星原に、大きな星がついたり消えたりしているのが見える人だけどうぞ。
《神聖なる月光/Hallowed Moonlight》
リミテッド1.0点
たまにリアニメイト呪文やトークン生成を咎められることはあると思うけど、テキストの上半分は、大半のデッキに関係ないんじゃないかな。例によってサイドボード要員ではあるけれど、割と軽いし入れても裏目があまりない。時と場合によっては、普通にサイクリングしてもいいし(カードが足りなければ穴埋めにはなるね)。
《治癒の手/Healing Hands》
リミテッド2.0点
2枚目のカードの代わりに4点ライフゲインがついてきた《予言/Divination》みたいなものだな!中々の効果だし、魔巧達成にも貢献しそうでいいじゃないか。コントロールデッキで、何もせずカードを引いて過ごせるようにしてくれる、こういう呪文は大歓迎だ。序盤の守りが不在でも、ちょっと息継ぎするくらいの時間は稼いでくれる。攻めるデッキなら用はないだろうけど、遅めのデッキならマナカーブを整えつつ、終盤引いてもいい、いぶし銀な一枚だと思う。
《重歩兵/Heavy Infantry》
リミテッド1.5点
一回きりだがまあまあの能力と、ほんの少し見劣りする程度のサイズなら、重視しないにしても使ってやりたい。マナカーブにきっちり沿って展開できたらかなりの重圧をかけられると思うけれど、そんなカードは積極的に手を出して求めるものじゃないね。
《牢獄の管理人、ヒクサス/Hixus, Prison Warden》
リミテッド4.0点
5マナ4/4瞬速だけで奇襲効果としては中々だから、大惨事をお見舞いしてやれるだろう。相手が5/5と3/3とかで暢気に攻めてきたら、3/3を無駄死にさせつつ5/5を追放してやろう。考えるだけでニヤニヤできる。どうやらワンオペで牢獄管理をやらされてるみたいだから、除去とかバウンスでどかされると、こっちが大惨事を見る羽目になるかもしれない。気を付けよう。
《巡礼者の道の騎士/Knight of the Pilgrim’s Road》
リミテッド3.0点
3マナ3/2を出征させるのが大好きだったから、ゾンビが騎士になったっていたって平気さ。仮に高名がついていなくてもマナコストとしては相応だし、+1/+1される可能性まであるのなら絶対に使うね。
《白蘭の騎士/Knight of the White Orchid》
リミテッド3.0点
後手で輝くカードって好きだぜ。白蘭はその点うってつけだ。ちゃんと花を咲かせるには序盤に白白を捻出しなきゃならないから、平地をたくさん入れる必要はあるけどね。能力を使うためにわざと土地を置かないのはお勧めしない。もっとも、先手で土地が残り1枚くらいしかないというのなら、検討くらいはしてみるけどね。
《騎士の勇気/Knightly Valor》
リミテッド3.5点
ラヴニカへの回帰であれだけ暴れ回ったカードだから、活躍はお墨付きさ。5マナで2/2と、+2/+2速攻・警戒がつくようなものだから、抱き合わせとして確かにお得だ。そこそこのサイズのクリーチャーに付ければ、攻守に渡って盤面を制圧してくれるだろう。除去されても2/2が残るから、カードアドバンテージ的には失うどころかある意味むしろ増えてるといってもいい。アンコモンに昇格も納得の強さ。最初に見たときはここまで高評価しなかったんだけどね。
《キテオンの不正規軍/Kytheon’s Irregulars》
リミテッド4.5点
最近はマジックの世界ですら、正規雇用の職は得難いようで世知辛い。ところでこいつらは正規雇用の奴らなんて目じゃない強さだ。打点は半端じゃないし、能力も超強力。4ターン目に出して強いのに、8ターン目に出すとある意味更に強力というのは、そうそう見ないよ。採用するときは福利厚生と平地をたくさんつけてあげよう。一緒に殴れる他のクリーチャーを計算に入れなくても強いよ。
《キテオンの戦術/Kytheon’s Tactics》
リミテッド1.5点
この手の効果の例に漏れず、大概のデッキでゴミだが輝くデッキでは素晴らしい。去年と一緒だな!マナカーブを低めに寄せたクリーチャー16枚のデッキとかなら、かなり猛威を振るうだろう。クリーチャーが12体程度のデッキでは使わない方がいい。魔巧を達成しつつ十分横に並べるのは加減が難しいと感じるかもしれないけれど、ビートダウンなら警戒はついてもつかなくてもそこまででもないから、絶対に達成したいというよりはオマケくらいに思っておくといいだろう。
【翻訳】マジック・オリジン リミテッドレビュー 白 (by LSV) part 2
2015年7月13日 翻訳《前線の僧侶/Cleric of the Forward Order》
リミテッド2.5点
マジックは何せTCGっていうくらいだから、集めると強くなるコモンがいるのは当然だよな。是非集めて楽しみたいところだ。こいつも仲間外れにするつもりはないよ。単品では2マナ2/2で2点ライフゲインがついてるだけのちょっとイカすカードだが、4~6点回復できるならかなり優秀だ。サイクルの他と比べて、集めることでの恩恵はそこまででもないけど、こいつが単体で十分に強いのは、集めることで真の力を発揮する連中とのバランスを取ってるんだろう。こいつは1枚でも使うよ(あと、1枚取ったからって2枚目を何が何でも取るつもりもない)。前のめりなデッキなら2マナ域は何枚でも採用するし、コントロールならライフゲインは嬉しいものだしね。
《領事補佐官/Consul’s Lieutenant》
リミテッド3.5点
2ターン目に2/1先制攻撃が出られればほぼ殴りに行けるだろう。それに高名になったら超強力だ。3/2先制攻撃は止まらないし、自軍に+1/+1修正を与える能力で更なる攻勢に出られる。後半に引いてもそう弱くはないし、コンバットトリックとの相性は抜群だ。相手も高名クリーチャーは絶対に通すまいとしてくるだろうから、戦闘を制するつもりでコンバットトリックを集めておくと中々よさげだ。白白のダブルシンボルは中々にキツい。この環境で前のめりな白いデッキが、こいつを2ターン目にすんなり出すため、平地を10枚採用できるかはちょっと分からないけど。
《悟った苦行者/Enlightened Ascetic》
リミテッド0.5点
サイドボード要員としては良いね。いつでもチャンプブロッカーとして使い捨てられるし、場に出たときエンチャントを壊せれば、さしずめ1.5対1交換だ(エンチャントを壊した後の1/1はカード0.5枚分くらいだから)。サイドボード要員だから、あまり急いでピックはしなくていいよ。
《包み込む霧/Enshrouding Mist》
リミテッド2.0点
たった1マナでクリーチャーを守ったり、ちょっとサイズを上げたりするのは中々よろしい。コンバットトリックは、このくらい思い切り軽いのがいい。他の呪文を唱えながら使える軽さだと、唱えられる機会も多いからね。これならダメージ軽減のおかげで、相手のトリックで返される危険性も低い(除去を合わせられたら悲劇なのは変わらないけど)。高名云々はオマケとしては嬉しいけれど、そこまで積極的に狙いに行くものでもないね。
《アクロスの英雄、キテオン/Kytheon, Hero of Akros》・《歴戦の戦士、ギデオン/Gideon, Battle-Forged》
リミテッド4.0点
1マナ2/1は過剰評価されることが多いと思ってるんだ。終盤引いたときに大して役に立たないからね。その点、キテオンは終盤でも役に立つし、普通の2/1と違ってかなりの脅威だ。ギデオンに変身されたらかなりまずい。しかも裏返るときには、お供も合わせて3人で攻撃に行けるような、有利な盤面だろうからね。
更にギデオンになると、強固なブロッカーを立たせて身を守ることもできるし、小粒なクリーチャーに攻撃を強制させて排除することもできる。プラス能力がどちらも不要なときは、自ら殴りに行くこともできる。
飛行にはちょっと弱いし、押されてる時には表も裏も今一つだけど、クリーチャー多めの白デッキなら間違いなく取っていいだろう。
《ギデオンの密集軍/Gideon’s Phalanx》
リミテッド3.5点
マジック・オリジンが高速環境だったとしても、2/2を4体ばら撒くのは7マナであることを鑑みても素晴らしい。相手の除去に対する回答としても優秀だし、中々のクロックを追加できるし、相手の攻撃を返り討ちにするにももってこいだ。相手に1体、3/3が立ってるだけで攻めづらくなるのはいただけないが、唱えたときは大体、クリーチャー1体くらい無傷で倒せるだろうし、それほど労せずに攻勢に回れることだろう。魔巧が実にいい。これを唱えられる頃には、大体魔巧を達成できてるだろうからね。
《秘儀術師の掌握/Grasp of the Hieromancer》
リミテッド2.0点
ビートダウンのお家芸、小悪魔系カードだ。前回《まばゆい神盾/Glaring Aegis》のときは、あまりの眩さに評価を誤った気もするが、それでも攻めるデッキで使えば、たまに除去で1:2交換を取られるとしても、除去みたいなものだよね。殴るデッキ以外では使用に堪えないけれど、攻めるデッキなら積極的に手を出してもいいと思う。基本は微妙ながら、状況によっては凄まじい力を発揮することもあるカードの典型だね。これのくっついたクリーチャーに対処できないなら、そのまま負けかねないからさ。
◆ 【翻訳】マジック・オリジン リミテッドレビュー 白 (by LSV)
Dragons of Tarkir Limited Set Review – White
Luis Scott-Vargas, 2015年7月15日
http://www.channelfireball.com/articles/magic-origins-limited-set-review-white/
Dragons of Tarkir Limited Set Review – White
Luis Scott-Vargas, 2015年7月15日
http://www.channelfireball.com/articles/magic-origins-limited-set-review-white/
5.0点 強すぎる神いわゆるゴッド。《群れネズミ/Pack Rat》、《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》、《風番いのロック/Wingmate Roc》
4.5点 素晴らしい爆弾レアだが、対処できなくはない。《軍族の解体者/Butcher of the Horde》、《凶暴な拳刃/Savage Knuckleblade》、《火口の爪/Crater’s Claws》
4.0点 優秀なレアや、それに比肩し得るアンコモン。《三つぞろいの霊魂/Triplicate Spirits》、《対立の終結/End Hostilities》、《死滅都市の悪鬼/Necropolis Fiend》
3.5点 《稲妻の一撃/Lightning Strike》、《長毛ロクソドン/Woolly Loxodon》、《停止の場/Suspension Field》
3.0点 ほぼデッキに入る良カード。《消耗する負傷/Debilitating Injury》、《マルドゥの軍族長/Mardu Hordechief》、《肉は塵に/Flesh to Dust》
2.5点 まず抜けることのないカード。《氷河の忍び寄り/Glacial Stalker》、《苦々しい天啓/Bitter Revelation》、《弱者狩り/Hunt the Weak》
2.0点 数合わせでデッキに入る。でもたまに抜けるカード。《龍鱗の加護/Dragonscale Boon》、《果敢な一撃/Defiant Strike》、《取り消し/Cancel》
1.5点 頭数の水増し。入るかどうかは半々くらい。《境界の偵察/Scout the Borders》、《飛空士の修繕屋/Aeronaut Tinkerer》、《レインジャーの悪知恵/Ranger’s Guile》
1.0点 数合わせとしても役不足。ほぼ入らない。《大牙コロッソドン/Tusked Colossodon》、《青銅の黒貂/Bronze Sable》、《抑圧的な光線/Oppressive Rays》
0.5点 ギリギリデッキに入るかどうかなカード。もしくはサイドボード用カード。《帰化/Naturalize》、《部族養い/Feed the Clan》、《集い/Congregate》
0.0点 役立たず。《市内捜査/Search the City》、《伏魔殿のピュクシス/Pyxis of Pandemonium》
《アクロスの看守/Akroan Jailer》
リミテッド1.0点
《ドロモカの砂丘唱え/Dromoka Dunecaster》と違って、少なくとも飛行クリーチャーもタップできる。しかし寝かせるのにいちいち3マナもかかるんじゃ、あまり積極的には採用したくないね。毎回3マナも浮かせて動くのは終盤までそうそうできやしない。マナがなくて単なる1マナ1/1じゃほとんど空気だしね。
《アンプリンの戦術家/Ampryn Tactician》
リミテッド2.5点
出たときにダメージも通せる丘巨人。序盤出してもいいし、終盤出しても強い。マナカーブに沿って展開してつなげればかなりのものだし、戦術家っぽく後半使うため抱えておいてもいい。攻めないデッキでは少し見劣りするものの、能力の割にマナレシオも悪くない。クリーチャーが必要ならまず入れて間違いないだろう。殴るデッキで使えばずっと強いから、相応に高く見てあげよう。
《勇者の選定師/Anointer of Champions》
リミテッド3.0点
《歴戦の歩兵/Infantry Veteran》は、基本セットの中で最も過小評価されてるカードの一つだった。アンコモンに昇格してるあたり、開発チームは分かってるってことかな。戦場にいるだけで戦闘が非常にやりにくくなるから、クリーチャーで殴るデッキならあるだけ入るカードだ。ゲームに劇的な効果をもたらす1マナクリーチャー、適当に流していいカードじゃないね。
《徴税の大天使/Archangel of Tithes》
リミテッド4.5点
4マナ3/5飛行の時点で強い。相手にしてみたら能力も相当厄介だ。自分のターンもどう動いたものか相当難しくなるし、こいつがいる状態じゃ、攻撃しようにも頭を押さえつけられたようなもの。相手がマナを立ててブロックの構えをとっていたら、攻撃しないで立たせておくことすらできる。まさに状況を掌の上で転がすことができるだろう。唯一マナコストだけがちょっとキツめだけど、書いてあることは全部強いよ。
《オーラ術師/Auramancer》
リミテッド2.0点
こういうカードっていいよね。工夫次第で2:1交換が取れてアドバンテージ源になってくれるし、ドラフトでシナジーを追及したくなるというもの。こういうのは大歓迎だ。遅めに取れるようなら是非オーラ術師を活かすようなピックをしたい。ひっそりとエンチャントがテーマになってるから、いつもより強そうだし、ほんの2枚くりあエンチャントがあれば十分使う価値があるよ。
《エイヴンの戦僧侶/Aven Battle Priest》
リミテッド1.5点
超重たいにしても、3/3飛行は3/3飛行だ。能力もある意味、重さの埋め合わせになるものだしね。それでもあまり入れたくはないけれど、高マナ域がもう1枚欲しい、なんてときにはいいかもね(俺は普段から重いところには不自由してないから、こいつが必要になることはないと思う)。
《祝福された霊魂/Blessed Spirits》
リミテッド3.0点
お涙頂戴5.0点
イラストさえ受け入れられれば、優秀な飛行クリーチャーだ(哀しみを背負った者だけが、無から転じて生を拾える。そうだろ?)。3マナ2/2飛行は十分強いから、エンチャントがなくてもすんなり採用できる。カウンターを乗せられれば更に素晴らしい。エンチャント前提でなくても十分な性能というのがいいね。
《天界のほとばしり/Celestial Flare》
リミテッド3.0点
白のお家芸「戦闘中限定のクリーチャー除去」は、重くて構えるのが大変という欠点がつきものだった。《天界のほとばしり/Celestial Flare》はその点優秀だ。一方、構えていることが読めた場合でも、複数クリーチャーで攻撃することでケアして戦うことも可能だよ。読まれていても、他のコンバットトリックと組み合わせたりすることで、上手いこと相手をハメることは可能だろう。何かしらブロッカーさえいれば、普通の布告系除去と違って、5/5の代わりに1/1を生贄にしたりできないのがいいね。ダメージ解決後、戦闘クリーチャーが死亡した後にも唱えられるのは覚えておこう。ダメージが解決しても、戦闘終了ステップの間、攻撃クリーチャーは攻撃クリーチャーだし、ブロッククリーチャーはブロックに参加したままだ。
《突進するグリフィン/Charging Griffin》
リミテッド2.5点
4マナ2/2飛行程度じゃリミテッダーまっしぐらとはいかないが、攻撃時3/3飛行なら許せるかな。完成度の高い防御的なデッキなら不採用にすることもあるだろうけど、滅多に抜くようなことにはならないだろう。
◆ マジック・オリジン カードプレビュー 《Pyromancer’s Goggles》 by LSV
Magic Origins Preview - Pyromancer’s GogglesBy Luis Scott-Vargas 29 Jun, 2015
Luis Scott-Vargas, 2015年6月29日
http://www.channelfireball.com/articles/magic-origins-preview-chandras-goggles/
今日も今日とて、激アツなカードがお目見えだ。思わずプレイする手が真っ赤に燃えること請け合い。オリジンといえば原点。PW用のアイテムが欲しくなるよな。こいつは見るからにチャンドラ用だ
《Pyromancer’s Goggles》
実際、カードとしても大したものだよ。まずマナが出るから、いくら重いにせよ単品での機能が保障されてる。そして目玉の、呪文をコピーできる能力はぶっ飛んでるの一言。スタンダードで大暴れできるんじゃないかと思わせるに足る性能だ。考えてほしいんだが、単純にカードを1枚引いても、いつも実が引けるわけじゃない。一方、こいつのコピー能力は確実にカード1枚分のアドバンテージを保証する上、コピーした呪文のコストも不要。普通にカードを引くより強力とさえいえる強さだ。そう考えると、初期投資に必要なマナが多少多くとも、それだけの価値があるというもの。赤い呪文を次々唱えないといけないという縛りこそあるものの、これが入ってるようなデッキにとっちゃ、そう難しいことじゃないだろう。5マナのアーティファクトで、マナを供給しつつカードアドバンテージも稼げるという性能は目を見張るものがある。デッキを組むだけの見返りは十分あるね。
5ターン目にゴーグルを出して、即マナを使って呪文がコピーできたらさぞかし気持ちいいことだろう。しかも都合よく、新顔の呪文の中にうってつけの奴があるじゃないか。
《焦熱の衝動/Fiery Impulse》
ゴーグルを出してすぐ唱えれば、《稲妻/Lightning Bolt》2発分に相当する。こんがり焼きあげて盤面も綺麗になることだろう。
対処されずにターンが返ってきたら、打ち消されない奴をかましてやるのも楽しそうだ。
《極上の炎技/Exquisite Firecraft》
いったんゴーグルが場に出たら、対戦相手にとっちゃ凄まじいプレッシャーだろうね。何せこっちの赤い呪文は、何でも当たりが出たのでもう1個。その上コピーにマナコストすらかからない。打ち消しで止めるにしても、骨が折れると思うよ。
5マナのアーティファクトを入れつつ火力満載のデッキを作るってのは、難しいかもしれないが中々面白そう。ただ、伝説のアーティファクトだからね。2枚目は花粉症のときくらいしか出番がないかもしれない(1枚目を使った後、すぐ2枚目を出して使ったりはできるけどね)。一体何をコピーしてやろうか、考えるだけでも楽しい。モダンに持ち込んで、《火想者の予見/Firemind’s Foresight》でもコピーしようものなら……(ここまで来ると夢か)。
一番すんなり入ってきそうなのは、バーンのフィニッシャーとしてだろうか。毎ターン、コピーも含めて2枚ずつ火力を投げつければ、ライフが結構残ってても高確率で焼き尽くせそう。他にも、赤ともう1色で、ゴーグルコントロールとか組めたら素敵。アドバンテージを稼ぐ装置としては超強力だからね。大体、ゴーグルを使って戦うとか、考えるだけで楽しくない?
Magic Origins Preview - Pyromancer’s GogglesBy Luis Scott-Vargas 29 Jun, 2015
Luis Scott-Vargas, 2015年6月29日
http://www.channelfireball.com/articles/magic-origins-preview-chandras-goggles/
今日も今日とて、激アツなカードがお目見えだ。思わずプレイする手が真っ赤に燃えること請け合い。オリジンといえば原点。PW用のアイテムが欲しくなるよな。こいつは見るからにチャンドラ用だ
《Pyromancer’s Goggles》
実際、カードとしても大したものだよ。まずマナが出るから、いくら重いにせよ単品での機能が保障されてる。そして目玉の、呪文をコピーできる能力はぶっ飛んでるの一言。スタンダードで大暴れできるんじゃないかと思わせるに足る性能だ。考えてほしいんだが、単純にカードを1枚引いても、いつも実が引けるわけじゃない。一方、こいつのコピー能力は確実にカード1枚分のアドバンテージを保証する上、コピーした呪文のコストも不要。普通にカードを引くより強力とさえいえる強さだ。そう考えると、初期投資に必要なマナが多少多くとも、それだけの価値があるというもの。赤い呪文を次々唱えないといけないという縛りこそあるものの、これが入ってるようなデッキにとっちゃ、そう難しいことじゃないだろう。5マナのアーティファクトで、マナを供給しつつカードアドバンテージも稼げるという性能は目を見張るものがある。デッキを組むだけの見返りは十分あるね。
5ターン目にゴーグルを出して、即マナを使って呪文がコピーできたらさぞかし気持ちいいことだろう。しかも都合よく、新顔の呪文の中にうってつけの奴があるじゃないか。
《焦熱の衝動/Fiery Impulse》
ゴーグルを出してすぐ唱えれば、《稲妻/Lightning Bolt》2発分に相当する。こんがり焼きあげて盤面も綺麗になることだろう。
対処されずにターンが返ってきたら、打ち消されない奴をかましてやるのも楽しそうだ。
《極上の炎技/Exquisite Firecraft》
いったんゴーグルが場に出たら、対戦相手にとっちゃ凄まじいプレッシャーだろうね。何せこっちの赤い呪文は、何でも当たりが出たのでもう1個。その上コピーにマナコストすらかからない。打ち消しで止めるにしても、骨が折れると思うよ。
5マナのアーティファクトを入れつつ火力満載のデッキを作るってのは、難しいかもしれないが中々面白そう。ただ、伝説のアーティファクトだからね。2枚目は花粉症のときくらいしか出番がないかもしれない(1枚目を使った後、すぐ2枚目を出して使ったりはできるけどね)。一体何をコピーしてやろうか、考えるだけでも楽しい。モダンに持ち込んで、《火想者の予見/Firemind’s Foresight》でもコピーしようものなら……(ここまで来ると夢か)。
一番すんなり入ってきそうなのは、バーンのフィニッシャーとしてだろうか。毎ターン、コピーも含めて2枚ずつ火力を投げつければ、ライフが結構残ってても高確率で焼き尽くせそう。他にも、赤ともう1色で、ゴーグルコントロールとか組めたら素敵。アドバンテージを稼ぐ装置としては超強力だからね。大体、ゴーグルを使って戦うとか、考えるだけで楽しくない?
◆ 【翻訳】タルキール龍紀伝 リミテッドレビュー 多色・無色・土地 コモントップ10
Dragons of Tarkir Limited Review - Gold, Colorless, Lands, and Top 10 Commons
By Luis Scott-Vargas 2015年3月20日
http://www.channelfireball.com/articles/dragons-of-tarkir-limited-review-gold-colorless-lands-and-top-10-commons/
無色
アーティファクト
土地
コモントップ10
10.《毒塗り/Coat with Venom》
9.《体躯の縮小/Reduce in Stature》
8.《オジュタイの介入者/Ojutai Interceptor》
7.《双雷弾/Twin Bolt》
6.《押し拉ぎ/Flatten》
5.《オジュタイの召喚/Ojutai’s Summons》
4.《高楼の弓使い/Aerie Bowmasters》
3.《微風の写字官/Zephyr Scribe》
2.《勇壮な対決/Epic Confrontation》
1.《平和な心/Pacifism》
赤を除くと、上位陣はいい感じに各色のコモンが入り乱れることになった。名を連ねているのは主に優良除去、アドバンテージ源、強いクリーチャーで、コンバットトリックの中では《毒塗り/Coat with Venom》がエントリーすることになった。2~3マナの軽量除去、コモンのルーター、重すぎない3/4到達や4/2飛行と、前2つセットと比べてコモンのカードパワーは高いといえる。わくわくするね。個々のカードが実際に強いかどうか、今から楽しみだ。まあ往々にして、実際に遊ぶとピック順位表ってのは変わるものだけどね。
レア・神話レアトップ7
7.《死霧の猛禽/Deathmist Raptor》
6.《龍王コラガン/Dragonlord Kolaghan》
5.《オジュタイの模範/Ojutai Exemplars》
4.《龍王シルムガル/Dragonlord Silumgar》
3.《氷瀑の執政/Icefall Regent》
2.《龍王オジュタイ/Dragonlord Ojutai》
1.《龍王アタルカ/Dragonlord Atarka》
最強カードの方々。7位と半端な順位までなのは、4.5点以上を付けたカード、要するに第一印象で頭一つ抜けてるカードが7枚だったから。ちなみに最強なのはアタルカだと思う。サイズ的にも能力的にも暴力的で、もう1マナ重くても全く不思議でない。1位から7位までを見てみると、共通点があるのが分かるだろう:
・除去しづらい
・劣勢でも強い
・カードアドバンテージを生みだす
・速やかに対戦相手を倒す打点
・マナコストが重すぎない
爆弾カードに求められる性能は上のような点で、どこかが優れていれば欠点には目を瞑ることもある。たとえば《死霧の猛禽/Deathmist Raptor》の場合、マナコストとカードアドバンテージの面で優秀だが、打点が圧倒的なわけではないし、負けている盤面で戦局をひっくり返すほどの力はない。
レアは強いものの、対処の極めて困難な《城塞の包囲/Citadel Siege》や《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》みたいなのはないし、相手が爆弾カードを叩きつけてきても反撃の余地がありそうだし、中々面白そうなセットだと思う。コモンが強いのもいいね。やっぱり除去は5マナじゃなくて2マナじゃないと。
これを読んでくれた皆がプレリリースを楽しめるよう祈ってるよ。ドラゴンは是非お気に入りを選ぼう(俺はシルムガルだ!)。
LSV
Dragons of Tarkir Limited Review - Gold, Colorless, Lands, and Top 10 Commons
By Luis Scott-Vargas 2015年3月20日
http://www.channelfireball.com/articles/dragons-of-tarkir-limited-review-gold-colorless-lands-and-top-10-commons/
《ドロモカの命令/Dromoka’s Command》
リミテッド3.5点
ほとんどの場合、インスタントの《弱者狩り/Hunt the Weak》として使うことになるかな。強いけど壊れではなさそう。他のモードもたまには出番があるだろうけど、超優良除去のモードを差し置いてまで使う機会はそうないと思う。
《忍耐の鱗王/Enduring Scalelord》
リミテッド2.5点
あまり能力が誘発することは多くなさそうなので、取ったら何が何でも入れるような手合いではないと思う。弱くはないけど、目を見張るようなものではないかな。
《狩りの先駆け/Harbinger of the Hunt》
リミテッド4.0点
5/3飛行と5/4飛行じゃ大分性能差があるものの、マナコストに見合ったサイズではある。6マナに到達すれば、毎ターン盤面に2点をばらまいて相手の顔を歪ませることが出来るはず。適当に使っても、クリーチャーの1体や2体は簡単に薙ぎ払ってくれるよ。
《コラガンの命令/Kolaghan’s Command》
リミテッド3.5点
《ショック/Shock》と《死者再生/Raise Dead》の抱き合わせが3マナというのは強力。序盤なら、相手の変異を焼きつつ手札破壊でアドバンテージを取るのもいい。アーティファクトを壊せるのもたまに役立つだろう。除去とアドバンテージをたった3マナで得られるというのは素晴らしいね。
《卓絶のナーセット/Narset Transcendent》
リミテッド2.5点
ナーセットデッキをドラフトで作るってアイディアはそそられるものがあるけど、構築と比べてプラス能力でカードを引ける確率がどうしても低くなるのは気になる。プラスでドローできる確率は、せいぜい3分の1くらいだろうか。となると期待は、マイナスの反復をつける方にかかることになる。反復用の優良除去があれば輝くけれど、青白という色的に、簡単に都合のいい除去が入手できるかどうか。忠誠値はかなり高いから、他のプレインズウォーカーに比べると色々仕込む余裕はあるものの、構築での強さがそのままリミテッドでも発揮できるとは考えない方がいい。
《屍術使いのドラゴン/Necromaster Dragon》
リミテッド4.0点
マナが必要とはいえ、攻撃が通ると2/2を産み出す《大気の精霊/Air Elemental》はシャレにならない強さ。地上でダメージレースを仕掛けようにも、1回でも攻撃が通ると2:1交換を取られかねないので相当厄介だ。アドバンテージを産み出すクリーチャーは貴重。流すことはあまりないかな。
《オジュタイの命令/Ojutai’s Command》
リミテッド3.0点
アドが取れるかもしれないが、闇雲に使えるカードではない。構えるにはマナを立てておかなきゃならないし、構えた結果、相手がクリーチャーを出してこない可能性もある。相手が展開してこないなら2マナクリーチャーを場に戻す選択肢もあるけど、命令が唱えられるようになる頃に2マナクリーチャーを釣っても今一つ。組み合わせの妙で強力なカードではあるんだけど、どの組み合わせで唱えても壊れというほどではないね。
《清純な空智/Pristine Skywise》
リミテッド3.5点
5マナと6マナの間にはかなりの隔たりがある。似たようなドラゴンでも、5マナの評価が高い傾向なのはそういうこと。とはいったものの、6マナでもこいつなら喜んで使うね。どんな呪文でもプロテクションとして働く上、ソーサリーが疑似警戒のように機能する。サイズの時点で呪文の多寡を問わず使えるものの、1,2マナの呪文を拾っておくようにすれば更に凄いぞ。
《無情な死牙/Ruthless Deathfang》
リミテッド3.0点
布告除去を軽視しない方がいい。ゲームが長引けば効果は薄くなるものの、トップから無情な死牙を引くのに期待して、濫用クリーチャーを温存することすら非現実的ではないだろう。うまく誘発するよう、デッキの中核に据えて構築すればゲームが終わる。まず4/4飛行が生き残ってる時点で、試合展開はガン有利なことが多いしね。
《揺るぎないサルカン/Sarkhan Unbroken》
リミテッド4.0点
素晴らしいの一言……唱えることさえできればだけど。今回唯一の3色のカードにして、環境の根本を打ち砕く、揺るぎないカードだ。点数は、3色も多少頑張れば現実的に可能という前提だから、色を足す手段を優先的に集めない限り、評価は下がることを覚えておこう。まあ多色に走る人は多くないと思うので、さほど問題になるとは思えない。それに苦労して使えたときの見返りは素晴らしい。単にドラゴンを2体出すだけでも十分強いし、マイナスで出したドラゴンは、長らく能力を使い続けられるよう身を守るのにぴったりだ。盤面で押していても押されていても強い。本当に強いカードは状況を選ばないってことだね。
《凶暴な熱口/Savage Ventmaw》
リミテッド3.0点
マナ!圧倒的なマナ!6マナから12マナに伸ばすとか尋常じゃない。ただ仮に膨大なマナが使い切れたとしても、こいつの生み出すマナをあてにしたゲームプランはちょっと立てにくい。巨大飛行生物として使えばいいだけなんだが、マナで悪巧みするのはほどほどに。
《シルムガルの命令/Silumgar’s Command》
リミテッド4.0点
クリーチャーを除去しながらバウンスが使えるのはかなり大きい。基本、使うモードはその2つで決まりだろう。上2つのメニューで十分満足なのに、《否認/Negate》までついてきてお腹いっぱい。プレインズウォーカーを破壊するデザート付き。簡単に1対多交換が取れ、テンポを取ることもできる。色さえ合えば超強力だ。
《快速ウォーカイト/Swift Warkite》
リミテッド3.5点
サイクルの中で一番好き。場に出たとき既にカード1枚分のアドを稼いでくれるしね。3マナまでのクリーチャーを釣って殴り、ターン終了時に手札が増える。単に大型クリーチャーを出して、ターンが返ってくるのを待ってるよりもずっと優秀だ。
無色
《ウギンの末裔/Scion of Ugin》
リミテッド2.5点
適度に唱えやすい4/4飛行が必要なら。それ以上でもそれ以下でもない。
アーティファクト
《祖先の像/Ancestral Statue》
リミテッド0.5点
使いまわしたい戦場に出たとき誘発する能力があるなら。あるいは《平和な心/Pacifism》、《体躯の縮小/Reduce in Stature》対策にもなるね。相手を踏み越えていけるほどサイズがあるわけじゃないし、単体では増援にもならない。
碑サイクル
《アタルカの碑/Atarka Monument》《ドロモカの碑/Dromoka Monument》《コラガンの碑/Kolaghan Monument》《オジュタイの碑/Ojutai Monument》《シルムガルの碑/Silumgar Monument》
リミテッド1.5点
どれも書いてあることはほぼ同じ。アタルカの方がコラガンよりもマナを伸ばす意味があるとかそういうのはあるけど、どの色も等価と思ってもらって構わない。6マナ7マナを目指すのなら悪い選択肢ではないし、色安定にも貢献する。息切れしそうなときに4/4のドラゴンとして運用できるのは悪くないし、戦旗よりは出番がありそうだ。
《宝物庫の守衛/Custodian of the Trove》
リミテッド0.5点
タップ状態で出てくる防衛の面汚し。何がしたかったのか分からない。3/2とか2/1を並べ立てて攻めてくる相手にサイドインすることが……あるかなぁ?
《龍屋の偶像/Dragonloft Idol》
リミテッド1.0点
ドラゴンを何体も取っているなら、数に比例して強くなる。ドラゴンがいるときの強さは心配してないんだよ。早めに取るつもりはないけれど、期待せずに取って最終的に強そうだったら嬉しいよね。ドラゴン無しでは低性能なので、強さに条件のあるカードの常として敬遠するなあ。
《門破り/Gate Smasher》
リミテッド0.0点
お前のような装備は破門じゃ。
《水晶の番人/Keeper of the Lens》
リミテッド0.0点
なんと 《鮮明のレンズ/Lens of Clarity》が おきあがり
なかまに なりたそうに こちらをみている!
なかまに してあげますか?
水晶の番人は さびしそうに さっていった。
《蜘蛛糸の網/Spidersilk Net》
リミテッド0.5点
戦乱のゼンディカーを前にゼンディカーから、皆が待ち焦がれていたあの無色0マナのカードが再録!!
飛行対策、するかい?
《嵐乗りの装具/Stormrider Rig》
リミテッド1.0点
センジョウニ デタラ
タダチニ ソウビ
シタマエ!!
でも+1/+1はカード1枚と2マナ使って期待するようなことじゃないんだよなぁ。
《星霜のつづれ織り/Tapestry of the Ages》
リミテッド1.5点
軽めの除去が十分取れたら、物量で相手より上に立つ手段として立派に機能する。軽い除去を拾うという前提の方が達成しづらいので、あまりこれが回ること前提で色々と考えすぎない方がいいと思う。この手のカードなら《空智の教え/Skywise Teachings》の方がいいかな。でもこちらはこちらで、どんな色でも使えるという良さがある。
《龍火の薬瓶/Vial of Dragonfire》
リミテッド1.5点
名前を聞いたときは、《予言/Divination》みたいなカードだと期待してたのに!というのは冗談で、まあ名前からしてダメージ絡みなんだろうなとは思っていた。確かにダメージ源にはなるものの、随分と控え目な効果だから、あまり使いたいとは思えないね。もし2枚取れたら、《名高い武器職人/Renowned Weaponsmith》が職人芸を見せてくれるはずだから覚えておこう(まあ言わなくてもわかるか)。
土地
《進化する未開地/Evolving Wilds》
リミテッド3.0点
全く申し分のない性能だが、3色以上を狙うのでない限り頑張って確保しなくてもいい。2色のデッキでも使うけれど、他の戦力から浮気して取るほどじゃないよ。
《精霊龍の安息地/Haven of the Spirit Dragon》
リミテッド1.0点
マナ基盤に不安がなくて、ドラゴンも2体くらいいたら入れ得じゃろ?
コモントップ10
10.《毒塗り/Coat with Venom》
9.《体躯の縮小/Reduce in Stature》
8.《オジュタイの介入者/Ojutai Interceptor》
7.《双雷弾/Twin Bolt》
6.《押し拉ぎ/Flatten》
5.《オジュタイの召喚/Ojutai’s Summons》
4.《高楼の弓使い/Aerie Bowmasters》
3.《微風の写字官/Zephyr Scribe》
2.《勇壮な対決/Epic Confrontation》
1.《平和な心/Pacifism》
赤を除くと、上位陣はいい感じに各色のコモンが入り乱れることになった。名を連ねているのは主に優良除去、アドバンテージ源、強いクリーチャーで、コンバットトリックの中では《毒塗り/Coat with Venom》がエントリーすることになった。2~3マナの軽量除去、コモンのルーター、重すぎない3/4到達や4/2飛行と、前2つセットと比べてコモンのカードパワーは高いといえる。わくわくするね。個々のカードが実際に強いかどうか、今から楽しみだ。まあ往々にして、実際に遊ぶとピック順位表ってのは変わるものだけどね。
レア・神話レアトップ7
7.《死霧の猛禽/Deathmist Raptor》
6.《龍王コラガン/Dragonlord Kolaghan》
5.《オジュタイの模範/Ojutai Exemplars》
4.《龍王シルムガル/Dragonlord Silumgar》
3.《氷瀑の執政/Icefall Regent》
2.《龍王オジュタイ/Dragonlord Ojutai》
1.《龍王アタルカ/Dragonlord Atarka》
最強カードの方々。7位と半端な順位までなのは、4.5点以上を付けたカード、要するに第一印象で頭一つ抜けてるカードが7枚だったから。ちなみに最強なのはアタルカだと思う。サイズ的にも能力的にも暴力的で、もう1マナ重くても全く不思議でない。1位から7位までを見てみると、共通点があるのが分かるだろう:
・除去しづらい
・劣勢でも強い
・カードアドバンテージを生みだす
・速やかに対戦相手を倒す打点
・マナコストが重すぎない
爆弾カードに求められる性能は上のような点で、どこかが優れていれば欠点には目を瞑ることもある。たとえば《死霧の猛禽/Deathmist Raptor》の場合、マナコストとカードアドバンテージの面で優秀だが、打点が圧倒的なわけではないし、負けている盤面で戦局をひっくり返すほどの力はない。
レアは強いものの、対処の極めて困難な《城塞の包囲/Citadel Siege》や《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》みたいなのはないし、相手が爆弾カードを叩きつけてきても反撃の余地がありそうだし、中々面白そうなセットだと思う。コモンが強いのもいいね。やっぱり除去は5マナじゃなくて2マナじゃないと。
これを読んでくれた皆がプレリリースを楽しめるよう祈ってるよ。ドラゴンは是非お気に入りを選ぼう(俺はシルムガルだ!)。
LSV
◆ 【翻訳】タルキール龍紀伝 リミテッドレビュー 多色・無色・土地 コモントップ10
Dragons of Tarkir Limited Review - Gold, Colorless, Lands, and Top 10 Commons
By Luis Scott-Vargas 2015年3月20日
http://www.channelfireball.com/articles/dragons-of-tarkir-limited-review-gold-colorless-lands-and-top-10-commons/
Dragons of Tarkir Limited Review - Gold, Colorless, Lands, and Top 10 Commons
By Luis Scott-Vargas 2015年3月20日
http://www.channelfireball.com/articles/dragons-of-tarkir-limited-review-gold-colorless-lands-and-top-10-commons/
《アラシンの君主/Arashin Sovereign》
リミテッド3.0点
中々追い払えない除去耐性もどきの能力はそこまで大きくないと思う。誤解してもらっちゃわかるが、カード自体は強いよ。ただ7マナのカードを使う場合、それが盤面に居座ってくれるのが重要なんだよね。こいつは除去をくらうと一時的にどかされてしまう。フィニッシャーとしては悪くないものの、同マナ域の連中の後塵を拝すことになることになりそう。
《アタルカの命令/Atarka’s Command》
リミテッド3.0点
リミテッドより構築で使いたいカードだよな。ライフゲインを防ぐ、本体に3点ダメージ、土地を追加で置く、どれも単体でカード1枚使ってやることじゃないし、2つ選べてもやっぱり弱い。最後の全軍+1/+1修正と到達の部分が売りだけど、赤緑両方色があっているなら、最後のモードだけで入れる価値が出るだろう。他はオマケにしちゃ嬉しい、くらい?あくまでオマケの域を出ないけどね。
《雷光翼の匪賊/Boltwing Marauder》
リミテッド4.0点
5マナ5/4飛行と、本体だけで十分脅威で、クリーチャーを出すたび2点の追加ダメージは相当なもの。欠点といえば、名前がドラゴンっぽくないことくらいかな。
《狡猾な微風舞い/Cunning Breezedancer》
リミテッド3.5点
2色ドラゴンサイクルはどれも無難に強いものの、6マナ4/4飛行バニラじゃ寂しいのでもうひと押し欲しい。こいつの場合、6~8点くらい軽く持っていく。でもどっちかというとデッキの核になるというより、反復・果敢デッキにすんなり入るクリーチャーくらいの位置だと思う。単体でゲームに勝てるようなカードじゃないし、除去耐性もないからね。
《龍王アタルカ/Dragonlord Atarka》
リミテッド5.0点
ゲーム終了を告げる7マナってのはまさにこういうカードのことをいうんだ。アタルカは着地した瞬間、相手のクリーチャーを焼き払いながら、8/8の怪物として君臨する。マナ加速もアタルカのためなら十分ゲームプランとして成立する。出せばほぼゲームを支配したも同然だから、運良く初手で取れたなら、安定して唱えられるようなデッキを作ってあげよう。
《龍王ドロモカ/Dragonlord Dromoka》
リミテッド4.0点
打ち消し関連のテキストがなかったとしても、これだけのサイズに絆魂付きじゃダメージレースにならない。幸いダメージ以外の除去には耐性がないし、相手から出てきたら除去するか負けるか。分かりやすい。喜んで初手でとっていいね。一回殴れればライフに余裕が出るのもいい。
《龍王コラガン/Dragonlord Kolaghan》
リミテッド4.5点
唱えたターンにもう6点ダメージねじこめるのは大きい。生き残れば勝ちはもらったも同然だろう。全軍速攻も嬉しいところ。最後の能力はまあ、誘発すれば負けないだろうけど条件的に見ることはなさそう。
《龍王オジュタイ/Dragonlord Ojutai》
リミテッド4.5点
フルタップでフィニッシャーを出して、除去に怯えなくて済む安心感は何物にも代えがたい。しかもたったの5マナでもう降臨できて、攻撃したらカードが引けるかもしれないなんて最高すぎる。5ターン目オジュタイを出して、相手が何も唱えずターンを返してきたら、殴らずに盤面を固めよう。相手が何か構えてるところにわざわざ突っ込む必要はないし、相手からしたら除去するために、大抵露骨にマナを立てて構える羽目になるだろうからね。
《龍王シルムガル/Dragonlord Silumgar》
リミテッド4.5点
除去されなかったらほぼ勝ち。相手最強のクリーチャーを奪った上、シルムガル自身も立派な戦力で、一方的な盤面になるだろう。3/5飛行で容易に除去できないし、奪ったクリーチャーと合わせて2体で攻めれば、立て直す時間はそうそう残らない。
◆ 【翻訳】タルキール龍紀伝 リミテッドレビュー 緑 (by LSV)
Dragons of Tarkir Limited Set Review - Green
Luis Scott-Vargas, 2015年3月19日
http://www.channelfireball.com/articles/dragons-of-tarkir-limited-set-review-green/
緑のコモントップ5
5.《突進する大鹿の群れ/Stampeding Elk Herd》
4.《分節クロティク/Segmented Krotiq》
3.《アタルカの獣壊し/Atarka Beastbreaker》
2.《高楼の弓使い/Aerie Bowmasters》
1.《勇壮な対決/Epic Confrontation》
1位・2位とその下3つは全く別物だ。1位・2位は素晴らしいの一言なのですぐにピックするが、下3つは替えが効くし、順位が上下することもままあるだろう。今回の緑は優良除去を擁しつつクリーチャーも質の高いのがいるから、デッキの戦略がどんなものでもうまく屋台骨になってくれそう。色の常として、中速~コントロール志向はあるものの、2~3マナクリーチャーで攻めるのに向いてそうな顔ぶれもいるから殴りもいけるか。
次に多色、アーティファクト、土地を見てレビュー完了だ。構築レビューはプレリリース後にね!
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Dragons of Tarkir Limited Set Review - Green
Luis Scott-Vargas, 2015年3月19日
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《鼓舞する呼び声/Inspiring Call》
リミテッド0.5点
+1/+1カウンターをばら撒く手段があって、かつ相手に《命運の核心/Crux of Fate》があったりすればサイドインしていいかも?ちょっと前提条件が厳しすぎやしない?
《隠れ潜むエイリンクス/Lurking Arynx》
リミテッド2.0点
こいつのブロック強制能力は見た目よりずっと弱いと思う。使えるようになるころには余裕で2体ブロックされるだろうから、散々マナをつぎ込んでも1:1交換が関の山だ。5マナ3/5はそれだけで使えなくはないけど、急いで確保する必要はないと思う。
《帰化/Naturalize》
リミテッド0.5点
《帰化/Naturalize》がメインに入る環境もあるけれど、今回は出番じゃない。
《遮る霊気/Obscuring AEther》
リミテッド1.5点
とても奇妙なカード。特定のカード限定の疑似マナ加速で、いずれ2/2のクリーチャーになれる(ただし表に戻れないが)。初手にあったら、1ターン目に出して2ターン目裏にする実質2/2だし、後半はやっぱり2/2だ。ただたまに、2ターン目変異を出すことが出来る。変異を展開できたら強そう。総合すると、変異6枚と森8枚くらいあれば採用しても差し支えないか。
《切翼の宴/Pinion Feast》
リミテッド0.5点
セット名に「龍」とか入っていてさぞかし対象に困らないと思うかもしれないが、やっぱり今回もメインを張るカードじゃない。飛行破壊は最近、4マナとか5マナばかりで評価が垂直落下してるところだ。個人的にサイドインは、撃ち落とす対象を3体くらいは見てからにしたい。シールド、特にプレリではメインから入れていいと思う。
《押し進み/Press the Advantage》
リミテッド1.5点
攻めるデッキなら、最後の一押しにぴったり。2:1交換のリスクを埋め合わせる意味でも、できればそこそこのサイズのクリーチャーに使いたい。
《暴露する風/Revealing Wind》
リミテッド0.5点
イラストは結構気に入ったんだけど、テキスト欄の内容はいただけない。コンバットトリックや《溶岩の地割れ/Magmatic Chasm》のたくさん入ったデッキ相手にサイドインは考えなくもないけど、それでもやっぱりないかな。でも考えるようにするのはいいことだ。
《塩路の伏兵/Salt Road Ambushers》
リミテッド3.0点
4/4として出すこともできる《丘巨人/Hill Giant》の時点で悪くはないし、他の大変異や予示クリーチャーにボーナスを与えるのはかなり素晴らしい。変異・予示関連が他に何もなくても使えるし、普通のデッキなら3~4枚くらいは使えるだろう。
《塩路補給部隊/Salt Road Quartermasters》
リミテッド3.5点
おいおいアンコモンの《不屈のダガタール/Daghatar the Adamant》かぁ?3マナ3/3という及第点サイズな上、戦闘をやりにくくするいぶし銀だ。
《砂草原のゴミあさり/Sandsteppe Scavenger》
リミテッド1.5点
《鱗衛兵の精鋭/Elite Scaleguard》!鱗衛兵の精鋭じゃないか!サイズの格差もさることながら、実質ただの5マナ4/4はいただけない。他のクリーチャーがいれば、鼓舞の分は速攻みたいなものだけど、積極的に使いたいかと言われればノーだ。
《鱗衛兵の歩哨/Scaleguard Sentinels》
リミテッド3.0点
森を9枚以上使うデッキなら何も心配せず喜んで使えるし、ドラゴンが3体以上いればもっと強い。2ターン目に出てくる2マナ3/4は圧倒的だから、ドラゴンがあればかなり早めに取ることも検討するよ。色拘束的にこちらを先にとってドラゴンが流れてこないか期待するよりは、できればドラゴンが先にあるといいね。
《分節クロティク/Segmented Krotiq》
リミテッド3.0点
龍紀伝の《長毛ロクソドン/Woolly Loxodon》だけど、ちょっと重くなってしまったのと、サイズ的な理由でロクソドンには見劣りする。3手目とかでは取らないにせよ、ピックしたらまあ使うよ。
《鱗の召使い/Servant of the Scale》
リミテッド0.0点
単体性能は話にならないし、これのために他のカードを使う気もない。濫用があっても使わない。とにかくこういうカードをデッキに入れるのはやめよう。対戦相手が2/1の群れで押してきて、序盤の手が足りないときだけ考えてもいいけれど、そんなこと自体起きるかどうか、はなはだ疑問。
《失われた業の巫師/Shaman of Forgotten Ways》
リミテッド4.0点
3ターン目に出たら馬鹿げた強さ。リミテッドのデッキの大半はクリーチャーだし、4ターン目に6マナクリーチャーをプレイするだけで凄いことだよ。あるいは軽いクリーチャーを複数展開してもいい。いずれにせよかなり優位に立てるだろう。終盤には《生命の律動/Biorhythm》能力が使えるから勝利手段にもなる。相手にクリーチャーがいないということはないだろうけれど、相手のターン終了時に起動して劇的にライフ総量を落とし、総攻撃をかければいい。運良くピックできたら、呪文とクリーチャーの2択でクリーチャーを取るようにしよう。頭数さえちゃんと確保できてれば、後はあまり考えなくても大暴れできるよ。
《砂の造形/Shape the Sands》
リミテッド1.0点
コンバットトリックとしては底辺の性能。攻めに使える性能ではないし、ブロックのために到達がついたからといって驚くほどのものでもない。でも火力から守る目的でサイドインするにはいいし、飛行が辛ければ到達目的で入れることだってあるかもよ。
《遮蔽された高楼/Sheltered Aerie》
リミテッド1.0点
デッキが3色以上だったとしても、あまり積極的に手を出したくなるカードじゃないね。結局マナの量は1マナしか増えないし、元々の土地のマナに加えて色マナが出るわけじゃないから、実質的にドローできない戦旗を入れているようなもの。こう言えばどんなものか分ってもらえるかな。
《鱗王の監視/Sight of the Scalelords》
リミテッド0.0点
全く感心できないんだが、一体何を見ているというのか。5マナもかかって、元からデカいクリーチャーを更にデカくするというのは、勝ちにつながる効果には思えない。現実を監視しよう。
《突進する大鹿の群れ/Stampeding Elk Herd》
リミテッド3.0点
いくら大変異だらけの環境といえど、5マナ5/5はデカい強い。トランプルもオマケにしては上々だ。文句があるとすれば、デッキの5マナ域を太らせるのはよろしくないってことくらいだ。でもあまりに強いので、5マナ域4枚までなら喜んで入れちゃいそう。
《太陽運びの接触/Sunbringer’s Touch》
リミテッド1.5点
Xが4以上なら、まあ使えなくはない。欲を言えば5以上でないと今一つやる気がでない。ソーサリーの鼓舞はあんまり好きじゃないし、《隠匿物の防衛/Cached Defenses》がほんのちょっと強くなった程度じゃあねえ。
《狩猟の統率者、スーラク/Surrak, the Hunt Caller》
リミテッド4.0点
デカいは正義。速攻がなくてもそのサイズだけで恐ろしいカードだ。序盤に出されたらそのまま盤面を支配することだろう。後になって出てきたら、今度は速攻でダメージを入れに行く。しかも他のクリーチャーにも速攻がつけられる、いやはやまさに圧倒的だね。
《踏み付け/Tread Upon》
リミテッド2.0点
緑のコンバットトリックが黒に劣るとかあっていいのだろうか。踏み付けが悪いわけじゃないんだけど……恩恵が小さすぎて無理に使う必要はない。
緑のコモントップ5
5.《突進する大鹿の群れ/Stampeding Elk Herd》
4.《分節クロティク/Segmented Krotiq》
3.《アタルカの獣壊し/Atarka Beastbreaker》
2.《高楼の弓使い/Aerie Bowmasters》
1.《勇壮な対決/Epic Confrontation》
1位・2位とその下3つは全く別物だ。1位・2位は素晴らしいの一言なのですぐにピックするが、下3つは替えが効くし、順位が上下することもままあるだろう。今回の緑は優良除去を擁しつつクリーチャーも質の高いのがいるから、デッキの戦略がどんなものでもうまく屋台骨になってくれそう。色の常として、中速~コントロール志向はあるものの、2~3マナクリーチャーで攻めるのに向いてそうな顔ぶれもいるから殴りもいけるか。
次に多色、アーティファクト、土地を見てレビュー完了だ。構築レビューはプレリリース後にね!
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【翻訳】タルキール龍紀伝 リミテッドレビュー 緑 (by LSV) 前編
2015年3月31日 翻訳◆ 【翻訳】タルキール龍紀伝 リミテッドレビュー 緑 (by LSV)
Dragons of Tarkir Limited Set Review - Green
Luis Scott-Vargas, 2015年3月19日
http://www.channelfireball.com/articles/dragons-of-tarkir-limited-set-review-green/
Dragons of Tarkir Limited Set Review - Green
Luis Scott-Vargas, 2015年3月19日
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《高楼の弓使い/Aerie Bowmasters》
リミテッド3.5点
いやはや4マナ3/4に優秀な能力が付いてて大変異持ちとは、緑コモンの功労者になるのは間違いない。コモンのクリーチャーに3.0点以上は滅多なことでつけられないが、3.5点以下にするのは許せなかった。
《アイノクの弩弓手/Ainok Artillerist》
リミテッド1.5点
3マナ4/1としてどうぞ。+1/+1カウンター云々はそんなに気にしないでいい。飛行と相討ちになれるからって劇的に強さが向上するわけじゃないしね。まあ、欠点でもないし役立つ場面もあるだろう。獰猛のないこの環境では、《突き刺し豚/Gore Swine》もそうだけど前環境ほど大暴れできないと思う。
《アイノクの生き残り/Ainok Survivalist》
リミテッド3.0点
《帰化/Naturalize》をメインに入れるのは絶対にお断りだけど、クリーチャーに帰化がついてくるなら歓迎だ。サイズだけで及第点だし、2試合に1回くらい、相手の置物を破壊できたら相当嬉しいと思う。相手に割りたいエンチャントやアーティファクトがなければサイドアウトしてもいいけど、メインには絶対入れるね。
《突撃陣形/Assault Formation》
リミテッド2.0点
強く使うにはひと工夫が必要だが、機能したときには本当に強力だと思う。防衛がどうこうという部分を抜いて考えても、緑と2マナでこちらだけ+1/+1修正がかかるのは、ちょっと悠長なものの優秀だ。どんなデッキにでも入るわけじゃないにしろ、活用できるデッキはありそう。
防衛クリーチャーとか、2/5みたいなのを凶悪なクリーチャーに変えてしまえたりすれば、俄然面白くなる。《射手の胸壁/Archers’ Parapet》や《僧院の群れ/Monastery Flock》が退場したのが惜しい。打点を一気に上げつつ防衛クリーチャーで攻撃までできるようにして、その上全体強化までこなすようなら、使わない手はない。少なくともそんなデッキができないか試してみる価値はあるだろう。でもそんな輝かしい未来が見えないようなら、よしておいた方が無難だと思う(特にドラフトでは。シールドならそれでも有用かな)。
《アタルカの獣壊し/Atarka Beastbreaker》
リミテッド3.0点
2マナ域として申し分なく、終盤になっても活躍の場がある。可能性の獣だ。
《毅然さの化身/Avatar of the Resolute》
リミテッド3.5点
2マナで出して強く、後半出しても強いクリーチャーといえばこいつも外せない。3/2トランプルの時点で序盤は十分だし、到達もついているからどんな状況でも役立つ。しかも4/3や5/4として登場することもあるんだから優秀の一言。特に工夫しなくても強いが、+1/+1カウンターを扱うカードがあればその分更に強くなることだろう。序盤こいつを取ったからという理由だけで、大きくドラフトの方向性を変えはしないと思うが、2択どちらを取るかで迷ったときとか、心に留めておくといいと思う。
《長老たちの車座/Circle of Elders》
リミテッド2.0点
単体でまあまあのサイズと能力が組み合わさった、結構いいカードだ。2/4警戒は悪くないし、既に十分なパワーが盤面にあること前提とはいえ、3マナ出せるのも悪くない。頭数には入れて良さそうだ。
《集合した中隊/Collected Company》
リミテッド1.0点
デッキに入れるなら、3マナ以下のクリーチャーが10体は欲しい。ただそこまでやっても依然、2体釣れる確率は52%にしかならない(唱えた時点でデッキが30枚で、3マナ以下のクリーチャーは8枚残っていると考えて)。4マナも支払って3マナ以下のクリーチャーが1体しか出てこないというのは、あまり喜ばしくはないね。それにぼっちなプレイヤーが唱えたら、2人組作るのに失敗しそうじゃない?
《コロッソドンの一年仔/Colossodon Yearling》
リミテッド2.5点
大変異を3マナで出す方が魅力的とはいえ、こいつ自身に非はない。後半弱いカードを大量に入れたくはないものの、こういうカードを2枚くらい入れるのは何ら問題ない。
《針葉樹の徘徊者/Conifer Strider》
リミテッド1.0点
リミテッドもこの20年の間に随分進化してだな、かつては対戦相手の命取りになったような節足動物も、今じゃメインに入らないんだ。昨今のリミテッドじゃ、みんなクリーチャーをデッキに入れるようになってね。相手の一番弱いクリーチャーと相討ちで終わって、しょんぼりしかねない。除去満載のデッキに対してのサイドボード要員がせいぜいだろう。ターボ鼓舞的にして強化できるデッキが組めても、ちょっと怪しいと思う。使い道として考えるにはいいと思うけどね。
《死霧の猛禽/Deathmist Raptor》
リミテッド4.5点
ジョシュ・アター=レイトン(Josh Utter-Leyton)大好きな奴だ!3ターン目に出てきたら盤面を支配できるし、後半でてきても破壊力抜群。除去を避けるのがうっとうしいことこの上ない。予示や大変異が必要とはいえ、予示や変異はそんなに拾いにくいものでないし、猛禽復活以外使い道のない専用カードというわけでもない。飛行こそ止められないものの、殴って良し守って良し、まさに爆弾レアの風格だ。
《棲み家の防御者/Den Protector》
リミテッド4.0点
永遠の証人の家を防御してるのかな?デッキ全体が強くなればなるほど、こいつも強くなる。軽くて小型クリーチャーには止められないのは、鼓舞や強化呪文との相性を考えると素敵だ。それに終盤なら、《新たな芽吹き/Regrowth》した時点でカード1枚の仕事はお済みかなって感じだから、序盤中盤終盤全く隙が無いね。
《威圧の誇示/Display of Dominance》
リミテッド0.5点
サイクル中唯一これだけがクリーチャー除去じゃない。色対策サイクルの面汚し。(リミテッドでは)サイドインしないことも多いと思う。
《龍傷負いの熊/Dragon-Scarred Bear》
リミテッド3.0点
3マナ3/2に、終盤活用できる能力がついているとか素敵じゃないか。再生は嬉しい。無視できないパワーがあるし、相討ちしていいし、後半も相手の悩みの種になる。
《ドロモカの贈り物/Dromoka’s Gift》
リミテッド2.5点
重たいコンバットトリックはあまり好みじゃないけれど、贈り物というだけあって、効果は凄いし使わずにいられないかも。突然+1/+1カウンターが4つも乗ったら、いかに小粒なクリーチャーといえど戦闘で一方を取れるだろうし、その後も相手のデカブツと張り合うのに十分なサイズになると思う。相手に知られたら慎重になった方がいいかもしれないけど、1ゲーム目でかましたときの衝撃は凄いと思うよ。
《勇壮な対決/Epic Confrontation》
リミテッド3.5点
緑の除去としては最高峰だと思う。すぐ取りたい。2マナで相手のクリーチャーを除去しつつ、大抵追加ダメージをねじ込める。字にするとあっさりしてるけど、これって凄いことだよ。相手が対応して強化呪文や除去を撃ってきたら大惨事になるから、できれば相手がフルタップした瞬間とかを狙いたい。たった2マナしかかからないから、狙ったタイミングで使いやすいはず。まあリスク込みでお祈りしながら使うこともあるだろうけどね。
《爆発的植生/Explosive Vegetation》
リミテッド1.5点
5ターン目7マナクリーチャーを出したいのは山々だが、気軽に採用できるカードではないと思う。ガチでマナを伸ばすことに意味のあるデッキで、重たいところが相当強烈なデッキでないと価値が無いと思う。シールドなら、4ターン目をこれに割けることが多そうだし、爆発的植生をあてにすればタッチ色のカードも使いやすいから、価値が上がると思う。
《仇滅の執政/Foe-Razer Regent》
リミテッド3.5点
そうそう、7マナはこういうのでいいんだよこういうので。
場に出てすぐ、4/4以下のクリーチャーを一体屠って、ターン終了時に6/7になる。7マナはこういうすぐに盤面に影響を与えるカードがいいね。必須というわけじゃないけど、他の格闘系カードでも+1/+1カウンターが乗るようになるし。
《林間の見張り/Glade Watcher》
リミテッド2.0点
守るデッキで使いたい一枚。序盤は地上をガッチリとめて、盤面をコントロールできるようになったら攻撃に出られる。2マナとしては実に嬉しい。重たい呪文を唱えられるようになるまで生き延びるにはうってつけだね。ビートダウンでは使いづらいから、殴るデッキではできれば入れたくない。
《盾を持つ守護者/Guardian Shield-Bearer》
リミテッド2.5点
優秀な大変異で、2マナで出しても良く、コンバットトリックとしても使える。どんなデッキにも合う器用なヤツだ。
《群追いドラゴン/Herdchaser Dragon》
リミテッド2.5点
サイクルの中でトランプルが一番ありがたみのない能力だが、それでもマナを支払う価値くらいは十分にある。結局のところ、3マナでも唱えられる4/4飛行だから問題ない。
【翻訳】タルキール龍紀伝 リミテッドレビュー 赤 (by LSV) 後編
2015年3月30日 翻訳◆ 【翻訳】タルキール龍紀伝 リミテッドレビュー 赤 (by LSV)
Dragons of Tarkir Limited Set Review - Red
Luis Scott-Vargas, 2015年3月19日
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赤のコモントップ5
5.《サルカンの怒り/Sarkhan’s Rage》
4.《アタルカのイフリート/Atarka Efreet》
3.《尾の切りつけ/Tail Slash》
2.《山頂をうろつくもの/Summit Prowler》
1.《双雷弾/Twin Bolt》
今回の赤は本気だ。上位5位に入らなくても強いコモンが複数ある。上位といっても5枚はどれも僅差だから、ピック方針と取れたカード次第で前後することが普通にあると思う。2パック目に《火山の猛進/Volcanic Rush》みたいなカードを、デッキの方向性に合わせて優先することも出てくると思う。赤だから攻め重視に見えるけど、コントロールもきっといけるんじゃないかって思ってるよ。
LSV
Dragons of Tarkir Limited Set Review - Red
Luis Scott-Vargas, 2015年3月19日
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《溶岩の地割れ/Magmatic Chasm》
リミテッド1.5点
《憤激/Lose Calm》と同じく、殴るデッキならトドメに使えるだろう。1枚なら、除去でなくブロッカーを手厚くしている相手とかに、劇的な効果を発揮することもある。1枚持っておきたいね。
《カル・シスマのビヒモス/Qal Sisma Behemoth》
リミテッド3.0点
2マナはかなり足枷になるから、5~6ターン目までかなり鈍重で動きづらいだろう。でも動き出せさえすればとても強い。2マナ域を厚く取っているなら、2ターン目クリーチャー、3ターン目こいつ、4ターン目2マナクリーチャーを出しつつこいつでアタックして、相手をすり潰すことが出来るだろう。これほどのサイズがあるなら、ちょっとくらい手間がかかってもいい。ブロックに立たせるには色々不安なので、使うなら殴れるデッキにしよう。
《引き裂く流弾/Rending Volley》
リミテッド0.5点
はいはいサイドボードサイドボード。他の例に漏れず、色さえ合えば相当強いよ。
《焙り焼き/Roast》
リミテッド3.5点
ソーサリーではあるけど、あまりに軽くて使い勝手がいいから、大抵のコモンやアンコモン(それにレアも)より上に診ていい。たったの2マナで巨大クリーチャーを始末できるのは、赤としては貴重だから、そういった意味でも強力だ。
《剣歯虎の先導隊/Sabertooth Outrider》
リミテッド2.0点
2マナと相討ちしてしまう4マナクリーチャーは好きになれないが、色々工夫すると使い勝手がよくなる。圧倒を達成できるまで、殴るのを控えるのが真っ先に思いつくかな。それでも及第点だけど、それしかプランにないと、今一つ強くはない。だからできれば、圧倒を達成する前からコンバットトリックや除去と組み合わせて使いたい。《火をつける怒り/Kindled Fury》や《毒塗り/Coat with Venom》は特に相性がいいだろう。守るデッキで使うなら、拘らずさっさと相討ちしてしまうのも手だ。
《サルカンの怒り/Sarkhan’s Rage》
リミテッド3.0点
5マナと2ダメージと引き換えに確定除去というのは痛いものの、まあ除去は除去だ。本体にも飛ぶのが大きいから、まず入るカードと思って差し支えない。ドラゴンをコントロールしてればそりゃいいに決まってるけど、ドラゴンがいないものとして評価してるよ。ドラゴンはいたらラッキーくらいに思っておこう。あと、撃ったら引き分けになることも多そう。これのせいで引き分けることもそれなりにありそうだ。
《サルカンの凱旋/Sarkhan’s Triumph》
リミテッド1.0点
ドラゴンが最低2匹はいないと使えないし、3マナも使って探すからには相当強い奴を引っ張らないと元が取れない。龍王やレアがいればいいかもしれないけれど、そいつらが手札に来た場合でも遜色ない第2候補が欲しい。空振りになったら大惨事だし。
《絶叫郷の喧嘩屋/Screamreach Brawler》
リミテッド1.5点
2マナ2/2と比べて、3マナ2/3はちょっとね。攻めるにも守るにもパッとしない。
《大地の断裂/Seismic Rupture》
リミテッド3.0点
環境的にどんな立ち位置に落ち着くかは、プレイしてみないと分からない。とはいえカードパワーは高いからきっと強いんじゃないかな。タフネス2程度のクリーチャーが中心の環境なら一掃できる。反対に、2体以上流すのが難しいようなら、自軍も巻き添えをくらうし使い勝手はよくない。上手く扱えるデッキが多くない可能性もあるから、注意しておきたいね。《死の激情/Death Frenzy》は運命再編が入っても強かった。ドラフトだと3分の2のカードが新しいエキスパンションに置き換わったわけだけど、前の環境の死の激情から推測すると、いけるんじゃないかな。
《疾走する戦暴者/Sprinting Warbrute》
リミテッド3.0点
5/4クリーチャーの使い道といえば、まあ毎ターン攻撃することだよな。素出ししてもいいし、疾駆してもあまりにデカい。しかも欠点はほとんど気にならない。重さに見合った強さのあるイケメンだ。素出ししたターンはブロックにも回れるから、必ずしも前のめりなデッキでなくても採用できるだろう。
《嵐の岩山の精霊/Stormcrag Elemental》
リミテッド3.0点
重たい5/5トランプル、あるいは3マナ2/2で、後半6/6トランプルになれる。変異の本質ってのはこういうクリーチャーだよ。レア並みの爆発力こそないものの、重さと柔軟性の釣り合いが取れていて素晴らしい。
《嵐翼ドラゴン/Stormwing Dragon》
リミテッド2.5点
絆魂や呪禁と比べると先制攻撃は一段劣る感じか。
《山頂をうろつくもの/Summit Prowler》
リミテッド3.0点
タルキール覇王譚のときのレビューを出して終わりにしようかと思ったけど、今回は2色環境だから前環境より使いやすくなったと思う。赤の濃さに比例して、ピック優先度も挙げていきたい。コモンのマナレシオとしてはトップクラス。何と今回は背景のイラストにドラゴンもいるぞ!
《尾の切りつけ/Tail Slash》
リミテッド3.0点
一方的にボコれる格闘は最高だな!依然2:1交換を取られる可能性はあるものの、パワー4以上のクリーチャーがある程度いれば、申し分のない除去だろう。
《雷破の執政/Thunderbreak Regent》
リミテッド4.0点
4マナ4/4飛行で、更にドラゴンが対象にされたら《稲妻/Lightning Bolt》を相手にぶち込むオマケ付きだって?1000枚くれ。
《苦しめる声/Tormenting Voice》
リミテッド3.0点
デッキのマナカーブが完璧でないのなら、入れておいた方が苦しまなくて済むと思う。たったの2マナとカード1枚で、カードを2枚も引けるんだ。赤いデッキなら大体、土地事故の保険として持っておいて嬉しいはずさ。それにほら、イラストにドラゴンもいるし。
《双雷弾/Twin Bolt》
リミテッド3.0点
安定して2:1交換が狙えないのなら、2マナ3点火力の方がいいけどね。コモンとしてはかなり強い。大概の3点評価のカードより上、3.5点よりは下といった評価かな。
《破壊行為/Vandalize》
リミテッド0.5点
重たい土地・アーティファクト破壊とかお呼びでないんだよなぁ。でも相手にどうしても許せないアーティファクトがあるならサイドインしてもいい。特にこれは、相手の土地が詰まったら土地を叩き割ってやれるしね。
《火山の猛進/Volcanic Rush》
リミテッド1.5点
今回の赤には、重たいけどゲームを終わらせるカードが多いね。トドメになるカードが多いということは、ドラフトのピック中、トドメになるカードのことはあまり優先せず、前提条件になるクリーチャーをかき集めていれば、何かしらは取れるということでもある。自分のデッキに最も合ったトドメを用意すればいいだろう。トランプルが付く分、トークン戦略と組み合わせると《ラッパの一吹き/Trumpet Blast》よりも光るものがあるね。
《火山の幻視/Volcanic Vision》
リミテッド3.5点
《享楽者の宝物庫/Hedonist’s Trove》の評価はやりすぎたかもしれんが、7マナとか好きなんでね。《強化された知覚/Enhanced Awareness》を戻すとか夢見てるんだけど、3マナくらいのカードを戻すだけでも大打撃になるだろう。《火山の幻視/Volcanic Vision》が取れたら、必ず4, 5マナの呪文を入れるようにしたい。戻す目的の呪文を惜しまず使って生き延びて、火山の幻視を唱えれば、相手の盤面は壊滅。そしてこちらはドローだ。
《戦いをもたらすもの/Warbringer》
リミテッド2.5点
単体で《アリーシャの先兵/Alesha’s Vanguard》相当だけど、先兵は別に懐かしむようなカードじゃなかった。疾駆クリーチャーがこいつ以外に3体くらい入ると途端に迫力を増す。疾駆持ちを集めるのはそう大変じゃないと思う。こいつがいれば疾駆クリーチャーを同じターンに次々出すのは難しくないし、それに《ゴブリンの踵裂き/Goblin Heelcutter》が混じっていようものなら、ゲーム終了は目前だ。
《鐘突きのズルゴ/Zurgo Bellstriker》
リミテッド3.0点
唱えるときには是非、鐘の音の真似をして送り出そう。戦いのゴング……じゃなくて鐘だ。高性能な1マナクリーチャーは勿論リミテッドでも強いが、1マナと2マナの差は構築と比べると大きくない。どっちかというとズルゴは構築向けだと思うね。高速~中速くらいのデッキなら喜んで使いたいが、それでも除去より優先するほどじゃない。7ターン目とかに引いてもあんまパッとしないしね。
赤のコモントップ5
5.《サルカンの怒り/Sarkhan’s Rage》
4.《アタルカのイフリート/Atarka Efreet》
3.《尾の切りつけ/Tail Slash》
2.《山頂をうろつくもの/Summit Prowler》
1.《双雷弾/Twin Bolt》
今回の赤は本気だ。上位5位に入らなくても強いコモンが複数ある。上位といっても5枚はどれも僅差だから、ピック方針と取れたカード次第で前後することが普通にあると思う。2パック目に《火山の猛進/Volcanic Rush》みたいなカードを、デッキの方向性に合わせて優先することも出てくると思う。赤だから攻め重視に見えるけど、コントロールもきっといけるんじゃないかって思ってるよ。
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【翻訳】タルキール龍紀伝 リミテッドレビュー 赤 (by LSV) 前編
2015年3月29日 翻訳◆ 【翻訳】タルキール龍紀伝 リミテッドレビュー 赤 (by LSV)
Dragons of Tarkir Limited Set Review - Red
Luis Scott-Vargas, 2015年3月19日
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Dragons of Tarkir Limited Set Review - Red
Luis Scott-Vargas, 2015年3月19日
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《アタルカのイフリート/Atarka Efreet》
リミテッド3.0点
素のスペックだけ見ても悪くない。他の大変異よりも少ないマナで表になれるから、本体に大ダメージを与えたり、5/5や6/6と相討ちに持っていきやすいだろう。それと、1点飛ばす能力はかなり有能だよね。カードを使わずに相手のクリーチャーを倒せたりするし、こちらの2/2で相手の3/3と相討ちを取るのに射撃したりといった具合にも使える。それにこいつ自身がタフ7と相打つにもつかえるね。表で出すことはほとんどないかな。
《アタルカの打撃手/Atarka Pummeler》
リミテッド3.0点
性能が良すぎる上、キーワード能力ともガッチリ噛み合っている。《ゴブリン・ウォー・ドラム/Goblin War Drums》が欲しくなるときってのは大体、デカブツが何体もいるようなときで、必要な条件と効果がしっかりあっている。5マナを大量に採用するのはやめた方がいいけど、こいつは優先的に入れてやりたい。
《狂戦士たちの猛攻/Berserkers’ Onslaught》
リミテッド2.5点
恐るべき力を発揮するようなカードだが、使う上で注意がちょっと。これを使う場合、クリーチャーは多めに採用する必要がある。中でもパワー偏重のクリーチャーがいい。守るのに使うカードではないので、攻めるデッキにしたい。具体的にはクリーチャーが14体以上、5マナ以下の生物多めにすれば、デッキ内最強のカードになるだろう。早めに取って使いたいね。逆にクリーチャー数が足りなくて、除去を矢継ぎ早に投げつけられた場合は最悪で、盤面にこれだけぽつんと残っているような可能性を作ることは、相手の勝ちへの道筋を照らしてあげているようなものだ。
《溶岩との融和/Commune with Lava》
リミテッド1.5点
俺は自他共に認めるドロー好きだが、こいつはいただけない。相手のターン前にX=3か4くらいで唱えて恩恵に預かれるのは、間違いなく弱くはないんだけどね。ただ、赤いデッキはアドバンテージを追及する色じゃないだろう。リミテッドでは大体の呪文が2マナ以上かかるわけだから、中盤X=5とかで使っても、依然唱えられるのは2枚程度というのも厳しい。
《火口の精霊/Crater Elemental》
リミテッド3.5点
普段0/6の壁で、その気になれば大体何でも除去できるというのは嬉しい。その上たまに8/6になって襲い掛かるとくれば、喜んでピックするとも。
《龍の降下/Descent of the Dragons》
リミテッド2.5点
壊れではないけれど、かなり使えるカードだ。有象無象を4/4飛行に変えてしまえるのは無論強いし、たまに相手の対処不能なクリーチャーを4/4飛行に置き換えてしまうこともできるだろう。ただ6マナでしかもソーサリータイミングだから、文句なしの爆弾レアというわけにはいかないね。重くて、使用局面を選ぶけれど強力、というカードは過大評価されやすい(《享楽者の宝物庫/Hedonist’s Trove》に3点をつけた奴がいるらしい。顔を見てみたいな)。使えれば強力そのもの。トークンを使うデッキなら爆弾と呼んでも遜色ないだろう。《武器を手に/Take Up Arms》系のカードと組み合わせたいね。
《龍詞の咆哮/Draconic Roar》
リミテッド3.5点
仮にドラゴン云々のない《稲妻の一撃/Lightning Strike》だったとしても、3.5点は妥当だ。しかも龍詞の咆哮が稲妻の一撃より強いのは、ほぼ間違いない。確かに、必ず本体火力になるわけではないものの、稲妻の一撃からして本体に撃つことはほとんどなかった。ドラゴンがいる場合3点のダメージがつくのは、結構嬉しい。使い勝手のいい除去で、さらにそれ以上の性能を発揮することもあるとくれば、リミテッドでは環境を問わず引っ張りだこになるのは間違いない。
《ドラゴンの餌/Dragon Fodder》
リミテッド2.5点
ちょっとひと工夫していれば、驚くほど強くなる。全体強化や濫用などを仕込むことが多いかな。でも、普通にデッキに入れても悪くないぞ。攻撃のときはともかく、ブロッカーとして1/1の集団は有能で、集団でフクロにしてやろう。全体強化とかを取らない限り、守る用途のが強く使えそうだね。
《龍の大嵐/Dragon Tempest》
リミテッド1.0点
デッキに龍の大嵐を採用したくなるくらい、飛行クリーチャーやドラゴンがいるって!?そりゃ幸運なこった。こいつをデッキから抜いて、残りの39枚で相手を叩き潰して、どうぞ。真面目に考えれば、マジでたくさんのドラゴンがいれば採用する価値もあるかもしれないが、アーキタイプとして成立するほどとは到底思えない。飛行に速攻がつくのは確かにそうなんだけど、ちょっと都合良いように考えすぎじゃないかな。そもそもそんな飛行クリーチャーが取れるとは思えないし。
《龍を操る者/Dragon Whisperer》
リミテッド3.5点
色拘束はきついが、その分強さは折り紙つき。いつ引いても優秀なダメージ源として活躍することだろう。盤面が止まったら圧倒で勝てるしね。
《龍王の召使い/Dragonlord’s Servant》
リミテッド1.5点
ついさっきも言ったけど、ドラゴンって何枚くらい集まるものだと思う?まあ少なくともこいつは単体で2マナ1/3だから、そこまで数を集められなくても使っていい。重量級が2~3枚もいれば(龍王だったらたまらないな)、コントロールデッキのブロッカーとして地位を保証してやっていいかな。
《鍛えられた狂戦士/Hardened Berserker》
リミテッド3.0点
赤のマナ加速の方法として、何ともすっきりとしているし色の特色が良く出ている。是非使ってみたいね。相手の3マナクリーチャーと相討ちしつつ、4ターン目に5マナクリーチャーを出すというのは強力だ。終盤に引いても、パワー3のクリーチャーは全くの無駄牌にはならないから、いつ引いても無駄にならない良カードだと思うよ。
《衝撃の震え/Impact Tremors》
リミテッド1.0点
相手に衝撃を与えるには、前のめりでかつトークン生成手段を備えてる必要があると思う。両方が揃うことは中々無いんじゃなかろうか。これが4点くらい稼ぐのにかかる手間、考えるだにだるくないか。あと、後半引いてきてこれほど無駄になるカードもないよね。でもまあ、きっと使う人は出てくる。願わくばそんな人は返り討ちにしたいものだね。
《激憤の巫師/Ire Shaman》
リミテッド3.5点
サイクルの例に漏れず、回避能力を備えつつ1:2交換もできる。アドバンテージの塊だ。
《火をつける怒り/Kindled Fury》
リミテッド1.5点
見た限りコンバットトリック不足にはならなそうだし、できればしょっちゅうこれに頼るようなことにはなりたくない。言うほど弱くはないんだけどね。少なくとも軽いし、クリーチャーのサイズが同程度なら、かなり有効だ。
《コラガンの野心家/Kolaghan Aspirant》
リミテッド2.0点
素敵な能力がついてるから、普通の2/1よりは結構強い(カードをよく読まないと火傷するぜ)。環境にはそこそこ2マナ2/2がいるし、2/1を大量に採用するデッキばかりではないだろうから、あまり急いで取ることはないと思うけどね。
《コラガンの先陣/Kolaghan Forerunners》
リミテッド2.5点
大して工夫しなくても3/3くらいにはなるだろう。3マナ3/3ならビートダウンにうってつけだ。頭数を16以上集めるようにすれば超強力だし、終盤突然疾駆で走らせれば、相手のダメージ計算が大いに狂うことだろう。デッキにパワーが5以上でかつトランプル・速攻のクリーチャーが入っているというのは中々いいものだし、こいつはもっと強い可能性すらある。ただ、そういった強さは条件付きだから、いつでも即ピックする、とはならないと思うけどね。
《コラガンの嵐唱者/Kolaghan Stormsinger》
リミテッド2.5点
大変異しても2/2というのはどんなデッキで使ってもパッとしないものの、速攻は大抵のデッキで嬉しい能力だから結構強いかもしれない。それほど攻めるデッキでなくても、5/5を突然速攻で走らせる2/2と考えると悪くない。最低でも4マナ2/2速攻として運用できるしね(当たり前だけど、1マナ1/1として使うのは愚の骨頂だ)。
《稲妻の狂戦士/Lightning Berserker》
リミテッド1.5点
レアリティに反して、リミテッドより構築で暴れそうなカードの一枚。稲妻の狂戦士は使って使えないことはないものの、取り立てて強いわけじゃない。大体何とでも相討ちになってしまうし、リミテッドのクリーチャー密度を考えると、こいつはまず本体に通らないだろう。マナ基盤もほぼ全て山にでもしないと、せいぜいパワーは3~4が関の山だろう。
《憤激/Lose Calm》
リミテッド1.5点
ええと、怒る系の名前であとカード名で使われてないのは……というのはおいといて、殴るデッキで使えば良好だし、濫用もできる。ただ、《反逆の行動/Act of Treason》より1マナ重いから手軽ではないけどね(多分、濫用に歯止めをかける意味で重くなってるんだろう)。本当に攻め一辺倒のデッキでしか使わないから、急がなくても拾えると思うよ。